こちら魔法界ホームセンター 作:そこら辺に転がってる石
ハリポタ大好きです。杖魔法って、こう、良いよな。
そこに落ちていた歯車
「今大丈夫かい?」
ナンパされたわ。おっどろきぃ。
英国魔法界が誇る由緒正しきホグワーツ魔法学校。膨大な敷地と数多の魔法が掛けられたこの学校に、何の因果か入学した私である。
その中庭的場所にて。魔法という特殊?なものを教えている場所ではあるモノの学校は学校。内容こそ違うものの選択科目やらなんやらは通常、非魔法族と大差はなく。また授業を選ぶとなると受けなかった分、空き時間というものができるもので。
選択科目によってあいた時間に、やることもなく中庭でぼーっとしていると、何故か知らんが話しかけられた。
さて、彼は誰だろうか…正直、先生の顔すらもまともに覚えていないレベルで人の顔に興味がないせいで全くわからん。そもそも生徒となると、七学年の様々な年代の子供が四つの寮に分かれていることもあり数が多すぎる。わかるわけないだろこんなの!
そんな言い訳をしながらも…とりあえず、素直に聞くのが正しいか。
「えー…誰だ君は」
「…残念だよ。同じ寮ではないとはいえ自分を知らない人がいるとは…少し自信がなくなってしまうな。一応、同級生だし何度か同じ授業も受けたことがあるよ」
「同級生…?嘘だろ…?」
さすがに同じ授業に出てたらかろうじてでも顔ぐらいは覚えている…はず。うん。興味がないとしてもさすがに覚えてるはずだ。全然誰だかわからないけど。
とりあえず、本当に見覚えがないのか改めて見てみる。整った顔に優秀そうな雰囲気…というかなんというか。制服を見るかぎり黒いローブのあちこちに赤い要素があるので、グリフィンドール寮生なのは間違いないだろう。
しかし…グリフィンドールの青年?なおのこと分からん。そもそも私はグリフィンドールじゃないんだ。
「なら、あらためて。アルバス・ダンブルドアだ。もう少し長い名前もあるけれど、君には必要ないだろう?」
「うん、覚えるのめんどい!あ、私はシユウよ。苗字はないから気軽にシユウって呼んで、なんとか君」
「ずいぶんと正直なんだね。できることならちゃんと覚えてほしいかな」
「興味ないのでな!いまだに教師の名前も覚えられない…めんどい」
これ以上名前長いとか、絶対覚えられんな
「…そんで、なんだかわからんが何の御用で?一応私今授業もなくめちゃくちゃ暇なんでめんどくさい用事以外なら受け付けるけども」
「それは奇遇だね。こっちも、ちょうど授業のない空き時間で暇なんだ」
「はえ―そうなのかー…んで、結局なんで私に話しかけたのさ。」
「庭に白く輝く美少女がいたら話しかけざるを得ないだろう?」
軽く笑顔をみせながら、ウインクも付けてそう告げる。
何言ってんだこいつは。どこに美少女がいるんだ?
…私か?私美少女か?そうかもしれない。なんかそういわれると悪い気はしないしむしろ何か自信が出てきたぞ。
「私って美少女だったのか…いえーいラッキー!だがあんまりその態度は好きじゃないな。プレイボーイ君はお断りなんだよね」
「この魅力が伝わらないなんてすごく残念だよ。誤解されないように言うと、今この状況だから声をかけたんじゃなくて、少し前から君のことを気にかけてたんだ」
「プレイボーイな君に注目されちゃうなんて私罪深いなー!」
「ぜひ光栄に思ってくれ」
こいつ…強い!
私は割とごまかしとおちゃらけを意図して出しながらこういう会話をするんだけど、なんかこいつはごく自然とそのセリフを出してる気がする。
人間として強者だ!なんてこった!すごい負けた気がする!
「とはいえ、今この学校に在籍しながら君のことを知らない人なんて少ないはずだよ」
「…む?私そんな目立つようなことしたかな。全然心当たりないんだけど」
「あれだけ話題にされているのに君自身が知らないってことがあるのかい?今年の新入生ですら一度は君の話を聞いたことあるほどだよ」
「そんな馬鹿な」
なんだ…?私が一体何をしたっていうんだ?
教師の顔を何年たっても覚えられない事か?そのくせ記憶力は良くて筆記だとほぼトップだからか?魔法の実技系で成功するものの想定よりも大きな被害を出すから毎度先生が頭を抱えているからか?
それとも、クィディッチに誘われたのを全部蹴ったからか?何故か他の寮に迷い込んだからか?ほぐずみーとに店を開いたからか?…友達いないからか?
うーん分からん。何にも思い当たらない。
「なんかちょっと不服というか複雑な気持ちだけど、そんな知名度が高いのか。わぁい有名人だー!…つまり君はそんな有名人らしい私を利用しにきたってこと?」
「いいや。別に、特別な用事があるとかじゃないんだ。さっきも言った通り、話題の中心になりがちな君が庭で黄昏ているのを見かけたから…そう。縁を結びにきたんだ。ある意味、利用しにきたってことになるのかもしれないが」
「ふーん…?まぁそういうこともあるか」
理解はしてないがとりあえず納得はしようか。
別に自分を利用しようとしてる人に抱く感情は何もないしね。闇の魔法使いだろうが何だろうが、実害がないなら特に思うことはないよ。
「私なんかと縁を結んで何か利点があるとは思わないけどなァ」
「そうでもないさ。君の成績は最高に優秀とまではいかないが、それでも通常より秀でている。特に、マグルに対しての理解力はマグル出身の魔法使い以上に知っているだろう?」
「おや、非魔法族に興味がおありで?」
「そうだね…興味がないと言ったら嘘になるだろう」
少し遠い目をしている。はてさて、非魔法族となにかあったんだろうか。
たしかに私は非魔法族、魔法族にはマグルと呼ばれる人々に詳しい。実際にそちらで生活していたこともあるけど、それ以外にもいろいろあって詳しいことに違いはない。
しかし…まぁ。興味あるって言われた人はマグル学の先生以来初めてだな。一般的に、魔法使いは非魔法族を見下している傾向があるから、まともな会話ができないことが多いし、好いてるとばれると嫌われることもある。マグルってのも、なんか差別しているように聞こえて私はあまり好きな言葉じゃないし。
私別に嫌われても問題ないから超オープンに非魔法族の話するけどね。
「マグルは…いや、魔法使いも、不思議な生き物だ。いろいろと学び、知ったけれども…それでも未だ、理解はできない」
「何だか随分と難しい話をしてるなァ。私に取っちゃ魔法族だろうが非魔法族だろうが人間という種族を超えないし、深く考える必要はないと思うけど」
「君、本当に自分が話題になる理由がわからないのかい?」
「わからんな」
微塵もわからん。むしろなぜ私が話題になるのか。
そもそも敵対するならなおのこと非魔法族について考えろってんだ。私は知ってるだけだから別に考えてはないけど…ふむ?そう考えるとアルバス君は私基準まともな思考をしている感じなんだろうか。
ちょっと興味が出てきた。
「ともかく、君と仲良くなりたくなったのはそのぐらいの理由だよ。こちらにも考えがあるけれど、それよりも友好関係を広げたいっていうのもあったからね」
「そいつはずいぶんとまぁグリフィンドールっぽい考え方ね。私は別に、むしろちょっと興味がわいたから仲良くなるには問題ないんだが…割と、周りには受け入れられないのでは?男女の友情問題というのもあるが、そもそも寮的に仲良しって程でもないだろうに」
「そこは…何とかなるよ。たぶんね」
ごまかすように言われたが、困るのは私じゃなくてそっちだと思うんだ。
私すでに非魔法族のなんたらで自分の所属する寮に嫌われている可能性があるし…まぁそもそも友好関係ないからわかんないけど。
まぁ、困るのは私じゃないし別にいいか。
「よくわからんが、まぁ良いぞ。君が私の友達第一号だ」
「一号…うん、よろしくね。出来るだけ長く」
なぜ憐みの目を向けるんだ。
解せぬ。
ホグワーツレガシーは楽しいね!
だがめがぎょろっとしてる、なんだ。なんだアイツは。アイツだけは絶対に許さない。土産屋においてある人形みたいな見た目しやがって。許さねぇ