が、それが報われる保証はどこにもない
今回ほとんどウマ娘は出てきません
前回までの補足回となります
予めご了承下さい
此処はURA
ウマ娘達のレースや勝負服にウイニングライブ、トレセン学園の運営(秋川理事長に委託)を行なっている組織である
わかりやすく言うと
ウマ娘について色々やっている所で良いと思う(超暴論)
そこの一室では
思ったより売り上げが出ていない
役員達は一様に頭を抱えていた
少し前まではオグリキャップとタマモクロスを中心とした人気はあった。それは間違いない
にも関わらず、それが一切数字として現れていないのだ。いや各レースの集客数は過去最大を記録したものも多く、レコードを更新したレースもいくつもある
だが、それだけの盛り上がる材料があったのにそれが予想より利益としてURAに還元されていないのを彼等は問題視していた訳だ
やはり『空白の世代』となった事が大きかったか
室内の者達は皆唸った
空白の世代
それはあまりの偏向報道などにより、トレセン学園やトレーナー、ウマ娘達から報道やグッズ販売などが一切拒否された世代の事である
一応去年デビューしたシンボリ家のシンボリルドルフらは中等部から頭角を表している。その為、そちらを注目させようと彼等やマスコミは不本意ながら協力体制をとっている
しかし、シンボリルドルフらは元々トレセン学園に所属しており、言ってしまえばそこまで話題性として強いものでもない。少し前にあった激闘や名勝負を見ている者達はどうしても『見比べて』しまう
シンボリルドルフ達の強さについては間違いない
が、日本において
少し前にURAの役員が全員辞めるという前代未聞の事態が起きており、彼等はその
彼等が最初にした事は『オグリキャップのトレーナーをすげ替える』事である
何せオグリキャップはまだ3年しか走っていないのだ。トゥインクルシリーズとの後にもドリームシリーズがある。である以上、オグリキャップとタマモクロス達に走ってもらう事により、彼女達の人気を長引かせ、次の世代が育つまで頑張ってもらおう。そう言った考えによるものだった
が、このURA役員達の傲慢そのもののやり方にオグリキャップは猛反発。元々ドリームシリーズを走る予定であったタマモクロスも
ウチらは
とドリームシリーズへの参加を急遽取り下げている
URAの新役員達からすれば『前役員達が謝罪して、しかもそれを受け入れている』のだから問題ないと考えていたからこその行動
しかし
いいか。マスコミやURAの連中の謝罪ってのは『何かしてもらおうとする為』のもんに過ぎねぇ
アイツらは『謝ってんじゃねえ』『何かしてもらいたいからご機嫌どり』の為に『謝るというポーズ』を取ってるだけに過ぎない
間違えんなよ、アイツらの口から『真摯』みたいな言葉が出て来た後の言葉は信じるな
とオグトレやオグリキャップはカサマツにいた時に耳にタコが出来るほど聞いている
地方局の親しい記者も
認めたくはないですが、そういう人に限って上の立場の人が多いのは間違いないです。オグリキャップさんもトレーナーさんも気をつけて下さいね
と言っていた
タマモクロスも
世間に『私たちは謝った。でも向こうは許してくれない。だから私達は被害者なんだ』
なんて事を平然としてくる
気をつけな
とタマモクロスの先輩やそのトレーナーから事あるごとに聞かされていたのである
それでも彼女達は
そんな事ある訳ない、と
だがそんな二人の純粋な思いは直ぐに打ち砕かれる
トレーナーの中にすら『地方のウマ娘が
彼等は忘れているのかも知れないが、身体能力に優れるウマ娘は視力や聴力も良く聞こえていた
その為トレセン学園に来た当初、オグリキャップはトレーナーと同じ境遇であるタマモクロス、そして彼女のトレーナーくらいにしか話をしようとも思わなかったのである
オグリキャップに比べると社交的に見えるタマモクロスだったが、内心は中央の人間に対する不信感で満ち溢れており、同期のウマ娘達にすら壁を作っていたほどだった
それでも真剣に走る
そこに『地方ウマ娘』だから弱いという偏向報道であった
なお、オグトレとタマトレはこの報道を出来る限り二人に見せない様に努力すると共に秋川理事長と駿川秘書、そして東条トレーナー部門責任者と『今後の対応』について話し合った
が、悲しいかな同期たちの中には
しかし、最も信頼していたはずのトレーナーに隠し事をされていた。その事実はオグリキャップとタマモクロスにとって精神的にかなり堪える事となり、オグリキャップは予定していたGⅠレースの出場を取りやめる事になる。タマモクロスもまたやはり別のGⅡレースの出走を取りやめていた
オグトレとタマトレは必死でオグリキャップとタマモクロスと話し合いをして、何とか二人を落ち着かせる事に成功
しかし、代償としてオグトレは肋骨に罅が、タマトレも右腕部の骨に罅の入る大怪我を負うこととなる
それを知ったオグリキャップとタマモクロスは狂乱と言えるほどに取り乱し、結局
お前のそばにいるから!
という殺し文句(ウマ娘視点)により何とか事態を収める事が出来たそうな
さてそれである程度事態は収まったといえるだろう(トレセン学園限定)
が当然その様な報道をしたメディア、そしてそれを止められるにも関わらず放置したURAへの不信感は天井知らずのストップ高となるのも仕方ない話
一応秋天後、贖罪番組とでもいえるものを報道したが二人やそのトレーナーにとってはどうでも良かったのも仕方ないだろう
その直後、URAの役員達が揃ってオグリキャップとタマモクロスに正式に全校生徒の前で謝罪する事となり(勿論校内の為部外秘である)、彼女らも多少溜飲を下げた
その僅か1週間後にはURAの役員が一斉に引責辞任する事となり、退職金などについて一切の放棄を表明。これにはURAのみならず関係省庁も泡をくって彼等を説得した
何せ、彼等が引責辞任するのは勝手だがその結果として引責辞任した場合、退職金を放棄したという前例が出来てしまい、いざという時困るからだ
要するに後ろ暗い事があって、それが発覚した場合
後ろ暗い事を、してんじゃねぇ!!(若本ボイス)
と思わずジェノブしたくなるが、まぁそれはそうとして彼等は必死に役員いや元役員達に反意を求めた
結果、元役員達は自身の退職金を『国民の前』でURAとトレセン学園に全額寄付する事で妥協
勿論、新役員や省庁関係者は渋い顔をしていたが、これ以上時間をかけた場合
退職金問題終わらないけど、何で?
という世間からの疑惑の目が自分達にも向きかねない。その為彼等としてもここが落とし所と考えた訳である
実際この『URA役員一斉引責辞任』は世間の注目を集めていた
何せ辞任理由が『特定のウマ娘達に対する公平性に欠く報道』を許してしまい『特定のウマ娘達の名誉を傷つけた』という理由。少しでもウマ娘のレースを見ていれば、そのウマ娘達が誰を指しているのかはっきりしていたのだから
更に
その為急いで新役員や省庁関係者はこの問題を『終わらせる』必要があったのだ
しかし、である
それから僅か一年後オグリキャップが引退を表明
それに対して新役員達が動いた時、彼等は失念していた
一度根付いた不信感というのはたった数年で消えるものではない
という事を
ウマ娘の引退時期については当事者つまり、ウマ娘とその担当トレーナーの判断に一任されている。本来そこに他者の意思が介在してはならないというのが不文律であった
が、規則などには明記されてはいない
これは
引退について部外者が口を出す問題ではない
という『当たり前』の前提があったが故
しかし、それを彼等は『前代未聞のウマ娘ブームを逃した責任』を果たしてもらう
という何とも自分勝手な理屈をもってオグリキャップに要求した
幸いオグリキャップほどのウマ娘となれば、引く手数多であり
幾らオグリキャップのトレーナーであってもURAという組織の(形式上は)一員である
どうとでもなると考えていたのだ
オグリキャップやタマモクロス達の中には自分達の花道となる有馬記念くらいはグッズ販売も認めるべきではないか?という意見も出ており、オグリキャップとタマモクロスらもそれを渋々ながらに認めようとする流れが出来つつあった
そこにきたのが、オグリキャップのトレーナー解任と後任トレーナーの着任という暴挙であった
当然彼女達は激怒した。が、それ以上にオグリキャップがブチ切れていた為に彼女達は辛うじて暴発しなかっただけ
オグリキャップを宥めた後は言うまでもないだろう。グッズ販売の再開など誰一人として認めようとせず、有馬記念後も走るつもりだったタマモクロスは親友オグリキャップへのあまりの仕打ちに中央自体に見切りをつける
ま、一応ウチもこの学園の生徒やからな
暫くは学園に貢献するわ
走るとしても、URA管轄のレースではなくもっと身近なレース。賞金も出ないし、マスコミが来る事もない。そんなレース
仮にも秋天の盾を持っている彼女に相応しくないと批判されようが、燻っているウマ娘にとっての一つの目標になろうとしている
そんなこんなで役員達が目指していた『第二次ウマ娘ブーム』による増収は夢と消えていたのである
なお、オグリキャップのトレーナーに内定していた人物であったが、当然オグリキャップは自身のトレーナーとの契約を打ち切っていない。その為、『素晴らしい才能と実績を持つ』オグリキャップのトレーナーになれると嬉々としてトレセン学園に来たものの、理事長との話し合いの末に学園から叩き出されていた
オグリキャップの新任のトレーナー?
驚愕っ!たづな、そんな人物がいただろうか?
いえ、その様な人物が来校したという記録
とのちにオグトレが質問に行ったところ、その様な答えが返ってきている
なお、新任トレーナーを名乗る人物が来校してきたその日の記録については事細かく記載されていたが、訪問の事実を示す具体的な内容は一切見つからなかったそうな
某ウマ娘は当時の記録を見て
ふむ、つまり内容は
っっっ!流石は理事長。素晴らしい
一人悦に浸っていたとかなんとか
URA役員達にとってはオグリキャップ達の問題は『終わったもの』であり、禊ぎも前役員達の引責辞任で済んだとの認識によるものだった
そんな訳はない
信用を積み上げるには時間をかけねばならない。が崩れ去るのは一瞬なのだ
一年程度でオグリキャップやタマモクロス達がマスコミやURAを手放しに信用できるはずもない
それを彼等は全く理解していなかった
結果、彼等はドリームシリーズへのオグリキャップの参加が無くなったばかりかタマモクロスすらそれの参加を拒否する。という事に直面する事になった
更に海外レースに出場しようとするマルゼンスキーに対してURAとして支援を行なわない(国内レースに出て活躍してもらいたいという彼等の考えによるもの)という事までやってしまう
結果オグリキャップとタマモクロス以外のウマ娘達もこぞってURAから距離を置く様になり、新体制から僅か一年足らずで彼等の立場は非常に危うい事になってしまったのである
グッズ販売も出来ず、彼女達の話題を盛り上げようにもメディア側は『天皇賞の悲劇』の結果各社及び腰になっている
天皇賞の悲劇とは春天を制したオグリキャップと秋天を制したタマモクロスに対する偏向報道。これによりその番組を報道した〇〇社が放映権を喪失するという衝撃的な事からついた名前である
実はこの時のURAとしては寧ろ彼等マスコミがやらかしてくれる事を密かに期待していた
何せそうなればこちら側としてもトレセン学園側と共同歩調をとってマスコミ側を非難できる。そうなれば印象が変わる(変わらない)と彼等は本気で考えていたのだから
げに恐ろしきは人の欲であろう
しかし窮地にある人間が考えるのは同じ事らしい。マスコミ側としてもURAの不祥事があれば、それを積極的に喧伝する事でウマ娘達やトレセン学園側の溜飲を下げようと必死であったりする
つまりURAとマスコミは何とかして相手の不祥事や失態を待っているという何とも情けない事態にこの頃は陥っていたのであった
率直に言って彼等はバ鹿なのかい?
との他にタキオンが首を傾げたという
結果、シンボリルドルフらの台頭まで彼等は長い長い冬を過ごさねばならなくなっていたのである
自分達の都合だけで世の中は動きませんよ
というお話
いつも通りの勢いで書いたものなので許してくださいなんでも(以下略)
ではご一読ありがとうございました