[ノーサイド]
雄英高校1年職場体験の日。
他の生徒たちは職場体験先に向かっていたが、葉隠透は雄英高校にいた。
職場体験先に向かうための案内人が雄英にいると連絡されたのだ。
「葉隠ちゃん、ごめん遅れた。」
「赤理ちゃん?案内人って赤理ちゃんなの?」
「そーだよ。私移動個性持ってるから。準備は良い?」
「うん!」
赤理は葉隠の手を取り、黒い霧を出してワープする。
2人がワープした先は薄暗い倉庫だった。
「え?倉庫!?」
「ここのハズ。間違ってたらごめん。」
「いや、あってるよ。」
突然の声に2人は振り向く。
そこには水色の髪の毛の女性がいた。
「はじめまして。私は[ミラージュ]だ。事務所もないうちに来てくれてありがとう、葉隠透。」
その日、蜃気楼と透明人間が対面した。
[転生者サイド]
「まあ掛けて。」
とりあえず葉隠ちゃんを近くの椅子に座らせる。赤理は帰った。
「さて、職場体験一週間の予定を説明するよ。今日はここで体術と技術を教える。後は全てパトロールだね。何か質問はあるかい?」
「あ、ありません。」
「よし。じゃあ早速コスチュームに着替えて。模擬戦を始めようか。タイマーを3分にセットするからそれ以内に私に一発入れてみろ。」
葉隠ちゃんが服を脱いでブーツと手袋を履く。
うん。何回か見てるけど年頃の女の子が裸って。
まあ本人が良いなら良いんだろうけど。
「準備が出来たならいつでも来い。」
すると物音がしたので右を向くと、そこにはブーツが転がってた。てことは...
後ろに肘打ち。
「ぎゃっ!!」
命中。
なんだろう、見えないはずなのに存在感が漂ってくる。
動きを止めて周りを見渡す。空気中を漂ってる埃から7時の方向にいることがわかる。
7時の方向を見て、おそらく腹があるあたりに手刀を入れる。
「ぐぼぉぉぉ!!」
ちょっとやりすぎちゃったかな?
さて、今度はこちらの番だ。
蜃気楼、発動!!
「え?どこ!?」
葉隠ちゃん、透明のときに声を出すのは自滅に近いよ?
声のする方向に向かて足を動かすと、葉隠ちゃんの足にあたったみたい。
そのとき、タイマーが鳴ったので蜃気楼を解除する。
「はい、終了。」
「負けたーーー!」
「注意点について説明するね。まず質問。私と戦ってどう思った?」
「私の場所がバレてた!それに強かった!!」
シンプルだな。
「どうして私の場所がわかったんですか?」
「まずは埃。空気中を漂っている埃から場所を割り出した。大雑把な場所しかわからないけど声でだいたいわかった。」
「声かーー。」
「戦う時は声を出さずに。埃っぽい場所では気をつけよう。他は体術だな。弱くはないけど強くもない。場所がバレると無個性と同じになる。だからヴィラン数人相手でも倒せるようにしないと。じゃあ、早速始めようか。」
それから私は葉隠ちゃんに正午まで体術を教えた。
お昼ごはん(私が作った)の後、少し雑談してると、黒い霧が現れて赤理ともう1人が出てきたのでそちらの方を見る。
「ここ倉庫?」
「うん。」
赤理が連れてきた子は探るようにあたりを見渡してる。
あの子が光莉が言ってた子か。中性的な顔つきでかわいい。てかなんでゴスロリ着てんの?
「ミラージュさん、その子は誰ですか?」
「はじめまして。僕は音足青以。よろしくね。」
「ああ。この子は小学校で問題を起こしてね。小学三年生で個性を使わずに殺人未遂を起こした。今の法律では裁けなくて私の知り合いが面倒見てる。」
葉隠ちゃんは絶句してる。
そりゃそうだ。こんなゴスロリを着てるかわいい小学生が犯罪を犯したんだ。
「今からこの子と戦ってもらう。この子には赤いインクのついたゴム製のナイフを、葉隠ちゃんはこのカフス型の手錠を使って。青以は葉隠ちゃんの胴体に赤いインクをつけたら勝ち。葉隠ちゃんは青以にカフスをつけたら勝ち。わかった?」
「え?あ、はいっ。」
「りょーかい。個性って使っていいの?」
「いいよ。」
二人が位置についたのを確認すると、私と赤理は巻き込まれないように離れる。
「じゃあ、始めっ!!」
私がそう言った瞬間、勝負はついた。
葉隠ちゃんの胸のあたりに赤いインクが濃くつけられていた。
「どうなったの?」
「一瞬で終わった。」
赤理が聞いてきたので答える。
葉隠ちゃんは何が起こったのかわからないようだった。
「葉隠ちゃん、どうだった?」
「すごかった!!一瞬でやられちゃった。」
「敗因は油断だね。実践ではヴィランと対峙した時はすぐに動かなきゃだめ。じゃないと初見殺しになる。」
「わかりました!」
「職場体験以内に青以を倒せるようにして。それが私からの課題。もし倒すことに成功したらプレゼントあげる。」
「本当ですか!!」
「僕をそう簡単に倒せるかな〜?」
「頑張って。」
葉隠ちゃんと赤理と青以が仲良くおしゃべりしてる。あ〜、雄英に通学していた頃に戻りたいなぁ。
「この後近くの街をパトロールする。私は着替えていくからちょっと待ってて。」
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着替えの後、赤理に近くの路地裏まで送ってもらった。
「さて、ここからは君のことをヒーロー名で呼ぶ。ヒーロー名はなんだい?」
まあ知ってるけど。
「ステルスヒーロー、インビジブルガールです!」
「インビジブルガールか。いい名前だな。改めてよろしく。」
「はい!ミラージュ!」
かわいい。
「私は事務所や管轄を持たない。普段は路地裏を回って気が付かれにくい事件を探してる。ヴィランの多くは街で派手に暴れるやつが多いけど、脳あるやつは人通りが少ない所で事件を起こす。人が殺されても誰にもバレなかったり、発見されるのが遅れる場合があるんだ。命ってのはそう簡単に失わせて良いものじゃない。それは友達や親友、ヴィランや犯罪者、例え知的生命体じゃない動物や虫もね。まあ人間は必ず命を奪う生き物だけどね。」
「命を奪う生き物...」
「まあ、こんな武装した人が言うと説得力がないね。」
私の新しいヒーローコスチュームは多くの武装が施されてる。右腕にはカノン砲、左腕には鎌。胸部にはスピーカー、背中には様々な仕掛けがあるジェットパックとそれにくっついてるゴム弾ライフル、モーニングスター、腰にはナイフとアイスピック銃。正直言って重い。あとカラーリングも青から赤にした。目立たないようにね。
「そんなことないですよ!ミラージュさんは火山の自爆装置を止めて仲間のヒーローや大勢のヴィランの命を救ったって聞いたことある!説得力あるよ!」
「・・・ありがと。」
知ってるのか。転生前の最後の戦い。
「さ、パトロールの続きと行こうか。路地裏とはいえ、表で何か事k―――」
何の音!?
「今の音って...」
「行くよ。避難誘導のやり方はわかるかい?」
「はい!」
私はジェットパックで建物の上に移動して爆発した方向を見る。
10mくらいある異形型のヴィランがヒーローと戦ってる。あのヒーローの名前なんだっけ?あ、シンリンカムイだ。彼は苦戦してるようだし援護するか。
ライフルを背中から出して標準を合わせる。引き金を引いてヴィランの目に命中させた。ゴム弾とはいえ痛いはずだ。
そしてもういっちょ、もう片方の目にもゴム弾あてた。
その隙にシンリンカムイがヴィランを攻撃。ヴィランはそのまま逃げようとしてる。
「逃がすかよ!」
ジェットパックでヴィランの逃げる先に移動し、右腕のカノン砲を撃つ。
サポートアイテムのカノン砲だから殺せる威力はない。まあ、吹っ飛っとんで気絶するだけなんだけど。
「どうも。お久しぶりです。」
「お前は、ミラージュ。」
「
「わかった。引き渡しはやっておこう。」
「ありがとう。」
よし。葉隠ちゃんはどこだ?
あ、いた。市民から話しかけられてる。うげっ、マスコミもいるじゃん。
「ヒーロー名は何かな?」
「インビジブルガールです!」
「もしかして今服着てないの?」
「手袋とブーツをしてるよ!」
「インビジブルガール、そろそろ行くよ。」
「え?あ、はい。」
「待ってくださいい!!」
葉隠ちゃんを連れて行こうとしたらマスコミに引き止められた。
「何でしょうか?」
「取材させてもらってもよろしいでしょうか。」
「・・・聞きたい内容による。」
「ミラージュの行方不明期間について教えてください!!」
やっぱりそうきたか。
「断る。」
「そこをなんとか!!」
「嫌だ。」
「お願いします!!」
「・・・・・まだその時じゃない。行くよ。」
葉隠ちゃんの手を握って蜃気楼を発動させ、近くの路地裏まで逃げて解除する。
「マスコミ苦手なんですか?」
「それもあるけど、人の過去や秘密を詮索するのは辞めてほしいんだ。それさえ聞いてこなければ取材OK何だけどね。」
「
「うん。この期間のことを知っているのは信用できる人だけなんだけどね。まあ、いつか多くの人が知ることになるだろうけど。」
私は元々転生個性のことを誰にも話す予定はなかった。だけど大好きな親友には気を許して喋った。それで友人にもバレた。秘密ってのはいつかバレるもの。近いうちに自分の口から喋ると思う。
「さ、パトロールの続きと行こうか。」
[強化編]が終わったら番外編(スピンオフ)出していいかな?
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見たいし、いいよ。
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駄目、本編続けろ。