きんいろモザイク ~plus α Road Days~   作:T93

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オリジナルも交えてやるので、アニメ1話分をまとめてやってしまうと長くなるので、分割します。


第2話~ちっちゃくたって~

 アリスがやって来た翌週。俺は朝ご飯を食べてしのを迎えに行った。

 

「(…そういえばアリスが来たからもう寝坊しなくなるかな、しののやつ)」

 

 俺がそう考えているとしのの家の中から突然、

 

「二人いて二度寝しないでよ!!」

 

 というしののお母さんの叫び声が聞こえてきた。

 どうやらこの習慣は変わりそうにないようだ。

 

 

 

 暫くすると、しのとアリスが家から出て来た。

 

「しの、アリス、おはよう」

 

「シュン、おはよう!」

 

「おはようございます」

 

 しのとアリスそれぞれと挨拶を交わす。

 

「あら忍ちゃん、峻君、おはよう」

 

 すると近所の松木さんが挨拶をしてやってきた。松木さんはしのの家の隣に住んでいるおばさんだ。

 

「あ。松木さん、おはようございます」

 

「おはようございます」

 

 俺としのは松木さんに挨拶をした。アリスはというと、

 

「アリスちゃんも、おはよう」

 

「……コニチワ」

 

 緊張した様子で、カタコトでそう挨拶した。

 

「おいしの。アリスのやつどうした?」

 

「アリスはああ見えて人見知りらしいので、慣れてない人には日本語を話せないふりをします。特に大人の人には顕著です」

 

「そうなのか」

 

 まだ日本に慣れないか。まあまだ数日しか経ってないし当然か。

 

 でも、俺や陽子達とは普通に話せてたから、同い年とは問題がないっぽいな。

 ……俺の場合はナメられてるとかじゃあないよな?前者のみである事を祈ろう。

 

 

 松木さんとの挨拶を済ませ、俺達は学校へ向かって歩き始めた。

 

「アリスはここの暮らしにはもう慣れたか?なんか不便な事とかあったりする?」

 

「向こうで日本の習慣は大体学んでたし、なんとかやっていけてるよ。ただ、やっぱり家の中で裸足になるのが…。時々靴のまま上がりそうになるよ」

 

「あー、まあそれはしょうがないんじゃね」

 

 十数年間それが当たり前だった事をいきなり変えて失敗するなっていう方が無理な話だ。

 

「あー、私も時々ありますよ」

 

「お前のは、ただ薄ぼんやりなだけだ」

 

「失礼ですね!!」(⁠`⁠Д⁠´⁠)⁠ノ⁠=3

 

「戸惑う事もあるけど、私頑張れるよ!私以外にも外国人がいるみたいだし!」

 

「ん?この付近に他に外人さんなんて居たっけか?」

 

「昨日家の前で見かけたの!金髪で、何処かの学校の制服着てて、携帯電話いじってた!日本語ペラペラで!」

 

「それ、ただのギャルじゃね?」

 

「あ…、でもアレだけはどうしても慣れない…」

 

「"アレ"?」

 

「ワンッ!ワンッ!ワンッ!」

 

「「ひぃっ!!」」

 

 アリスの話を聞いていると突然犬の鳴き声が聴こえてきて、しのとアリスは怯えた。

 あー、アリスの慣れないものってこいつか。

 

 ここの通り道のとある家には、飼い主以外には懐かず、通行人には誰にでも吠えてくる犬がいたのだ。

 

 …しゃーねぇなあ。

 

「しの、アリス、ちょっと待ってろ」

 

「あ、はい!」

 

「?」

 

 俺の呼びかけにしのは直ぐに返事をし、何も知らないアリスはよくわかっていない様子だった。

 

 俺は犬の前に立った。

 

「!?」

 

 犬はさっきまでは外壁で俺が見えていなかったのか、俺が見える位置までくると吠えるのを止めた。

 

「……いい子だから吠えるのやめような?」

 

「……クゥ〜ン…」

 

「ええっ!?」

 

 俺が犬に言い掛けると、犬は大人しくなり、その様子にアリスは驚いていた。

 

「ありがとうございます、峻君」

 

「まあ、これぐらいは」

 

「ちょ、ちょっと待って!どういう事!?あの犬は誰にでも吠えつくって聞いたよ!」

 

「ああ、それはですね…」

 

 事情を知らないアリスにしのが説明をしだした。

 

「私達が小学校四年生ぐらいの頃ですかね。ある日私は、あの犬の事を忘れて出歩いていた時がありまして、するとその家の前をうっかり近くで歩いてしまって、至近距離でその犬に突然大きく吠えられてしまった私は尻餅をついて泣きながら家に戻ったんです」

 

 そんな事もあったっけ。

 

「そこで私の家に遊びに来ていた峻君がそんな私の様子を見た後、外へ向かって行ったそうなんです。私は泣いていてわからなかったのでこれはお姉ちゃんから聞いた話なのですが、なんでもその後からあの犬は峻君を見ると大人しくなるようになったのだとか」

 

「何したのシュン!?」

 

「…………………………忘れた」

 

「絶対嘘!!今すごい間があったよ!?」

 

 あの頃、その前から生意気な犬公だとは思ってはいたのだが、しのがすっごく泣いていたのを見て堪忍袋の緒が切れたというか…。

 

「大丈夫だ。動物愛護団体が襲ってくるような事はしていないから安心しろ」

 

「全然安心出来ないよ!?」

 

 

 ※  ※  ※  ※  ※

 

 

 その後、暫く歩いていると、いつもの集合場所に綾がいた。

 

「綾ちゃん、おはようございます」

 

「おはよう。しの、峻、アリス」

 

「陽子は?」

 

「日直だから先行ってるわ。私達も早く行きましょ。遅刻しちゃう」

 

「んー…?」

 

「?峻、なによ」

 

「いやお前、なんかいつもと何か足りないような…。でもツインテールは付いてるし、ブランケットは着てるし…」

 

「人をパーツの足りないおもちゃみたいに言わないでくれる!?」

 

「あ!綾ちゃんっ!スカートの下、タイツ履き忘れてますよ!」

 

「え!?あっ!!」

 

 俺が悩んでたポイントにしのが気づいて指摘した。

 そうだ。綾は普段、靴下を履かずに黒いタイツを履いていた。なので今の綾は裸足に靴を履いた状態だ。更に言えば生足がむき出しの状態だ。

 

「お父さん、お前をそんなはしたない娘に育てた覚えはないぞ」

 

「誰がお父さんか!!ど、どうしよう!」

 

「わ、私の靴下を!」

 

「そしたら今度はしのが裸足になる!綾のことはもう、諦めよう…」

 

「殺られたみたいに言わないでくれる!?足が出てるだけなんだけど!!…あ!そうだ、確か……あった!」

 

 綾が自分の学校指定鞄を弄ると黒タイツが出てきた。どうやら予備を入れていたらしい。

 その様子に俺達三人は「わー」と拍手した。

 

「アリス、綾ちゃんがタイツを履く間、私達で壁になりましょう」

 

「うん、わかったよ」

 

「ありがとう、しの、アリス。…峻!あんたは向こうを向いていなさいよ!」

 

「ういー」

 

 しのとアリスは綾が見えないように立ち、俺は反対側を向いた。

 

「絶対見ないでよ!絶対こっち向いたら駄目だからね!?」

 

「お?それはこっち向けってフリか?」

 

「向いたら抹殺するわ!」

 

「お父さん、お前をそんな乱暴な言葉使いをする娘に育てた覚えはないぞ」

 

「それはもういいわ!!兎に角、履き終わるまでじっとしてなさいよ!!」

 

「へいへい」

 

 一通り綾をからかって満足したので俺は綾の言う事に従った。

 

「…二人っていつもこんな感じなの?」

 

「はい!大体こんな感じですね。峻君は綾ちゃんとは私達より仲がいいのではとたまに思うくらい仲良しさんです!」

 

「「それは誤解だわっ!!」」

 

 しのの一言に俺と綾は揃って否定した。

 

 別に綾と仲がいい事は悪いことではないのだが、そこに変な認識をされたら困る!特にしのには!

 

 

 ※  ※  ※  ※  ※

 

 

 そんなこんなで俺達四人は学校に着き、自分達のクラスまで来た。

 

「おっはよー」

 

「オッス、君陽子」

 

「アハハ、なんだそれー!」

 

 日直で先に来ていた陽子に話しかける。今は何をしていたのかと言うと…。

 

「…朝ごはん食べて来なかったの?」

 

「え?食べたけど」

 

 綾の問いに当然の様に返した陽子の机の上には、弁当が広げられていた。

 

「…トースト一枚とかだったのか?」

 

「いや?ご飯一杯に焼き鮭に味噌汁、沢庵も食べたよ?」

 

「食べたのに…?」

 

「?」

 

「その「何か?」みたいな顔やめて」

 

「お昼どーすんだよ」

 

「ああ大丈夫、パン3つ持ってきたから!」

 

「太るぞ」

 

 お前は女子力がスタイルに極振りされてる様なもんなんだから、せめてそれだけは維持してくれよな。

 

「お前今、何か失礼なこと考えなかったか?」

 

「別に?」

 

 話してると予鈴が鳴ったので、俺達は席に着いた。

 担任の烏丸先生がやって来てHR(ホームルーム)が始まり、俺達の今日の高校生活が始まった。

 

 

 ※  ※  ※  ※  ※

 

 

「アリスは今年でいくつになるんですか?」

 

「えぇ?」

 

「お前は何を言っとるんだ」

 

 HRが終わり休憩時間になると、しのがアリスに素っ頓狂なことを聞いていた。

 

「わたしはみんなと同じ高校一年生だよー。同じクラスでしょー」

 

 アリスは困った様子でしのに返した。

 

「そーでした。でも、その割にはちいさいですね」

 

 確かにアリスの身長はしのの頬辺りまでしかない。背の順もクラスじゃ余裕で一番前だった。

 

「私が155センチくらいですので…、アリスは50センチくらいですかねー」

 

「それは無いよ!!」

 

「しの、50センチは酷いだろ。せめて100センチにしてやれ」

 

「そんなにも小さく無いよ!!」

 

 そんなやり取りをしていると、綾と陽子もやってきた。

 

「背が低いのがコンプレックス?」

 

 綾の問いにアリスが頷く。

 

「何で?小さいの可愛いじゃん」

 

 陽子はアリスを宥めた。

 

「いや、俺も少なからず身長で悩んでいるから、アリスの気持ちもわからんでもない」

 

「え?シュンは充分身長あると思うけど…」

 

 俺の発言にアリスは疑問を投げ掛けた。

 

「いや、俺平均よりもちーと低いんだよ。女子の平均より上とはいえ、陽子とほんの少ししか差がねえんだよ。…時に陽子、お前身長いくつになった」

 

「え?えーと…、確か163センチ」

 

「…俺と2センチしか差がねぇ…。いつ追い抜かれるかと思うと気が気でない。せめてもう1センチ欲しい」

 

「いやその1センチで何が変わるのよ?」

 

「2センチよりも3センチの方がまだ余裕ある感じするじゃん?」

 

「峻、馬鹿みたいよ」

 

「男にゃ男にしかわからんプライドがあんだよ」

 

「わずか1センチで変わる、みみっちいプライドね」

 

 俺は綾に抗議しようとするが、綾は俺をスルーしてアリスに語りかけた。

 

「アリス、心配しなくてもこれから伸びるわよ。成長期だもの」

 

「で、でもわたし…、小学生の時から3センチ位しか伸びてなくて…」

 

 それでも大丈夫?と話してくるアリスに俺達四人は若干の間を置いて…。一斉に目を逸らした。

 

「それはもう…」

 

「だめかも…」

 

「すまん…。俺、贅沢な望みしてたわ…」

 

「そんな!?そんなことないって言って!!」

 

 

 

 その後アリスは陽子を見た後、何を思ったのか俺の方を見て陽子の側に行き、耳打ちをした。

 

「え?背が低いから胸モガァッ!?」

 

「ヨーコッ!!」

 

「?」

 

 耳打ちの意味を一蹴するかの如く、普通にアリスの言った内容を喋ろうとした陽子にアリスが慌てて陽子の口を塞いだ。

 

「峻、ちょっと離れてしのと一緒に居なさい」

 

「お?おう…」

 

 俺はよく聞き取れなかったが、綾はどうやらあれだけで全てを察したらしい。

 よくわからんが多分男の俺が聞いたら駄目な話っぽい。

 

 俺は綾に言われるままに途中から会話に入らず窓の外を見てぼーっとしているしのの側に来た。

 

「良い天気ですねー」

 

「……そだな」

 

「さっきの話ですが、峻君は背が大きくなりたいんですね」

 

「あ、ああ。さっきも言ったが、女子とあんまり大差ないのはどうかなーと」

 

「んー、私は峻君は今のままで良いと思いますけど」

 

「ん?そうか?」

 

「あんまり大きくなってしまうと峻君のお顔、よく見えなくなってしまいます。それはちょっと私寂しいです」

 

「……………………そうか…」

 

 なんでこいつはこういう事をサラッと言うかな。

 

 そんな話をしていた最中、向こうから「どうせ無いわよ悪かったわねーー!!」という綾の叫び声が聞こえてきたが、どうせ陽子がまた綾の逆鱗に触れたのだろうと俺は気にしないことにした。

 

 

 

 でも、やっぱり気になるので聞いてみた。

 

「おい綾、さっきは何で騒いで」

 

「ウ〜〜、ガルルルルルッ!!」

 

「すみませんわかりましたごめんなさい」

 

 綾が狂暴な獣と化したので俺は早々に諦めた。

 

 

 ※  ※  ※  ※  ※

 

 

「しのー、一時限目なんだっけ」

 

「えーっとですね…、あ!やったぁ英語です♪」

 

「シノブ、英語好きなの?」

 

「あー、それもあるが…」

 

「しのは、からすちゃんが好きなんだよねー」

 

 高揚しているしのにアリスが問いかけ、俺と陽子が答えた。

 

「カラス?」

 

「烏丸先生。このクラスの担任の」

 

「あー、メガネの」

 

 烏丸先生はおっとりとした女性で容姿も良く、他の男子生徒にも人気がある。赤い眼鏡に、ウェーブのかかったブロンドヘア。…そして上着に何故か何時もジャージを着ている。担当科目が英語で性格も近いからか、しのも先生が好きらしい。別に嫉妬はしない。別に嫉妬はしない。

 

「なんで2回言うのよ」

 

「おいそこのツインテール、ナチュラルに心を読むな」

 

「シノブ、その先生の事好きなの?」

 

 綾とそんな会話をしてるとアリスがしのに聞いた。

 

「はい!優しくて美人で英語ペラペラで大人でジャージで、あんな大人になりたいです!」

 

「ジャージはいいの?」

 

「ジャージフェチ?」

 

「そんなフェチあるの?」

 

「いや知らん」

 

「………」

 

 しのの発言に綾と俺は困惑するが、アリスはしのの嬉しそうな姿を見て、何やら考え事をしていた。

 

 そしてチャイムが鳴って烏丸先生が教室に入ってくると一時限目の授業が始まった。

 

 するとアリスは何やら暫く烏丸先生をじっと見続けていた。おそらく烏丸先生をライバル視しているのだろう。お前も忙しいやつだな。

 

「…と、ここはこうなります。ん?」

 

 烏丸先生はアリスが自分の事を見ている事に気づいた。

 

「本場の方が居ると緊張しますねぇ。アリスさん、先生の英語はどうかしら?」

 

「先生の英語は日本一です!!」

 

「!?」

 

「まあ、ありがとう」

 

 先生はアリスに聞いていたのだが代わりにしのが答えた。

 そしてそんなしのにアリスは、はっとした。そして暫く先生を見た後、何を思ったのか挙手して立ち上がった。

 

「ハイッ」

 

「?アリスさん」

 

「(※英語)ミスカラスマ!貴方の英語はちょっとだけ変ですっ!」

 

 突然のアリスのネイティブな本場の英語に、クラスの皆はざわめいた。

 アリスの英語をなんとか翻訳した俺は、アリスが烏丸先生に挑発的な言葉を発したのだと理解した。

 『ちょっとだけ』と言う辺り、悪いやつになりきれてない感がある。(笑)

 

 で、このアリスの発言に烏丸先生はと言うと。

 

「すごいわアリスさん。皆さん、アリスさんがお手本を見せてくれますよ」

 

「!!?」

 

 はい、全然通じませんでしたとさ。あの人、しの並みの天然さ、純真さの持ち主だからなぁ。拍手してアリスの英語に感心していた。

 

 それでアリスは困惑しながら英語の朗読をする事になった。

 

 

 ※  ※  ※  ※  ※

 

 

「すごいなーアリス。手ぇ挙げて」

 

「やっぱり本物の英語は違うわね」

 

 一時限目の授業が終わり、アリスは陽子と綾に褒められてドヤ顔しながら「うへへ」と照れていた。

 因みに今アリスの手にはアリスに似た金髪少女のパペット人形が装着されていた。なんでも烏丸先生からのご褒美だそうな。あの人なんでこんなもん持ってたんだ。

 

「先生も喜んでました!」

 

 しのの一言でアリスはまた顔を曇らせていた。

 

 次の授業は移動教室なので、俺等は移動の際の持ち物を用意し、後はしのの用意が終わるのを待っていた。

 

「しの、教科書あった?」

 

「ありました」

 

「しの、筆箱は?」

 

「あっ!」

 

「しの〜」( ー́∀ー̀ )

 

「すみません〜!」

 

「ほれしの、ハンカチ」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

 といった具合の俺達のやり取りにアリスは何か疑問を持った様子だった。

 

 

 

「どうしてみんな「しの」って呼ぶの?」

 

 しのの用意が終わり、移動中にアリスがそんな事を聞いてきた。

 

 そうか、まだアリスにゃ言ってなかったか。

 

「忍のあだ名だよ」

 

「アダナ…、ニックネーム?」

 

「はい。仲良し同士の呼び方です」

 

 俺としのはアリスに教えてあげた。

 

 すると前から烏丸先生が鼻歌を歌いながら歩いてきた。

 

「顔がいっぱい重なって~♪」

 

 ……なんの歌コレ?

 

 俺が先生の歌を不可思議に思っていると、何やらアリスが先生に向かって行った。

 

「先生!わたしシノブのことシノって呼びます!」

 

 どうやらアリスはしのとの親しいアピールをした訳だ。

 その行動に烏丸先生は、

 

「ま〜仲良いのねー」(*´∇`*)

 

 微笑ましくアリスを見ていた。しのと陽子や綾も。

 

 皆の反応にアリスは困惑していた。

 

「シ、シュン!なんでみんなこんな反応してるの~!?」

 

「知らね」ㄟ( ▔∀▔ )ㄏ

 

 

 

 

 

 [おまけショートこぼれ話]

 

 

 とある抜き打ちテストの返却の日。

 

「はぁ…」

 

「どうしたアリス、答案見てため息ついて。英語だから点は良い筈だろ」

 

「点は良かったんだけど、これ見てよシュン」

 

 アリスの答案を見てみると見事な100点の近くに、花丸が付けられていた。日本の旗つきで。

 

「ミスカラスマ、ちょいちょい子供扱いしてくる…」

 

「あー…。先生も悪気はないんだ。可愛がられてるんだよ」

 

「それが嫌なの!!わたし、もう高校生なんだよ!」

 

「子供に見られて、そんな悪くもないんじゃないか?俺なんか最近、子供の頃出来た事が出来なくなっちまって、ちょっと切なくなる時があったんだ」

 

「シュン…」

 

「久々にとん○りコーン食ってたら指にはめられなくなっちまってて」

 

「果てしなくどうでもいいよ!!」

 

「そうだ、お前ならはめられるんじゃね」

 

「はめられないよ!!」

 

 学校の後しのの家にと○がりコーンを持っていって実験した結果、見事はめられました。そしてアリスに怒られました。

 

 ~See you, next time!~




胸の話は、男である奴がいる前ではしないと思い、少々カットというか、奴には話から立ち去ってもらった。

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