カードゲームもできる乙女ゲームの悪役令嬢に転生したけど、そんなことよりデュエルがしたい 作:黒点大くん
治療が終わるので退院することとなりました。
「いろんな貴族の人が毎日笑顔で見舞いに来てくれましたねえ」
「しかもみんなして早く治ってと言っていました。ソウコお嬢様って案外慕われているのでは?」
「レイナさんは分かっていませんね」
レイナさんを私の横にぶっ飛ばします。
案の定足元が爆発しました。あとレイナさんが勢い余って壁にぶつかって気絶してしまいましたね。
「ここで私を遅刻させれば私が退学ってことになりますからね。早く治れって言っていたのはオメエーの顔なんて見たくねえからなるべく退学しろってことですね。わざわざご苦労様なことです」
デッキを構えた人たちが周りから出て襲ってきます。
人々は液体状の闇に拘束されました。
「先輩方そういうのやめませんか。退学させたいならば堂々と貶めましょうよ」
「お前は哀れな奴だ。そいつが精一杯作った良いところしか見せられていないからそいつを庇ってしまうんだ」
「だったら何が悪いってんだよ。ただ恩返ししてるだけじゃねーかよえーっ」
助かりましたね。
私は急いで学校へと走ります。距離的にこれが一番早いですからね。
「おいていくなんて酷いですよ、お嬢様」
「あそこからよくも抜け出せませたね」
「弁解もなしか。あそこにはほとんどの人が来てたんで、あそこでどうにかすればなんとかなるんだ」
おっ好感度が落ちてますねラッキラッキー。
角を曲がると仁王立ちしている女学生がいました。
「待っていたぞ」
「そうですか。ではまた後日」
「また後日……だなんて気の長いことを言わないで欲しいな。私はせっかちなんだ」
爆発の呪術が込められた札で壁が爆発し、後ろに障害物が出来ます。
この人おかしいですね。私が一番だと思っていましたが、所詮井の中の蛙でした。
「この人の横を抜けていけば……」
「許すと思うのか。私が、そんなことを」
おかしな女学生の後ろが爆発して壁のがれきが障害物になります。
街中でこんなに爆発させるなんて……
「違法ですよ」
「いいよ。全部お前のせいにするから」
おかしな女学生はデッキを構えました。
ヘルズの力を使って飛びましたが、爆発の呪いがこもったお札で撃墜されます。
「なんかよくわからないけど爆発で死にかけてる。血反吐も吐いているし私が何もしなくても遅刻するか。それにしても飛んで見えるなんて徹夜しすぎだな」
「遅刻じゃねえんだよなぁ。死なんだよな」
おかしな女学生はがれきを乗り越えました。
私は怪我しているように見せかけるのをやめます。
「ケガの治りが早い」
「最初から怪我していないんですね」
がれきを乗り越えて走りました。
学校の門に入ると人がたくさんいました。おっデッキを構えていますね。
「落単と引き換えにここまでやるなんてそんなに私を遅刻させたいんですね」
「単位一つと引き換えにお前をぶっ殺せるなら安い」
一つの事にここまで集中できる人材がこれだけいるならこの国も安泰ですね。
ここで一つハッタリを効かせますか。
「いいんですかね。私は客観的に見て将来の女王陛下ですよ。こんな真似して家が無事で済むと思わないことです」
「何を言っているんだお前は」
周りの人は笑っています。おかしくなったのでしょうか。
……ワライタケでも食べたのでしょうか。ワライタケ食べるなんて貴族の方々はアグレッシブですね。
「面子を考えたら学園中退している奴なんか婚約解消されるに決まっているんだ。それに言ってはなんだけど四男坊が跡を継げる可能性は殆どない。よってお前が女王陛下になる目はない」
「言われてみればそうですね。今ある情報だけで物事を冷静に見ていてとても偉いですよ」
けどそれじゃあ未来のことも知っている私には勝てません。
それに冷静になった結果やっていることがこんなことですからね。
「決闘好きの私のために決闘してくださるなんて貴族の方々には頭が下がります。ですがしかしお気持ちだけもらっておきますね。今度という今度はヤバいので」
「ヤバいの知っているからこうしているんだよ」
まあそうでしょうね。
ここでヘルズの力を使って拘束したら余計難癖付けられそうですし、どうしたものですかね。
「助けてあげましょうか?」
「ラウィラニ様だ。なんで木の上にいるんだろ」
「ありがとうございます。助けてください」
ラウィラニさんの手をつかみました。
ラウィラニさんの手の力が急になくなって地面に腰を打ち付けます。
「おっと、急に力が抜けてしまいました。いやあルームメイトが急にいなくなるなんて悲しいですねえ。いやあ非常に残念だ」
「わざと力を抜きましたね。狡い真似を……」
酷いですね。
マズいですね。腰が抜けて脚に力が入らないです。
「今度という今度は本当に退学かもしれませんね。脚に力が入りません」
「嬉しい誤算だ。尻餅の反動で神経が変化して暫く足がマヒしたらしい」
「こんなやり方良くないと思います」
ヘルズの力でキャスター付きの椅子を作ってすいーと動きました。ぱっと見キャスター付きの椅子を取り出しただけだから難癖も何も言われないでしょう。
ヘルズの力が無ければダメでしたね。
「皆様方ありがとうございました。これにてお開きにしましょう」
「どこに仕込んでいたんだあんな椅子」
「ちくしょう、やられたぜ」
無事に教室にたどり着きました。
先生かと思いきやおかしな女学生が入ってきました。
「お前をここで気絶させればここで退学だ。何故なら追試の予定はずらせない。悪く思うなよ」
「来ましたね。やはりこれが犯罪じゃないのこの世の法律がおかしいんじゃないでしょうか」
倫理観がないという奴です。
おかしな女学生はデッキを構えました。ここでこの人をどかさないとどうにもならなさそうですね。
「我が名はハッパ・ボムバ」
「そうですか。弱かったら覚え損なので名前を言わないで欲しかったです」
「いちいち態度が悪いやつだな。だから嫌われるんだ」
レイナさんもこんなあっさり私のことを嫌ってくれると嬉しいんですけどね。世の中上手くいきませんね。
私の4ターン目です。
「ドロー。チャージ。コスト4の般若の舞姫を召喚します。そしてそのまま般若の舞姫で攻撃です。そしてターンエンドです」
「効くねえ」
ハッパ:生命力10→8
ハッパさんの5ターン目です。
「ドロー。チャージ。コスト5でニトロDグリセを発動。ターンエンド」
5 魔法 ニトロDグリセ 属性:魔導書
効果:デッキのニトロDグリセ以外のニトロD魔法を1枚墓地に送って発動できる
デッキからニトロDグリセ以外のニトロD魔法を2枚手札に加える
私の5ターン目です。
「ドロー。チャージ。コスト4で忍法サオトキキの術を発動、ワンジャを手札に加えます。プレイヤーに攻撃。般若の舞姫で攻撃です。そのままコスト2でワンジャを召喚してターンエンドです」
「アクションストライク。ニトロDヘキサスチール。トリトルエとメタキシレンを手札から捨てて攻撃で受けるダメージを0にする」
「ターンエンドです」
鉄化して攻撃を防ぎましたね。
6 魔法 ニトロDヘキサスチール 属性:魔導書
効果:アクションストライク
コストが8以上になるように手札のニトロD魔法を手札から捨てて発動できる。次の攻撃で受けるダメージを0にする
ハッパさんの6ターン目です。
「ドロー。チャージ。コスト5でダイナミックダイナマイトブースト発動。5枚ドロー。ターンエンド」
「名前通りダイナミックな効果ですね」
前フリがないとあまり効果が強くないという制限がありますけどね。
6 魔法 ダイナミックダイナマイトブースト 属性:魔導書
効果:過剰制約。
以下の効果から選んで発動できる
・自分の墓地のニトロD魔法の種類までドローできる
・相手に自分の墓地のニトロD魔法の種類分ダメージを与える
私の6ターン目です。
「ドロー。チャージ。コスト4でマスターニンジャを召喚します。効果で忍法具煙玉をサーチしてコスト2で煙玉発動。マスターニンジャに使用します。そのままマスターニンジャでプレイヤーに攻撃です」
「アクションストライク。マイナーパニック」
マスターニンジャが地雷を踏んだ。
6 魔法 マイナーパニック 属性:魔導書
効果:墓地のマイナーパニック以外のニトロD魔法と記された魔法を選んで発動できる。アクションストライク。過剰制約。
自分の墓地のニトロD魔法が5種類以上あるなら次の相手のターン開始時このカードと選んだカードは墓地に送られた後手札に戻る。
ハッパ:生命力8→3
ソウコ:生命力10→5
一気に仕掛けてきましたね。豪快な魔法です。
「そういうパターンですかぁ……決まれば強いですねぇ。般若の舞姫でプレイヤーに攻撃です」
「これで互いに次のターンで決着がつく」
ハッパ:生命力3→1
ハッパさんの7ターン目です。
「これでマイナーパニックかダイナミックダイナマイトブーストを引ければ私の勝ちだ……ドロー。チャージ。コスト2でメガン召喚。ターンエンド」
「メガン……聞かないカードですね」
大きな目をしたモンスターが現れました。
2 モンスター メガン 属性:使い魔
効果:相手ターン開始時手札を1枚捨てなければならない
攻撃力:0 防御力:2 生命力:3
私の7ターン目です。
「ドロー」
「マイナーパニックとダイナミックダイナマイトブーストを効果で回収。そしてダイナミックダイナマイトブーストをメガンの効果で手札から捨てる」
「チャージ」
マイナーパニックの効果で攻撃すればダイナミックダイナマイトブーストを撃たれて敗北……つまりこのターン中に攻撃せずに相手の生命力を0にしなければいけません。
つまりこの手札とマスターニンジャのサーチ効果一回だけで何とかしないといけないのです。
「考えろ、考えろ。何かいい方法がないか……」
「考えない方がいい。考えれば考えるほど己の負けを悟ってしまうからな」
一つだけありました。
マスターニンジャの効果であるカードを手札に加えました。
「私が手札に加えたのは忍法サオトサキの術……コスト4で忍法サオトサキの術を発動します。これで私があるカードを引けなければ私の負け、引いたら私の勝ちです。自分の運命力に良く祈っておいてくださいね」
カードを1枚引きました……これではないですね。
運命のカードを引きました。
「ドロー……来ました。運命を決めるカード。マスターニンジャでプレイヤーに攻撃します」
「自棄を起こしたみたいね。アクションストライク。マイナーパニック、これでお前は終わりよ」
地雷が爆発しました。
だかしかし地雷は私を焼かず、藁人形を焦がしました。
「コスト5で藁人形の呪術……ここで受けるダメージは次の私のターンまで繰り越されます」
「つまり私の爆発は上手いこと躱された……ってこと」
「全然上手くありませんね……なんとか頑張って強引に掠り傷にしたってだけです」
なんとかなって良かったです。
ハッパ:生命力1→0
先生方が来る前にすべて終わらせることが出来て良かったですね。
「本当にもう人生ギリギリを生きてますね」
「人生ギリギリを攻めてチキンレースするから面白いと言う人もいますからね。私は違いますけどね」
私は命が保証されているスリルを楽しみたいタイプの人間ですので。
先生が入ってきて無事にテストが開始されました。
「本来は実技とか色々あるけどそこは本当に保証されているからね。だから知識のみ問うことにしようという学園から通達があったわけだ」
「そうですか」
楽になるなら別にいいんですけど何か作為的なものを感じますね。
やたら難しいですねこれ。私じゃなかったら落ちてましたよ。
「良い点数取らないと退学なんですって。辛いわね」
まるで他人事ですね。本当に他人事だから仕方がないのかもしれませんが。
この問題も難しいですね。しかし私にかかれば少し自信がない程度で済むんですけどね。
「なんとか終わりました。これが無理ならもう何もかもダメですね」
「そうか。楽しみにしているよ。君が退学すると困るけど評価は平等にやらせてもらうからね」
「そうでなくては困ります」
平等にやらないといらぬ反感買いそうですからね。
私は何もかもを終えました。
「私は退学を免れましたよ。ここにお集まりの皆々様方のやったことは無駄というです。休日にわざわざこんなことをするなんて時間の無駄でございましたね」
「一言一言余計なんですよ。だから嫌われるんです。気持ちは分からなくはないけどさ」
「寧ろあれだけされたのですから悪口一つ受け入れてほしいですね。先輩方が陰湿過ぎるんですもの」
お疲れ様でした。