こちら魔法界ホームセンター 作:そこら辺に転がってる石
A.今の彼はシユウ+ゲラートのハイブリット肉体に入ったスリザリンの子孫であるゴーンド家末裔の魂で、ヴォルデモートとして戦場をわたり古代魔法によってダメージを受けた経歴があるんじゃ。
文字に起こすとなんだか盛大じゃのう。多分どっかで素質を拾ったんじゃ
Q.シユウやシュウには見えてないの?
A.見えているかもしれないけど、認識する必要はないので見てません。だから見えない
シュウ。苗字はない。俺でもあり『私』でもあり母であり製造者であるシユウという人物の息子であり、名前も『私』が男だからという理由で付けられた。
双子なのか兄弟なのか他人なのか判断のつかない片割れであるトムがいて、そのトムも俺の一部になったらしい。結果的にどこか人を見下しがちな性格が根付いてしまった。トム限定の可能性もあるが。
ホグワーツには数ヶ月後から通う予定のため、俺自身の魔法適正は今は不明だ。ある程度の魔法は『私』の記憶や経験から受け継いではいるものの、未だ11にも満たないこの体では暫定でしかなく、『私』と違うこの体はこれからの成長次第で変貌する可能性はあるだろう。
俺は俺が『私』であり、ホムンクルスとして作り上げられた存在であることを知っている。
俺は俺が『私』の思いつきと気まぐれによって予言を遂行するような存在であることを知っている。
それらの事実を知って尚、現状俺はなんの不満も抱いてはいない。そもそも考えたのは『私』なのだから、不満を抱く理由がない。
ただ、どうもその『私』こと本体、複数いるシユウは同期のできない俺のことを別個体として認識している節がある。確かに同期できない自立型の、記憶を持ったただの他人のようには見えるかもしれない。ただ俺自身そこまで違いはないと思っているんだがな...?
とはいえ、現状特に誤解を解く必要性は感じないのでそのままにしている。
「というわけで、トム君に古代魔法を継いで欲しいんだ」
「はぁ...」
でまぁ、俺のことはいいとして。
目の前にいる『私』の先輩は、急に何をいうかと思えばこんなことを告げた。
流石に衝撃的な話だったのか、飲み物を持ってきたシユウも目を見開いてる。
「え、ちょいまち先輩。古代魔法ってあれだろ、アバダな呪文も弾いたり海に新しい島作ったり相手を爆弾にして別の敵に投げるあれだろ?」
「最後のだけは普通の魔法なんだけどね」
「うっそだぁー!...えぇ、うっそだぁ」
流石に引いているシユウから紅茶を受け取り苦笑する先輩。
そんな様子を眺めていると隣で怪訝な表情を向けているトムがこちらを肘で小突きながら質問をしてきた。
「なぁシュウ。僕もよく知らないが...この人は何なんだ」
「シユウやアルバス...あー、ダンブルドアの先輩で、古代魔法に詳しい最強の魔法使い。お前のけしかけた大半はあの人がやった。あとは...教科書にも載ってたはずだ。ゴブリンだか何だかがどうこうで」
「嘘だろ...」
今のでわかったのか、それともゔぉる君、ヴォルデモートの記憶を呼び起こしているのか。どちらにせよ表面だけでもこの人のヤバさを察したようで、空いた口が塞がらないと言った顔をしている。
まぁ言いたいことはわかる。俺としての記憶で言えば初対面なのだが、シユウは流石に縁がありすぎた。実体験ではなく記憶だけなのに、この人はやばいとわかってしまう。
それぐらいの力を持って、行使してしまうのがこの先輩だということを、『私』達は身を持って知っている。
「だが、古代魔法ってそんな簡単に引き継がせる...というか引き継げるものなのか?」
「そうだね...。才能か、もしくは生まれ持った何か。どちらかがなければ古代魔法を引き継ぐことはできないだろう。そもそもが古い魔法だ。歴史として記されることはあっても、現代で使う理由はあまりないだろう」
俺の疑問に先輩はゆっくりと答える。それはどこか懐かしむように遠くを見ながら、噛み締めるようにゆっくり告げる。
「おそらく、探せばこの世界のどこかにも古代魔法を使える人はいるだろう。でもそれじゃあダメなんだ。少なくともホグワーツに入学のできる、未来ある若者に継がせる必要ができてしまった」
「ホグワーツが何か関係している、と」
「ホグワーツ自体は関係していないけれど...まぁでもきっと、トム君なら直ぐにわかると思うよ。ヒントはハッフルパフだ」
「継いで欲しい、と僕にいう割には随分と抽象的な言い方をするんですね」
「うーん、何というか、こちらも自分の一存じゃ決められないんだ。ただトム君は1番見つけやすい立ち位置にいるだろうし、それで見つけた時には継いで欲しい。そういう話だよ」
「思ったよりも雑なんだな」
「雑じゃないさ。どちらかと言えば慎重なんだよ。慎重だから今言えないんだ」
「...よくわからない。本当に僕でいいのか?」
お前が言うのか。そう言おうと思って、口を閉じる。
おそらく茶化す場面ではないだろう。少なくともトムは真面目に聞いていることがわかる。
「お前が言うのか」
「いやお前...はぁ」
「いやそう思うっしょ。シュウもだけど、トムも随分こう、力に溺れるタイプだと私は考えているのだけど」
「母親の君がそう言うならそうかもしれないけど、その時はその時だよ。これから死に行く自分には関与できないし、かと言って放っておくこともできない。そもそも禁じられた魔法を連発している人がいえたセリフじゃないからね」
「自覚あったのか、それ」
「そりゃああるさ。いくらランロクのせいだからって自分のやっていることがどう言うことか考えられないほど愚かじゃない」
誰だランロク。いや、知識としては知っている名前ではあるのだが...なんだろう。それこそ100年ぐらい昔の話を未だに気にしているとは、驚いた。
「っと、話が逸れたね。兎に角、伝えるのは古代魔法の存在とそのヒントがホグワーツにあることだけさ。なんならシュウ君も探してもらって構わない。シユウが見つけて、それを二人に伝えても構わない。それはないだろうけどね」
「そう言われると探したくなるなー」
「とはいえ、君らの本文は学生に教員だ。それは怠らないように」
この人は、時々教員なのではないかと思うような仕草をする。昔シユウとして聞いた時は、短い間だったがとても尊敬する教員がいたと言っていた。無意識か意識的にかはわからないが、それでも真似をしてしまうほどの良い先生がいたのだろう。
俺もシユウとして教員をしている記憶はあるが、俺として学校に行き、真面目に授業を受けるのは初めてだ。何なら、シユウの時にはあまりしなかった友人との青春とかも経験してみたい。
「一つ、聞いていいですか」
「なんだいトム君」
「貴方は一体、どのようにその魔法を使えるようになったのか...いや、違うな。なんの目的でその力を得たんですか?」
トムを見る。真面目だ、すごく真面目な顔。
だけどその顔は昔...それこそ、学生であったトム・マールヴォロ・リドルの時よりもマジで、前を向いているようにも見える。失った指針を探すように。
「そうだね、結局は成り行きではあったけれど...友人と、恩師と。そして自分のためかな」
「...なるほど」
何かに納得したらしいトムは、ゆっくりと紅茶を飲み始める。
ホグワーツ入学まで、あと三ヶ月を切っていた。
実際古代魔法どうなってるんだろうか
こっちだと原作でハリーを守った母の愛とかは古い魔法っぽかったので古代魔法扱いしたけど、まぁそもそもメタいけどレガシーって新しいから原作との辻褄がつきづらくはあるんだけど
でもやっぱり継承する理由はあると思うんだよね。最終兵器的だけど何かに役立ちものでもあるし、放置するには巨大すぎる力だし。いわゆる墓守のような存在は必要かもなーと邪推した結果がこれです。