こちら魔法界ホームセンター   作:そこら辺に転がってる石

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映画に引っ張られてちょっと混乱してたけど、ハリーたちの誕生日は1980年ぐらいだったらしい。
多分2000年っていう区切りのいい年に近い年代でやってたから勘違いしてたんだろうか。


木材あればベッドも作れる?

 子供、子供だ。目の前にいるのは小さな子供。

 指を差し出せば小さな手は私を握る。弱々しくも力強く握り返すその様子は、流石の私も少し思うところができてしまう。

 一般的に赤ん坊、赤子と呼ばれるその生命体は、そばにいた母親に抱き抱えられ、ベビーベッドへと運ばれていく。

 

「可愛いでしょう?」

「生命の神秘を感じる。これがここまで成長するとかどんな驚きよ...人間すげー」

 

 赤ん坊、初めてみたのだ。存在は知っていたけど、目にして触れたのは今が初めて。

 色々と思うことがあり会ってみたのだが、案外こう、言葉に表せられない感情が心の底から芽生えてくる。

 ベビーベッドに寝かされた赤子を覗き込むと、きゃっきゃと笑顔をこちらに向けた。おぉ、すごい。無垢だ。

 

「どーよ生活は。幸せ?」

「えぇ、勿論。こんな状況だけれど、彼は私たちを選び、生まれてきてくれた。それだけでも幸せだし、これからの生活もとても幸せなものになるはずよ」

「そいつはよかった。なら私は、乗りかかった船としてちゃんと世話をしなくちゃ」

 

 差し付出されていた紅茶を飲む。

 流石、貴族なだけ合って美味しいお茶だ。毎回この家は感心する。

 

「ちゃんと秘密の守り人として、この家は守るつもりよ。君らからしたら相当なおばーちゃんな私は頼りにならないかもしれないけどね」

「いいえ、そんなこと。魔法界が認め、夫であるマルフォイ家当主が認めた人物を、信頼こそすれ頼りにならないなどの評価を下すほど愚かではありません。場合によっては1番危険かと思われますが、どうぞよろしくお願いします」

「おぉ...期待が重い...まぁでも受けたからには無論、遵守するとも。世代的に1番信用できなさそうなマグル学の教員だったのにここまで信じてもらえたなら尚の事」

 

 忠誠の儀を行ったこの場所は、マルフォイ家の所有する別邸の一つ。先日ルシウス君が教えてくれた予言の日まで、後一ヶ月を切った。

 今なお死喰い人としてせっせと働いているらしいルシウス君だが、少し前にめでたく結婚、第一子を儲けるなどなかなかに幸せな生活を送っているようだ。死喰い人なのに。

 

 まぁ、責めているわけではない。彼としてもマルフォイ家の後継は欲しかっただろうし、今回の結婚も他の貴族との繋がりで行ったような物だ。予言によれば死喰い人の未来も暗いし、未来に向けての割といい判断だったことは間違い無いだろう。なお、政略結婚と私に告げていたが関係性は大変良好なようで先生もニッコニコである。

 

 そう、言い忘れたが忠誠の儀とは...まぁ、簡単に言えば私がこの家の鍵になる魔法である。自立型なので家主にすら扱う事のできない鍵であるが、鍵である私自身も強い魔法で縛られているので、信頼できる人物でないとこの家に招くことはできない。招かれない場合はそもそも認識ができないので、強固な守りと言えるだろう。

 

 これを私で結ぶあたり、初手の交渉からの関係を考えると随分信頼してくれたようで驚きである。学校にいた頃も信用はしてくれていたけどね、あれは教員としてのみっぽかったし。今は、そう。共犯者のような?

 

「そう言えば、本日は何故こちらに?いえ、迷惑というわけではないのですが...忙しいのではないですか?」

 

 ルシウス君の妻、ナルシッサ・マルフォイが尋ねる。余談だけど私は男女問わず君呼びなのでナルシッサ君だ。

 

「あー、まぁ急に尋ねて申し訳ないとは思ってたよ。忙しいことは忙しいが、都合のいいことに私はいっぱいいるからね。一人くらい別件で動いててもそんなに問題はないのさ」

 

 店の運営も教員も、現在進行形で続けている。ただ旅をする個体が空いていたので来たのだ。旅って楽しいけど流石にうん十年やってると飽きがくるもので...魔法界も少し忙しいし、こちらの仕事を済ませるために休息期間を作ったと言ってもいい。

 なお意識は同じだしただ手足が一本暇になっただけみたいな様子なので、そこまで休息はできていない。

 

「それに赤ん坊興味があったし。初めて見たんだ」

「あら...失礼ですが、意中の方などはいらっしゃらなかったのでしょうか。在学中も耳にしなかったものですから」

「うーん、それに関しては興味がないからなぁ。子孫を残すという本能が分身を作ったことによって誤作動を起こし恋愛感情もろとも満足して消え去った...ということになったりとか」

「ですが、その魔法は卒業後に作ったのだと聞きました。在学中などもまったく?」

「あの頃の友達アルバス君だけだったな...」

「アルバス・ダンブルドアですか...」

 

 察したらしい。わかるよな、なんとなく。

 あれもあれで恋愛するっていう雰囲気じゃないんだ。もしくは女性に興味がなかったのかもしれない。どちらにせよ私にとっては好都合なのかなんなのか。

 

 しかし、歳を取れば取るほど実感する。教え子が自立し、結婚し子供を産んで...とてつもなくすごいことだ。長生きしてて1番不思議で1番面白い光景の一つかもしれない。

 生憎と私には縁のない話ではあるが、神秘を感じはする。生物の不思議だ。

 

「まぁそんなわけでお初よお初。でもおかげで子供ってのがなんなのかちょっと思い出したよ」

「ホグワーツでも子供はたくさんいると思いますが...」

「あー、それじゃあちょっと大きすぎるんだよね」

 

 今考えていることをなんとかするには、赤ん坊を見ることが大事だったんだ。

 ベビーベッドで寝ている子供を横目に、軽く告げる。

 

「あと一ヶ月で子供創りたいんだよね」

「...はい?」





最後のは誤字じゃないよ



前書きの続きだけど、てっきりゔぉる君生まれた時にはポケットなモンスターとかとっくに発売されてると思ってたらしいプロットが存在していたりする。初回の授業はそのせいで失敗してしまったんだ。
ちょっとした余談話
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