私は「キアナ・カスラナ」ヒーローを目指すものだ   作:伽華 竜魅

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アニメのデクVSA組、感動した。




第17話 ヒーロー名と職場体験先

 

 

 

 

雄英体育祭から二日間の休みを挟んで、今日は登校日。学校に向かう途中でいろんな人に声をかけられたり、褒められたり握手を求めらたりして、やっと学校に着き教室に向かった。

 

「超話しかけられたよ、来る途中!」

 

「俺も!」

 

「私もジロジロ見られて、何か恥ずかしかった!」

 

やっぱり、他の皆も声をかけられていたみたいで、それを話題に話していた。

 

「キアナはどうだった? 来る途中声かけられた?」

 

「いっぱいかけられたよ! 特に子供の男の子が多かったかな?」

 

「そりゃあキアナのあの技、男心をくすぐらせるには十分すぎるほどかっけぇからな!」

 

確かに、私もゲームとかでそう言うの見ると興奮と化したりするからな~。

 

「俺なんか小学生にいきなりドンマイコールされたぜ…」

 

「ドンマイ」

 

「おはよう」

 

扉が開いて、相澤先生が入ってきた。さっきまで皆ワイワイと喋っていたが一瞬にして席に着いた。

 

「相澤先生包帯が取れたのね。良かったわ」

 

「婆さんの処置が大げさだったんだよ」

 

あ、本当だ。ミイラマンじゃなくなってる!

 

「んなことより、今日の一限のヒーロー情報学だが、ちょっと特別だぞ」

 

相澤先生の言葉に、全員に緊張が走り、息を呑んだ。

 

「今日は君たちに……"コードネーム"、ヒーロー名を決めてもらう」

 

「「「「胸膨らむヤツきたあぁぁぁぁ!!!」」」」

 

相澤先生の一言でクラス騒がしくなったが、先生が髪の毛をざわつかせた瞬間に静まり返った。

 

「というのも先日話した"プロからのドラフト指名"に関係してくる。指名を本格化するのは経験を積み即戦力として判断される2~3年から……つまり今回来た"指名"は将来性に対する"興味"に近い。卒業までにその興味が削がれたら、一方的にキャンセルなんてことはよくある。んで、その集計結果が…こうだ」

 

相澤先生がリモコンを操作すると、電子黒板に名前と棒グラフ、そして数字が表示された。多分あの数字が、プロからの指名件数ってことだ。

 

「例年はもっとバラけるんだが……注目が三人に偏った」

 

……偏りすぎでしょ!

 

カスラナ 5201

轟    4123

爆豪   3556

常闇   360

飯田   301

上鳴   272

八百万  108

切島   68

麗日   20

瀬呂   14

 

私、5201件って……全部の事務所とか見れきれるかな…。

 

「だー! 白黒ついた…!」

 

「二位と三位、逆転してるじゃん」

 

「流石ですわ、キアナさん」

 

「当然! でも全部見れるかな……」

 

どんなヒーローたちが指名したんだろ?そこが気になってしょうがない。

 

「この結果を踏まえて、おまえらには指名の有無に関係なく職場体験に行ってもらう」

 

「職場体験?」

 

「ああそうだ。おまえらはUSJの時に敵との戦闘を一足先に経験しちまったが、プロの活動を実体験して、実際の現場で、より実りのある訓練をしようってこった」

 

だからヒーロー名ってことか……ヒーロー名か…

 

「まぁ、仮ではあるが適当に付けていいもんじゃない。でないと――」

 

「――付けたら地獄を見ちゃうわよ!」

 

教室の前扉から声がした。そっちを見ると現れたのは…

 

「「「「ミッドナイト!!!」」」」

 

ミッドナイト先生だ。主に男子たちの声が揃ってたけど、露骨に興奮しちゃうのはしょうがないことなんだって、パパが言ってた気がする。

 

「学生の時につけた名が! 世に認知されそのままプロ名になっている人多いからね!」

 

「まぁそういうことだ。その辺のセンスはミッドナイトさんに査定してもらう。俺はそういうのできん」

 

丸投げする気満々だ。どこから取り出したのか、寝袋を出している。

 

「将来自分がどうなるのか。名をつけることでイメージが固まり、そこに近づいてく。それが"名は体を表す"ってことだ。"オールマイト"とかな」

 

そこで説明が終わり、ヒーロー名を考案する時間になった。ヒーロー名……。

 

 

――

―――

 

 

それから15分が立った。

 

「じゃ、そろそろできた人から発表してね!」

 

その言葉に教室の空気が、誰が行くか探り合うような空気になった。けど、そんな空気を突っ切るかのように、芦戸が真っ先に手を上げて教壇に立った。

 

「はーい! アタシ出来ました! ヒーロー名、エイリアンクイーン!!!」

 

2! 血が強酸性のアレ目指してるの!? やめときな!

 

うん。エイリアンクイーンの元ネタ知ってるけど、あれはやめといたほうがいいと思う!

 

「じゃあ次、私いいかしら」

 

次は蛙吹だ。どんなヒーロー名だろ?

 

「小学生の時から決めてたの。梅雨入りヒーロー、フロッピー」

 

「カワイイ! 親しみやすくて良いわ! 皆から愛されるお手本のようなネーミングね!」

 

それから、みんなが各々考えたヒーロー名を発表していった。「烈怒頼雄斗」「イヤホン=ジャック」「テンタコル」「セロファン」「テイルマン」「シュガーマン」「ピンキー」「チャージズマ」「インビジブルガール」「クリエティ」「ショート」「ツクヨミ」「グレープジュース」「アニマ」「ウラビティ」。爆豪だけは却下だったけど……私はどうしようかな。

 

「さて、残ってるのは……考え直しの爆豪くん以外には、飯田くん、緑谷くん、そしてカスラナさんね」

 

もう、私達三人しかいないんだ。いや、正確には四人だけどね…。あ、飯田が動いた。飯田が教壇に上がってフリップボードを見せる。そこには「天哉」と書かれていた。なんでと思って顔を見ると、なにか思いつめたような顔をしていた。そして次は緑谷が行った。あぁ…最後じゃん私。もっと早くいけばよかった!!緑谷がフリップボードを見せると、私含め皆から戸惑いの声が上がった。

 

「緑谷、いいのかそれで!?」

 

「うん、今まで好きじゃなかった。けど、ある人に"意味"を変えられて……僕には結構な衝撃で……嬉しかったんだ。だから、これが僕のヒーロー名です!」

 

緑谷のヒーロー名は、「デク」だった。

 

 

「それじゃ、最後はカスラナさんね!」

 

「…はい!」

 

私は教壇に上がり、フリップボードをみんなに見せて、ヒーロー名を名乗った。

 

「私のヒーロー名は、「律者」!」

 

「変わった名ね、なにか由来でもあるのかしら?」

 

由来か……元々律者は"崩壊が具現化した存在"だけど、この世界ではどう通そうかな…うん…

 

「深い意味はありません。ただ、この呼び方が良いって私が思ったんです!」

 

「そう、けどいいわね! 合格!」

 

よし!

 

そしてヒーロー名決めも無事終わり、もぞもぞと寝袋から這い出した相澤先生から職場体験の説明が引き続き行われた。

 

「職場体験は一週間。肝心の職場だが、指名のあったものは個別にリストを渡すからその中から自分で選択しろ。指名のなかったものは予めこちらからオファーした全国の受け入れ可の事務所40件、この中から選んでもらう。それぞれ活動地域や得意なジャンルが異なる。よく考えて選べよ」

 

授業の最後に相澤先生がそう説明する。私は他のみんなよりバカ多いリストのプリントを受け取り、みんなの話を聞きながら目を通し始めた。

 

「今週末までに提出しろよ」

 

「あと二日しかねーの!?」

 

重要なことをついでのように言い残すのはやめてほしいです先生。

 

 

――

―――

 

 

「も、もう…無理…」

 

「キアナさん、どうなされたんですか…って、とんでもないリストの厚さですわ!?」

 

私の声に、八百万が気づいてこっちに振り返ると同時に、私にきたリストの厚さに驚いた。轟や爆豪ですら結構多いが、私が一番多いのだ。今週中までに提出しなきゃいけないのに、全てを見るなんてしんどすぎる。今だって、やっと1000件まで見たんだ。しんどすぎてしょうがない。ちなみに八百万の声にクラスメイトのみんなの首が回って、一気に私に視線が集まった。みんなからはリストで埋まった机の前で、顔を倒している私が映っただろう。

 

「ほんとだ! すごい量! キアナちゃん、リスト見ていい?」

 

「いいよ…てか代わりに見て…」

 

「相当辛いんだね…」

 

私は顔を上げないまま、リストを葉隠に渡した。お願い、私の代わりに全部読んで教えて。

 

「すごい! エンデヴァーにエッジショット、ホークスからも来てるよ!」

 

「マジかよ! トップ10ヒーローからも来てんのか!!」

 

葉隠の言葉に、瀬呂が反応して見に来た。手かほかにも数人来てる。

 

「ベストジーニストからも来てる!」

 

「女性ランキングヒーローは?」

 

「えっと……あった! ミルコとリューキュウ! どっちも来てるよ!」

 

「ミルコ!?」

 

緑谷が、葉隠の言葉に強く反応した。え、なに?

 

「ほ、本当にミルコから指名が入ってたの!?」

 

「そのリストは私のだから、本当に来てるね」

 

「はい緑谷くん。ここにミルコ載ってるよ!」

 

じりじりと寄ってくる緑谷に葉隠が私のリストを見せてあげた。

 

「ほ、本当だ! 凄いよキアナさん! ミルコは管轄を持たずに日本中を飛び回る新しい形のヒーローなんだよ! だから一人でいることを好んでサイドキックもいないんだ。そんなミルコがまさか指名を出すなんて……! これはすごいことだよキアナさん!」

 

「そうなんだ…ん~でもどうしようかな~って…」

 

「確かに、キアナさんの個性はどんなことでもできるほどすごいから、迷っちゃうね」

 

緑谷の言う通り!ってわけじゃないけど、私の個性はどこでも活躍はできる。だからこそどうしようか悩んでる。まぁ一番の理由はリストの多さだけど…。

 

「……エンデヴァーとかかな」

 

「エンデヴァー事務所ですか?」

 

私の独り言に、八百万がまた反応した。てか聞こえてたんだ。

 

「うん、実は体育祭で轟と戦う前に会ったんだ。向こうから話しかけてきたんだけどね」

 

すると轟がこっちに来た。

 

「キアナ、アイツと何を話したんだ」

 

みんなが左右に移動して、通りやすくして轟が私の前に来た。

 

「個性はどういう仕組みなのか、個性によるデメリットはないのかって聞かれただけだよ? あと素晴らしい個性だって褒められたぐらい?」

 

私の答えに、轟は黙っていた。

 

「No.2に褒められるって、いいな~…」

 

「まぁキアナは炎も使ってたから、同じ炎系で目をつけたんじゃねぇか?」

 

「……キアナ、アイツのことは気にすんな。他のトップ10ヒーローもあるんだから、無理にアイツのところにする必要はねぇ」

 

水を差された。まぁそれほどまでにエンデヴァーは…うん…。

 

「帰ってからじっくり考えよ…」

 

 

――

―――

 

 

「でっ、今に至ると……」

 

「……うん」

 

家に帰ってから、リビングでリストを見ていた。トップ10の他にも、プッシーキャッツなどからも来ている。第一志望から第三志望までの三つを選べれるからなぁ…ってずっと考えてたら、パパも

帰って来て、とりあえず事情を説明して今に至るって感じ。ちなみに私は机にグデーってなってる。

 

「トップ10からも来てるのはすごいが、こんだけの数は確かに骨が折れるなw」

 

「笑い事じゃないよ…今週までに提出しないといけないから大変なんだよ?」

 

パパはリストを今一度見ている。

 

「だが確かにエンデヴァーはいいかもな。No.2ヒーローで炎系の個性だ。キアナの個性の参考とかも手に入れられるかもしれないぞ?」

 

「だよね。やっぱ第一志望はエンデヴァー事務所かな! 残りの二つはどうしよう…」

 

三つあるってことは書かなきゃいけないよね?

 

「いや、向こうから指名してきてるんだろ? 行けるんじゃないのか?」

 

あ……そうじゃん。そうじゃん!!深く考えすぎたぁ…。

 

「じゃあ、明日にでも先生に提出しよ!」

 

私の職場体験先は、エンデヴァー事務所に決まり!!

 

 

 

 





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