ソードアート・オンライン〜白鷺の剣聖と剛腕の戦鬼〜 作:yoru07#青薔薇
前回はまさかのユウキの登場!
頑張って登場させました〜
ユウキと別れてかなりの時間がたった。先程まで明るかった空もユウキが落ち真っ暗になってしまった。
すると近くに沢山の明かりが見えてきた。
「綺麗だな...」
昂樹は街の美しい景色に見とれながらうまく地面に着地した
その瞬間頭上から激突音が聞こえコウキが上を見上げた
そこには額を抑えながら落ちてくる黒いやつがもう目の前まで迫っていた
骨と骨がぶつかりコウキのHPが半分ほど減った
「「痛って〜!!」」
コウキとその黒い男の声が被った
「悪い大丈夫か?」
コウキが痛みに悶絶しているとその男が軽い口調で話しかけてくる
「あー大丈夫大丈夫、HP減ったけど」
コウキの声に男は申し訳なさそうに苦笑いをした
(どっかであったことあった気がするな...)
なぜかコウキはこの黒い男に既視感を感じた
「ごめんなさい。大丈夫?」
声をかけられ振り返ると金髪ロングの長身で眉は勝気な感じだがかわいらしい容姿。さらに胸も大きくすごく大人びている女性が近づいてきた。
「これが大丈夫に見えるか....つかランディングってなんだよリーファ」
「あとで説明するから。とりあえず回復魔法かけます」
リーファと呼ばれた女性は、回復魔法を使い、俺のHPと黒い男のHPを回復させた。すると男が立ち上がりリーファに視線を向けた
「大丈夫?キリトくん?」
リーファの言葉に耳を疑う
「キリト...?」
「今キリトって言いましたか?」
リーファは突然話しかけられて動揺しつつ
「そう...ですけど...?」
(この人ウンディーネ?紺色の髪....珍しい容姿ね)
すると後ろにいたキリトが出てくる
「コウキか?」
キリトの瞳孔が大きく開いた
「どっかで会ったことあると思ってたけどキリトだったとはな!」
話についてこれないリーファはキリトに質問を投げかける
「えっと、キリトくんこのウンディーネの方は知り合い?」
「コウキっていう名前で知り合いってか戦友だな。前一緒にゲームやってたんだ。でコウキこいつはリーファ。俺が色々あってリーファのことを助けたらお礼に今案内してもらってるってことだよな?」
リーファがキリトの笑顔に少し顔を赤らめた
「それであってますよ。よろしくお願いしますコウキさん」
「お。リーファよろしくねー」
リーファとキリトの距離感に違和感を覚えつつもコウキとリーファは手を出して握手を交した
「あら、みんな揃ってるじゃない」
そこには赤い目をもち、紫色の髪をしたインプが立っていた
「ミト!」
「コウキ、久しぶりね」
「それにしてもミト、よくここがわかったな」
「たまたま出会ったケットシーの人に案内されたの」
「リーファちゃーーん」
リーファを呼ぶ声が遠くから聞こえてくる
「あ、レコン!」
「はあはあ、無事で良かった!さすがリーファちゃんだ〜って!スプリガンに、ウンディーネまで!」
2人を見ると警戒しレコンは腰にある短剣を握る
「大丈夫よレコン。この人が助けてくれたの。あとコウキさんもこの人の友人だから。キリトくんこの人はレコン私のフレンドよ」
「そうか、俺はキリト。こっちがコウキ」
それを聞くとレコンは3人と握手し頭をペコペコ下げる
「ってそうじゃなくて!この2人大丈夫なの?スパイとかじゃ!」
またまたレコンは腰にある短剣を握る
「それも大丈夫。スパイにしてはキリトくん天然ボケすぎるし」
「絶対怪しいって!コウキさんのその刀かなり高レベルで、レアっぽいけどどこで手に入れたの?もしかして初心者にふりしてるとかじゃ!」
「これはある女の子にもらったものなんだ。ドロップとかじゃない」
「おいおいミトがいないとこで女の子とデートしていたのか〜?」
キリトが煽るように言ってきた
俺が軽くため息を吐くと後ろから肩に手を置かれた
「その話ほんとー?コ・ウ・キ?」
ミトは音もなくコウキに近づきコウキの肩を掴んでいた
コウキの体に悪寒が走り、全身の毛穴という毛穴が鳥肌を立てた。
「違う!違うんだミト!これはただデュエルで壊れた装備のお詫びとしてもらっただけなんだ!それ以上は何もしてない!」
「はあ..そんなに焦らなくても知ってるわ。コウキはそんなことしないものちょっとからかっただけよ」
コウキは今の言葉が冗談でないことを確信し、冷や汗が止まらなかった
「えっとー。これはどういう状況?」
「こうなったか....まあ3年間ずっとゲームでもパートナーとして過ごしてるからなーリーファとりあえず気にしないでくれ」
するとレコンが話し始める
「リーファちゃん、シグルド達いつもの酒場にいるよ」
ALOではPKされたり、死亡するとアイテムの30%をランダムにロストするか、相手に奪われるが、保険枠と言うものがあり、あらかじめ設定したアイテムは死亡しても生き残ってる仲間の元に預けられる。
「あ、そっか...ん~、あたし今日はいいわ」
「え!来ないの?」
「助けてもらったお礼とお詫びに一杯奢る約束してるんだ。じゃ、お疲れ」
そう言うと、リーファはレコンに稼ぎのアイテムを全て渡し、コウキ、キリトとミト付いて来るように言う
「私も行ってもいいかしら?えっと...リーファさん?」
少し不安げな口調でミトが聞いた
「もちろんですよ!女の子と一緒のほうが心強いですし!あとリーファでいいですよミトさん!」
「そう?じゃあ遠慮なくよろしく。リーファ」
「こちらこそよろしくお願いします!ミトさん!」
そしてコウキたちはリーファの後を追い、店に着く。
「さっきのはリーファの彼氏?」
「恋人さんなのですか?」
席に着くなり、キリトとユイはそんな質問を、リーファにした。
「はぁ?違うわよ!パーティーメンバーよ!」
キリトとユイの質問にリーファは慌てて否定する。
「の割には仲良さそうだったじゃない」
「リアルでも知り合いっていうか、私とレコンは学校の同級生なの...それじゃあ、改めて、助けてくれてありがとう。お礼に今日は奢らせてもらうから、好きなだけ注文して」
「空気を崩すようで悪いけど、リーファ俺とミトは関係ないから自分たちで頼むわ」
キリトがお言葉に甘え、食べたいものを注文する。
コウキとミトも自分が好きそうなものを頼む
少しして頼んだジュースで乾杯し、注文したものを食べながら話す。
「それにしても、ALOだとああいう集団PKはよくあるのか?」
「そうね。元々、火妖精族サラマンダーと風妖精族シルフは仲悪いの。だけどああいう集団PKは最近からなの。きっと...近いうちに世界樹攻略を狙ってるんだと思う」
リーファの言葉に、3人が反応を示す。
「それだ。その世界樹について教えてほしいんだ」
「世界樹の上に行きたいのよ」
「……それは、全プレイヤーがそう思ってるよ。っていうか、それがALOのグランドクエストなのよ」
「それはどういうこと?」
「ALOは空を飛べることを売りにしてるでしょ?でも滞空制限がある。どんな種族も連続で飛べるのは十分が限界。だけど、世界樹の上にある空中都市に最初に到達して、《妖精王オベイロン》に謁見した種族は全員、《アルフ》っていう高位種族に生まれ変われる。そうすれば、滞空制限はなくなり、いつまでも、自由に空を飛ぶことが出来る。だからこそ、全種族プレイヤーは、世界樹を目指すの」
「「「なるほどね」」」
リーファの説明に、コウキ、キリトとミトは納得する。
「ねえ、リーファ世界樹の上に行く方法はあるの?」
「世界樹の根元がドームになっていて、そこが空中都市の入口になってるの。でも、そのドームを守ってるNPCのガーディアン軍団が凄い強さなの。オープンして1年経つけど、未だにあの世界樹の半分を超えた種族は居ない」
「何か、キークエストとか見落としてるとか、単一の種族じゃ攻略できないとかなんじゃないか?」
コウキの指摘に、リーファが笑う。
「いいカンしてる。クエスト見落としはいま躍起になって検証してるわ。でも、後者は絶対に無理ね」
「どうしてだ?」
「だって矛盾してるもの。『最初に到達した種族しかクリアできない』クエストを他の種族と協力して攻略しようだなんて」
「...じゃあ、世界樹を攻略するのは、無理ってことか?」
キリトの表情が険しくなる
「あたしはそう思う。でも、諦めきれないよね。いったん飛ぶことの楽しさをしっちゃうとね。例え、何年かかっても、きっと」
「それじゃ遅すぎるんだ!」
キリトがそう叫んだ。それをすぐさまコウキが静止する
「おい、キリト落ち着け。リーファ驚かせてごめんな」
「パパ...」
ユイは悲しそうな顔をする
「....リーファごめん。」
「それでも、私たち、どうしても世界樹の上に行きたいの」
「なんで、そこまでするのか教えてもらえる?」
「人を....探してるんだ」
「人を?どういうこと?」
「...簡単には説明できない」
「でも、そうしないといけないの」
キリトとミトは悲しそうな顔をして言う。
「ありがとう、リーファ。色々教えてもらって助かったよ。御馳走様、ここで最初に会ったのが君でよかった」
そう言い、キリトとミト、コウキは席を立ち上がる
「ちょ、ちょっと待ってよ。世界樹に....3人で行く気なの?」
「ああ。この眼で確かめないと」
それを見てリーファが驚きの事を言い出す。
「なら、私も一緒に行く」
「「「え....?」」」
その言葉に3人が驚く。
「いや、でも、会ったばかりの人にそこまで世話になる訳には....」
「いいの。私ね近いうちに領を出ようと考えてたから。いい機会、一緒に行かせて」
(キリトが口を開く前にコウキの口が開いた)
「リーファがそこまで言うなら俺は止めない。ミト。キリトどうする?」
「「リーファがいうならお願いしたい」」
コウキの問いかけに2人は答える
「任せて!」
リーファはそう言い、3人と握手をする。
「取り敢えず、ここの宿屋で部屋を取ってログアウトしてね。自身の領地以外では即時ログアウトはできないから。そうなれば、PKや盗みの対象になる」
リーファはそう言い残すとログアウトした。
その後、残された3人人は言われた通り、上の宿屋で部屋を取った。
「じゃあ、また明日な」
コウキがキリトを呼び止める
「キリト、明日集合時間の30分前に俺らの部屋に来てほしい」
「わかった」
キリトはミトとコウキそう言い、ユイと共に部屋に入っていった
「私達も入ろうか」
「だね」
「なんだが懐かしいわね」
部屋の中はSAO5層の宿の間取りにそっくりだった
「ああ、あのときは余裕がなくて大変だったな」
そう言い2人はベッドに腰掛ける
月明かりしかない薄暗い部屋のせいで、いつもよりミトが綺麗に見える
「コウキ?どうしたの?」
ミトは自分の顔をじっと見つめるコウキに気づく
月明かりにぼんやり照らされ、淡いピンクに輝いているミトの唇に目を奪われる。
ミトはコウキの真っ直ぐな瞳に自分の唇が写っているのがわかり顔が赤くなるのを感じた。
コウキは吸い込まれるようにミトの肩を優しく掴みだ。ミトは瞳を閉じコウキに身を任せた
コウキはゆっくりと顔を近づけ、ミトの柔らかい唇にそっと口づけをした。
ここが二人だけの世界と錯覚ほど周りは静寂に包まれていた
二人には短く感じたキスの後コウキは唇をゆっくりと離す。
ミトが名残惜しいようにコウキの瞳を見つめた。
「コウキ..今度は...ね?」
(コウキはミトの言いたいことを理解した)
「ああ...もちろん」
コウキとミトはそのままログアウトボタンを押す
「ふぅ....」
昂樹は短く息を吐くとナーブギアを外し、体を起こす
唇には彼女の温もりの余韻が残っていた
次の日
3人は予定通りリーファより30分速くログインし、コウキの部屋に集まった
「それでコウキ、話ってなんだ?」
キリトは椅子に腰掛け、尋ねる
「まずはこれを見てほしい」
コウキはウィンドウを操作し1つのアイテムを装備する
それにいち早く反応したのはミトだった
「これって《蒼白の薔薇》なんでここに」
「わからない。ログインしてポーチにはいってた」
コウキはステータスパネルをキリトとミトに見せる。
それに合わせてミトもキリトもステータスパネルを見せる。
「やっぱりか。みんなSAO時代のステータスを受け継いでる」
するとキリトの胸ポケットからユイ飛び出してくる
「それは私から説明させていただきます!パパとミトさんには説明しましたがここでももう一度。このALOはSAOのサーバーをコピーした物です。また、セーブデータのフォーマットもほぼ同じことから、共通するスキルの熟練度は引き継がれたと考えられます。HPとMPは形式が違うためか引き継がれなかったみたいです。所持アイテムは、ALOとは別物なので全て破損したかと」
「けど、私が作った《蒼白の薔薇》は無事だった。理由がわからないけど良かったわ」
「ああ。こいつは俺の相棒の一つだからな」
するとミトは俯きながら小さく言葉をはなつ
「せっかくなら《ヘルマニビス》も残してよ...あの武器はコウキにもらった大切な...」
コウキはウィンドウを操作する
「でもまぁ、こいつも残っているとはね。ミトこれを」
コウキに呼ばれ顔をあげるミト。コウキは《ヘルマニビス》をミトに渡す
「どう...して...」
「ミト、ありがとう。俺は《ヘルマニビス》に、ミトの《両手鎌》に救われた。ありがとう」
「そんなこと....ないわ。両手鎌スキル「紫獄」はあなたの編み出した力よ。私こそありがとう」
するとキリトが口を開く
「ったく。こっちまで泣けてくるな。だが2人とも話はこれからだぞ」
「おう!」
「まずこの2つの装備に共通するのは私とガンジのオーダーメイドの武器。それが何故か引き継がれている」
「けど、《蒼白の薔薇》は私の完全オーダーメイド。《ヘルマニビス》に関してもガンジが作って、素材自体もSAOに1つしかない唯一無二のよ」
「ですが、この可能性しか考えられません」
「とりあえず、武器に関しては保留だな。ユイ、熟練度とかスキルとかは大丈夫なのか?」
「熟練度に関しては人が直接見ない限りは問題ないかと思います。ですがアイテムに関してはエラー検知プログラムに引っかかるといけないので廃棄したほうがいいですね」
コウキはそれを聞き「そうか」と言いながら躊躇なくアイテムを消去する
「コウキ良かったの?」
「ミトもキリトも消したんだろ?俺は《蒼白の薔薇》が残っていれば何でもいいさ。あと《愛の結晶》っていうスキルも残ってる。これも二刀流と同じユニークスキル扱いのはずなんだ。けどこれだけは残ってる」
「《愛の結晶》?聞いたこと無いスキルだな」
「ああキリトには言ってなかったか。ヒースクリフ戦ラストで俺がミトの《ヘルマニビス》を取り出しただろ?あれがこいつの能力。SAOで結婚したらストレージが共有されるだろ?あれは引き出したりするとき手間がいるけどあれをガン無視して指定したアイテムを意識しただけでミトのストレージから取り出せる。だから俺とミトは互いの武器の熟練度を上げてる」
「なるほどな」
時間を見ると集合時間5分前になっていた。
コウキは《蒼白の薔薇》をミトは《ヘルマニビス》を装備すると1階に降りる。
リーファおの姿はまだなかったため近くのテーブルに座り待っていた
するとすぐにドアが開きリーファが入ってくる
「おまたせ。待った?」
「いいや、俺らも来たばっかり」
「コウキさんとミトさんかなり変わったね。というかミトさん鎌使いなの?難易度高い武器だと思うんだけど」
リーファはコウキの装備と、ミトの鎌を見る
「ええ、でも《両手鎌》は私の十八番なの。大丈夫よ」
「でも、武器とか防具は必要。お金はある?」
3人は所持金額を確認する。SAOでの膨大なコルがALOのユルドに変化していた
「問題ない」
「私もよ」
4人は宿屋をでて、武器屋にて全員防具を買う
コウキは《蒼白の薔薇》のまま。ミトは紫を基調としたマントと胸当て。キリトは黒を貴重としたロングコートと武器を購入。
そのままリーファの案内のもとシルフ領のシンボル風の塔に向かった
「ねえ、リーファどうして塔に行くの?ここから飛ぶ方がよくない?」
「高いところから飛ぶと高度を稼げるから少し遠くまで飛べるの」
「なるほど」
「夜までには森を越えたいからね」
塔に着き人で賑わう中を通り抜けエレベーターに向かう
「リーファ!!」
するとリーファを呼ぶ声が後ろからする
「シグルド...」
シグルドはリーファのパーティーのリーダーで、リーファとは肩を並べる程のプレイヤーであり、また風妖精族シルフ領主のサクヤの側近も務めている。
「どこへ行くつもりだ?」
「私このまま領を抜ける。もちろんあなたのパーティーも」
「ふざけるな!俺のパーティーはすでに名が通っている。脱退するということは、俺の顔に泥を塗られることになる」
「約束が違うわ、抜けたいときは抜けてもいいって!」
自分勝手な意見にさすがのリーファも腰の剣に手をのばす
「仲間はアイテムじゃないのよ」
リーファよりも先にミトが前へ出て言い放つ
「なんだと?」
「だからあなたの大事な剣や鎧みたいに装備欄にロックしとくことはできないって言ったの」
ミトの言葉にシグルドが腰の剣を抜く
それと同時に、いやそれよりも速くコウキが刀を抜きシグルドの首元に蒼い刀身を当て、威圧をかける
「俺の前でミトを傷つけることは許さない」
「貴様....」
「まずいっすよ、シグさん。スパイでもデュエルでもないのにこんな人目のある所で相手をキルしたら」
後ろにいたプレイヤーの言葉にシグルドは我に返る
「せいぜい外では逃げ隠れることだな。……今俺を裏切れば、近いうちに必ず後悔することになるぞ」
そう言い残すとシグルドとその一行は去っていった
リーファは反対側に歩きエレベーターに乗る
そして、頂上に着く
「私は今自由。どこまででもこの翅で飛べる。3人共一回の飛行であの湖まで行くよ!」
今回はこれで終わりです
どうだったでしょうか。ヒースクリフ戦で使用したのはスキルでしたね。
結婚システムと似たような機能ですけど、多分取り出すのは《愛の結晶》のほうが早いですね。
今後ミト&コウキの連携を重視していこうかとおもいます。