War Thunderやってたらガルパンの世界へと? 作:東ドイツ空軍航空部隊
サンダース戦から翌日……今は病院に居た
麻子のお婆さんのお見舞いのためだ
にしても見舞いかぁ……うちの婆ちゃん、元気してるだろうか……?
婆ちゃんは身体が悪く、入院というか……老人ホームに入っている。俺も何回か行った。婆ちゃんは相変わらずの優しく、笑顔だった……
…………婆ちゃんが元気なら、それで嬉しい。
「……凛君?」
とみほに心配そうに言われた。
ん?どうした?
「今凛君、悲しそうな顔をしたから……」
……あぁ。別に気にしなくても良い。自分自身の話題だからな
「うん……もし何かあったら言ってね?」
……勿論
そうしていると、1029号の病室に着いた。そこには、冷泉と書かれた表札があった。
「ここですね」
そう言って五十鈴がドアをノックしようとした時
『もういいから帰りな!!』
「「「「っ!?」」」」
ドアの向こう病室から怒号が聞こえて来た。……お〜怖い怖い
『いつまでも病人扱いするんじゃないよ!あたしの事はいいから学校行きな!遅刻なんかしたら許さないよ!!』
ちょっと!廊下まで聞こえますよ!?
『なんだいその顔?人の話ちゃんと聞いてのかい!全くお前はいつも返事も愛想も無さ過ぎなんだよ!!』
『そんなに怒鳴ると血圧が上がる……』
今度は麻子の声が聞こえた……うーわ、入りたくねぇ……
……帰ります?
「凛殿の言う通り……帰りますか……?」
だってもう入れる雰囲気ゼロやんもう。アカンで
「いえ、折角来たんですから、ここは突撃です」
「五十鈴殿って結構肝座ってますよね」
……シャイセ。ここは突撃か
「失礼します」
「あ、華!」
「失礼します」
「みぽりんにゆかりんもそれにリンちゃんも入って入って」
と病室には、あの時麻子と一緒に同行した武部も居た
「なんだい?あんた達?」
「戦車道を一緒にやっている友達」
「戦車道?あんたがかい?」
「うん」
と麻子がそう言い、首を縦にふる
「あ、西住みほです」
「五十鈴華です」
「秋山優花里です」
……金谷 凛です
それぞれ自己紹介をする。……ん?なんか麻子お婆さんから睨まれたぞ一瞬……勘弁してくれよ〜おい〜
「私達、全国大会の一回戦勝ったんだよ!」
「一回戦くらい勝ってなくてどうするんだい」
と武部が一回戦の勝利を自慢げに言うが、麻子お婆さんはピシャリと言う。まぁそうか。でも無名校が一回戦突破って凄いんだよなぁ……戦国時代で言う『下剋上』って言うやつかな?無名の戦国武将が有名な戦国武将を倒すようなもんっていうのが分かりやすいかな?
「で、戦車さん達がどうしたんだい?」
「試合が終わった後、おばあが倒れたって連絡が、それで心配してお見舞いに……」
「あたしじゃなくてあんたを心配してくれたんだろ!!」
「……わかってる」
「ちゃんとお礼言いな」
とお婆さんに言われた麻子、成る程冷泉さんがああも律儀なのもお婆さんの影響なのか。冷泉は、恥ずかしいのか少し顔を赤くして、
「……わざわざありがとう」
「少しは愛想良く言えないのか!!」
「……ありがとう」
「さっきと同じだよ!!」
「だから怒鳴ったらまた血圧上がるから……」
麻子お婆さんに全部一喝される麻子。麻子がボケてお婆さんがツッコむのかな?
「お婆ちゃん、今朝まで意識が無かったんだけど、目が覚めるなりこれなんだもん」
と武部がそう言う。まぁ……グーテンモルゲンだな
「寝てなんかいられないよ!明日には、退院するからね!!」
「いやだから、まだ無理だって」
「何言ってんだい!!こんな所で寝てなんていられないだよ!!」
「おばあ、みんなの前だからそれ位に……」
ありゃ血が上って血圧上がるのは確実やな。こんなお婆さん見たことないでウチは。でも、みほ達は微笑ましそうだ
「あの、花瓶あります?」
「ないけど、ナースセンターで借りられると思うよ?行こ」
「はい」
そう言って、武部と五十鈴が病室を出て行く。
「……あんた達もこんな所で油売ってないで、戦車に油さしたらどうだい?」
「え?」
と麻子お婆さんの言う事にみほが首を傾げ、お婆さんが麻子の方に向き直ると、
「お前もさっさと帰りな、どうせ皆さんの足を引っ張ってるだけだろうけどさ」
「え、そんな……冷泉さん、試合の時いつも冷静で助かってます」
「それに、凄く戦車の操縦が上手で憧れてます」
麻子お婆さんの言葉にみほと秋山がフォローするが、お婆さんはそっぽを向いて
「戦車は操縦出来たって、おまんま食べらんないだろ?」
……まぁ、収益が入るわけじゃないし。企業でもないしな戦車道は。『スポーツ』?が正しいのか
「じゃあ、おばあまた来るよ」
麻子達は出て行った。みほを除いて
あの……これはお見舞いの品です。よろしかったら食べて下さい。それでは失礼します
……すんごい緊張してきたわ
「あんたちょっといいかい、あの子とは一体どんな関係なんだい?」
……グフゥ……このやり取り他の合わせて何回なんやろうな……
冷泉さんとは、友達です
「そうかい?あの子が懐いているから、まさか付き合ってるじゃないかい?」
(……ナイン……)いいえ違います
恋人?まっさかー。一人のほうが良いんだよシャイセが!!(どっちだよ)
「……まぁいいよ、呼び止めて悪かったね。あんな愛想のない子だけどね、よろしく」
「はい」
……はい
……まぁ、あれも一種の愛情表現だなぁ。遠回しだが、孫の麻子さんの事は好きなんだな……
麻子お婆さんのお見舞いが終わり、電車で帰っている最中である
「麻子さんのお婆さん、思ったより元気で良かったね」
「えぇ」
「何か冷泉殿が、絶対単位が欲しい、落第出来ないって言う気持ちがわかりました」
「お婆さまを安心させてあげたいんですね」
「うん、卒業して早く側に居てあげたいみたい」
……偉い子だなぁ……
そして、武部は膝の上で寝ている冷泉の頭をそっと撫でる。
「麻子、あまり寝てないんだ。お婆ちゃん何度も倒れてて」
「お婆さまがご無事で安心したのかも」
「でも、この前は凄く動揺してましたね。あんな冷泉殿見たのは初めてです」
「たった一人の家族だから……」
「え、ご両親は?」
とみほが聞いてきて武部が暗い顔になった。……確かに、麻子だけだったなそう言えば
「麻子が小学生の時、事故で……」
「あ、そうだったんですか……」
……事故……そう言えば中学の時……友達が川に流されて亡くなったな……あの時は本当に泣いた。原因は学校の下校途中、大雨による転倒。そのまま川に流された―――見つけた時には意識不明だったらしく……その場で亡くなった。まだ中3だった。俺の友達でもあった。そいつが……
だが、それをいつまでも引きずっていたら変わらない。だが、忘れない……そう思った。親しい人、家族を亡くすっていうのは悲しいものだ……
……俺は何を言ってるんだ。えぇいクソ。今日はどうかしてるぜ
「……凛君?」
……はい?
「……朝の時と同じ顔をしてるよ……?」
……大丈夫さ。麻子の気持ちは分かる。家族を失うのは……とても悲しく、辛いものだ……俺は友人を失った……事故で……だが一度も忘れたことなど無い。ずっと心のなかで思ってる
「………………」
「……凛さんは、元の世界に帰りたいか?」
いつの間にか起きていた麻子に言われた
……ははっ、帰れたら苦労はしてない。ゲームをしてただこっちの世界にきてしまっただけの人だからな……麻子はいい子だな
と無意識に麻子の頭を撫でていた。麻子は気持ち良さそうだった