トチ狂った日本国召喚   作:北限の猿

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前書きで一部読者様への怒りを顕にして申し訳ありません
今後は気を付けますが、あまりにも目に余るような感想を見かけたら言及しますので、その際はご容赦下さい


復活の戦艦

「少将、目標視認しました!コイツは…とんでもないサイズだ…。『アーレイ・バーク級』を垂直に立てたと同じぐらいありますよ!」

 

「へっ、狼狽えるんじゃないよ。どんな物だって弱点の一つや二つあるもんさ」

 

グラメウス大陸沿岸に姿を表した『アイオワ級戦艦』の三番艦『ミズーリ』のCICの艦長席には齢60を数える女性『ケイト・ラインバック』が堂々とした態度で葉巻を吹かして座っていた。

 

《ケイト少将!奴は胸部が弱点のようですが、そこに我々が撃ち込んだタングステン弾を集中させて複合装甲の真似事をしています!》

 

「マクゲイル坊やかい。そいつはいい事を聞いた。よーし、一番、二番砲塔射撃準備!」

 

「アイマム!射撃準備!」

 

艦の前方に据え付けられた巨大な2基の砲塔『Mk.7 16インチ50口径砲(406mm3連装砲)』が旋回し、遠方に見えるカイザーゴーレムへ照準が向く。

 

「海兵隊、巻き込まれるんじゃないよ!主砲、撃てぇぇぇ!」

 

ミズーリを始めとしたアイオワ級戦艦は湾岸戦争での対地攻撃で大きな活躍を見せた為、以後も細かな改修が施されている。

その為、最新鋭とは言えないものの十分に現代でも通用するFCSによって管制された主砲は目標へと寸分たがわず砲弾を叩き込んだ。

 

《グオォォォォォォォォ!?》

 

カイザーゴーレムの上半身が爆炎に包まれ、轟音と共にノスグーラの悲鳴が鳴り響く。

 

「やったか!?」

 

1トンを超える徹甲榴弾が6発命中したのだ。

如何に巨大でも、如何に擬似的な複合装甲を持っていようとも、その圧倒的な質量攻撃の前では無意味…のはずだった(・・・・・)

 

《グッ…ヌォォォォォォ!グハ…グハハハハハハ!耐えた!耐えたぞ!『鋼鉄の神船』の攻撃を耐えたぞ!》

 

巨大な両腕を天に掲げ、ノスグーラの歓喜を表すカイザーゴーレム。

なんと信じ難い事にカイザーゴーレムは表面の擬似複合装甲に加え、圧縮した粘土層でコアを覆う事によって大型艦砲による砲撃を耐えたのだ。

 

「コイツは…参ったね…。まさか主砲が効かないとは…だが…」

 

その光景に驚愕するケイトだが、彼女にはまだ手札がある。

そしてそれこそが、このミズーリが未だ現役にある理由でもある。

 

「180°回頭!アレ(・・)を使うよ!」

 

「アレ…アレですか!?そんな!アレはまだ試作品で、まだ低出力での試験しかしていないんですよ!?使っても主砲より低い威力しか…」

 

「だからここで過負荷試験をやるんだよ。ほら、分かったらグズグズするんじゃないよ!金玉付いてんだろう!」

 

ケイトの言葉を聞いた技術者風な男が慌てふためくが、彼女はそれを強引に説き伏せると彼の背中をバシンッ!と強く叩いた。

 

《ほう…逃げるつもりか…。だが、アレは目障りだ。ここで始末しておこう!》

 

ゆっくりと旋回するミズーリを見たノスグーラは、それを逃すまいと振り上げられたカイザーゴーレムの両腕に魔力を集中させる。

封印されている間に溜め込んだ魔力を用いた大規模破壊魔法を使うつもりだ。

 

「三番砲塔、回路開放!砲塔内スーパーキャパシター(大容量コンデンサ)充電開始!」

 

「弾種、プラズマ化対策型APFSDS!」

 

「スーパーキャパシター、充電率50%…60…70…80…」

 

「90…100%!」

 

「まだ詰め込みな!出来るんだろう?」

 

「はっ!110…120…130…140…150%!スーパーキャパシター、容量限界です!」

 

ミズーリが回頭を終え、艦尾をカイザーゴーレムに向ける。

そこに鎮座するのは艦首側にあったのと同じ主砲塔が1基…ではなかった。

本来同じ太さの砲身が3本生えていた筈だが、406mm砲より細い砲身が1本だけしか無く、その砲身も外部に無数のケーブルやチューブが絡み付いている有り様だ。

 

《ふん、最期の悪あがきか。だが、それもさせぬ!貴様らは一花咲かせる事もなく滅びるのだ!》

 

カイザーゴーレムが天に掲げた両手に赤黒い炎が踊る。

それは巨大戦艦すら蒸発させる圧倒的熱量の火炎魔法…如何に二次大戦最強格の戦艦であるミズーリ言えど、耐えられるものではない。

 

《死ねぇい!『太陽神の使い』……!?》

 

火炎魔法を凝縮して作り出した火炎弾を放とうとした瞬間だった。

カイザーゴーレムの頭部で小さな爆発が起きた。

 

《へへっ。俺たちを忘れてもらっちゃ困るな》

 

それはすっかりノスグーラの眼中に無かったマクゲイルと横転していた10式戦車であった。

パワードスーツの人工筋肉が破裂する程の力を振り絞ったマクゲイルは何と10式戦車を倒して正常にさせ、戦車の乗員もまた全身打撲や骨折の痛みに耐えて多目的榴弾を叩き込んだのだ。

 

《おのれぇぇぇぇぇ!》

 

取るに足らない存在から思わぬ一撃を貰い、怒り狂ったノスグーラは一旦攻撃を取り止めてマクゲイル達を今度こそ踏み潰そうとする。

しかし、それがノスグーラの判断ミスであった。

 

「マクゲイル坊や、よくやったね。お陰で間に合ったよ!」

 

異形の三番砲塔に稲妻が走る。

これこそミズーリが現役にある理由…日米共同開発の大口径レールガン『Mk.1 12インチ50口径レールガン(305mm単装電磁投射砲)』だ。

この史上最大のレールガンを搭載するプラットフォームとしての価値を見出された為、ミズーリは現役に復帰し、実験の為に日本に来ていたのである。

 

「撃てぇぇぇぇぇっ!!」

 

湾岸戦争後、換装された大出力ガスタービンにより発電された電力を大容量コンデンサに溜め込み、それを一気に開放する事によってマッハ20もの速度で劣化ウランで作られた安定翼付き徹甲弾を投射した。

 

《ぬっ!?グオォォォォォォォォ!?》

 

タングステン弾を利用した擬似複合装甲と圧縮した粘土層は火薬を使った火砲では貫けなかったが、マッハ20という極超音速が生み出す莫大な運動エネルギーはそれをいとも容易く貫き、その奥にあったコアを穿った。

 

《馬鹿な!?我が…魔帝様の最高傑作である我が!!グ……グワァァァァァァァァァッ!!》

 

溜め込んだ魔力が行き場を失い、カイザーゴーレム自身をドロドロに溶かしてゆく。

その光景を目にしたケイトは新しい葉巻に火を点けながら、ため息混じりに呟いた。

 

「61歳のバースデーキャンドルにしちゃあ、ちょっと悪趣味だねぇ…」

 




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魔王編の後、何を書くか(期限一週間)

  • 対パ皇戦編
  • 日本と接触した各国の変化編
  • 幻の中央歴1640年先進11ヵ国会議編
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