[霊サイド]
僕には好きな人がいた。片思いって奴だね。
高校1年生からの片思い。卒業のときに告白しようと思ってた。
だけど2年生の夏。インターン中に彼が、白雲君が死んだ。
ショックだった。僕のものにしたかった。彼が欲しかった。
だから僕は彼を手に入れるために身長と髪色が似てる人を殺して死体を葬儀中にすり替えた。
彼を手に入れたのは良かったけどその後の事を考えてなかった。
そんなときに、あの御方に出会った。
そしてあの御方は彼を生き返らせてくれると約束してくれた。記憶はなくなるらしいけど、それでも構わない。
僕はあの方の部下になった。契約として精神攻撃無効の個性と優秀な部下をもらった。裏切ったら身体が爆発するらしいけど効かないし、裏切るつもりもない。
それから僕はあの方のためにヒーロー内の情報を集めて渡していた。渡した情報の中にあの御方が欲しがる物があったとき、職場にヴィランが攻められるようにした。
だがある日、あの御方直々に命令を受けた。
子供と
そして本性を出してもいいと言われた。
だから部下に
「貴方様の部下になれた光栄に思います。オール・フォー・ワン様。」
「君ほど忠実な部下は数えるほどしかいないよ。殆ど恐怖による支配だからね。」
気を失ったリブートと恐怖の顔の子供。
「リブートの個性は実験に使う。この子の個性は僕が使おう。」
「オールマイトとの決戦のときに僕の個性を使いませんか?」
「いや、君自身に止めを刺してもらいたい。」
「本当ですか!」
やった。あの御方にここまで信頼されるなんて。うれしい。
「僕とオールマイトが戦ってる途中にオールマイトに取り憑いて欲しい。そして街で大暴れするんだ。」
「わかりました。」
「じゃあ僕はこれで。」
オール・フォー・ワン様はその場から消えた。
オール・フォー・ワン様に不満は1つしかない。一人称が他の人と被らないように[僕]にしたけどオール・フォー・ワン様と被ってる。不満はこれだけかな。
「ファンタズマ。」
部下の1人が私の
「りじぇか。ヨレー、フレイ、行くぞ。ミルト、もし私達3人がやられたら時限爆弾を起動して。」
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[転生者サイド]
あそこに拐われた2人がいるのか。
今回は急ぎて来ちゃったから持ってきてるサポートアイテムも少ない。両手に付いてる鎌は右手分しか持ってきてないし、ローラースケートとスナイパーライフル以外は置いてきた。
火山地帯だから暑いな。
「あそこにリブートと剛君がいるんですね。」
「うん。絶対に助け出そう。」
その時、ドローンが戻って来たので胸部に戻す。
「敵さん、私達に気づいたようね。189人がこちらに向かって来るね。」
西沙が言った。西沙の個性はレーダー。どのように、どこまで探知できるのかは教えてくれない。
肉眼でも見えるようになってきた。大勢のヴィランがこちらに向かってくる。
「ミラージュ、バルカン、ファーストエイド、スカーズ。行くぞ、ATTACK!!」
西沙の声を合図に皆が走り出す。
透明化を使用してスナイパーライフルを構えて引き金を引く。ゴム弾だから死にはしない。精々失明程度だ。
ん?ファーストエイドが普通に戦闘してる。電気槍で迫ってくる相手を気絶させてる。スカーズの方は仲間を巻き込まないように個性を使用している。
皆成長してるんだな。何度も転生してる私は何も成長できてない気がするのは気のせいだろうか...
ゴム弾がなくなったので、私も接近戦を開始する。すると甲冑女がファーストエイドに向かってレーザーを発射してきた。まずい!
「伏せろ!」
「え?きゃっ!」
突然現れた私に驚くファーストエイド。まあ無理矢理ふせさせた。目から光線が飛んでくるので、蜃気楼を使って光線を曲げて当たらないようにする。
「
自意識過剰だな。私とファーストエイドに夢中で後ろに気づいてない。
「そのセリフ、そのままお前に返してあげるよ。」
甲冑女の後ろにいた西沙が手に持ってるスイッチを押した。その時甲冑女の背中が爆発した。爆弾でもつけたのか?まあいい。私は驚いてる甲冑女にローラースケートで近づき、鎌で右腕を切断する。
「なっ!?」
「この鎌は特別製でね。お前程度の甲冑なんか油粘土だ!」
そして左足を切断する。バランスを崩した甲冑女はその場に倒れる。
「
甲冑女は目をこっちに向けて光線を出してきた。とっさのことで防御も出来なかったけど、胸部に付いてるドローンに当たったため、怪我はなかった。オォゥ...ドローン。だけど西沙が甲冑女の切断された右腕を甲冑女の顔面に何度も打ち付け始めた。切断されたとはいえ、甲冑がまだ残ってる。容赦ねぇな。
「ナイスゥ!」
「イエーイ!」
私は右手で、西沙は左手で拳を合わせる。
「何呑気にグータッチしてるんですか!!」
「おっと、わりぃな。」
「すまん。」
私はすぐに攻撃を再開する。
やってくる相手を蜃気楼で翻弄し、鎌で攻撃。
「西沙、あと何人?」
「132人。」
「まだまだ多いね。」
「死ねぇ!」
ヴィランがやってきたので顔面に一発。まったく、流石にうざいな。
あ、霊がいる。あの裏切り者。私は霊の前に立つ。
「この人数相手に勝てると思ってるの?あの御方の下についたら良くしてもらえるよ?」
「数より質だ。それに
「そ、じゃあ死んで。」
霊の声を合図に沢山のヴィランがやってきたけど、後ろにいるバルカンがガトリングで全員を倒している。
「ミラージュ、ファンタズマを!」
「了解!」
私は霊を見る。
「霊、覚悟はいいな?」
「誰か仲間を読んだほうが良いんじゃない?」
「とんでもない。お前の相手は私1人で十分だ。」
私は鎌を構えて霊を睨む。同時に個性を使用する。
「1,2の3!」
私は霊に攻撃を入れるが、透き通るから無意味だった。
「僕の相手は君で十分?無理だね。」
霊は私をあざ笑う。
「
「二言はない?」
「勿論。どうせ透き通r―― ぐべぇ!」
霊の言葉は最後まで続かない。私が霊の顔面を殴ったからだ。
「な、なんで?僕に物理攻撃は効かないはず。なんで?」
「なんでって?林間合宿のときに言ったよね?弱点日光って。」
「あっ...」
林間合宿のとき、霊は自分の弱点を喋っていた。だから蜃気楼で空中にレンズを作って霊に大量の日光を当て続けた。一か八かだけの賭けだったけど効果はあった。青白い肌が薄橙色になった。本人は気づいてなかったのが少し面白かった。
「物理攻撃も効くようになったようだし、覚悟は出来てる?」
霊は後ずさっていく。逃げる気かな?無駄だろうけど。
「そういえば久しぶりに高校1年生の頃に戻って見ようかな?」
霊は私の言ってる言葉の意味がわかったのか、恐怖の顔が浮かび上がって来た。当時の私は[ヴィランは全員半殺し]と考えていた。先生や香山先輩は苦労しただろうなぁ。
「まって、りじぇ!あの御方の下についたらなんでも望みを叶えてもらえるよ!だ、だから!」
「私の望み?あんたが豚箱に打ち込まれることだぁ!」
鎌で霊の左腕を切断し、右目に中指をねじ込んで、顔面にかかと落としをきめた。今の霊は無個性の人間と同じだ。
霊はそのまま気絶。
「これでGOOD☆NIGHTだ。」
最後はあっけないな。
霊はいつから
しかも自分がやられそうになったらこっちを勧誘するとか... クズだな。
「西沙!霊は倒した!あと何人?」
「96人。殆どスカーズがやってくれた。」
早っ!
予想200人。
実際189人。
途中132人。
現在96人。
サイドキック達すげぇな。
って、おい!
「西沙、右腕どうした!?」
「爆発した。」
西沙の右腕がなかった。
「応急処置はファーストエイドがやってくれたよ。」
え〜?なんかあっさりしてない?ま、気を取り直しますか。
「さ、建物に急ごう。2人を助けるんだ!!」
「進め!突撃だぁ!」
私は迫って来るヴィランを斬っては投げ、斬っては投げる。
「動くなぁ!ヒーロー共。」
あ、あいつは口から接着剤をだす奴だ。
「こいつらが目に入らねぇか?」
やばい!リブートと剛君が接着剤で拘束されてる。
しかもあいつナイフ持ってんじゃねぇか。
取り敢えず全員動きを止める。ヴィランもだ。
「人質取られたらなんにも出来ない。これだからヒーローは嫌いなんだ。」
するとあいつ口から接着剤出してきやがった。ネバネバしてたけど段々と固まって動けなくなった。
「さて、ここにいるヒーローは名誉の殉職を遂げるだろう。」
どうすればいい!?考えろ!鏡根りじぇに転生してから命の危機は何度もあった。いつもそれを乗り越えてきたじゃないか!
眼の前の男は拳銃をこちらに向けている。考えろ!
「さあ、死ね。」
私は転生を覚悟した。
―――だけど、天はまだ、私達を見放さなかった。
接着剤の男が上空を見ている。私もつられて上空を見ると、1機のヘリコプターが飛んでいた。しかも警察のだ。
ヘリコプターのドアが開くと、見覚えある黒い翼を生やした人が飛び降りてきた。その人物は黒い烏の羽を弾幕のように投げてヴィランを次々に倒してる。
「シュバルツ!?」
烏の羽は私達を拘束してる接着剤に当たっていき、動きが自由になると、私は同じく自由になった剛君とリブートの元に向かい、2人を抱えて接着剤の奴から距離を取った。
「小癪な真似を!」
接着剤の奴が空を飛んでシュバルツと空中で取っ組み合いを始めた。
あ、シュバルツがカウンターパンチを決めた!そのまま地面に接着剤男を打ち付けた!シュバルツはかっこよく着地!
「遅れました。」
「おかえり!シュバルツ!」
ファーストエイドはシュバルツに抱きついてる。仲いいのかな?
「剛君、大丈夫?」
「奪われた... 個性... 奪われた...」
なっ!やっぱりオール・フォー・ワンが絡んでる。間違いない。
「任務は完了。帰ろう。」
「無駄だ。」
接着剤の男がなんか言ってる。気絶してなかったのか。まあ、シュバルツに拘束されてるけど。
「無駄とはどういうことだ?」
「ファンタズマ、ヨレー、俺。この3人がヒーローにやられたら中にいる奴が時限爆弾を起動するようになってる。」
「爆弾!?」
「証拠隠滅って奴だ。爆弾が爆発したら溶岩がここら一帯に広がる。俺たちも、お前たちも皆死ぬ。」
皆驚く。
「社長、私が乗ってきたヘリコプターで避難しましょう。」
「わかった。人員は大丈夫?」
「はい。」
「待って。」
皆が私の方を見る。
「時限爆弾は私が解除する。溶岩が流れたらここで倒れてるヴィラン達や近くの村や街も危ない。」
「待ってください!私も行きます!」
「駄目だ。」
「しかし!」
「ファーストエイド、私の
「え、えっと、ミラージュ?」
「そ、ミラージュだ。意味は蜃気楼。突然消えては現れる。私は必ず帰ってくる。」
「・・・・・」
「りじぇ、ヴィランは残り28人だ。気をつけろよ。」
「わかった。」
西沙が左手を出してきたので、右手を出して拳を合わせる。
そして私は建物に向かって走っていった。
向かってくるヴィランを倒しながら建物に近づき、窓を突き破って侵入。
中には1人のヴィランがいた。
「な、死ねぇ!」
やってきたヴィランを回し蹴りでふっとばす。
そして近くのモニターを見る。モニターには残り38秒と表示されてた。
「どうやって解除すれば?」
スイッチやレバーが沢山ある。どうすれば!?
残り20秒!
やばい、これじゃないし、あれでもない!
残り10秒!
このままじゃ全員死んじゃう!
残り5秒!
お、主電源みっけ!ポチッとな!
施設中の電気が消えた。そして爆発もなんにも起きない。よかったぁ。
「よくも爆弾を解除したなぁ!」
あ、気絶してなかったのか。
ヴィランは別室に逃げていったので、私は奴を追う。
なんとも逃げ足が早い奴だ。私は奴を追い詰めた。ヴィランはこっちを見た。
「飛んで火に入る夏の虫って知ってるか?」
「え?」
まさか、罠か!?
ヴィランが私の腕を掴んできた。
その瞬間、床が消える。落とし穴か!しかも下はマグマ!
私は鎌を天井に投げてぶっ刺す。鎌はワイヤーで私の腕と繋がってる。
私達はマグマすれすれのところで止まる。ヴィランは私を落とそうと必死だ。
「死ぬ気なのか?」
「勿論。」
ヴィランはナイフを取り出してきて、私と鎌を繋いでるワイヤーに当たり、ワイヤーは切られる。
私はヴィランと一緒にマグマに落ちる。
「あああああああああ!!!!」
熱い。身体が、焼ける!
誰か、助けて!
「い、異空間!」
異空間のゲートを出して、中に入る。
やばい、熱い。
ああ、西沙、約束、守れなかった、ごめん。
皆、来世で、会おう。
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[ノーサイド]
「ラグドール、どうした?」
「い、いや、なんでもない...」
ラグドールの目線の先には五留丼山という活火山が見えていた。
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[転生者サイド]
なんとか転生出来たみたい。あれからどれぐらい経ったんだろう。
今回も女に転生か。
周りは... 真っ暗だ。
ん?違う、これはビニール?私は袋に入ってるのか!?
取り敢えず手からカッターを出して袋から出る。赤子だと個性を使いづらいな。
周りを見るとゴミが溜まってる。ここはゴミ捨て場か。
てことは私は捨て子か。
幸い服を着てるのは不幸中の幸いか。服を見るとカタカナで[ヒナタ]って書かれてる。これが私の名前かな?
なんか、お腹すいたな。変身して粉ミルクでも買いに行くか。
自分で自分を育てることになりそう。
鏡根りじぇ編、終了!
次回は登場したオリキャラの設定です。
・被害報告12
ファンタズマ(新令霊)
裏切り者。右目を失明し、左腕を失い、かかと落としで気絶する。
転生した結の個性の系統は?
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変形系
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発動系
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異形系