君は、生きていた?   作:朱音 青葵

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10月2日

●10月2日

──────

屋上でぼーっとしていた。

 

不意に

 

「やっほー。昨日ぶり」

 

と、話しかけられた。

 

僕は今日は来ないと思っていたのと、

 

急に話しかけられたのとでびっくりしたよ。

 

「ふふ、驚いたかい?」

 

と聞く君。

 

言わなくても分かるだろう…

 

「まぁ、そんなことは置いておくとして、

最近あったことを聞かせてくれないかい?」

 

いつもの質問。

 

僕らは最近あったことを話すだけだ。

 

いつも通りの返答をする。

 

「いつものつまらない生活をしたさ。」

 

そう答えると、君は

 

「そう。それならつまらない生活の中で楽しかったことは?」

 

と聞いて来るんだ。

 

決めていた回答をする。

 

「ガチャの10連で欲しいキャラが出た事…かな?」

 

そうしたら君は深掘りしてくる。

 

「そうかい。

新しいゲーム?」

 

僕は飽き性だ。

 

だからゲームは消したり入れたりを繰り返す。

 

だが、僕には中学の頃から続けているゲームがある。

 

「ううん。いつものだよ」

 

そう言って、スマホを出し、アプリを開く。

 

「いつものか。

どのキャラが出たんだい?」

 

そう君が聞いてきた。

 

僕が推しまでは行かなくても、好きなキャラだ。

 

「このキャラだよ。」

 

とキャラを指でさしながら言った

 

「この子かい?…君はこのキャラが好きなのかい?」

 

と聞いてきた。

 

僕は照れ隠しで

 

「いや、純粋に火力が高いし、持ってるキャラとの相性がいいだけだよ」

 

と言ってしまった。

 

「そうなのかい?

…ふふ、本当に?」

 

…バレているのか?

 

顔に出やすいことをここまで呪ったことはな……

 

いや、あるな、普通に。

 

「だって、このキャラクターは前にも君がガチャで出て嬉しそうだったじゃないか」

 

…言っていたか…

 

いや、まぁ顔でバレてないならまだいいと考えよう。

 

って、その話は結構前じゃないか!?

 

まだ覚えていたのか…

 

「君との会話は忘れるわけが無いからね。」

 

心を見透かしたように回答してくる。

 

…そう言われると照れてしまうだろう…

 

「照れてるのかい?

可愛いねぇ。」

 

かわっ…!

 

もう…君は本当に僕をからかうのが好きなんだから…

 

「それじゃあね。また明日。」

 

そう言い、君は帰って行った。

 

可愛いよりかっこいいがいいんだけれどな…

 

って、あ!?

 

今日も「また明日」というのを忘れてしまった…

 

何となくガチャを引いてみる。

 

「ははっ」

 

思わず笑いが出た。

 

1番上のリアリティを3枚抜きとか…

 

…早めに帰ろう。

 

空模様も怪しい。曇り始めているし、寒くなってきた。

 

傘はバッグの中に降りたたみのやつが入っているから降っても最悪大丈夫かな…

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