なんか突然ご感想を沢山頂けた…ありがとうございます!
二次創作、エルドラドの勝手な設定満載です。
松風天馬が点を取り、円堂守が止めた。ここまでテンマーズにとって、最高の形で試合を展開することが出来ている。
そんな時スタジアムの2階席からグラウンドへ声が響いた。人影はそのままグラウンドへ降り立つ。
当然テンマーズプロトコルオメガ問わず、声の主へと視線を向ける。そこには松風天馬にとって3ヵ月ぶりの懐かしい顔がいた。
「剣城!!来てくれたんだ!!」
声をかけつつ近くへ寄る。彼にとって友達というよりもライバルという言葉が相応しい人間が助けにきてくれたのだから、否が応でも高揚する。
「…剣城?」
しかしそこにいたのは懐かしい顔、ではなくそれによく似た顔。剣城京介とよく似た人物がそこにいた。
「やぁ天馬君。京介の友達だね?剣城でも、俺は京介の兄。剣城優一だ。」
その人物はにこやかに名乗った。
「…!優一さん!?どうしてここに、いやそれよりも、怪我は大丈夫なんですか…?」
「天馬君、一先ずその話は後だ。今は一緒にプロトコルオメガと戦おう。」
「はい!俺、優一さんとサッカー出来るなんて、嬉しいです!!」
「ありがとう天馬君。」
「ん?誰だあの人??」
「どうやらパラレルワールドから頼もしい味方が来たみたいだね。」
「???」
「リーダー。あの人物は一体…?」
「新たに出来たパラレルワールドからきたようだ。剣城京介のインタラプト修正の際に起こったイレギュラー。」
「なるほど。ですが、イレギュラーなら正すのみです。」
「そうだ。剣城優一。円堂守同様修正対象だ。」
剣城優一は近くへきたもう一人へ顔を向ける。
「ガンマ、遅くなってすまなかった。」
「いや予定通りさ。滞りなく円堂さんの覚醒も済んだ。これで点を取られる可能性は限りなく低くなった。後は君と天馬の2人で点を取ろう。」
「!?ガンマ優一さんと知り合いなの?!」
「あぁ、まぁね。けどそれも後にしよう。今は雷門中にサッカー部を始動させる。フェイ!FWのポジを1つ空けてくれ!」
「了解!」
剣城優一がキモロの代わりにFWとして入り、試合再開。
プロトコルオメガボールでスローインされたが、ガンマが一瞬で近付いてスライディングで奪取。
そのまま囲まれる前に剣城優一へとパスを送った。鋭いパスだったが、足に吸い付くようにトラップし敵陣へ切り込み、高い身体能力を駆使しつつ、次々と抜き去る。
その鮮やかさに松風天馬も感嘆の思いで見ていたが、本当の脅威はここからだった。
「魔戦士ペンドラゴン アームド!」
化身を出現させただけでなく、その力を体に纏う。見事な化身アームドを見せつけた。
「優一さん、化身アームドまで…!?」
「天馬!君も出来るはずだ!」
「俺も!?わ、わかった!やってみる!!」
「魔神ペガサスアーク!アームドッ!!」
化身が光の束となり、足、背、頭の順に纏う。ペガサスを更に進化させたような、金のペガサスを纏った。
「うわっ!ホントだ!俺にも出来た!!」
「さぁ行こう!天馬君!!」「はい!」
化身アームドを使う2人が敵陣へ進軍を開始した。
パワーだけでなくその速度に、プロトコルオメガ陣営は誰もついてこれない。
あっという間にゴール前へたどり着き、ツープラトンのシュートを放った。
そのままゴールへ突き刺さるかと思われたが、それを阻もうとする影が1つ。
「天空の支配者鳳凰 アームド!」
キャプテンのアルファが立ち塞がり、化身アームドを発動。GKの後ろへ入り化身を纏わせた左足で止めにかかる。
暫く拮抗しているように見えたが、アルファの顔が歪み、ゴールへと突き刺さる。
これで2-0。テンマーズが2点リードということになった。
テンマーズの面々にとっては2点リードの上化身アームドを使える選手が少なくとも2人。士気は更に上がる。
この状況を冷めた目で見るのはエルドラドの上層部。アルファの機器を通して『撤退』の命令を出す。
アルファ達プロトコルオメガは表情を変えることなく、上空から現れた飛行物体によって回収され消え去った。
***
プロトコルオメガとの2回目の試合に勝利した俺達は、過去の円堂監督と秋ネェに別れを告げ、キャラバンに乗って元の時代に戻っている最中。
優一さんもチームに加わって雷門中サッカー部を取り戻すのに手伝ってくれるそうだ。
サッカーを取り戻すという大きな役目を背負っていることは忘れてないけど、さっきの試合は凄く楽しかった!
けど…
「ガンマは今回の試合で、何もさせてもらえなかったね…」
そうなのだ。今回は円堂監…さんの覚醒と優一さん、そして何故か突然出来るようになった俺の化身アームドがあったから何とかなった。けど次からは敵もより対策してくるだろうし、アルファ達以外に新たな敵がいないとも限らない。
「別にそれはいいさ。僕が厳しくマークされるということは、その分他が楽になるということだろう。ひとまずチームが負けなければいい。まぁ些か暇なところはあるが。」
「けどこれからの試合は、ガンマの力が必要になることが絶対あると思うんだ。」
「そんなことはない。そもそも君達は僕がいなくてもプロトコルオメガに勝てるのは決まっている。」
「?」これまでガンマの助けが大きかった場面もあるというのに、何故かそんなことを言うガンマに首をかしげる。
「…ただ確かに面白くない、な。フェイは兎も角君とはまだ連携練習をしてないから、戻ったら少し付き合ってくれ。」
「!分かった!まだ分からないけど、元に戻ってたら雷門の皆とも一緒にサッカーやろう!!」
「…あぁ!」
ガンマは少し照れ臭そうに笑ったのだった。
***
カツン、カツンと靴が鳴る。些細な音でも大きく反響し、静かな水面に石を落とした時のようにどこまでも輪が広がっていく。
距離感が狂いそうな程広大、且紫煙が僅かに見えるばかりの地下。
ここはエルドラドからの命令を果たせなかった、害を成すと判断された者たちが強制的に送られる施設。通称ムゲン牢獄。
ムゲンとは「MUST-GENERIC TRAINING CENTER」の一部を取って付けられた通称で、「人間の精神と肉体を極限まで高める」ことを目的としている。
そんなムゲン牢獄でもここは最も深い場所、ディープスペース。
そこには緑色の髪に赤みがかった褐色肌という、まるで鬼神を思わす風貌、長い髪をまりものように丸く結うヘアースタイルをしている少年が1人いた。
飽きた。もうこの場所で俺を成長させるものはない。つい最近までは定期的にここへ来る奴のおかげで退屈しなかったが、来なくなった。まぁいい。さっさとデバイスの1つや2つ奪ってここから脱出するとしよう。そして奴を探すとしよう。
そして少年はその場を去った。
穴だらけの壁、グシャグシャとなったサッカーゴールを残して。
***
エルドラドとは、200年後の意志決定議会である。現在でいう国際連合が最も近いと言えるかもしれない。
その議会で定めることは当然多種多様となるが、大きなポイントは歴史改変の可否である。
タイムジャンプと言う名の時空超越が可能となってしまった未来。歴史の更なる探究など、良点は数多く存在する。
しかし、当然悪用しようとする者も現れる。リスクなど知らぬと言わんばかりに、安易に歴史を改変しようとする者が。
そのためタイムジャンプを可能とするデバイスやタイムブレスレットなどは、エルドラドによって厳重に管理。
よって、それらを使っていいと判断されるルートエージェントは優秀等と言う言葉では説明できない程に優秀。
その上、エージェントのトップはギリシャ文字のコードネームで呼ばれ、ある程度自由にデバイスを使うことを許されている。
「~~♪♪」
エルドラドの施設内で鼻歌を歌いながら歩く水色の髪の少女。
彼女の名前はベータ。エージェントのトップに君臨する紅一点。
アルファの2度目の失態を知らされ、議長からは期待の声をかけてもらったところのためご機嫌なのだが、それだけではない。
部屋へ戻り端末を操作してとある写真を表示する。そこには黒髪を逆立てた少年の横顔。練習後のようで頬には汗が伝い、髪も僅かに乱れ、顔も少し紅潮している。
「は、あぁ~…」
溜め息に近い息を吐きながらうつ伏せになる。足をパタパタと動かしながら、彼女の人差し指は写真の人物の頬をつつくかのように画面をタップする。
「全く…どこにいっちゃったかと…
心配したじゃないですかぁ♡
議長が見逃しても、私は見逃しませんから♡次会ったらここに戻ってきたくなるように、たっぷり躾しなきゃですね♡
フフッ♡アハハハハッ♡♡」
ザナッ「ゾワッ」
天ちゃん「何かあった?」
ザナッ「いやクソデカ感情に挟まれてるような悪寒が…」
天ちゃん「は??」
メスウサちゃん「…」
ヤンデレベータちゃん概念。思いつきを詰め込んだ作品ですわこれは。もう自分が一番楽しんでます。
あとあんまり進んでないうえガンマの出番少なくてごめんなさいです。原作守ろうとしすぎるところが良くないとこ。
書きたいこと沢山ある~