『三好inポケモン』   作:零戦

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第四話

 

 

 

 

 

 

「ふぇ~、まさか見えない床なんてなぁ」

「まぁトレーナーのところに行くよう仕掛けられているから全員と戦う必要があるけどな」

 

 翌朝、マサカズとアカネは朝からエンジュジムに挑戦していた。なお、ジムトレーナー戦に関してはピカチュウとシェルダーを主力にして戦っていた。切札であるバタフリーの温存もそうだが、レベル上げも視野にしていたからだ。

 

「ゴース、戦闘不能。コガネシティのマサカズの勝利!!」

「ピッカチュウッ!!」

「よーし、よく頑張ったなピカ」

「それで次はマツバやけど、そのまま行くんか?」

「まさか。流石にポケセンで一回回復させるっての。連戦で行くとかアホの極みだ」

 

 キズぐすりや回復系は道具に持ってはいるが近くにポケモンセンターがあるので回復させてもらうのが一番である。

 

「俺としても全力で当たってもらいたいね」

「マツバはん」

「ありがとうございます」

 

 ジムトレーナーとマサカズのバトルを見ていたマツバも頷く。ジムリーダーのマツバからも承認しているなら問題はない。マサカズは一旦ジムを出ると直ぐにポケセンに向かい体力等回復させた。

 

『ティンティンティティティーン』

 

「はい、預けたポケモンは全て回復しましたよ」

「ありがとうジョーイさん」

 

 回復したピカチュウ達を受け取り再度エンジュジムに入るマサカズ。そして見えない床を歩いてマツバの元に歩む。

 

「よく来たな」

「コガネシティのマサカズ」

「フフ、ラジオで知っているさ。アカネと君の夫婦漫才は面白いからね」

「だ、誰が夫婦漫才やねん!!」

 

 脇にいたアカネが顔を真っ赤にしてマツバに文句を言うがアカネ本人はちょっぴり嬉しそうだった。

 

「それじゃあ、やろうかッ」

「おぅッ。いけ、シェルダー!!」

 

 マツバの言葉にマサカズはボールをフィールドに投げてシェルダーを出す。対してマツバもゴースを出した。そしてマサカズによるマツバ戦が始まるのである。

 

「シェルダー、【ちょうおんぱ】ッ」

 

 シェルダーは【ちょうおんぱ】を出しゴースはピヨピヨと混乱する。

 

「ゴース、【のろい】ッ」

 

 だが、ゴースは混乱でマツバの命令が聞けず、わけも分からず自分を攻撃してしまう。

 

「そのまま【オーロラビーム】ッ!!」

 

 シェルダーは一瞬、溜めてからゴースに【オーロラビーム】を放つ。命中したゴースはそれでも立とうとするがやがて倒れる。

 

「ゴース、戦闘不能」

「……よくやったゴース。行ってこいゴーストッ」

 

 マツバはゴースを戻して二匹目のゴーストを出す。

 

「シェルダー、まだいけるか?」

「~ッ!!」

「よし、行くぞ」

 

 シェルダーのやる気がある頷きにマサカズも頷き、連戦に入る。

 

「シェルダー、もういっちょ【ちょうおんぱ】ッ」

「ゴースト、躱して【のろい】ッ」

 

 シェルダーが【ちょうおんぱ】を放つがゴーストはそれを躱して必殺の【のろい】をする。体力半分は削れるがゴーストはシェルダーを呪ったのである。

 

「シェルダー、【なみのり】ッ」

 

 シェルダーは口から大量の水を吐き出して【なみのり】をゴーストに食らわせる。ゴーストはよろめいたがそれでも耐えた。

 

「良いぞゴースト!! 【ナイトヘッド】ッ!!」

「シェルダー!?」

 

 ゴーストの【ナイトヘッド】にシェルダーは耐えるも呪われているので更に体力が削られ力尽きた。

 

「シェルダー、戦闘不能」

「よく頑張ったなシェルダー。いけ、ピカッ」

「ピカッ!!」

 

 マサカズはボールからピカチュウを出した。

 

「ピカチュウ、【10万ボルト】ッ!!」

「ピィィッカ、チュウゥゥゥゥゥゥッ!!」

 

 先手必勝とばかりにピカチュウは【10万ボルト】を繰り出しゴーストは倒れる。

 

「ゴースト、戦闘不能」

「……やるな」

「そりゃどうも」

「だがコイツならどうだ? いけ、ゲンガーッ」

 

 マツバは三体目にゲンガーを出した。

 

「ゲンガー、【シャドーボール】」

「ピカ、躱して【でんじは】ッ!!」

 

 だがピカチュウは【シャドーボール】を受ける。それでもピカチュウは踏ん張って【でんじは】でまひさせた。

 

「続けて【10万ボルト】ッ!!」

「チュウゥゥゥゥゥゥッ!!」

 

 必殺の【10万ボルト】をゲンガーに直撃させる。ゲンガーは倒れるも再び起き上がった。

 

「げっ」

「良いぞゲンガー。【シャドーボール】ッ!!」

「避けろピカッ!!」

「チャアァァァァッ!?」

 

 だがピカチュウは全ての【シャドーボール】を避けきる事が出来ずに数発が命中してこれが致命傷となり倒れるのである。

 

「チャア~~~ッ」

「よくやったなピカ」

 

 そしてマサカズは切札とも言えるバタフリーを出した。

 

「おっ、マサカズも遂に切札を出しよったか……」

 

 観客席にいたアカネがいよいよやなという表情をする。

 

「バタフリー、【サイケこうせん】ッ!!」

「躱せゲンガー!!」

 

 ゲンガーはマツバの命令通りに躱そうとするもまひ状態で身体が痺れていたので思ったように動けなかった。そこをバタフリーの【サイケこうせん】でやられたのである。

 

「……よくやったゲンガー。コイツで最後だがまだまだ負けんぞ!!」

「それは此方の台詞だ!!」

 

 そしてマツバは最後のポケモンであるゴーストを出した。

 

「ゴースト、【ナイトヘッド】ッ!!」

「躱して【サイケこうせん】ッ!!」

 

 バタフリーは旋回して【ナイトヘッド】を躱して【サイケこうせん】を放つ。効果は抜群でありゴーストはフラフラとよろめきそのまま倒れるのである。

 

「ゴースト、戦闘不能。コガネシティのマサカズの勝利!!」

「やったでマサカズ!!」

 

 審判がそう宣言すると観客席にいたアカネがイヤッホーと喜んでいる。そこへマサカズの下にマツバがやってきた。

 

「負けたよ……」

「いやぁ危なかったです」

「だがそれでも君が勝利した。バトルには勝負への執念、経験、運が必要だ。そして君にはその三要素が備わっていたから勝てた。もっと誇りに持つんだ」

「そうですね、ありがとうございます」

「そう言えば……バタフリーは主力にしなかったのか? バタフリーはエスパータイプの技も使えるしもっとバトルも有利にはなれただろ?」

「最初はそう思いましたけど……ピカとシェルダーが戦いたいと言ったのでね。二匹の気持ちを優先しました」

「成る程……(このトレーナー……もしかしたら化けるかもな)」

 

 マツバと握手するとアカネがやってきてマサカズに抱きついた。

 

「おめでとうマサカズ!!」

「は、急に抱きつくなアカネッ」

「ええやんええやん。今日は祝杯やでー」

「ハハハ、コガネのジムリーダーは面白いヤツだな」

「……昔からこんなんですよ」

 

 マサカズの言葉に苦笑するマツバであった。そしてマツバからファントムバッジとわざマシン30『シャドーボール』を貰い一旦はポケセンでピカチュウ達の体力を回復させるのである。

 

「さーて今日はどうする? もうちょいで夕方やし」

「今日はこのまま一泊やろな。序でに『やけたとう』にでも行こうか」

「ほーん、『やけたとう』ね」

 

 マサカズとアカネは自転車でエンジュシティの端にある『やけたとう』に来た。

 

「確か『やけたとう』ってホウオウ伝説があるんよね?」

「あぁ……今から150年程前、火事で焼け落ちたと言われて昔は『スズのとう』と同じ九重の塔であった。焼ける前の名称は『カネのとう』だったらしいな。かつてはこの塔にもポケモンが飛来していたが、塔が炎上したためどこかに飛び去ってしまったらしいけど」

「ほぇー、物知りやなマサカズ」

「まぁ歴史は好きだからな(原作からとは言えんけど)」

 

 そして二人は『やけたとう』に入る。中は夕方前もあり少々薄暗かった。

 

「炎ポケモンがいればなぁ」

 

 マサカズはリュックから強力な懐中電灯を取り出して辺りを探索する。時折、ドガースやコラッタが飛び出してきたがピカチュウらで撃退している。

 

(この辺りか……?)

 

 マサカズとアカネは『やけたとう』の中央部まで来た。歩く度に床がギシギシとなっているので余計な圧力を加えたら落ちるのは必須だろう。

 

「な、何か薄気味悪いわぁ……マサカズ、帰ろう」

「ん、そうだな……」

 

 怖がるアカネにマサカズも帰ろうと思い振り返った瞬間、床がバキッと割れた。

 

『へっ?』

 

 一瞬の無重力の後、二人は一気に重力に従って下に落ちていくのである。

 

『ワアアアァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 




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