こちら魔法界ホームセンター 作:そこら辺に転がってる石
書いてて混乱してきました。世代交代ってやつかもしれねぇ
副産物すぎてな。こっちも驚いているのだ。
あれから数年。子供も無事に成長し、本来の赤子であればある程度の魔法を無意識で発動してしまう年頃になったようだ。
だがまぁ知っての通りうちの子は普通の子供ではないし、なんなら中身は大人顔負けの知識を持っていると自負しているので...どうなるかと言えば。
「残念だったな、俺の勝ちだ」
「くそっ、理不尽だ」
「いやぁ、どっちもどっちと言うか...いや私が言えた義理じゃないなこれは」
森の奥にある小さな小屋。庭で行われていたのは、ごく普通の魔法使いの決闘である。
礼に始まり礼に終わる。双方を尊重した趣のある魔法戦闘の一種。今はあまり行っているものはいないが、まぁ娯楽として行っている人も少なくはないらしい。無論戦争ではないので相手の命を取ることなんてないが多少の怪我程度ならする。
「とりあえずグッドゲーム。今日もシュウの勝利」
「もって言うな」
「トムも前よりは善戦したな。それでも俺よりは下だが」
「くっそムカつく。なんなんだお前ら」
「複数形で言われましても...」
目の前にいるのはシュウとトム。私の息子である。まぁ正確にはホムンクルスなので正式な息子と言われるとなんか違うのだが、書類上はそうなので今後もそう表現しよう。
「間違ってはないだろ?僕は無論違うが、シュウはお前だ」
「元な。記憶も経験も刻まれてるが、どうにもうまく同調ができない。そう言う面で言えばお前だって大概卑怯だろうが」
「僕はもとより128...いや、256分の1しかないんだぞ。お前ほど引き継げるわけないだろ」
「その割にはゔぉる君じゃなくトム君になったよね」
「誰かさんがその分を持っていったからね!」
「俺のこの性格お前のせいだろこれ」
わかりづらいよね。わかるわ。だから簡単に言おう。
どうやら私のホムンクルス計画は失敗していたようだ。そもそもの原因は不明だが、原因の一つは赤ん坊はめんどいのですっ飛ばそうと材料を10歳児ぐらい分入れたことだろう。成長はある程度止められる想定だったので、便利だし成長後で出そうと思ったらなんか2体できた。5歳ぐらいの少年と、まんま赤子である。
5歳ぐらいの一人は『私』としての意識がかろうじてあったのだが、もう一人は中身空っぽの植物人間に近い状態になっていた。ただ私が全く入っていないと言われるとそうでもなく、いわゆる分身の操作権利がそっちに、記憶と経験諸々の築成がシュウに入ったらしい。シュウは私の転生後みたいな認識に近いらしく、私と言う記憶を持った別の人間のようなものになったらしい。
もう一方、つまり今のトム君だが、お察しの通り元ヴォルデモート卿である。
いや、こんなつもりじゃなかったんだ。一応成長を見ようとシュウと一緒に育ててたのだが、二人とも襲撃の日に殺されると困るので先輩に頼み守りの何かをかけてもらった。先輩の使う古い魔法だったので詳細は不明だけど、簡略化された死の呪文程度ならどうにかなるらしい。何それ先輩すごい。
すごいと言うか、すごすぎた。呪文は即座に跳ね返りゔぉる君を直撃。直撃を喰らったシュウは顔を庇った左腕に歪な傷がついたもののそれ以外に症状はなし。先輩すごすぎて怖い。
ただ、ゔぉる君のその後の様子がおかしかったらしく、跳ね返った死の呪文が直撃したのに何故か死なない。ただ痛みか苦しみかは感じてたらしく悶絶。様子を見ていると体から何かが出たので逃がさないように近くにあったもので殴ったらしい。
なお、その近くにあったものとは植物人間状態の、シュウの弟である。赤子が?と思うが、二人に対し素材たくさん入れたので立って掴んで投げる程度の身長と筋肉はあったのだ。
こうして赤子の肉体に囚われなんか失った結果出来上がったのが、生意気少年トムくんである。
なおその時の私は仕事に追われてた。その時は最悪死んでもホムンクルスの私だと思ってたし...割と非道なのは自覚してる。
「しっかし非力だねぇゔぉる君。お下がりの杖ならそんなものかもしれないけど」
「なら僕用の杖をさっさとください」
「や、流石にそれは教員としてどうかと...あと三ヶ月だし耐えようよ」
「俺ら作っといて何教員なのってんだ」
「じゃあ本音を。私が街に行くのめんどい」
「なんだこいつ」
自覚が薄いと言うか、十中八九興味がないであろう二人はいいけど私は面倒なのだ。
あと数ヶ月したらホグワーツに通う予定なのでそうなったら仕方ないが、彼らは一般的にヴォルデモートを倒した生き残った男の子たち。
親である私ですらいまだに道行く人にやんややんや言われてるのだ。本人が行ったらどうなるか。ついでに討伐されたことになってるゔぉる君ことトムがどう言う反応をするのか。諸々面倒臭い。
「てかトムの方がいいのかい?街行ったらゔぉる君ザマアミロみたいな雰囲気がいまだに漂ってるけど」
「こいつに勝てるなら」
「やべぇ目がマジだ。むしろなんで強いんだシュウよ。私そんなに強くないぞ」
「いや、お前強いはずだぞ。面倒だから戦わないだけだろ」
「なんだと」
そうなのか。そうかもしれない。正直やろうと思えば分身大量に作って物量で押せるもんな。強いわ私。
「まぁどっちにしろ我慢してや。ホグワーツ行ったら大半目を瞑る、と言うかベビーシッターの私お役御免だから普通にいなくなるんで」
「学校にもお前いるだろ」
「いるけどさ。脇よ脇。どうせ干渉したって君ら止まんないだろうし」
私の性格はよく知ってるし、理解して戦闘もできるシュウは多分止められん。殺すとかそう言う方法をとれば簡単かもだけど一応息子だし。
トムだって今でこそ私の子供の立場を受け入れてるけど最初の頃はめっちゃ殺そうとしてきたし。シュウに勝てないと気づいてからやめてるけど。
うーん問題児だなさては。頑張れ教員の私。いや私だなそれも。畜生逃げ場がねぇ。
「安心しなよ。前、それでこそヴォルデモートのような行動はしないさ」
「えっマジ?」
「シュウを倒せてないし、何より学生は学業を行うものだ。それに、僕はホグワーツの教員になりたい」
「そういえば面接受けてたらしいな。面倒臭そうだし、お前の正体アルバスにバレるなよ」
「あ、それで思い出した。君ら行く前に先輩に会いなよ。なんか話したいって」
すっごい驚いた顔するじゃん二人とも。面白いな。
Q.つまり、どう言うことだってばよ
A.
・ホムンクルス作成。材料増やしたら5歳ぐらいの子供と赤子の2人できる
・分身として生まれたと思ったら分身を取り込んだ別人が出来上がった。親の記憶を持った普通の赤子っぽいナニカとどこにいるかなんとなく感知できる魂的な中身空っぽの赤子
・先輩パワーでゔぉるくん自滅。赤ん坊で叩いたら魂中に入った
・元ゔぉる君暴れてたがなんやかんやあって落ち着く
・あとちょっとで入学
Q.つまり...どう言うことだってばよ
A.ホムンクルス失敗。ガチの赤子(双子)誕生日。ゔぉる君バブみに沈む