カードゲームもできる乙女ゲームの悪役令嬢に転生したけど、そんなことよりデュエルがしたい 作:黒点大くん
南の島でヴァカンスするのもいいものですね。
「どうも私です」
「なにがどうもなんですか」
それにしても決闘したいですね。
あー。決闘したいですね。
「たまにはカードのことを忘れて、ビーチで、水着で、トロピカルジュースを飲んで、だらけるのも乙ですわね」
「息も絶え絶えですね。そんなに決闘したいのですか」
「ドクターストップさえ、なければ決闘、していたんですけどね」
決闘に夢中になりすぎて睡眠不足と栄養失調になったせいでこうなっているのですから自業自得ですが。10日も耐えられないとはこの体はやわですね。
この南の島はタダの南の島ではないのです。
「しかしわざわざ決闘したくなるようなところで療養しなくてもよろしいのでは」
「この南の島はデュエルカントリー。観光と決闘を産業にした世界随一の決闘国家ですわ。国全体の広さが都会一つ分の広さの国ですわね」
『プライムディスティニー』ではデートスポットでもありエンドコンテンツの一つでもあります。
デュエルカントリーは元々カードパックの原材料であるフダタイト鉱石の鉱山に恵まれた鉱山国家でしたが、フダタイト鉱石が枯渇気味になったため観光と決闘の教育に力を入れることになった国ですわ。空気中の元素の一つ一つが決闘していますの。
「精神力を鍛えているのですわ」
「犬に餌をお預けさせるような感じですか」
「言い方悪いですがまあそういう感じですの」
あちこちで決闘しておますわね。
あれれ。見覚えのある人がいますわね。
「カネトルス金融の債務者の子供のアンドリューさんですね。妹さんもいらっしゃいます。隣にカードの神に選ばれた人もいらっしゃいますので、大方そちら方面のコネでしょうね」
「カードの神に選ばれるって凄いんですねぇ。というか何さらっとサボっているんですかね。マナーの先生が泣きますよ」
「マナーの先生が里帰り出産のために休むので、療養と精神トレーニングを兼ねてここに行くとお嬢様自身が言いましたよね」
「そうでしたね」
翼の使徒と聖殿のサンドアート作ってますね。普通にクオリティ高くて凄いと思いましたわ。
レイナさんがこちらに気が付きましたね。
「トゥスル王子にそっくりなひともサンドアートを作っていますね。護衛らしい人もいないのでおそらく偽物でしょうけど」
「凄いリゾートですからいてもおかしくないと思いますよ。でもそっくりさんのほうが都合が良いんですよね。偉い人と会うのに相応しい格好ではありませんから」
レイナさんが王子のそっくりさんを連れて来ました。
王子の影武者にピッタリですわね。まるで生き写しのようですわ。
「都合が悪くてすみませんでした」
「ターニア・アレクサンドラさんでしたのね。あ、あのことはね、気にしないでくださいまし…ジョークみたいなものですからね」
レイナさんの顔がだらけて見えますね。王子の顔をよく知らないから緊張も何もないんでしょうね。
紹介しておきましょうか。
「この男の子はこの辺でサンドアートのトムって呼ばれているんだよ。あっ。本名は分から、りませんね」
「なんですかそのサンドアートのトムって」
「サンドアートの国の王子…って言ってたました」
変なキャラ付けですね。サンドアートの国なんてあるわけないじゃないですか。
取り敢えずサンドアートのトムと握手しますと、サンドアートのトムが耳打ちしてきました。
「サンドアートのトムということでよろしくお願いいたします。バカンスの為に来たので王子として肩肘張りたくないのです」
「そういうことですか。それならば喜んで」
サンドアートの国なんてあるわけないので、不意に王子と呼ばれてもジョークとして受け取ってもらえると思ったのでしょうね。
先に正直に話してあえてジョークと思ってもらうのですか。
「二人で何ヒソヒソと話している…話していらっしゃるのですか?」
「レイナさんはマナーの先生から教わったことを活かして偉いですね。ですが堅苦しいの抜きでいきましょうね」
誤魔化せましたわ。
「ところでレイナさんはこんなところにいらっしゃるのですか?」
「商店街の福引でここのチケット3人分当たったから」
外国行きのチケットが出るなんて最近の福引は凄いですね。
レイナさんは私を見つめます。
「ところでトムとお嬢様は知り合いなの?」
「ええ。トムは結構強いんですよね。私もトムに決闘で一度も勝てたことがありませんから。それに日々強くなってますし、実力はレイナさんとほぼ互角と思われます」
「彼女そんなに強いんですか?」
「彼女はカードの神に選ばれた人ですからね。デッキ自体は弱いですが、実力は相当のものですよ」
ユナイツカードを互いに見せました。決闘が始まりましたわ。
トムの先攻5ターン目ですわ。レイナさんは何もしていませんし、事故り気味ですかね。
「ドロー。チャージ。コスト3でゴレム召喚。製本所で1枚ドロー。コスト2でエンシェントリリーを召喚して、墓地からマジカルリロード回収。コスト1でマジカルリロード発動」
2 魔法 マジカルリロード 属性:魔導書
効果:リアクション。互いの手札を全て好きな順番でデッキの下に戻して、戻した枚数分ドローする。
「ターンエンド」
「マジカルリロードの影響で、初手が良かったのに妨害されまくっているんですよね」
「初手が良い相手には初手を崩すことで対応する。強引ですが良い手ですね」
ミツドさん何変なことばっか教えているんですか。いや、元から魔法の雷回収して撃つような陰湿戦法使ってましたね。
レイナさんは何もせずターンを終えてトムの6ターン目ですわ。
「ドロー。チャージ。コスト4で熱湯スライムを召喚します」
湯気の出ている液体が現れました。
4 モンスター 熱湯スライム 属性:使い魔
効果:リアクションを相手ターンに発動した場合、デッキの上から1枚をコストゾーンに置く
攻撃力:2 防御力:2 ライフ:2
「墓地からマジカルリロードを手札に加えてターンエンドです」
リアクションは普通に使うならアクションストライクの下位互換ですが、サポートで介護して強みを出せていますね。
レイナさんの6ターン目ですね。
「ドロー。チャージ。コスト3で聖殿発動してターンエンド」
トムの7ターン目です。
「ドロー。チャージ。コスト6で
6 武装
効果:ターンのはじめに使用するリアクションのコストを2減らしてもよい。
そうしたら使用したコスト分相手のコストゾーンのカードを未使用状態にする。
攻撃力:2 防御力:2
「相手のコストゾーンを回復するのですか。もしかして事前にデッキの内容知っててメタ組んでらっしゃる?」
「知らないです。偶然です」
コスト?を軸とするのに出しやすいコスト?であるハイロゥが使えないの相当キツイんじゃないでしょうか。
レイナさんの7ターン目ですね。
「ドロー。チャージ。コスト5でプロメテウス・プログラム発動。ターンエンド。しかし手札が悪いなぁ」
トムの8ターン目です。
「ドロー。チャージ。コストを合計3減らしてコスト2でヘカーテの月魔術発動します。エンシェントリリーの効果で手札に加えてターンエンドです」
攻めっ気が足りませんね。
レイナさんの8ターン目ですね。
「ドロー。チャージ。コスト3でアポカリプス・ワンを発動します。コスト4でアポカリプス・ツーを発動します」
ラッパの音が2度響きました。
3 魔法 アポカリプス・ワン 属性:エンジェリオ
効果:設置。互いに1ダメージを受ける。その後デッキまたは墓地からアポカリプス・ツーを手札に加える
4 魔法 アポカリプス・ツー 属性:エンジェリオ
効果:アポカリプス・ワンの上に設置した場合以下の効果を得る。
デッキまたは墓地からアポカリプス・スリーを手札に加える
「ターンエンド」
「軸をアバドン軸に変えてきましたか。因みに上に設置と書いてあるカードはカードの上に設置出来ますし、一枚として扱うのですよね」
おそらくコスト?では回らなくなったのでしょうね。
トムの9ターン目です。
「ドロー。チャージ。コスト4でソーサレスナイトを召喚します。ワンダー
トムの顔はニヤけています。手札に強いカードでも来たのでしょうか。
レイナさんの9ターン目ですね。
「ドロー。チャージ。コスト5でアポカリプス・スリーを発動します。コストを1減らしてコスト4で災厄の明星を召喚します。ターンエンド」
5 魔法 アポカリプス・スリー 属性:エンジェリオ
効果:アポカリプス・ツーの上に設置した場合以下の効果を得る。
デッキまたは墓地からアポカリプス・フォーと災厄の明星を手札に加える
このカードまたはこのカードが下にあるカードが場にある限り、アポカリプスカードのコストは2減る
? モンスター 災厄の明星 属性:エンジェリオ
効果:出現:互いの場のコスト4以下のカードを全て破壊する。その後コスト4以下のカードは効果を発動できず、場に出せない
このモンスターは攻撃出来ない
自分の場にアポカリプス・スリーまたはアポカリプス・スリーが下にあるカードがある場合このカードは以下の効果を得る
・ストレンジ:4
攻撃力:2 防御力:2 ライフ:2
「場のカードが全て除去されてしまいました。しかも出て早々に自らも破壊していきましたね」
「エンジェリオには?軸とアバドン軸がありますが、災厄の明星はアバドン軸のメイン除去ですからね」
勿論
トムの10ターン目です。
「ドロー。チャージ。コスト8で
8 魔法
効果:設置。1ターンに1度コスト4以下の魔法使いモンスターを墓地からコストを払わずに召喚出来る。
この効果で召喚したモンスターの効果は無効化される。
「ソーサレスナイトを召喚してターンエンド」
盤面にあまり動きがないですね。
レイナさんの10ターン目ですね。
「ドロー。チャージ。コスト4でアポカリプス・フォーを発動し、コスト5でアポカリプス・ファイブを発動します」
6 魔法 アポカリプス・フォー 属性:エンジェリオ
効果:アポカリプス・スリーの上に設置した場合以下の効果を得る。
デッキまたは墓地からアポカリプス・ファイブを手札に加える
7 魔法 アポカリプス・ファイブ 属性:エンジェリオ
効果:アポカリプス・フォーの上に設置した場合以下の効果を得る。
デッキまたは墓地からアポカリプス・シックスを手札に加える。
このカードまたはこのカードが下にあるカードが場にある限りデッキ墓地手札から「アバドン」モンスターを召喚出来る
またデッキ墓地手札の「アバドン」はコスト2で召喚出来る
「アバドン…嘗て災厄の決闘者が使ったと言われているカードですか。神に選ばれた存在はやはり一味違いますね」
「ターンエンド」
着々と準備を勧めていますね。
トムの11ターン目ですね。
「ドロー。チャージ。ソーサリーナイトを召喚します。そしてコスト10でメイガスナイトを召喚」
ソーサリーナイトとソーサレスナイトが混ざり、ランスを持ち鎧を着たエルフとなりました。
10 モンスター メイガスナイト 属性:魔法使い、魔導書
効果:出現:自分の場のソーサレスナイトとソーサリーナイトをこのカードの下に送る。
このカードの下にソーサリーナイトとソーサレスナイトがある場合このカードは以下の効果を得る
貫通。蹂躙。1ターンに1度だけターン終了時まで魔法カード1枚の効果を無効化出来る。この効果は相手ターンにも発動出来る。
このカードの攻撃力と防御力はそれぞれ5になる
攻撃力:0 防御力:0 ライフ:7
「メイガスナイトは万全の状態で出せればめちゃくちゃ強いカードなんですよね。その分レア度も高いのですが」
「メイガスナイトでプレイヤーに攻撃してターンエンド」
レイナ:ライフ9→4
レイナの11ターン目だ。
「ドロー。チャージ」
「メイガスナイトの効果発動。アポカリプス・ファイブの効果を無効化します」
「あ、それは悪手ですね。まあ歴史資料にはファイブまでの詳細しかありませんからね」
「コスト6でアポカリプス・シックスを発動します」
8 魔法 アポカリプス・シックス 属性:エンジェリオ
効果:アポカリプス・ファイブの上に設置した場合以下の効果を得る。
デッキまたは墓地からアポカリプス・エンドを手札に加える。
「そしてコスト2でアポカリプス・エンドを発動します」
9 魔法 アポカリプス・エンド 属性:エンジェリオ
効果:アポカリプス・シックスがある場合このカードのコストは2となる
アポカリプス・シックスの上に設置した場合以下の効果を得る。
互いに8ダメージを受ける
「あっ。つい最後までやっちゃった」
レイナ:ライフ4→0
トム:ライフ9→1
モンスターなどなどが消えた
「レイナさんはもっと強くならなければいけませんね」
強くならなければ私が困ります。