カードゲームもできる乙女ゲームの悪役令嬢に転生したけど、そんなことよりデュエルがしたい 作:黒点大くん
私は街で余ったカードを配っていた。
「ちゃんと押さないで並んでね。並ばなきゃ神の裁きが下るかもよ」
「俺が先っ、おわっ俺の体が宙に浮いてやがる」
「それが酷い目。いやこれはちょっと生ぬるめだね♡」
人間にはできないことが気軽にできるのだから邪神の力って便利だよね。
行列を捌いてカードを配り終わる。
「なんですかこれは」
「余ったカードや要らないカードをこの国に提供するシステムを作ったんだよね。お金持ちが気軽にできて善行やってる感じが出るから、世界中のお金持ちに人気なんだよね。これを利用すれば税金対策も出来るわけだし♡」
「聖女としてはそんなことを知りたくなかった」
「露悪的に言い過ぎたね」
ま、大丈夫でしょ。普通ならこのくらいのことでへこたれるわけがないし。
しかもコレ偉いのが食べ物や資金を直接あげてるわけじゃないから、お父様の事業が一切無駄にならない仕組みなのだ。
「私と言えばパーフェクト、パーフェクトといえば私。これはいくら調子に乗っても、実績に比べれば謙虚もいいところだね」
「パパが偉いおかげですよね」
「そうとも言う。情けないけど最初から最後までオンブに抱っこ。立ってるものは親でも使えってね」
自宅警備員が無職ではなくて本職になるぐらい太い家だからね。使える立場なら使わない方が逆に失礼だよね。
おっ。超絶膨大な聖なる力の気配を感じる。
「来ましたねレイナさん♡こんなに早く来るなんてビックリですねえ」
「その姿でその口調はやめて欲しい」
「レイナさんは手厳しいですねぇ♡敢えて煽るために友人の口調真似ているだけじゃないですか」
「絶対に助け出さないと」
今相手したら殺されそうな感じがするなぁ。煽りすぎたかも。
レイナさんは後ろの人に肩を叩かれる。
「おいっ割り込むな。神の裁きが下るぞ」
「あっすみません」
「割り込みするなんてさいて~♡」
レイナは後ろに並び直す。
レイナが来るまで随分と待った。
「決闘で倒して元に戻す」
「二つ言いたいことがある。まず一つ 決闘で何でも解決するほど世の中甘かない」
「何が言いたいの」
「そして二つ 私はいきなりピンチになってやるほど慈悲深くない」
周りの人は目に見えて慌てる。
「落ち着いてください。これは神の御業を使ったショーです。ここまで、ここまで仕込みですからね」
「人使いの荒い事だ。しかも俺にレイナを倒す役をやれということか。むごいことをする」
「アンちゃ……アンドリューまで洗脳したこと許さないから……私のことを狙っているのなら私だけを狙えばいいのに」
分かりやすく怒っている。私が相手したら冗談抜きでヤバいね。
アンドリューとレイナの決闘が始まった。
「俺の新たな力 見せてやる」
「私もこれについては知らないから楽しみだね」
「悪いけど倒させてもらうから」
強いと嬉しいのだけれど。
そしてアンドリューの後攻4ターン目だ。
「ドロー。チャージ。コスト4でORカトラスフィッシュ召喚」
闇を吐き出すタチウオが現れた。
4 モンスター ORカトラスフィッシュ 属性:ガイスト
効果:オプション(このモンスターの下のカード名1種類につきこのカードの攻撃力と防御力を1上げる)
レイドリンク(自分の場のモンスター一体を選んでそのモンスターの下に墓地のこのカードを置く。そうしたらこの上のモンスターは下記の能力を得る):蹂躙
説明:ORモンスターは冥府の力により、怨念を食らい力を得る霊道輪駆を習得した
攻撃力:0 防御力:0 ライフ:2
「
「よくわからないカードばかり、能力を確認しつつ警戒をしよう」
「敗北を活かしていますね。よいことです。そうやってどんどん強くなってくれると嬉しいね」
ORは序盤は墓地を溜めて準備が整ったら一気に攻めるのが特徴のテーマ。一度調子に乗らせたら死に至る。
レイナの5ターン目。
「ドロー。チャージ。コスト4でプロメテウス・プログラム召喚。聖殿も併せて3枚ドローし、このカードをコストゾーンに送る。ターンエンド」
「遅いね。私のことを助けたいんじゃなかったの?」
「それだけじゃない。アンドリューのことも助ける」
良い心構えだね。
アンドリューの5ターン目。
「ドロー。チャージ。コスト3でORキューカンバー召喚。
巨大なアサリがナマコとタチウオの怨念を食らう。
3 モンスター ORキューカンバー 属性:ガイスト
効果:オプション
レイドリンク:攻撃時1枚ドロー
攻撃力:0 防御力:0 ライフ:1
2 モンスター ORクラム 属性:ガイスト
効果:オプション
レイドリンク:相手のカードの効果によって手札に戻らない
攻撃力:0 防御力:0 ライフ:2
「ターンエンド。アイギスは硬くて厄介だ」
「攻撃すればとりあえず一枚ドローできたのに。ハイロゥ警戒かな♡」
チキングルントをオプションで装着すればこの状況を何とかできる
レイナの6ターン目だ。
「ドロー。チャージ。コスト2でハイロゥストライク発動。そしてコスト3で伝説の剣召喚。伝説の剣でプレイヤーに攻撃。コスト2で翼の使徒を召喚して1枚ドロー。ターンエンド」
アンドリュー:生命力10→6
アンドリューの6ターン目だ。
「ドロー。チャージ。コスト4でORチキングルントを召喚。
イサキとキチジの怨念がアサリに吸い込まれていく
4 モンスター ORチキングルント 属性:ガイスト
効果:オプション
レイドリンク:誘導
攻撃力:0 防御力:0 ライフ:1
2 モンスター ORチャンネルロックフィッシュ 属性:ガイスト
効果:コスト2を払って手札のこのカードを捨ててもよい
レイドリンク:1ターンに1度このカードは貫通を持つモンスターとの戦闘でダメージを受けない
攻撃力:0 防御力:0 ライフ:1
「クラムでプレイヤーに攻撃」
「そうはさせない。リアクション。ハイロゥ」
「ヒエエエ。デザインが凄くキメェ!」
「クラムでハイロゥに攻撃。その後コスト1で霊道札を発動してターンエンド」
1 魔法 霊道札 属性:ガイスト
効果:レイドリンクを持つモンスターが場に存在するときデッキの上から2枚を墓地に送る。霊道札は1ターンに1度しか使えない
レイナちゃんの7ターン目だ。
「ドロー。チャージ。コスト5でワルキューレの誘い。アンドリューはクラムを墓地に送らなければならない。そしてハイロゥでプレイヤーに攻撃してトドメ」
「サモンコンディション。OR
シャチの骨が闇から現れて多種多様な魚介類の怨念を喰らう。
8 モンスター OR
効果:サモンコンディション:自分の墓地にレイドリンクを持つモンスターが5枚以上存在している相手ターン中
出現:自分の墓地のカードのレイドリンクを全て発動する
オプション
説明:ORの支配者 その鳴き声はすべての霊道や輪廻を超越し駆動させる
攻撃力:0 防御力:0 ライフ:1
レイナちゃんはあっけに取られていた。
「たとえ誘導があろうとも攻撃済状態でない以上相手プレイヤーを攻撃することは可能。無駄なことをしたね。ハイロゥでプレイヤーに攻撃して決闘終了」
「アクションストライク。魂魄の呪縛」
4 魔法 魂魄の呪縛 属性:ガイスト
効果:自分の場に属性:ガイストのモンスターが存在する場合このカードはアクションストライクを得る。
自分のモンスターと相手のモンスターを一体ずつ攻撃済み状態にする
「伝説の剣とOR
「でもOR
「霊道札の効果により墓地に送られたカードが両方ともレイドリンクを持っていただけじゃないの」
条件があるとはいえ2枚墓地肥やしは強いよね。
アンドリューの7ターン目。
「ドロー。チャージ。コスト5でORコーストフライングフィッシュ召喚。
5 モンスター ORコーストフライングフィッシュ 属性:ガイスト
効果:オプション
レイドリンク:貫通
攻撃力:0 防御力:0 ライフ:1
「レイドリンク発動。コーストフライングフイッシュのレイドリンクする。OR
「うっがあああああ」
OR
「ターンエンド」
「なぁんとかしないとぉ、次のターンで負け。私としてはこんなことで負けて欲しくないんだよね。正直言ってアンドリューは負けること前提の嚙ませ犬みたいなところがあるからね」
嚙ませ犬に負けるのはね。
レイナのデッキの上が光り輝いていた。
「ドロー。チャージ。コスト2でエンジェリックサーガ発動。一ターンに一度コストを払って墓地からコスト5以下の魔法を発動できる。コスト5でワルキューレの誘い。コスト2で翼の使徒を召喚して2枚ドローしてターンエンド」
2 魔法 エンジェリックサーガ 属性:レジェンド
効果:設置。一ターンに一度コストを払って墓地からエンジェリックサーガ以外のコスト5以下の魔法を発動できる。この効果は相手ターンにも発動できる
アンドリューの8ターン目。
「ドロー。チャージ。コスト6でORコモンヘッドフィッシュ召喚」
6 モンスター ORコモンヘッドフィッシュ 属性:ガイスト
効果:オプション
レイドリンク:オールアタック
攻撃力:0 防御力:0 ライフ:1
「
カニが大量の怨念を食らう。
3 モンスター ORクラブ 属性:ガイスト
効果:オプション
レイドリンク:攻撃するときすべてのプレイヤーの生命力を1回復する
攻撃力:0 防御力:0 ライフ:1
「ORクラブでプレイヤーに攻撃」
「アクションストライク。ハイロゥ」
「ORクラブ、ハイロゥを倒せ」
「コスト5でリアクション。天使のウィンク」
「ターンエンド」
凄い遅延戦術。
5 魔法 天使のウィンク 属性:エンジェリオ
効果:リアクション。一度だけ攻撃で受けるダメージを0にする
レイナの9ターン目。
「ドロー。チャージ。コスト8でセラフ召喚」「朱き6枚の翼持つ蛇は聖なるかな…現れよ。セラフ! 1枚ドロー! セラフでプレイヤーに攻撃」
「アクションストライク……」
「更にサモンコンディション。百王の生誕。今発動したアクションストライクの効果を無効化する フレイミングゴッドサーバント」
あふれ出した闇が蒸発し、モンスターや魔法などが消え去った。
アンドリューの見た目が戻った。ヘルズの力も消滅寸前だし、もう二度と使えないだろうね。
「色々迷惑をかけたみたいだな。すまないという言葉だけでは済まない」
「それは別にいいの。私は気にしてないから」
「そういう言い方はダメダメェ♡そういう言い方はかえって気を遣わせているんじゃないかなと思わせちゃうよ」
「気を遣うこととは程遠いような傲慢人間がよく言うよ。元に戻さないと」
レイナはユナイツカードを構える。
突き刺すような意志を感じるね。
「なんでそんなに元に戻すことにこだわるのさ。これが素なのかもしれないじゃない」
「一人につき使えるユナイツカードは一つまで、誰かが変装してなりすましているのかもしれないから。本物をどこかに閉じ込められている。決闘で倒して居場所を聞き出さないと」
「あ~そう思うことにしておいたのね♡何事にも例外の一つや二つあるの」
七と六の邪神由来の力はユナイツカードを書き換える。これが神に選ばれた者のみがへブンズを使えるようになることのタネ。
膨大な力を持つからできることだよね。正真正銘の神の御業というわけ。
「待たせるのも皆様方に悪いからちゃっちゃと決闘しようね」
「そうだね。悪いけど倒させてもらうから」
あれだね、誘拐犯に躊躇なんかするかよという意志を感じる。こんな機会でもなければ本気のレイナとぶつかれないし、ラッキーだったね。