こちら魔法界ホームセンター   作:そこら辺に転がってる石

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みんなもしや女性主人公が好みか?奇遇だな、私もだ
今ちょっと準備期間だから少年視点多いだけなんじゃ。生徒視点はどうしてもそうなっちゃうのだ。
...今更だがこれってTSなのだろうか。昨日の補足もNTR言われてたし...違うんだ。友人として、友人としてな...
待てよ、ゲラート遺伝子はダンブルドアにとって...NTR...?

これ以上はいけない


季節に合った植物の種

 9と4分の3番線。マグル側の車掌に聞けば困惑の表情を向けられるだろうその路線は、魔法界に置いてはある意味有名で、実際に存在する路線である。

 行き方はいくつかあるが、最も簡単なのはマグル側に実在するキングクロス駅を経由することだろう。9番線にある4本の柱の一つに身を投じることにより、裏側とも言える魔法界の駅へと繋がるのだ。

 余談ではあるが、他にも国際列車が止まる7と3分の2番線などの路線もある。マグルには感知できず通ることもできないが、キングクロス駅の柱はほぼ魔法界の列車にのる改札の役割をしていると言っても良いだろう

 

 さて、そんなわけで9と4分の3番線である柱を通り、既にマグルの間では見なくなってきた汽車に乗り込んだ俺たちは、発車までの数刻をゆったりと待っていた。

 残念ながらほぼ人生二周目に近い俺たちは柱を通れる程度で一喜一憂することはなかった。その時は何も思わなかったが、今考えるとどこか子供心を失っている様な感覚がするのは俺だけなのだろうか。

 

「もうこれ外していいかな?正直邪魔なんだ」

「良いんじゃないか?どうせ学校に行けば外すから問題ないだろ」

 

 トムの問いに答えながら認識阻害を行っていた眼鏡を外す。

 警戒心が高すぎるかもしれないが、そもそも俺もトムも知らない人物に話しかけられてよく思う性格はしていない。生き残った云々を除いても白髪という他にない特徴を持っているせいで、目立つことに変わりはないだろう。

 

「ホグワーツか...いよいよだな。シュウは何を、というより、そもそもなぜシユウはシュウを作ったんだ?学校にも行かせるなんて何か目的があるのか?」

「ん、あぁ。説明したことなかったか?」

「僕の話はよくしていたけれど、シュウの話はしていなかったと思うぞ」

「そうか、あまぁそうだろうな。そもそも目的なんざないし」

「...無いだって?ホムンクルスまで作っておいて?」

 

 トムが驚愕する。まぁ、わかるよ。ホムンクルスの製造は魔法族であろうとマグルであろうと倫理観的な問題で禁止されている。闇の魔法使いほどでは無いにしろアズカバン投獄は免れない程度には重罪だ。

 それほどの罪を犯すのであれば何かしらの理由は必要だろう。実際、俺が覚えている範囲では目的はちゃんとあった。

 

「お前も知ってるだろ?例の予言。本当ならあれをどうにかするために作ったんだが、今はどうだかな」

「目的が変わったと?」

「そもそもトム、お前は誰だよ」

「...あぁー」

 

 納得したようで。俺が『私』であった時の考えだと、予言を乗っ取り自分が生き残った子になることでヴォルデモートに対する特攻を得ようと考えていた。

 だが現状はどうだ。俺たちは二人どちらが予言の子かはっきりしておらず、片方は元ヴォルデモートと来た。双子に生まれたのは百歩譲って良いとしても宿敵想定のやつが息子であり兄弟になってるのだ。どうしろと。

 

「だから俺自身の目的はない。今のシユウがどう考えているかは知らないが、分離した俺は目的は何もない状態だ。せいぜい学生生活を謳歌するよ」

「そうか、同期ができていないから真意を知れないのか」

「記憶は引き継ぎ『私』としての意識はあるんだけどな...便利機能だけどっか行きやがった」

 

 まぁ、製造過程のバグはよくある話だ。俺の同期しかり、トム然り。

 というかいまだにトムがなぜこうして兄弟になったのか原理がいまいちわかっていないんだよな。魂だけの存在に近かったことが原因ではあるんだろうが、原理がわからん。なんでこうなった。

 

「あれがあればもう少し楽だったんだが、残念だ」

「...前々から思っていたが、シュウのその性格はどこからきているんだ?今はそうでもシユウは女性だろう?」

「ん?あー...こっちの口調の方が楽ならこっちの口調で話すけど、どう?」

「いや、やめてくれ。戻ってくれ」

「だろ?自分で言うのも妙だが器用なんでな。こっちの性格を作ってる」

 

 やろうと思えば元の口調に戻ることはできる。だがそれは要らぬ誤解を招き無駄な注目を浴びるだろう。だから一人称は俺、相手の名前は呼び捨てといったシユウとの区別を謀っている。

 

 ただ、そう。不思議なことが一つ。自然と男口調が生えてきたのが不思議だ。いくら器用で作れるとはいえ思考も性別も何もかも違うものを作るのはそう容易くないと思ってたんだが。まぁできたし今更の話ではあるな。

 

「逆にトムは何をしたいんだ?教師になりたいと言ってたが」

「勿論それも目的の一つさ」

「ないとは思うが二番煎じを図ってたりはしねーよな?」

「しないよ。僕だって常識はある。前に知ることができずに道を違えた自分とは大違いさ。それに、例の先輩の後を継いだ方が楽しそうじゃないか?」

「それは割と思うが、あの人はあまり人生の参考にしちゃいけない人だと思うぞ」

 

 結構好き勝手やれる人ではあったけど、下手に真似すると投獄の未来しか見えない。まぁ、投獄云々についてあまり俺が強くいえた義理ではないが。

 

「そもそも、どこぞのジジイに邪魔されてただけであって前も真っ当に職員は目指していたさ。そりゃあ多少のやんちゃはしたけれど、あんなの不可抗力だよ」

「やんちゃ?在学中に何かあったか?」

「...君、仮にも職員だろう。何で覚えてないんだ」

「そう言われてもな。あの学校大体の問題事を起こすし、そもそもあの頃は肩身の狭い職業だったんだよ。重役につくこともないし、興味がなければ知る機会もなかった」

「...考えてみれば僕がやったと表沙汰にはなっていないから知らなくてもおかしくはないか」

 

 一体何をやらかしたんだが。正直前科が前科だから何言われても大概は納得するぞ。

 ...確か、優等生として賞を取っていたのは覚えてる。今でもトロフィー室へと行けばトム・リドルの名前が刻まれたものが置いてあるだろう。実際優等生だったのは知ってるし、妙な噂も聞いたことがない。

 ダンブルドアは何を警戒していたのか、俺にはさっぱりわからない。

 

 そんな雑談をしていると、短く汽笛の音が聞こえてきた。どうやら列車が出るようで慌ただしい雰囲気になってきた。窓の外を横目に見れば、ハグをし別れの言葉を紡ぐ親子や慌てて電車に乗り込む子供の姿が見える。

 

 コンコン、と軽いノックが聞こえてきたので、外に向けていた視線をコンパーメントの扉へと向ける。小窓から見えたのは、ホワイト・ブロンド髪の少年。

 躊躇なく扉を開けると、少年、ドラコは一瞬驚いたような顔をした後にすぐ笑顔になって告げる。

 

「ここ空いてるか?空き部屋はもうなさそうなんだ」

「俺はいいぞ」

「僕もね。友人であるドラコを追い出す必要はないよ」

「ありがとう」

 

 礼を言うと、向かい合って座っていた俺たちのうち、俺の隣に腰掛ける。

 荷物、はホグワーツにすでに郵送されているので良いとして、それ以外の違和感を持つ。何だ、何かが足りないような。

 

「そういえば他の子は?貴族付き合いの子供がいるんじゃなかったっけ?」

「あぁ、クラップとゴイルなら別の場所さ。そもそもあの二人の持ち込んだ菓子が多くて座れなくなったんだから」

「あぁ、違和感はそれか」

 

 クラップとゴイル。マルフォイ家と懇意の貴族の子であるらしいが、正直、なんと言うか、見ていられない子供達だ。

 よくいえば両親に無限の愛を注がれた子供であり、まぁ、なんだ。ふくよかだ。とても。

 ある意味子供らしいといえば子供らしくはあるが、ある程度の知力があり厳しくも優しい両親の元で賢く育ったドラコと比べて、人生二周目組の俺たちが接するにはすこし幼稚過ぎて合わなかった。

 

 ドラコはそんな二人でも面倒をしっかり見てやっていたらしいが、まぁ正直学校に行けばどうなることやら。ルシウスもある程度の縁繋ぎさえできれば許すだろうし、子分のように連れ歩くといった過剰な交友はしなくても良いと俺は思ってる。結局はドラコの意向ではあるが。

 少なくとも今はそう判断してこちらにきたのだろう、と邪推する。

 

「今日は二人ともメガネをつけていないのか」

「もともと認識阻害の伊達メガネだからな。もう必要ない」

「何かと便利だからまだ持ってはいるよ。御伽話の透明マントほどでないにせよ、人から認識されないってのは何かと便利だからね」

「あんま過信するなよ。生徒ならともかく教職員には通用しないと思うぞ、それ。その人物をよく知っていたり探していたりすれば見つかる程度の認識阻害なんだから」

「わかってるさ。僕もバカじゃない」

「...あ、出発するみたいだ」

 

 トムが話終わるタイミングで、遠くから笛の音が響く。ゆったりと列車が動き始め、外の景色が加速していくのを眺める。

 今更だが不思議な感覚だ。シユウの頃は乗ったことがなかったので列車で学校へ行くのは初めてだ。二度目だと言うのに、どこか心を躍らせている自分がいるのが、少し不思議だった。

 




描きたいことが増えすぎて困る
三人の少年たちは書き分けを上手くできているのだろうか。ちょっと不安
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