なんでこうなった。
私、いや、今は僕にしておこう。
僕は3回目の人生で男になった。なんで?
元女の私に言わせてみれば苦痛でしかない。
でも個性は役に立つ。異空間だ。
異空間を作って物をそこに置くことができる。一人になりたい時はこの中に入れば大丈夫。
それに気づいたことがある。前世で使ってた個性[カッター]が使えるのだ。
このことは家族含め他の人には内緒にしておく。複数個性なんて知られたら大ニュースだからね。
でもこの転生能力に個性が継続されることがわかった。
つまり異空間さえ破壊されなければ転生しても大丈夫だ。異空間の中に大切な物を入れておけば、来世でも前世で使っていた物が使える。便利。
あ、名前を良い忘れてたね。間田 空(かんだ そら)。性別は男。
母は僕を産んだあと病気で死亡。父は数年前に行方不明。孤児院で育った。中学1年生のヒーロー志望。男っぽく振る舞っているが、仲の良い友達には中身が女ってバレてる。
とはいっても今回は使い捨てにしようと思ってる。なぜかって?今死にそうなんだよ!
===時は戻る===
僕は行方不明の親父を探していた。行方不明になったときの資料をもって出かけていた。
親父の個性は[ショック吸収]。そう簡単に死ぬような個性じゃない。もしかしたら記憶を失ってて何処かで暮らしてるのかもしれない。
そう思って僕は資料をもって夏休みに人気の無い山奥の農村に来ていた。なにか手がかりを見つけられたらな良いな。
「そこの君、こんな所でなにをやってるんだい?」
突然声をかけられた。
振り向くと男性がいた。
「え〜と、どちらさん?」
「ああ。僕はここらへんに住んでる者だ。」
「ここらへんに住んでる人ですか。たしか老夫婦が3組しかいないとデータに載ってましたが...」
「最近ここに越してきてね。どうしてここに?」
「わ...僕は人を探してまして。」
「人を?」
「数年前に行方不明になった親父を探しててね。警察の捜索は打ち切られてるけど僕はまだ諦めきれないからね。」
「そうか。君のお父さんは既に亡くなってる可能性は無いのかい?」
「僕も最初はそう思った。けど、親父の個性は[ショック吸収]なんだ。そう簡単に死なない個性らしい。まだ生きてることに希望をかけてるんだ。」
「・・・・・・・」
「ん?どうしました?」
「君、今日は何処かに泊まるのかな?」
「あっ。」
やばい、何も考えてなかった。どうしよう。
「その感じだと何も考えてないみたいだね。良かったら家に泊まるかい?」
「えっ!お持ち帰り!?」
「君男でしょ?」
あ、そうだった。今は男だったんだ。つい前世と前前世の癖が抜けないんだね。
「すみません。て、良いんですか?」
「大丈夫だよ。」
「ありがとうございます。所で名前を聞いてませんでしたね。僕の名前は間田 空です。」
「僕の名前はオール・フォー・ワンだ。よろしく。」