俺の同僚の顔が良すぎる   作:チキンうまうま

28 / 37

「これ?5年日記。これ埋めることをひとまずの目標にしようかと思ってさ。」




職場の儀仗兵の顔が良すぎる 1

 

 ロドス内にある自分の執務室で、私は医療部から上げられた報告書に目を通していた。その内容には先日のヴィクトリア作戦に参加したオペレーターたちの健康診断の結果が記されている。

 

「……。」

 

 そしてその最後のページを読み終えると、別紙で作られていた資料を手に取った。その資料の中身も同じく、ヴィクトリア作戦に参加したあるオペレーターの診断結果が載せられている。─ただし、こちらは他のオペレーターたちよりもはるかに深刻度が異なっていた。

 

 源石融合率23%、血中源石密度0.61u/L。これがその資料内の患者が示した症状であり、他の戦闘オペレーターの誰よりもその数値が高い。そしてこの数値は、恐ろしいことにほんの2カ月前までは未感染だった人物のものなのだ。だからこそ、今医療部は全力で手を尽くそうとしているのである。

 

「………。」

 

 ぺらり、ぺらりとページを捲る。数ページにもわたるその資料には各オペレーターたちから上げられた治療方針や義手の設計図、彼が発症した症状に対するリハビリプログラムまでが事細かく載せられていた。それを私は、医療部の責任者の1人として、そして何よりも彼が感染するきっかけを作った人物として、全てに目を通す。それが私のなすべき事なのだから。

 

 そして数分後、私がふと目線を紙束から上げた時だった。そこには2人の金髪の男女が座っていた。男性の方は黙々と皿の上にあるショートブレッドに手を伸ばし、女性の方は書類を片手に私の方を観察している。彼女は私が目線を上げたことにすぐに気がついたのか、声を上げた

 

「あ、気がついた?ドクター。」

「まじ?今何分経ったよ。」

 

 女性の方は今日私の秘書を務めるヴイーヴルのオペレーター、サイラッハ。そして彼女の向かいには、1人の隻腕の男が座っている。

 

「…エリモス?なんでここに?」

「お疲れ様です、ドクター。ちょっと用事があってきました。」

 

 ショートブレッドをつまみながら、件の人物であるエリモスは普段通りの様子でそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、ジェーン(サイラッハ)。俺がきて何分経った?」

「5分42秒だね。だからこのゲーム私の勝ちでいいかな?」

 

 ゲーム。なんの話かはわからないが、サイラッハがそう言うとエリモスは肩をすくめた。

 

「…ま、そういうルールですからね。大人しく今度のお茶会(ティーパーティ)には参加しますよ。」

「わかった、じゃあみんなにそう伝えとくね。」

 

 降参、と言わんばかりの表情でそう言ったエリモスに、笑いながらサイラッハは返した。彼女が肩を揺らすのに合わせて美しい金髪が揺れる。気のせいかふわりといい匂いがした気がした。

 

お茶会(ティーパーティ)?」

「ああ、ヴィクトリア出身のオペレーターたちの集まりですよ。俺は滅多に参加しないんですが、まあ今回ジェーンに誘われまして。」

「さっき聞いたらほとんど来たことないって言うから…せっかくだしどうかなって思ってね。」

 

 なるほど。確かにそう言われるとスカイフレアあたりは定期的にそういうのをしている気がする。

 

「いやあれは別ですよ。単に毎日きっちり茶菓子まで用意して飲んでるだけ。」

「あの人ほんと毎日やってるよね…。」

 

 …そういう余裕のなかったであろうエリモスはともかく、一般的なヴィクトリア人であるサイラッハまでもが呆れたかのようにそう言っている。と、会話に一区切りついたからか突然にサイラッハがソファから立ち上がった。

 

「ドクター、私ちょっとお菓子の補充取ってくるね。さっき2人で食べてたらだいぶ無くなっちゃったから。」

「…美味しかったんだよ。ご馳走様でした。」

「口にあったなら、よかった。じゃ、ドクター。ちょっと行ってくるね!」

 

 無駄にキリッとした顔でそう言ったエリモスに笑いかけると、サイラッハは小さく手を振って扉から出ていった。後に残されたのはまだもぐもぐとお菓子を食べ続けるエリモスと、私の2人。彼はしばらく咀嚼していたが、コーヒーを飲んで、真面目な顔で口を開いた。

 

「…いやあ、危なかったですよドクター。」

「何がだい?」

 

 あまりにも真面目な顔をしているが…待て。こいつ今真面目な顔している?なら、もしや…。

 

「ええ。もし俺があと10歳…いや5歳若ければ、彼女に告白して振られていたでしょう。危ないところでした。」

「どうせそういうことだろうと思ったよ!!」

 

 そうだこいつはこんな奴だった。思わず語気を荒らげてしまった私に驚いたのか、エリモスは耳を窄めた。

 

「いやだってそうでしょう!?美人でスタイル抜群で笑顔の綺麗なコミュ力高めお姉さんですよ!?俺がこれまでに数々の玉砕をしてなかったら今頃危なかったですよ!」

「それを誇るな!そのせいでシージ(ヴィーナ)がどれだけ胃を痛めたと思っているんだ!?」

 

 具体的には私が愚痴に付き合わされるくらいである。

 

「知りませんよそんなこと!いいですか!?このエリモスのモットーは『恋はいつでも砂嵐(サーブルス)』!この燃え上がる感情を抑えることなんてしたくないのです!」

「それこそ知らんわそんなこと!てかその砂嵐は勝手に起こったものじゃなくて君が自分で起こしたものだろうが!いいのか!?それ以上ふざけたこと言うならマドロックにチクるぞ!?」

「それはレギュレーション違反でしょうが!」

 

 …いやほんと、なんでこいつこんなに普段通りなんだろうか。そう思いながらも首元から覗く源石をも気にせずにふぎゃあふぎゃあと騒ぎ立てる彼に対抗して、私は勢いよく椅子を蹴飛ばして立ち上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ふう、一度落ち着こうか。」

「…そうですね。そうしましょう。てか、そもそもドクターに用があったんですよ俺は。」

 

 それから5分ほど経っただろうか。互いに言いたいことを言い終えた私たちは、休息の意味を兼ねて本題に移ろうとしていた。なんでいい歳こいた男2人がこんなに時間を無駄にしているのか、本当に理解に苦しむ。

 

「そういやそんなこと言っていたね。用事ってなに?」

「転属届です。重装から術師への。」

 

 そう言ってエリモスは一枚の紙を取り出した。内容は確かにオペレーターの転属届。ご丁寧にすでにサリアとスカイフレアのサインは貰っているようだ。こうなるとあとはトップである私の許可待ちと言うことになる。

 

「…なるほどね。エリモス。」

「なんでしょう。」

「君はまだ、戦い続けるつもりかい?」

 

 今の彼にはいくつかの選択肢がある。姉の元でヴィクトリアのために働くのもありだろうし、フェイストやロックロックたち自救軍のメンバーと一緒にロドスのヴィクトリア駐在事務所で働くのも良いだろう。ホルンや他のヴィクトリア軍人たちからは軍に来るのはどうかという誘いを受けているらしいし、治療さえできるのならば、シエスタやドッソレスのようなリゾート地に移動するのもいいのかもしれない。少なくとも私は、彼にはその権利があると思っている。

 

「そりゃ、まあ。これ出すくらいなんでそのつもりですが。」

 

 すっかり冷め切った紅茶を一口飲んで、私の目を見た。

 

「俺はあと何年生きれるか分かりませんからね。だからせめて、自分の満足できる生き方したいんですよ、俺は。」

「…それが、これかい?」

「そう言うことですね。まあ別に戦うのが好きってわけじゃありませんが…」

 

 なくなった、と言ってエリモスは音を立てずにカップを置いて、不敵に笑った。

 

「それで少しでも明日を生きる誰かが希望を持てるなら、俺は最後まで戦いますよ。ええ、最期まで、ね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだ、エリモス。」

「なんです?また何か用が?」

「個人的なことだけどね。」

 

 手続きを終え、アーツロッドを持って部屋を出て行こうとするエリモスに私は声をかけた。割とお互いに時間がない日々を送っているので、聞くなら今しかないと思ったのだ。

 

「ふむ?なんでしょうか。」

「…君は、マドロックのことはどうするつもりだい?」

「………どう、とは?」

 

 彼のこちらを見る目が細められた。何かを探ろうとしているような、あるいは少しばかり彼の逆鱗に触れたような目つきだった。そんな彼の目線に負けじと、私は彼の目をじっと見た。

 

「分からない、とは言わせないよ。彼女、あんなに分かりやすいんだ。普段おちゃらけているようでその辺に聡い君が気づかないわけがない。」

「………。」

 

 目を逸らしたのは彼の方だった。彼は私から目線を外すと、ドアノブを回した。彼の顔に逆光がかかり、その表情は窺えない。

 

「…あいつを」

 

 数秒の沈黙の後、ポツリとその言葉が漏れた。

 

「…あいつを沈むと決まってる泥舟に乗せるわけにはいかんでしょう。」

 

 それだけ言って彼は執務室を後にした。

 

 一人残された私の耳に、彼の足音がやけに響いた。

 




オペレーター 明塵エリモス 
能力測定
【物理強度】普通
【戦場機動】標準
【生理的耐性】優秀
【戦術立案】 標準
【戦闘技術】優秀
【アーツ適性】卓越


サイラッハ
 めっちゃすこすこオペレーター。この人実装されるってわかった瞬間に僕は1ヶ月もやししか食べれなくなることを覚悟しました。そこまでは引かずに済んで本当に良かった。BIG LOVE……。

 まあまずは見てくれ。この人。美しいだろう?なんかモデルがジャンヌダルクらしいですね。関係ない話ですが僕はFG○始めたきっかけがジャンヌ(白)だったりします。それはさておき、私は白髪ロングが好きですが、それと同じくらい金髪ロングも好きです。碧眼だとなおよし。そしてこの青のカチューシャがいい味出してるんですよ…。これ地味に大事。あと角。この綺麗なお姉さん系のキャラデザで、結構立派な角があるのすごい好き。

 さてこの方、例に漏れずヴィクトリア軍人です。まあこの人は元、ですが。みなさんもうお分かりですね?…そう、やっぱりえっちな服装しているんです!ひゅう!流石ヴィクトリア軍だぜ!マジリスペクト。俺生まれ変わったらヴィクトリア軍の服飾担当になるんだ…。

 それはさておきこのお方。色々言いたいことはありますが、まずはそのおみ足を見ていただきたい。なっっっっが!股下スカイツリーやんけ…。リアルに体の半分脚なんですよこの人。どちらかというとほっそりした脚だから、余計に長く見える。そしてそれを包み込む白いトレンカ。そう、トレンカなんですこの人!それ知った瞬間僕は大歓喜。だってトレンカですよ!?ニーソの良さと足裏を同時に味わえる最強アイテムですよ!?これを考えたデザイナーさんにはマジ感謝。ああ、そうそう。この方絶対領域があるんですが…ここすごいやわらかそうなんですよ。脚は全体細いのに、太ももだけむっちりと言いますか。最高ですよね。控えめに言って。最高だと思います(大事なことなので二回言いました)。

 では次に上半身でっっっか!失礼しました、つい本音が。多分この人、ウエスト細いし胸下ベルトあるんで余計に大きく見えるんだと思います。流石儀仗兵…見た目には気を遣ってるんですね。襟とかどんな構造なってんのそれ、って言いたいんですけど、多分これ鎖骨見えるんでオッケーです。それだけで価値がある。あと腕の装備が意外とかなりゴツい。僕はこういう綺麗なお姉さんがゴツイ装備持ってるのすごい好きです。これ嫌いな人いる?いねえよな?

 さてこんな綺麗なお姉さん、サイラッハ。ここまで色々デザイン語りましたが、性格も良し、料理もできる、それでいてサボり癖ありと親しみやすいところもあるマジでとんでもない沼オペレーターです。みなさん次ピックアップ来たら引いてくださいね。強い、綺麗、えっち、かわいいの4拍子揃った神オペレーターですよ。そんなオペレーター、サイラッハをどうぞよろしくお願いします。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。