俺の同僚の顔が良すぎる   作:チキンうまうま

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この話はヴィクトリア編のネタバレを含む可能性があります。お気をつけください。






『エリモスって割となんでもできるけど、弱点ってなんなの?』─ドクター
『感動もののホームドラマを見せたら一瞬で涙腺があばあばになるぞ。』─マドロック
『…マーマイトが苦手。』─リード
『NTRものは死ぬほど嫌いみたいだな。』─スポット
『そういうのじゃなくてさあ』─ドクター



砂塵遁走 1

 

「…まさかここまで上手くいくなんて。流石ね。」

 

 砂嵐によって機能不全に陥った傭兵部隊を見て、ホルンは感嘆の声を上げた。やってみせます、と言うから任せたものの、本当にやってのけるとは思わなかったのだ。

 

「ロドスは人数少ない分、こう言う作戦することも多いですから、慣れてるんですよ。…てかホルンさんこそよくこの距離で、しかも視界悪い中で当てましたね。」

 

 手に持ったアーツユニットである剣に全力で力を込めながら、エリモスは返した。よほど力をこめているのか、その額からは汗がボタボタと流れ落ちている。

 

「そう言う手筈だもの。外すわけにはいかないわ。…エリモス、あの砂嵐はあと何分持つ?」

 

 ホルンの構えたクロスボウのスコープ越しに、砂嵐に紛れて自救軍のメンバーがどうにか逃げおおせたのが確認できる。幸いと言うべきか彼らの進行方向は自分たちに程近く、この後すぐにでも合流できるだろう。

 

「…30秒持てばいい方ですかね。ただあの砂嵐を維持するだけなら3分はいけるんですけど…。」

「けど?」

 

 力を込めすぎたのかゴフッと咳き込みながら、エリモスはじっと砂嵐を睨んで、言った。

 

「所詮アレはアーツの産物ですし、何より今回は範囲を広げた分威力が低い。…それがわかっているなら、あいつら絶対どうにか対処してきますよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「鬱陶しい…!」

 

 全方位から襲いかかってくる砂嵐に対して、傭兵の男は忌々しそうに吐き捨てた。これのせいで視界は奪われて、聴覚すら潰されている。頼りの通信は完全に遮断され、あと一歩というところまで追い詰めていた自救軍にも逃げられた。突如として吹き始めたこの砂嵐が完全に状況を覆したのだ。

 

「…そして本当に、忌々しい!」

 

 その怒りを胸に傭兵は吠えた。彼が吠えると同時に、その怒りに呼応するかのようにその手からアーツが放たれる。本来アーツユニットを使わないと使用できないアーツ、だが感染者である彼は、それを介さずに極めて強力なアーツを行使することが可能だった。

 

 彼から放たれたアーツが、周囲の砂嵐と激突し、アーツの衝突時独特の光を放った。しばらく二つは拮抗していたが、徐々に傭兵のアーツが砂嵐を押し返し始める。そして数秒もしないうちに、彼のアーツは自身の周囲から砂嵐を完全に吹き飛ばすことに成功していた。

 

「いつまでそうやっている!」

 

 まずは1人。砂嵐から脱した戦士は仲間へと檄を飛ばす。

 

「お前たちはこの程度のアーツにしてやられるのか!?その程度の雑魚の集まりか!?んなわけねえだろうが!」

 

 まだ彼以外は砂嵐の中、聴覚は封じられているはずだ。なのに、その声に応えるように、一つ、また一つと砂塵の中で光が生まれ、砂埃を吹き飛ばしていく。その様子に、最初の傭兵は頬を吊り上げた。

 

「そうだ、それでいい!こんな砂埃くらい、とっととどうにかしやがれ!」

 

 20秒も経つ頃には、周囲の砂嵐はほぼ完全に吹き飛ばされていた。そしてそのあとから、傭兵たちが重厚な足音を立ててその姿を現した。

 

「…お待たせしました、隊長。」

「遅え!」

 

 負傷した者も、比較的無事な者も。全身がアーツを纏った砂によってその身に纏った装備が痛めつけられながらも一度は完全に策に嵌ったはずの傭兵たちの士気は微塵も落ちていない。寧ろ、してやられたことに対する怒りからか普段に増して全身が気迫に満ちている気さえした。

 

「それは失礼。さて、どうしますか?」

「決まってんだろ!追うぞ!」

「「「了解!!」」」

 

 隊長の号令に応え、傭兵部隊は雄叫びをあげた。彼らは悪名高いサルカズ傭兵団。獲物は地獄の底まで追い詰める。武器を握るその手に力を込めて、傭兵団は一つの生き物の如く動き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、やばい。」

 

 アーツユニットに力を込めていた手を止めたエリモスが、突然に双眼鏡を目に当てて呟いた。

 

「…どうしたの?砂嵐が破られた?」

「だけなら良かったんですけどねえ。感覚奪った上での奇襲かましたのにあいつらまじで士気が欠片も落ちてません。どうします?」

「…流石はあのサルカズ傭兵ってところね。対応力としぶとさが半端じゃない。」

 

 その報告に、あれこれと思案していたホルンは顔を顰めた。普通なら、あんな芸当を見せられたら少しは怖気付くものなのだが、彼らはその真逆。命ある限りは何度でも立ち上がる、相手にしたくないタイプの筆頭にくる連中であることを再認識してしまったのだ。

 

「…どうもこうも、ここから離れるしかないでしょう。私たちも自救軍の方へ行くわよ。」

「ですよね。」

 

 言うが早いが2人は全力でその場から走り出す。幸いにも彼らとの距離は離れており、自救軍が逃げた痕跡も砂で覆い隠せている。今すぐ追いかけても傭兵たちにすぐ追い付かれることはないだろう。

 

 傭兵たちの怒号を背に2人はロンディニウムの街を駆けていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「隊長、今の砂嵐、なんだったの?」

「…わからない。わからないけど、俺たちにとっては幸運だったのは間違いないよ、ロックロック。」

 

 同時刻、自救軍の面々はどうにか砂嵐に紛れて逃げ切ることに成功していた。メンバーは何人かが軽傷を負い、任務も達成できなかったがそれでも全員が生き残れたのは本当に幸いと言っていいだろう。

 

「もしかしてさ、この街に私たちの知らない味方がいたりするのかな。ほら、ハイディさんみたいに表立って行動してないだけでサルカズ傭兵に立ち向かってる人が。」

「それは…いや、待てよ?」

 

 そんなロックロックの言に、フェイストはあることを思い出していた。それは彼女の言うハイディの伝えた情報。『自救軍の協力者になるはずのロドスのオペレーターが既にロンディニウムにいる』という事実。もし彼女のいうことが真実だとしたら、その人物が助けてくれた可能性がある。

 

「ロックロック、もしかして…」

「そう、そのもしかしてですよ。」

 

 それを口にしようとしたところで、突然に頭上から知らない声がした。そのことに驚いて見上げると、ビルの屋上から飛び降りてくる。2人の金髪の人物。おそらくはループスと…フェリーンだろう。彼らは高所から飛び降りたにもかかわらず綺麗に着地を決めると、すぐに立ち上がった。

 

「上から突然に失礼。さて…まずはご無事で何よりです、自救軍の皆さん。どうにか間に合って本当に良かった。」

 

 先に口を開いたのは金髪の男の方だった。声からしてさっき声をかけてきたのもこの男だろう。

 

「…もしかして、さっきの砂嵐は君が?」

「ええ。俺のアーツです。…名前も素性もわからないのもあれですし、簡単に名乗っておきましょうか。名刺がないのは許してくださいね。」

 

 そう言って男は全員の視線が集まる中で言った。

 

「俺はエリモス。ロドス・アイランド製薬の戦闘オペレーターです。今は本隊が動く前の先行メンバーとして活動しています。で、こちらが…」

「リタ・スカマンドロス。ホルンでいいわ。所属はヴィクトリア軍、階級は中尉。…階級なんて今はなんの意味もないけれど。それでも私たちは、ヴィクトリアを取り戻すために戦っているわ。」

「ヴィクトリア軍…!」

 

 誰かが息を呑んだ。今やヴィクトリア軍はなんの機能もしていない。そんな中で、今こうやって戦っている人物がいるのは驚くことであった。

 

「…思うところはあるかもしれませんが、今はそういう時間はありません。どうか、貴方達の拠点へ連れて行ってはもらえませんか?」

 

 場の雰囲気を察したのだろうか、そんなエリモスの発言に一同は顔を見合わせたあと、駆け足で拠点へと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「驚いたな。」

 

 城壁の上。1人のサルカズの男が、砂嵐の吹いた跡を見下ろして呟いた。

 

「まさか自救軍にあれほどのアーツを使えるものがいようとは。…いや、自救軍とは限らないか?」

 

 生憎、術者の存在は観測できていない。おそらく、術者は観測者(スポッター)の存在を恐れて、無理矢理にでもあれほどの広範囲に砂嵐を広げたのだろう。そしてそれは正体を隠し切ったという意味では確かに良い手であったと言える。

 

「だが、二度目はない。」

 

 サルカズの男、マンフレッドはそのアーツを知っている。術者が誰かこそは知らないが、それでもそのアーツが放たれた痕跡を見て、その能力が何かを察したのだ。

 

「次見た時は…そうだな。完成したこの砲をもって撃退させてもらうとしよう。」

 

 念には念を。なにせあれは自分たち(この街)の天敵なのだから。

 

 城壁の上にずらりと並ぶ砲を背に、眼下のどこかにあるであろう相手を思ってサルカズの将軍は唇を舐めた。





 サリアさんのロリ時代出たじゃないですか、漫画で。あの人にもあんな時代があったんだなって安心したんですけど、あの人すごいしんどい人生送ってるなって感じでした。なんか、鉱石病とかのしんどさじゃなくて、こう…理解できるしんどさというか。そりゃあんな性格になるよなって感じしました。

 あとドロシーですね。引きました。出るまで。なのでドロシーさんについて語りますね。
 まずなんですかその可愛らしい顔立ちは。あなた本当に主任なんですか?成人していて、しかもその身長でその可愛さは卑怯ですよ本当に。はーやっぱテラはみんな顔がいいぜガハハ。ついでに大きなお耳とか最高ですよね。なんというか、ザラックらしいというか、すごく好きです。服装についてですが、基本的には「研究者」って言っても通じる服装してるんですよねこの人。ちょっとお胸のガードが緩くてスカート丈が短いだけで。あーだめですえっちすぎます。よくも白衣をここまで神デザインにしたもんですわほんま。マジリスペクト。しかもあの格好で、肩が出ているんですよ。肩が!出て!いるんですよ!これはえっちポイント高い。グリフィンドールに1万点。なんか手袋も左右でデザイン違うし、左手は長い指抜きグローブですし。そんなの嫌いな人おらんやん。ドロシー半端ないって。そんなのできひんやん普通。長手袋つけた綺麗なお姉さんとか嫌いな人おらんやん?そしてあのおみ足ですよ。生脚!そう、ショートブーツに生脚なのですこの人!わかってらっしゃる。これには脚フェチ大歓喜。いやーやっぱアークナイツは最高だぜガハハ。
 みんなもドロシー引こうね。おじさんとの約束だぞ。

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