『三好inポケモン』   作:零戦

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お久しぶりです


第二十話

 

 

 

 

 

『き、き、き、君たちは一体何をしているのかね!!』

「………………………」

 

 一旦は社長共々シルフカンパニーのビルを出て『ヤマブキシティ』のポケセンでピカ達を回復させている間、ポケモン協会に現状を報告をしたらいきなり怒鳴られたのである。

 

『き、君達は我々が待てと指示して言っているのにどうして飛び込むのかね!?』

「理事長。それは分かります。しかし、飛び込まなければ『シルフカンパニー』の社長の命は非常に危うかったと……」

『馬鹿者!! 我々が交渉しようとしている時だったのだぞ!!』

「しかし……」

 

 協会理事長の言葉にエリカは口を噤むが口を挟んできたのはマサカズだった。

 

「ならアンタはシルフカンパニーの社長が殺されても問題は無い、そういう事で良いんだな? 俺達はポケモン協会がそういう認識だったと捉えるぞ?」

『な、何だね君は!?』

「俺の事はどうでもいいんだよ。アンタらが言っている見解はシルフカンパニーの社長が殺されても問題は無い、俺達からしたらそういう風に聞こえるんだよ」

『誰だか知らん君に言われるつもりはない!! ……そうか、君か!? フスベジムの事案と言われるのは!?』

「おや、なら話が早い。アンタらポケモン協会がグズグズしているから多くの人間が不幸に合っているぞ。どう責任を取るつもりだ?」

『何だその言葉は!? 不愉快だぞ!!』

「ほぅ、不愉快? それは今の君に言える事かね?」

『ッ!? 社長!?』

 

 そこへ手当てを済ませた社長が口を開く。社長も理事長の罵倒は聞いており流石の社長も協会の対応に呆れていた。

 

「申し訳ないがね……先程の発言は全て聞いていた。君の罵倒は腹立たしい程、実に私も不愉快だな」

『で、ですが社長!?』

「言っておくがエリカ君やアカネ君達の命令違反が無ければ私の命は無かったモノと私は判断しているよ。命令通りにしていれば私の命は……コレだよ」

 

 社長は右手を自身の首に横一閃とする。それは首が刎ねられる意味である。その様子に理事長は思わず視線を逸らしてしまう。

 

「君達、ポケモン協会の見解は先程聞いた。私の見解も伝えよう、来年度からポケモン協会への援助は無かったモノと考えてもらいたいッ」

『しゃ、社長!? それは……』

「君達は3年前から何一つ変わってない事がハッキリと分かった。協会が変わりたいと思うなら行動で示せ!!」

 

 社長はそう言って荒々しくテレビ電話を切ったのである。

 

「あの、社長……」

「いや済まない。思わず若かりし頃を思い出してつい血の気の方が勝ってしまったよ」

 

 社長はそう言って苦笑する。

 

「理事長も昔はああではなかったが……人の上に立つ者は改革を恐れてしまう……明日は我が身かもしれんよ。私も人の事は言えなさそうだ……」

「……………………」

 

 社長の言葉にマサカズは何も言えなかった。マサカズ自身もそれは前世で経験している。だからこそマサカズは無言を貫いたのである。

 

「エリカさん、他のジムリーダー達に伝えて頂きたい。何かあればシルフカンパニーが全面的に協力すると……」

「分かりました……必ず伝えますわ」

 

 エリカは社長にそう言うのであった。その日の夜、マサカズらはもう一夜をヤマブキのポケセンで過ごす。

 

「……………………」

 

 不意にマサカズは夜中に目を覚ます。時刻は0100を指した頃であるが気晴らしに散歩をする事にした。

 

「………………………」

 

 ヤマブキの市内を散策する。市内は夜中であるにも関わらず光を照らしヤマブキの街を映し出していた。ヤマブキの上空ではズバットやゴルバット等が飛行していたりする。

 

(……やっぱポケモンの世界なんだよな……)

 

 ポケモンの世界に転生して20年と少し、今でも実は夢だったんじゃないかと思いたまに夜中に起きてはポケモンの世界だと確認しているマサカズである。

 

「あら、こんな夜中に散歩かしら?」

「ん、ナツメか」

 

 ヤマブキの市内を散策していたマサカズはリニアがある駅に歩いているとフーディンと共に空中浮揚をしていたナツメに声を掛けられた。

 

「たまたま目が覚めてな……ナツメも散歩か?」

「えぇ、そんなところね。ご同伴しても?」

「俺で良ければ」

 

 そして二人は散歩をするが不意に口を開いたのはナツメだった。

 

「これから……どうするのかしら?」

「ん? んー……まぁ旅は続けるかな」

 

 マサカズはそう言って自販機でコーヒーを2本購入し1本をナツメに渡す。

 

「あら、嬉しいわね」

「ハハ、女には優しくしないとな」

「フフッ、それは前世での教訓かしら?」

「そうとも言うな」

 

 ナツメの言葉にマサカズは苦笑しつつ蓋を開けてコーヒーを飲む。

 

「んで、それを知ってどうする気だ? 言っておくが前世の知識なんぞこの世界では役に立たないしな」

「フッ、どうもしないわ」

 

 マサカズの言葉にナツメは苦笑する。

 

「貴方がどうするかは貴方次第……己の道は己で切り開くしかないわ」

「だろうな」

 

 マサカズは頷き、缶コーヒーを飲み干しゴミ箱に捨てる。

 

「俺は俺がしたいようにする。ただそれだけだ」

「えぇ。それが良いわ」

 

 マサカズの言葉にナツメは笑みを浮かべるのであるがナツメはスッとマサカズの唇にキスをする。

 

「ッ」

「私がしたいようにする、それに従っただけよ。それにヤマブキシティを救ってくれた御礼がまだだったものね」

 

 そう言うナツメだがジムを救った御礼もキスだったりするがやはり顔は真っ赤である。なお、マサカズが何かを言う前にテレポートで消えるナツメであった。

 

「……うーん、この変わり具合……」

 

 流石のマサカズも苦笑するしかなかったのである。そして翌日、マサカズとアカネは出る準備を整えていた。

 

「他のジムリーダーにロケット団の件は連絡はしてありますわ」

「あぁ。そん時は共同で当たるしかないわな」

 

 シルフカンパニーでのロケット団を撃退したのは良いが次にロケット団が現れるのは何処かは不明でありマサカズとアカネは取り敢えずカントーを旅してその都度撃退する方法で行く事にしたのだ。

 

「取り敢えず、クチバに行って『ディグダの穴』からニビシティ、オーキド博士のマサラタウンに行くか」

「せやな。オーキド博士からの協力も得られたら問題は無いわな」

 

 電話で話をする事も出来たが直接会って話をした方が良いとマサカズらは判断したのだ。(後はマサラタウンのレッドの家に行きたいとかもある)

 

「電話番号は交換したから何かあったらポケギアから電話してな」

「えぇ、勿論ですわ」

「あぁ。電話しよう」

(絶対違う事で電話して長電話しようと思うてる顔やな……)

 

 頷くエリカとナツメの表情を見たアカネはそう思うが言わぬが仏かもしれない。それはさておき、マサカズとアカネはエリカとナツメに別れを告げてヤマブキシティを南下してクチバの『ディグダの穴』に行こう———としたが、カビゴンが寝ていた事を忘れていたマサカズとアカネである。

 

「……忘れとったな……」

「なら当初の予定してた経由でマサラタウンに行くか」

 

 仕方なく、二人は自転車で再びヤマブキシティに戻りタマムシシティからセキチクシティに向かうのである。なお、道中でエリカとナツメに会う事は無くホッとする二人であった。(ナツメは二人が戻ってきたのを超能力で探知して思わず苦笑していたりする)

 

 

 

 

 

 




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