大切な人を護るために〜元ギャルゲーの友人役が暗殺教室へ〜 作:不幸運児
「…ってことがあってね。」
「ふ〜ん。」
「不知火くん聞いてる?」
「聞いてるって。ったく。」
昼食に入ると俺はいつも一緒に飯を食べている矢田と倉橋の話を聞いていた。今日も幼馴染の義理ではあるが妹の作った弁当を持ってきていることもあるのだが。
「そういやさ、護ちゃんはどう?」
「どうってあのタコのことか?まだ暗殺すら仕掛けてないからわかんねぇよ。」
「そういえば不知火くんってどうして暗殺に参加しないの?暗殺に参加するつもりもないよね。」
「いや、あんな化け物を殺すには奇襲しないといけないだろ?それなのに無理やりやっても意味ないだろうが。それなら最初は様子見してた方がいいだろ?それに今俺が服とか汚してきたらなのかに感ずられるからな。」
とある事情が一人暮らしをしようとしていたが今は友達の家に居候に預かっている。まぁ昔から幼馴染ということもあり、何かと仲はいい方である。
「つーか先生が化け物だから暗殺しない俺なんて霞むだろ。」
「まぁそうだけどさ。なんか一条だけ落ち着きあるよなぁ。」
「落ち着きというよりも、客観的に見たら今日あのタコに言われた通りだと思うしな。あんまり銃が得意ってわけではないから数撃っても当たらないことは分かるしなぁ。」
俺が霞むほどの先生こと今年の春に起こった事件に関連している。
「わたしが月を破壊した犯人です。来年には地球も破壊する予定です。皆さんの担任になりましたのでどうぞよろしく。」
「……は?」
今年の始業式の後で真っ先に聞いた声がこれだった。中学三年生今目が飛び出そうなくらいに驚いていた。
大きさ二メートル近くはあるであろう黄色い触手を生やしたタコみたいな生物が目の前に現れそんなことを告げたら誰だって思うだろう。
まず色々と突っ込ませろと。
「防衛省の烏間と言うものだ。まずはここからの話は国家秘密だと理解頂きたい。」
と渋めの男性が告げる。大柄で顔が整っている人は凛とした姿勢を保っている。
「単刀直入にいう。この怪物を君たちに殺して欲しい。」
でも、昨年の三月に月が破壊されていたことは誰も知っている。
要約すると月を破壊した犯人が来年の四月に地球を破壊するとのこと。
そして何故か椚ヶ丘中学3-Eの担任をやること。政府は生徒に危害を加えないことを条件に許したことを承認した。
……多分全員が何でと思っただろう。でもたった一言で全員の思考が吹き飛んだ。
「成功報酬は百億円。」
その衝撃でそれが事実であることを理解する。
本当に三月に地球が破壊されること、そしてこいつが本当に破壊するんだと。
そしてまた面倒事に巻き込まれてしまったのだと。
そんなことを思い出してるとスマホから音が鳴る。あぁ、多分今日はある日だろう。
一度二人に声をかけメールを見る。
メールを見るとやはりというべきか、憎ったらしくとも信頼のある仲間からの連絡だった。
『どうする今日?』
俺は小さく苦笑し、返信する。
『いつも通り。』
俺は小さく苦笑してしまう。憎ったらしいが、仲間という強い縁で結ばれてる。
まぁ誰にも信じてくれないだろうがたった7人で助け合い、ぶつかりあい、そして恋人になった奴もいる。
「またメール?」
「まぁな。」
「本当にお前暗殺に興味ないよな。」
そんな声が聞こえるが俺は無視をし続ける。
別にそんな声は気にしない。
俺は護るためにこの学校にいるのだから。