美少女の容姿をしたロリババアの精霊さんのいるお話「練習中」 作:手紙もっちり
一度やってみたかったネタになります!
ガーベラとカーネーションのフラワーランタンになります!
今回は見返してみるとネタがある部分があります!
おじさんの願いになる帰りつくことと、ついてきてしまった精霊さん!
という疑問になってしまったので疑問が解消するお話になればと思います!
「旅人の道を照らしますように」という!
旅人のフラワーランタン!という感じでお願いします!
次もどんなネタをやろうかなと思います!
夏の間に咲いた氷の花が溶けて行くように、暑さの中にジワリと水滴が零れ落ちていく気がした
暇つぶしのつもりで、伝説の宝剣が手に入ったとしたらその人はどのように使うのだろうか、振るうのだろうかと始めは興味本位だったけれど
今はこの関係を気に入っている自分に気が付いた
「体がうまく動かないのです。これをこうしてと…これで夜更かしももうすぐ終わるのかもしれないのですね」
シャイニングフォースという異世界で見つけたとある伝説の剣を元に自作してみたこれを、この大精霊の宝剣を胸に抱きしめることにした
求める人がいるなら願ってほしいから、この宝剣が旅人の未来を切り開いてくれると信じて、ガーベラの花で彩ったフラワーランタンに明かりを灯す
「ウルフの願いが叶うといいな!なのです!」
ウルフがたかふみさんに送りたいということなので私が作ったこの、ガーベラとカーネーションのフラワーランタンの出来栄えはばっちりなのですよ!たとえ異世界に迷ってもその日のうちに帰ってこれるだけの出来栄えなのです!
「異世界といえば、ウルフが気にしていないといいのですが……なのです……」
風が吹いてる夕飯時の時間帯に外で食べた日のことだった。町並みは少しづつ夜景がきれいな時間に変わっていて、もうすっかり月明かりに照らされていた
道を歩きながらなんとなくだけどこの後の予定を喋ったりして、いつもと違う外での食事をしたからか、家に帰っていく足取りは軽かった
「夜空を見上げるのってこうして改めて見てみるといい感じがするよね」
「そうだな、こんな感じの今日はいい感じの夜空だな」
「ならせっかくだし夜景を見た後にアイスでも食べようかな」
「いつもよりは豪勢なものを食べてもいいんだぞ?今日は少し余裕があるからな」
なんとなくの思い付きで言葉にしてみようと、とりとめのないことを口にしていくうちについ口を滑らせていく
とりとめのないことと言ってもようは世間話のような感じでふんわりとした話をしていたのだ
「今日は月の明かりがまぶしいくらいだね」
「あっ…本当だ!すごいきれーい!」
「確かに綺麗だな、まるであの日に見た光景のようだ」
「あの日に見た光景って何かあったの?」
おじさんは4人分のアイスの入ったコンビニの袋をもう片方の手に持ち直して、離したほうの霜のついた手を冷たそうにしていた
話の先を促していると、そういえばこんなことがあったなと思い出しているようだ
あいつとの出会いは平凡そのものだったが今でもよく覚えていることがあるとおじさんは言う。その話に上がったあいつとは夢と欲望の精霊さんのことみたいだった
「実はあの精霊は異世界でのことなんだが、月と深い縁がある話があるらしくてな」
「月と縁のある話ってどういうこと、冒険とかの話?」
「そうだ、確かあれは冒険者である俺が迷わないように願いを叶えて行くから…という話の時だったかな」
「いつもと違ってなんかすっごく冒険譚って感じがしてきましたね」
「まあ帰りながらだし、暇つぶしにでも聞いてくれ…月明りで照らすように旅人に寄り添った精霊の話をな」
そうしてポツリポツリとアイスの霜が溶けていくみたいに少しづつ話は続いていく、あいつにとっては特別に何かがあったわけじゃないんだろうがなと付け加えてから
「シャイニングフォースの異世界から手に入れた物から作った宝剣、その名も大精霊の宝剣とかあったな」
懐かしい話だし、まああの精霊さんがいても色々と異世界での出来事は苦しかったが、ちょっとした嬉しいことがあったのだと何気なく言う
「あいつは普段からあんな感じだが、俺が元の世界に帰還するという願いを、帰りたいという願いを聞いてくれたからな」
なんとなくだけど自販機を見た後にお金を入れた後にココアを選んでボタンを押した
飲み物が落ちてくるとそれを手に取り、アイスの入った袋に一緒に入れたみたいだった。あいつはちょっとした甘いものが好物だからなと息を吐きながら次の言葉につなげて行く
「あいつが異世界の…更なる異世界に召喚されるたびに俺が帰還するためのヒントみたいなものを、かき集めてくれていたんだ」
「ヒントっていうと、まさか精霊として願いを叶えるためにってこと」
「初めはなんで俺まで召喚されなきゃいけないんだって当然だけど思ったさ、けど俺のためっていうのが大きかったのに気付いたんだよ」
「まあ振り回されてるように感じると嫌になっちゃいますもんね」
家が近づいてくるとなんとなく足が速くなっていくのを感じてきたが、話はまだ終わっていなかった
「何でも大精霊の宝剣と旅人のフラワーランタンというのがあれば、無事に家に帰れるというものらしくてな」
「旅人のフラワーランタンって何?初めて聞いたけど?」
「おとぎ話になるんだが、とある魔道士がお師匠様と一緒に家へと帰れますようにと作ったのが始まりらしいぞ」
「一緒にってなんかロマンチックですね」
その魔導士とお師匠様はゼフィランサスとカーネーションの装飾が施された指輪と、ガーベラの花で彩られた旅人のフラワーランタンを手にしていたらしい
そこで精霊さんは指輪の代わりに大精霊の宝剣を片手に、もう片方にはガーベラの花で彩る事にした旅人のフラワーランタンを用意したのだ
「ロマンチックなのはいいんだが、これにはオチというものがあってだな」
「いつもみたいな変なオチはない気がするけど」
「そうですよ、おじさんも時間はかかったけど無事に帰ってこれたんですし」
「いや、とびっきりの笑えないオチみたいなものがついたんだ」
家に続いている道はもうすぐというところになっていた。おじさんの表情はいつもと変わりないように思えるけれど、少しだけ悲しんでいるように見えた
「あいつは自分のいるべき異世界から、あいつにとっての異世界であるここに迷ってしまったんだ」
「えっ…もしかして…そうか、そういうことか」
「まさか…大精霊の宝剣と旅人のフラワーランタンで願いが叶ったから?」
「二人で一緒に帰れるという形で願いが叶ったということだな」
家が見えているのに最後のその道は少しだけ遠く感じた。簡単な話だったんだと考えられるのは精霊さんという他人の出来事だからなのだろうか
「たかふみ、俺にもあの目は…今は暗闇に見えるんだ…」
おじさんの言う今は暗闇に見えるのだと伝える言葉は、今が夏だというのに、雨は降っていないのに、雨が降っているのだと感じさせるものだった
もしも、夢と欲望の精霊さんがおじさんの話を聞かなかったり、わがままな性格だったりしたらこんな風に気にかけることはなかったのかもしれない
長い時間を共に旅した精霊さんを、精霊さんにとっての異世界に迷わせてしまった。その事がおじさんには許せないのかもしれない。
「たかふみ……まだ冒険は終わっていないのかもしれないな……」
「……おじさん……」
適当な言葉は出なかった。どうすればいいのかがわからなかった。誰かにとっての物語や、誰でもいいというわけでもない。おじさんと精霊さんが解決するべき話だからだ。けど………
「僕はおじさんの傍に精霊さんがいるのが答えだと思うよ」
「そうだな…そうかもしれないな」
物語はハッピーエンドだけでは終わらないのかもしれない、その先があるんだから。けど、選ばれた選択肢は受け止めないといけないから、願い事は確かに叶えられた後なのだから。
「誰かに言ってほしかったんだ…あいつは選んでくれたんだと…」
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な!ナウローディング!
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「おかえりなさいなのですよ!」
「戻ったぞ、ただいまだ」
「ただいまー、喉乾いたから僕はコーヒーにしようかな」
「おじゃましまーす。ついでに入れてもらっていい?飲みたい!」
何気ない日常はなんだか幸せだなと気づいたわけだけど、やっぱり気づいたなら行動しなきゃいけない時もある
言葉にするだけでいいから、してみようとするのが大事なのかもしれない
「なあ…少しいいか」
「ウルフ?どうかしたのですか?」
「お前にとっての異世界に来たことに後悔はないのか」
どんな言葉が返ってくるのか気になって、リビングでこっそりと耳を傾けることにしていたんだけど、結果は言うまでもなかったみたいだと言っておくことにする
「平気なのですよ?気にしていたなのですね…大丈夫なのです!」
「そうか……まあ当然気にするだろう?お前のことだしな」
「気にしてくれてありがとうなのですよ?」
おじさんには夢と欲望の精霊さんの目は、雑草ちゃんの目は暗闇に見えるみたいだけど
とても綺麗な暗闇に見えるのかもしれないなと思った。だって今日の雑草ちゃんの目には月の明かりのようなものが見えたから。
「今さ、一瞬だけ何か話してたように見えるけどなんて言ったの?」
「俺も安心したよ、本当にって伝えただけだ」
「私とウルフのお話というやつなのです!」
二人にしかわからない長い時間についても、これからも聞かせてもらおうかな、明日は何を見たり聞いたりできるのかが楽しみだ!
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なー!なっ!ナウローディング!
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日常の中でふと思いついたことがあるなら、その時にすぐにやってしまのが一番いいのかもしれない
「たかふみさん…これってなんなのです?」
「精霊さんの体の動かし方に興味があるんだ!」
なんでもない話題としていつも気になっている事を思い切って聞いてみた。ドラゴンになったり、人間になったりとよく思えば精霊さんは不思議だなと思ったのだ。
「特に難しいことはしていないのですよ。手足の先から頭のてっぺんまでちゃんと意識して動かしているだけなのです」
「なんかこう…丁寧に動かすって感じなの?」
せっかくなので精霊さんに大精霊の宝剣を持ってもらいながら手足を実際に動かしてもらうことにした
もちろん宝剣には鞘がついた状態でね、後は細かい装飾品もつけてもらっていいかな?
趣味じゃなくてこれはちょっとした疑問なんだ、疑問は浮かんだ時に聞いておかないといけないからね
「ポーズはこうでいいのですか?なのです?」
「もっとこういう感じでやってもらっていいかな…そう…そんな感じで!」
衣装とかその他の感じもあっててすごくいい!異世界モノって感じがしていい!こうして僕はおじさんの悩みごとを解決したので、おじさんから精霊さんに僕のファンタジーものの趣味……疑問に協力してもらう時間を、ご褒美としてもらうことにした。
「そんなに興味があるならこの異世界のランタンのアイテムをひとつあげるのですよ!なのです!」
「あれっ?中身の花がガーベラともう一つ花が入ってるよ?」
「それはウルフが入れてほしいと言っていたのです!カーネーションの花なのですよ!」
ガーベラとカーネーションのフラワーランタン、きっと家族が無事に家にいつでも帰れるようにということなのだろう
「おじさん!精霊さん!大事にするからね!」
今日の夢と欲望の精霊さんの、雑草ちゃんの目の色は綺麗な暗闇の色をしていたように見えた。おじさんの悩みごとというトゲも無くなったし、今日はいい日になるかもしれない!
よんでくれてありがとうです!
一度やってみたかったネタになります!
ガーベラとカーネーションのフラワーランタンになります!
今回は見返してみるとネタがある部分があります!