転生者のヒーローアカデミア   作:1052667

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注意:今回、【死】という表現がたくさん出てきます。


死・亡・渇・望

 

「よっ!見舞いに来たよ!!」

 

「みんな大丈夫?」

 

「mitä kuuluu?」

 

「ミラージュさん!」

 

葉隠ちゃんと赤理を連れて病室に入ると、出久と飯田君がベットにいた。轟君もいるね。

 

「まったく。相変わらず無茶な行動ばっかして。グラントリノにガッツリ怒られたんじゃない?あ、これ見舞い品ね。」

 

出久のベットの隣りにある机に林檎が入った紙袋を置く。

 

「そうそう、昨日聞き忘れたけどグローブ壊れてない?大丈夫?」

 

「壊れてないけど傷ならつきました。」

 

「そりゃそうだ。あの刀は私の持ってる金属と同じ、目には目をって奴だ。」

 

「――緑谷のグローブと同じ金属?」

 

「日向ちゃんが持ってる斧も同じ金属だったよね?」

 

出久と話していると轟君や葉隠ちゃんが割って入っきた。

 

「日向や出久から聞いてるのかい?私の特別製金属武器。」

 

「ああ。」

 

「確か、身体の一部のように扱えるんだよね。」

 

「そうだよ。まあ、私の個性では意味ないけどね。切れ味は世界一だよ多分。まあ、この金属は元々裏社会のものなんだ。私もよくわからない。」

 

正直私だってこの金属については詳しくわからない。

師匠が一体何者なのか...

 

「そうだ。今警察ではステインの取り調べを行ってるそうだ。で、奴の思想がメディアに取り上げられるのも時間の問題。奴の思想に感化されてヴィランになる人間が増えるだろう。特にヴィラン連合とか。」

 

私が話題を変えると、皆真剣な表情になった。

 

「ステインを捕まえた私が言うのもアレだけど、現場にいた君たちは思想犯に狙われるかもしれない。気をつけてくれよ。」

 

「ミラージュさんが一番狙われそうなんですが...」

 

「そこはわかってるよ出久。職場体験期間が終わったらまた失踪する予定だったし丁度いい。」

 

「「へ?」」

 

「は?」

 

まあそんな声出るわな。

事情を知ってる出久と赤理は納得しているような表情だ。

 

「事情を知ってる人達は納得してもらってるけど知らない人からするとそんな声でるよね...」

 

「いきなり失踪宣言すると普通は驚くと思うが。」

 

「ま、理由はいつか話すよ。今じゃないけどね。じゃ、またね。」

 

私がそう言うと、赤理が葉隠ちゃんと私の手を掴んでワープする。

 

 

 

==================

 

 

 

「う〜ん、どうやったら勝てるんだろう。」

 

職場体験5日目。今日も青以に勝てなかった葉隠ちゃんがパトロール中につぶやいた。

 

「あの子の個性は強いけど、彼女自身の身体能力は普通。それにあの子のスピードは音速を超える。視覚に頼らない方がいい。」

 

「視界かぁ〜。」

 

そんな会話をしていると表の方で悲鳴が聞こえてきたので、路地裏から出る。そこにはスーツ姿の男性と学生服を来た女性の死体があった。

 

「何があったの?」

 

取り敢えず近くにいた人に事情を聞いてみる。

まずわかったことはこの2人に接点はないことだ。

2人は急に自分のことを卑下した後自身の首を折ったらしい。

 

「これって精神操作系の個性の攻撃か?」

 

そう思ってると別の方向から銃声が聞こえた。

そちらの方に行ってみると警察官が1人死んでいた。拳銃から煙出てるってことはこれで自殺したのか?

 

「俺に価値なんてない...」

 

「え?」

 

ネガティブな声が聞こえて来た方向を見た瞬間、声を発したと思われる人が自身の首を折った。

あちこちでネガティブな声と悲鳴が聞こえる。

 

「インビジブルガール、無事!?」

 

「はい!大丈夫です!」

 

「この攻撃は恐らく無差別!いつ自分たちが自殺するかわからない。今は自殺しそうな人を止めて!」

 

「えっ どうやってすれば...」

 

「気絶させろ。責任は私が取る!」

 

そう言って近くにいる自殺寸前の人を殴って気絶させる。

 

「いやぁ~。ヒーローが焦る姿は見ものだね。」

 

その声がした方を見ると、目が赤く光ってる女性がいた。

 

「間違ってたら悪いけど君がこの事件の犯人?」

 

「そう。今日からこの私が社会に名を轟かせる。人間は増えすぎた。人は増えれば増えるほど争いを増やしていく。人間は必要最低限いればいい。」

 

「なるほど、くたばれ。」

 

私はヴィランに近づこうとしたが、近くで自殺をしそうな人がいたためそっちを優先した。

 

「私を捕まえてみなさい!!」

 

まずい!早くあいつを捕まえないと死人が増える!

 

「逃がすかぁ!!」

 

 

 

==================

 

 

 

[葉隠サイド]

 

ミラージュさんがヴィランを追いかけて行っちゃった。

 

「僕はミジンコ以下です...」

 

「もう生きる意味なんてない...」

 

って、やばい!止めなくちゃ!!

ほんとは駄目なんだろうけど、ごめん!

気絶させる以外の方法があればいいんだけど。

 

「死にたい...」

 

「楽になりたい...」

 

「僕は微生物以下だ...」

 

「異形の俺なんて...」

 

どうしよう!多すぎる!!

 

「正気に戻って!!」

 

気絶させることしか出来ないなんて!

私は無力だ。ヒーロー志望なのに。本当に死にたい。

もう死のう。私に生きてる価値なんてない。

私は無価値なゴミ以下だ。もうこの世にいる必要ない。

もうこのまま―――

 

 

【STOP THINKING】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【UNDER REPAIR】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【SAVE ON THE WAY】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【CORRECTION COMPLETED】

 

 

あれっ?今何考えたんだっけ?なんか思い出せない。しかも顔に安全メガネが付いてる?誰が付けたんだろう。

邪魔だし外しt―― 死にたい死にたい死にたい へっ!?何今の。安全メガネを外したら無意識に死にたいと思っちゃった。

この安全メガネをかけてると精神攻撃が効かないのかな?

 

「死ななくちゃ...」

 

あ、取り敢えず自殺を止めなくちゃ!!

 

 

 

==================

 

 

 

[転生者サイド]

 

「生きてる価値ない...」

 

「もう楽になる...」

 

「生きろっ!!」

 

くっ!!奴の精神操作が強すぎる。これじゃあ追いつけない!!

あのヴィラン公園の方に逃げやがった!

公園に入ると自殺しそうな人を発見。手刀で気絶させる。

 

「ヒーローが市民に暴力振るってんじゃねぇよ。」

 

「最悪の事態を避けたいからねぇ。これ以上死者を出すわけにはいかない。」

 

「やっと公園に誘導できたんだ。派手に死んでもらおう。」

 

「やっぱり罠か。」

 

「そうさ。今日この公園ではテレビ局の人たちが取材に来ている。私の名を轟かせるための生贄となってもらおう。」

 

ほんとだ。テレビ局の人がカメラでこっちを撮影してる。てか野次馬多くね!?

 

「じゃ、近くの人から自殺させてくわ。」

 

な、まずい!止めないと。

 

「もう死のう...」

 

「だめっ!!」

 

「死ななくちゃ...」

 

「落ち着け!!」

 

やばい。人が多いと被害が大きい。

 

「全員逃げろ!奴の近くにいると自殺するぞッ!」

 

よし。奴の近くから人が離れていく。

 

「馬鹿ね。我々の周りに人がいなくなったら、お前の自殺を止める人間がいなくなるでしょう?」

 

なるほど、そうきたか。

 

「今までは無差別にやってきたが、今度は違う。ステインを捕まえたヒーローを自殺させれば(殺せば)私の名があがる!自殺しろ!生きるのを諦めろ!死にたいと思え!!」

 

なるほど。それが狙いか。

さっきから名をあげるって言ってるけど一度も名乗って無くない?

 

「はぁ... まったく。」

 

「へ?」

 

私はゆっくりとヴィランに近づく。

 

「な、なんで自殺しない!?私はお前に自殺願望を植え付けたはずだぞ!!なぜだッ!!」

 

「当たり前でしょう。水が溢れているコップに更に水を入れても意味ないよね?」

 

「・・・ゑ?」

 

「真っ黒に焦げたパンを更に焦がそうとしても意味ないでしょう?」

 

「・・・・・」

 

「寝ている人を眠らそうとしても意味はない。」

 

「なっ!!まさか、そんな馬鹿な!!なぜだ!なぜそんな考えをしている人間がヒーローをやっている!?」

 

死にたいと思ってる人間に死にたいと思わせても意味がないんだよぉ!!!

 

あっけにとられてるヴィランの前に移動してモーニングスターで殴り、鎌で右腕を斬る。

 

「命ってのはそう簡単に奪っていいものじゃない。お前は最低最悪のヴィランだ!」

 

今回、奴の出した死者は多い。

命の重さを理解してない人間は余裕で死者を出す。死ぬことがどれほど辛いことか、理解させてやりたい。

ナイフを手に持ってヴィランの左腕に指す。

 

「命を、粗末に、するなぁ!!」

 

そして踵落としを奴の頭部に決める。奴は気絶した。

 

 

 

==================

 

 

 

あのヴィラン(名前は結局わからなかった)は警察が護送車に乗せていった。警察によるとこの事件の死者はわかってるだけでも46人。被害が多すぎる。

翌日、私は葉隠ちゃんに謝った。

 

「本当にごめん。あの時葉隠ちゃんが死にかけたのに私は助けられなかった!」

 

「大丈夫ですよ!この安全メガネのおかげで助かりましたし。」

 

あの後葉隠ちゃんが自殺しようとした話を聞かされてびっくりした。

本当に申し訳ない。

 

「それにしてもその安全メガネ誰にもらったの?」

 

「わかんない。気がついたらしてたみたいで。」

 

「雄英に戻ったらそれをサポート科とかに調べさせてもらった方がいい。それに誰が安全メガネを渡してきたのか気になる。」

 

この安全メガネを渡した人物、最初は西沙かと思ったが違ったみたい。

 

「そうだ。本来は青以に勝てたら渡す予定だったけど今回の詫びとしてこのプレゼントをあげる。」

 

私はプレゼントを出す。

 

「それって緑谷君のグローブと同じ?」

 

「少し違う。出久のグローブにはテーザー銃がついているけどこのグローブにはそれがない。代わりに切れ味がないブレードが内蔵されてる。そしてこれは例の金属で出来てるから、葉隠ちゃんが持ってると透明になる。」

 

葉隠ちゃんは私からグローブを受け取ると腕に装着した。

 

「すごい!本当に透明になった!!」

 

めっちゃ喜んでる。よかった。

今日は彼女がグローブを使えるように特訓をして終わった。

そして7日目。葉隠ちゃんは帰えるべく赤理の隣りにいた。

 

「7日間ありがとうございました!」

 

「また何処かで会おう。その時は青以に勝ってもらうよ。」

 

「リベンジ待ってるよ〜!」

 

別れの挨拶をした後、葉隠ちゃんと赤理は行ってしまった。

 

「じゃ、僕もこれで♪」

 

青以もそう言って帰ってしまった。

短い7日間だったけど色々あったな。

 

「命か... ヴィランにああ言ったけど人のこと言えないなぁ。」

 




被害報告16
今回のヴィラン。顔面をモーニングスターで殴られ、右腕を失う。
個性は思想操作で相手の考えてることを無意識に変えることができる。今回は[自殺したい]と思わせる攻撃をしたが、その気になれば相手を操ることも可能。

[強化編]が終わったら番外編(スピンオフ)出していいかな?

  • 見たいし、いいよ。
  • 駄目、本編続けろ。
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