『三好inポケモン』   作:零戦

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第十九話

 

 

 

 

 

「申し訳ありません、今は見学は出来ないんです……」

「見学じゃなくてロケット団叩き潰しに来たから」

 

 受付嬢が顔を青くしながらマサカズらに言うが対してマサカズはそう返した。

 

「え?」

「それと社長の部屋は11階?」

「は、はいそうです」

「となると……5階でカードキーを取るか……5階行くぞ」

 

 受付嬢とそう話してアカネ達と5階までエレベーターで行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アポロ様、侵入者です!!」

「侵入者……まさかとは思いますが……」

「はい、タマムシの地下アジトを破壊した奴です!! それにタマムシジムリーダーのエリカ、ヤマブキジムリーダーのナツメもいます!!」

「何……ですとッ」

 

 11階で社長と会談をしていたアポロは部下からの報告に眼を見開き、監視カメラを見る。監視カメラにはマサカズ、アカネ、エリカ、そして幽閉していた筈のナツメもいたのである。

 

「馬鹿なッ!? まさか奴等が救出したというのですか!! 報告は、『格闘道場』を警戒していた部下達はどうしたというのですか!?」

「そ、それが定時連絡は一時は途絶えていたのですが直ぐに答えていたので……」

 

 『シルフカンパニー』の見張りを倒した時に入手した小型無線機で定時連絡の事を知り、したっぱの振りをして定時連絡をしたのだ。だからしたっぱ達も気付かなかった。

 

「ッそれです!! 恐らくその時には『格闘道場』は陥落していたのですッ……何という失態だ……」

 

 アポロは拳を机に叩きつけるが直ぐに我に返る。

 

「直ちに総員配置につきなさい!! 奴等の狙いは此処です!! 7階から警戒を厳にするのです!!」

「はッ!!」

 

 したっぱ達は慌ただしく動く。それを尻目に『シルフカンパニー』の社長は救出の動きがある事に安堵する。

 

(ふぅ……全く、また3年前と同じようになってしまったか……社員達には申し訳ないな……)

 

 社長は社員達にまた同じ目に合わせてしまった事を心の中で謝罪しつつ助けが来るまでは表情を動かさないよう努力するのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、カードキー見っけ」

「ホンマにあったわ……」

「なーに、伝があってな」

 

 5階のワープマスから一回戻って狭い廊下の真ん中に落ちていたカードキーに驚くアカネらにマサカズはそう言うが原作知識だとは言わない。

 

「これで3階のところに閉まってる扉を開けれる」

「なら私の超能力で……」

「そう簡単にやっていいのか? 制約とかあるんじゃないのか?」

「……使いすぎると体力不足で1日は寝てしまう」

「から普通にエレベーターでいこう。どうせ奴等は社長室に来ると踏んで待ち構えているだろうしな」

「分かったわ、それでいきましょう」

 

 マサカズ達は5階から3階に降りてシャッターで閉まっている扉にカードキーを差し込む。ピコーンと音がしてシャッターがガラガラと上がったのである。

 その部屋にあったワープマスで飛ぶと一気に7階に行った。しかし、行った先に多数のしたっぱとシルフカンパニーを裏切った研究員のトレーナー達がいたのである。

 

「来やがったぞ!!」

「やっちまえ!!」

「……バクフーンッ」

「バクッ!!」

「此処はウチらもやるで!!」

「はいッ」

「ウムッ」

 

 アカネ達もそれぞれポケモンを出しバトルが始まったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……流石に五回連続はきちかった……」

 

 マサカズはしたっぱ達を倒した後、いいキズぐすりやピーピーエイド等でピカ達を回復させる。それはアカネ達も同様でありアカネ達も五回は連続バトルを行ったのである。無論、倒した後はバタフリーの【いとをはく】で捕縛したのである。

 

「よし、後は奥のマスから飛べば11階の社長室に行けるぞ」

「ほんならいよいよやな」

 

 アカネ達も頷き、準備を施してからワープマスに足を踏み入れたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

「困ったものですな社長。そろそろ頷いて貰わないと」

「何度も言うがNOだな」

 

 社長室でアポロと『シルフカンパニー』の社長はそう言っていた。

 

「マスターボールの量産、如何なものです?」

「そう言って残っていた資材でマスターボールを作ったそうじゃないか」

「えぇ……ですが我々にはまだまだ足りないのですよ」

 

 アポロ達はマスターボールを製造した時に残っていたマスターボールの資材で9個の製造には成功した。しかし、資材が何処で手に入るか等は社長はガンとして言わなかったのだ。

 

「社長、我々もあまり手間はかけたくないのですよ」

「…………………」

 

 社長の周囲にアポロは自身のポケモンを出して脅しをかけていた。それでも社長は言おうとしなかった。

 

「………フッ」

「ッ。何がおかしいのです?」

「いやなに……3年前を思い出していたよ……あの時もこうしてサカキと会談をしていたがね……サカキは本心で私と話していたよ」

「ッ!!」

 

 その瞬間、アポロが社長を殴り社長が床に倒れる。

 

「貴様が……貴様がサカキ様の言葉を言うだけで虫酸が走る!!」

「ゴホッゴホッ……どうだか……」

 

 社長は鼻血をハンカチで拭き取る。

 

「私の心は変わる気はないね」

「減らず口をッ」

 

 アポロが再度社長を殴ろうとした時、閉じられていた扉がピンポーンと鳴る。ロックしていた扉が解除されたのだ。

 

「ッ!! クソッ」

 

 アポロが珍しく舌打ちをする。そして扉が開かれ入ってきたのは4人の男女であった。

 

「……どもー、三河屋でーす。お届け物を届けに来ました~」

「……アカンてマサカズ、多分ウケとらんで」

「フフッ」

「……フッ」

「鼻で笑われた……?」

 

 入ってきたのはマサカズ一行であった。アポロが手を挙げると控えていたしたっぱ達も臨戦態勢に入る。

 

「タマムシといい……此処でも邪魔をしますかッ」

「平凡に旅をしたいからねぇ……此処で潰すッ」

 

 そして互いにポケモンを出す。

 

「マルマインッ」

「バクフーンッ」

『いけッ!!』

 

 マサカズとアポロの戦闘が始まる。先に技を出したのはアポロであった。

 

「マルマイン、【ソニックブーム】!!」

 

 マルマインは衝撃波を繰り出してバクフーンに命中させる。

 

「バクフーン、【えんまく】ッ」

 

 バクフーンは背中から煙を出してマルマインの周囲を曇らせる。マルマインが【ソニックブーム】を出すが技が外れてしまう。

 

「再度【えんまく】ッ」

 

 バクフーンは更に【えんまく】を追加させるがアポロはそれを制した。

 

「マルマイン、【じばく】!!」

「なッ!?」

 

 マルマインが【じばく】をしバクフーンはその爆発の衝撃をモロに食らい、バクフーンは爆風で後ろに吹き飛ばされ、マサカズに直撃する。

 

「マサカズ!?」

 

 アカネとエリカはミルタンクが壁となり防ぎ、ナツメはフーディンの【ひかりのかべ】で防いだ。

 

「グッ……」

「フフッ、無様ですね。マタドガス」

「フン、負ける強がりかよ……バクフーン、戻れ。バタフリーッ」

 

 マサカズは気絶したバクフーンを戻しバタフリーを出す。

 

「バタフリー、【ねむりごな】ッ」

 

 バタフリーは【ねむりごな】でマタドガスを眠らせる。その隙にマサカズは『げんきのかけら』と『いいキズぐすり』でバクフーンを回復させる。その間もマタドガスは眠っていたがアポロは『なんでもなおし』を使用しマタドガスを目覚めさせる。

 

「マタドガス、【ようかいえき】!!」

「バタフリー、【サイケこうせん】!!」

 

 互いのエネルギーがぶつかる。負けたのは【ようかいえき】であり【サイケこうせん】が勝ってマタドガスに直撃するがマタドガスはまだ耐えた。

 

「マタドガス、【じばく】!!」

「バタフリーッ!?」

 

 またしても【じばく】をしてバタフリーが戦闘不能になる。

 

「戻れバタフリー」

「いけ、ゴルバットッ」

「いけ、ピカッ!!」

「ピカッ!!」

「ゴルバット、【ちょうおんぱ】!!」

「チャ~ッ」

「ピカッ!?」

 

 ピカが【ちょうおんぱ】で混乱状態になる。アポロはそれを見逃さなかった。

 

「ゴルバット、【かみつく】!!」

「ピカ、かわして【スピードスター】!!」

 

 ゴルバットがピカに二回、【かみつく】しピカは反撃しようとしたが怯んでしまう。しかし、【かみつく】をされて混乱状態は治った。

 

「ピカ、【こうそくいどう】で近づいて【10まんボルト】だ!!」

「ピカッ!!」

「ゴルバット、【あやしいひかり】!!」

 

 ゴルバットが【あやしいひかり】を出して再度ピカを混乱状態にさせようとするがピカは眼を瞑って【こうそくいどう】をしゴルバットの眼前にまで来た。

 

「ピイイィィィッカッチュウウゥゥゥゥゥゥッ!!」

 

 ゴルバットはピカの【10まんボルト】が直撃し一撃で倒れたのである。

 

「クッ、ブーバーッ」

 

 アポロが最後の一体と思われるブーバーを出す。マサカズもピカを戻してマンタインではなくバクフーンを出す。

 

「ブーバー、【かえんほうしゃ】!!」

「バクフーン、【火炎ぐるま】!!」

 

 互いの炎エネルギーが激突し四方に四散する。

 

「バクフーン、【でんこうせっか】で近づいて【いあいぎり】!!」

「ブーバー、待ち構えて【ほのおのパンチ】!!」

 

 バクフーンは【でんこうせっか】で接近し【いあいぎり】をするがブーバーが【ほのおのパンチ】で【いあいぎり】を受け止める。

 

「ブーバー、【スモッグ】!!」

 

 つばぜり合いかと思いきや、ブーバーが口から【スモッグ】を出してバクフーンを毒状態にする。

 

「バクフーン、【かみなりパンチ】!!」

 

 バクフーンは毒状態ながらも【かみなりパンチ】をブーバーに叩き込む。するとブーバーはまひ状態となり技が出にくくなったがすかさずアポロは『なんでもなおし』でまひ状態を治す。マサカズも『なんでもなおし』を使い毒状態を治す。

 

「バクフーン、【にらみつける】!!」

 

 バクフーンがブーバーを睨み付けて防御力を下げる。

 

「バクフーン、【火炎ぐるま】!!」

「ブーバー、【かえんほうしゃ】!!」

 

 そして再度の炎エネルギーをぶつけさせる。ぶつけた瞬間、マサカズは叫ぶ。

 

「バクフーン、【でんこうせっか】で近づいて【かみなりパンチ】!!」

「なッ!?」

 

 バクフーンは爆風を気にせず【でんこうせっか】で接近しブーバーの懐に入り込んだところで【かみなりパンチ】を叩き込むのである。

 叩き込まれたブーバーは後ろに二、三歩下がってゆっくりと仰向けの状態で倒れるのである。

 

「クッ!?」

「勝負……あったな?」

「此方も片付けたでー」

 

 他のしたっぱ達を相手していたアカネはそう言う。ほぼミルタンクの【ころがる】と【メロメロ】で封殺したようなものである。

 

「さて……どうするアポロさんよ?」

「………………ッ………」

 

 アポロはケーシィを出してそのまま【テレポート】をして離脱したのである。

 

「……何とかなった……か……」

 

 マサカズは安堵の息を吐いて椅子に深く座るのである。そこへアカネ達が突っ込んだ。

 

「やったなマサカズ!!」

「ほんとですわマサカズさん!!」

「もごッ!?」

 

 そのまま押し倒されるマサカズ、なお二人は色んな意味で押し倒した事に気付いていない様子である。

 

「……二人とも、そのままだとマサカズが死ぬわよ……」

「……あ、ゴメン」

「す、すみません……」

 

 ナツメにそう指摘され離れる二人、ナツメはマサカズに手を差し出してマサカズは起き上がる。

 

「あ、ありがとうナツメ……」

「良いのよ(……それに二人の胸の感触は楽しめたでしょ?)」

(この……)

 

 ナツメにポソッと指摘されマサカズは視線をそらすのが精一杯であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『申し訳ありません……』

「いや、構わない。君が残っているだけでも御の字だ。それで団員の生き残りは?」

『私を含め56名です』

「分かった。君はそのままカントーのアジトで今は傷を癒せ。我々の蜂起は間もなくだ」

『オォッ!? ではッ!!』

「あぁ……ジョウトで狼煙をあげる」

 

 アポロと通信していたカーツはそう言うのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 




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