爆豪がOFAを引き継ぐ奴   作:鎖佐

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スーパーアルティメットやらかしました。土下座します。
今土下座しながらこの文書いてます。すんませんでした。

危うくヴィラン顔のヒーローからヴィランそのものになるとこだったぜ


才能

「君ならば!!私の『力』受け継ぐに値する!!」

 

「・・・あ?」

 

「HAHAHA!!なんて顔をしているんだ!?『提案』だよ!!寧ろこれが本題さ」

 

けらけらと笑うガイコツ、もとい、オールマイト。爆豪としては割と本気で泣いた後にそれは前座だと言われたようなもので、気分のいい話ではない。とはいえ話しの腰を折るのは止めておこう。爆豪勝己は長ったらしい話は嫌いなのだ。

 

爆豪勝己は長い話が嫌い。なので。

 

全カットする。

 

 

 

「つまり、オールマイトは引退を見据えてそのOFAの後継者を探していたのか」

 

「あれ!!?可笑しいな、今かなり重要かつストーリーの根幹の話をしていたはずだぞ!?」

 

「なに言ってんだ?」

 

釈然としないオールマイトを置いて爆豪は先ほどの話*1を想起する。個性を譲る個性とオールマイトは言った。つまり、譲った後のオールマイトは・・・

 

「しかたない、釈然としない気持ちはあるが!!私も大人だ、飲み込もう!さて少年。私の後継になる覚悟があるかい!!?」

 

「ある。寧ろ、俺以外にいねぇよ」

 

「大した自信だ。信じてるぜ?少年」

 

 

 

 

威勢のいい啖呵から2日後、爆豪勝己は冷蔵庫を引きずっていた。

 

「クソがああああああ!!!!うるああああああああ!!!!」

 

「HAHAHAやるじゃないか爆豪少年!!砂浜の上の冷蔵庫を引きずれるなんてさ!!」

 

「重いのはてめぇだ!!降りやがれ!!」

 

「ヒーローになるなら口の悪さは治さないとなぁ」

 

「つーか何で俺はごみ掃除なんてやってるんだ!!」

 

「ふーむ、まあいくつか理由はある。一つは身体だよ身体」

 

そう言って飛び降りたマッスルフォームのオールマイト。彼はヘドロヴィランの事件から何も反省していないのだろうか。明らかに一日三時間のマッスルフォームを無駄遣いしていた。

 

「まあ君はかなり鍛えているほうだ、少―しキツめに鍛えれば一月でワン・フォー・オールは引き継げるだろう。でも甘い!!」

 

「甘い?」

 

「そう!!ワン・フォー・オールは無償でプレゼント出来る程安くない!!故に課題だ!!

この区画一体の水平線を!!君の力で蘇らせたまえ!!」

 

そう叫んで、オールマイトは大型冷蔵庫を押しつぶした。

無駄遣いである。

 

「それが君の、ヒーローへの第一歩だ!!」

 

「こいつら、全部を?」

 

振り返れば見渡す限りのゴミの山。漂流物が人の手によって除かれるよりもはるかに多いが故に、やがて放置されるようになり、さらには思慮に欠ける者達によって不法投棄が相次いだ、元、海浜公園

此処にはオールマイトの言う通り、水平線が存在しない。

 

「できるかね?」

 

「っは!!ヨユーだ、オールマイト」

 

威勢のよさに定評のある爆豪勝己(14)無個性は、ここでもやはり啖呵を切った。

無個性ゆえに体だけは鍛えていたのだ。この程度は余裕であるとも、思っていた。

 

 

 

 

3日後

 

「へいへいへい大口叩いた割に進んでないじゃないか爆豪少年!!」

 

「うる、っせえ!!」

 

ズリズリズリ。ズリズリズリ。

爆豪少年が今運んでいるのは何処かの郵便ロッカー。とてもではないが持って運べるものではない。それを彼は引きずって運んでいた。

 

「砂に!!足を取られ、うおっ」

 

そう、ここは砂浜。ただ走るだけでも通常の地面より負担が大きい、それに加えてロッカーを引きずりながらだ。寧ろ動くほうが凄いだろう。

まして今は放課後の18時。すでに日は沈んで夕方から夜になろうとしている。

 

「おいおいおい注意散漫なんじゃねえの!!?」

 

「クソが!!」

 

日が暮れれば視界は悪くなる。そしてここはゴミで埋め尽くされた海浜公園、砂に埋まったペットボトルや家具の電気コードなど、邪魔なものは幾らでもある。

 

(上手くいかねえ。焦ってやがる。メンタルコントロールは得意じゃねぇが・・・冷静にならねえと駄目だ)

 

「っち、冷静に、か。ああそうだ、冷静になるついでに言わせて貰うぞ、オールマイト」

 

「おや、なんだい!!」

 

「無駄にマッスルフォーム使うのヤメロや!!貴重な3時間無駄遣いしてんじゃねぇ!!俺と出会ったときのこと忘れたのか!!」

 

「あ、うん、ごめんね。まさか正論で殴られるとは」

 

「っち、気にすんな、半分八つ当たりだ」

 

「ええ・・・」

 

人として些か問題のある方法ではあったが爆豪勝己は僅かながらに冷静さを取り戻す。冷静になった頭で海岸線を見渡して考える。

 

(こんなもん無作為にやっても時間が掛かるだけだ。効率的に運ぶために必要なもの・・・

デクなら如何する?)

 

「計画か」

 

その日、爆豪勝己は一つもごみを運ばなかった。

 

 

 

 

 

Sideオールマイト

 

おいおいおい、彼ホントに中学生かよ!!

たった3日で気付きやがった!!

この尋常じゃないゴミの量!!無作為に積み上げられた廃棄物!!こんなもの無作為に運んでちゃ終わるものも終わらない!!

なまじ空き缶やペットボトルなんて手を出しやすいゴミがあるからつい作業に移りがちだがそいつはナンセンス!!

まず全体を把握する!!これこそが問題解決の第一歩!!

加えて・・・

粗大ゴミはバラす!!そりゃその方が早いよな!!確かにトレーニングとは言ったがこれは課題!!早く終わらせに限る!!楽をするに限る‼

この発想は客観的な視点がないと出来ない。思い込みってのは思ってるよりも思い込むもんだ。

大したものだ。やはり将来有望だ。

そう爆豪勝己への評価を改めて居た頃、妙な音が近づいてきた。

 

「あれ?かっちゃん?」カシャカシャカシャ

 

「あ?デクじゃねえか。何してんだこんなところで?いや何してんだお前?」

 

本当に彼何しているんだ?空中にルービックキューブが浮かんでカシャカシャしているんだが・・・

 

「僕はランニングがてら個性のトレーニング中なんだけど」

 

「ストイックだな君!!?」

 

「うわガイコツ!!?誰!!?ほっそぉ!!!」

 

「はあ、俺はトレーニング中だ。ついでにボランティア」

 

「え、ちょ、この人だれ!!?ボランティア!!?かっちゃんが!!?」

 

「どういう意味だテメェ!!」

 

さて、流石にフォローを爆豪少年に任せきるのは無責任だろう。フォロー・・・ではないかもしれないが。

殴りかかろうとする爆豪少年を止めるため、私は彼と緑髪の少年の間に入った。

 

「私は縁あって彼のトレーニングの監督をしている八木俊典という者さ。こんな成りだが元ヒーローでね。アドバイスくらいならと思ってね」

「元ヒーロー!!失礼ですが、ヒーロー名を伺っても!!?」

「ん!!?ヒーロー名か、えーと」

 

爆豪君のスマホカンペ!!?ナイス!!

 

『下手に誤魔化すな。ヒーロー大好きオタクだからばれるぞ』

 

どうせなら具体的な誤魔化し方を教えて欲しかったなぁ!!

 

「ごほん、すまない。私は所謂アングラヒーローのような者でね、ヒーロー名は持っていないんだ」

 

「そうなんですか。確かにヒーローの中には有名になることを嫌ってヒーロー名をつけず、メディアにも出ない方は居る寧ろそう言う知られていないヒーローが居るという事実が犯罪率低下に貢献しているっていう専門家の意見もあるくらいで表の抑止力がオールマイトを始めとした有名ヒーローに対して裏の抑止力が無名ヒーローだ無名であることは相手に手の内を晒さずにいられるっていうメリットもあるし僕がヒーローになったとき」

 

「なるほどヒーロー大好きオタクそのものだね!!」

 

「っち、おいデク!!戻ってこい!!」

 

「え!!?あ、ごめんかっちゃん!!八木さんも!!僕は緑谷出久って言います!!」

 

「ああ、聞いているよ。いつかヒーローになる男だってね」

 

「余計なこと言ってんじゃねえ!!」

 

「君はいつも怒っているな・・・」

 

彼の性格はどうにかしたいものだ、尤もこれは一朝一夕ではどうにもならんか。

 

「ところでトレーニングだって聞きましたけど、何をしているんですか」

 

「ああ、それは。ゴミ掃除さ!!」

 

そう言って後ろのゴミ山を指し示す。ここでの反応で彼の素質が見えてくるが・・・

 

「ゴミ掃除?砂浜の?そうか聞いたことがあるぞ足腰の強化には砂浜での走り込みが有効だってそれに加えて多種多様なゴミの運搬は使う筋肉はバラバラで筋肉以上に頭脳が要求される内容だ頭脳といえばこの量の運搬だ無計画にはできないぞまずは全体量の把握と必要な道具の準備平日は当然学校もあるからペース配分も考えなきゃいけない長期短期のプランニング能力も鍛えられ」

 

「またか!!」「痛い!!」

 

・・・信じられん。見ただけで気付いたのか彼は!!柔軟な思考・・・というよりも、想像力だ。

しかも思考中一切ルービックキューブの動きが止まらなかった。3面揃えをひたすら違う色のパターンで組み直している!!

本当に中学生か!!?

 

「つー訳で、俺は今忙しい。はよ帰れ」

 

「うん、分かった。ごめんね邪魔して。頑張ってね!!」

 

走り去っていく緑谷少年を眺める爆豪少年。なる程君はずっと彼の背中を見てきたのか。

 

「・・・すげぇだろ?デクの奴。俺が気付くのに3日掛かったことを見ただけで理解しやがった」

 

「ああ、恐らく今最もヒーローに近い中学生だといえるね」

 

「・・・考え直さないのか?あいつの方がワン・フォー・オールに相応しいだろ?」

 

「HAHAHA確かに彼には期待しているさ。君のライバルとしてね!!」

 

「ライバル?」

 

振り返った爆豪少年はなんだか呆気に取られたような顔をしていた。そう、鳩が豆鉄砲を食らったよう、と言ったかな。

 

「なんて顔しているんだよ爆豪少年!!君も彼も雄英高校志望!!ならばお互いが競い合うライバルじゃないか!!」

 

「ライバル・・・俺が、デクの?」

 

「そうとも!!ヒーローは平和を守る仲間であると同時に競い会うライバルでもある!!寧ろあの優秀さだ!!競えるライバルが居ないと彼が可哀想じゃないか!!なってあげたまえよ!!彼のライバルに」

 

顔を隠して俯く爆豪少年。だが、なんとなく分かる。

 

その震えは面白いからくるんだろ?

 

楽しみだから出るんだろう?

 

「く、く、く、はははは、ライバルか。俺が!!デクの!!良いなそりゃァ!!はははははは!!」

 

緑谷少年!!すまないが!!出汁にさせてもらうぞ!!

 

 

 

 

 

私の見込みでは片付け終わるのは夏休みの中頃。夏休みが半分残っていれば上々だろうと考えていた。

終わったのは7月下旬だった。早すぎだろ。夏休みに入ってすらないじゃないか。

 

「これで!!最後だァ!!」

 

ああ、星空が祝福しているようじゃないか!!

おめでとう!!爆豪少年!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

個性を譲渡されてから早1週間

 

未だに個性は発現していない

 

*1
原作参照

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