空「今の俺では恐らく勝てん」
空の言葉に絶句するハジメは一縷の望みを託す様に空に言う
ハジメ「は、ハハハ、空、お前も冗談言うんだな、でもその冗談は誰も笑わないぞ、な?」
ハジメは後部座席に振り返り一同に同意を求め皆がうんうんと頷くが座席シートに体を預け空が続ける
空「冗談ではない真実だ、かつて俺の世界を襲った異界賊神の1人、九死神(ログナーノ)の1人、タラネティ、奴は九死神(ログナーノ)の中で純粋な戦闘力は最低だったが毒や薬等の扱いに長けていた、俺も前世では搦め手にかなり苦しめられた、魂片すら残さず消滅させた筈だが、どうやって生き返った?」
ハジメ「……………………因みにそいつの純粋な強さは俺達に分かりやすく言うとどれくらいだ?」
空は少し考える素振りを見せた後答える
空「そうだな、ざっくりとハジメを1000、今の俺を100000としよう、タラネティは100000000000だ」
最早ハジメ達は言葉がなかった、9人の中で最弱、それなのに既にハジメはおろか空すらぶっちぎっている、皆が思ったことは1つだった、それは絶対に会いたくないと言うものをだった、するとユエが疑問に思ったのか空から貰った超鑑定が付与された眼鏡をかけ空に質問する
ユエ「でも今の空は見たところ鎖は後2本、ペースから考えて100000が100000000000以上になるほどの力が縛られているとは思えない」
そう、空はオルクス大迷宮で暴れた結果魂を縛る鎖が残り2本となってしまった、ハジメもそれを危惧しており対策をずっと考えていたが何も浮かばないままここまで来てしまった
空「……………………そうだな、良い機会だ、ハジメ、俺はお前に隠していたことが1つある、と言うか途中で気付いたが言わなかったことだ」
ハジメ「何だ?、これ以上俺の心労の種を増やさないでほしいんが?」
空は体を起こしハジメを見ると言う
空「鎖が全て解けても、恐らく俺の力は完全には戻らん」
ハジメは頭痛を覚え頭を抱える、一連の話を聞いていた雫と香織は最早笑う事しか出来なかった
空「恐らくだが鎖が全て解けても取り戻せる力は前世の6割無い程度だろうと予想している」
ハジメ「お前……………………とりあえず今のステータスプレート見せろ」
白崎空 17歳 男 レベル0
天職 錬金師 狂戦士 神殺し
筋力 0
体力 0
耐性 0
俊敏 0
魔力 0
魔耐 0
新技能 魂霊捕縛2連 狂龍召喚 分離合成 破壊再生 零無限 狂気世界創造
ハジメ「…………は?、何だよこれ」
空「恐らくだがそれはもう使い物にならん、技能は分かるが肉体能力に関してはキャパシティを越えたのだろう、これからは永遠に0表記だな」
2人で話していたが国を助けてほしいとビィズに言われ依頼と言う形を取りアンカジ公国へ車を走らせた、ビィズが終始落ち着かない様子だったがハジメと空は無視しひたすらに砂漠を駆け抜けた
???サイド
???「ふふふ、見つけたわよ狂気の君、この時を待ちわびたわ、さぁ始めましょう、私と貴方の狂い合いを、今度こそ完全に貴方から全てを奪ってやるわ!!」