では今日もリョテイ会の様子を覗いてみましょう。
カフェテリアの指定席に集まるリョテイ会の面々。
いつもの様にだべっているとフェノーメノから,とてつもない言葉が発せられました。
フェノ「実は近いうちにトレセン学園内で決闘が行われるようなんです」
ステゴ「何言ってんの?」
ドリジャ「おいおい,フェノちゃん。今の世の中に決闘は無いだろうに」
フェノ「私だってウソだと思いましたよ。でもブライアン,サンデー,トニービンとかいうチームが○月☓日の△時から□□ターフに集まるようです。みなさんは誘われませんでしたか?」
オジュウ「いや,誘われてない」
オルフェ「初耳っす」
ゴルシ「そんな面白い話,アタシも聞いてない。ナカヤマは?」
ナカヤマ「・・・・・・ん,フェノ?○月☓日の△時の□□ターフって言ってたよな?」
フェノ「はい」
ナカヤマ「たしか何日か前,シリウスが取り巻きたちに『○月☓日の△時の□□ターフに来いって言われても絶対に行くな』って声掛けてたのを見たな。つまりシリウスからしても『この件に首を突っ込んだらマズイ事になる』って踏んだんだろうな」
ステゴ「ふっ・・・・・おもしれえ」
オジュウ「うわ。姐さん,悪い顔してる」
オルフェ「元から悪「ガスッ」グハッ!」←リョテイパンチ
ドリジャ「で姐さん。うちらはどうするんですか?」
ステゴ「こんなの利用しないわけにはいかないだろう。ただ俺らは,この決闘には参加しない。始まる直前に潰す」
フェノ「どうやって潰すつもりですか?」
ステゴ「その為にも情報収集だ。参加を匂わせて,誰が首謀者なのかを洗い出すぞ」
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数日後 リョテイ会で使っているプレハブ小屋
ステゴ「なるほどね。ブライアンはウオッカ,タニノギムレット,マヤノトップガン。サンデーはダイワスカーレット,スペシャルウィーク,サイレンススズカ。トニービンはトーセンジョーダン,ウイニングチケット。そして・・・・・女帝 エアグルーヴが中心に動いていると・・・。お前ら,これは潰しがいがあるぞ」
ドリジャ「さすがに副会長が関わっちゃダメでしょ」
オルフェ「ちなみに女帝様は,これに参加する事をルドルフやナリタブライアンには言ってないようっすね」
フェノ「そしてブライアンチームのメンバーはナリタブライアン,ビワハヤヒデに情報が漏れないようにしているみたいです」
オジュウ「あと決闘の事を聞いたら,あのチケゾー先輩が小声で話したんですよ。びっくりしちゃいましたね。チケゾー先輩って声のボリューム低くできるんだ~って」
ゴルシ「まあ横にお目付け役のトーセンジョーダンがいたから小声だったんだろうな。アタシはジョーダンを蹴って遊んでたけど」
ステゴ「相変わらずだな,ゴルシは。ナカヤマ。シリウスは何て言ってた?」
ナカヤマ「既にシリウスと取り巻きは,その日のスケジュールを屋内練習にしている。『この件に関してアタシたちは無関係ってアリバイ作らないと面倒くさい事になりそうだからな』って言ってた」
ステゴ「なるほどね。よし。作戦は決まった」
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説明中&移動中
たづな「どうされたんですか?ステイゴールドさん。それに今日は,そのずいぶん大所帯で」
ステゴ「実は学園内で犯罪が行われようとしているんです。そして,それにはエアグルーヴ副会長も絡んでいます」
たづな「それは,どういう事ですか?私・・・・・ウソは嫌いなんですよ」
ステゴ「おお,怖い。たづなさん・・・いやトキノミノルさん。これは,あなたにしか止められない事なんです。学園の生徒たちが○月☓日の△時に□□ターフで決闘をしようとしているんです」
たづな「はぁ・・・その呼び名で私を呼ぶのは,あなたぐらいですよ。それで決闘の話は本当なのですか?」
フェノ「間違いありません。現に多数の生徒からの証言もあります。これがその証言をまとめた書面,音声,そして映像です」
ゴルシ「決闘罪ニ関スル件。明治時代にできた法律で今も残ってる。それに最近だって,この罪が適用されて捕まる人たちもいる。たづなさんだってニュースで見たことあるだろ」
ドリジャ「つまりトレセン学園内で,こんな事が起こって警察沙汰になったら学園の評判,ひいてはURAやスポンサーに迷惑がかかり,レースそのものが行われなくなる可能性もある」
たづな「ならば,なおさら事前に止めた方が良いのでは?」
ナカヤマ「注意をするのであれば,関係した生徒が全員が揃っていた方が良いだろ?まさに始まる直前に,たづなさんが出てって御破算にする事で何か情報が漏れたとしても生徒たちの非公式なコスプレパーティーとか言い訳できる。それにターフには監視カメラがついているから関わった生徒は後からでも洗い出せる」
オジュウ「あまり頭ごなしに押さえつけようとすると暴発する可能性もあります。それにウマ娘が暴れたら面倒な事になりますし」
オルフェ「何より副会長がノリノリで,この集まりに参加しようとしているっす」
ステゴ「まあ,たづなさん。我々も穏便に済ませたいから,あなたに頼んでいるんです。あなたが生徒を追い払う分には笑い話としておさまるでしょう」
たづな「・・・・・わかりました。お受けしましょう。それで,あなた達は何がお望みなのですか?」
ステゴ「アタシたちは,あなたに貸しを作りに来たわけじゃない。うちらのやる事を黙認しろとかというわけでもない」
たづな「そうですよね。みなさん,色々やりますけど,ちゃ~んと許可を取ってますもんね。ステイゴールドさんの出してくる申請書には穴がありません」
ステゴ「当然だ。学園の規則の中で遊ぶっていうのがリョテイ会のルールだからな。まあ・・・なんだ一つ望みがあるとすれば,エアグルーヴ副会長には理事長から,きっちりとお灸を据えてほしいね。仮にも副会長という立場にあるものが,この決闘を止めないのは,さすがに問題だ。生徒会という組織を考えても,これは良くないし,他の生徒に示しがつかないのでね」
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リョテイ会で使っているプレハブ小屋
ドリジャ「よし。これで後は当日を待つだけだな」
ゴルシ「こっから鍋でもつつきながら見る?」
ナカヤマ「女帝様がトキノミノルからどれくらい逃げられるか賭けるか?」
ステゴ「いや。アタシたちも無関係を装わなければならないから,当日は屋内だ」
フェノ「まあ,それがいいよね」
オジュウ「下手にベストポジション陣取って怪しまれたらマズイもんな~」
オルフェ「でも屋内って言ったって,どこから見るつもりっすか?」
ステゴ「まあ楽しみにしておけ。特等席に案内してやるから。それからゴルシ。当日,ジャスタウェイを呼ぶんじゃないぞ」
ゴルシ「はっ!姐さん,私の心を読んだのか?姐さんは超能力者?エスパー?それともユリ・ゲラー?」
ステゴ「じゃかましい!」
フェノーメノです。
決闘の当日。私たちはステイゴールドさんの言う通り,すごい特等席で事の顛末を見届けることができました。でも,たづなさんの持っていたムチ。あれは何に使うものなのかな?
ちなみにエアグルーヴ副会長は,たづなさんに捕まり理事長室へ連行。そこで待っていた理事長からお説教をされていました。同じく理事長室で待っていたシンボリルドルフ会長,ナリタブライアン副会長と一緒に・・・。
この時も色々あったのですが,それはまた別の機会にでも。
しかしステイゴールドさんは,いつ「あのウマ娘さん」と仲良くなっていたのでしょうか?
ケガで引退。卒業,結婚,出産,子育てを経て,この学園に就職したというのは知っていましたし,現にたびたび見かけてはいました。
年を重ねてもなお「流星の貴公子」という言葉が今も似合うあのウマ娘さんを。
終わり