私は「キアナ・カスラナ」ヒーローを目指すものだ   作:伽華 竜魅

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違和感の塊、前世の記憶はいらない。…皆様の言う通りですね。
キアナのスペックは19話、職場体験2の前書きに書いてあります。そしてその前書きにも書いてある通り、崩壊世界の強いキアナも書きたいって書いてあります。
ので、皆様の期待に頑張って応えるためにも予定を早めて、現在の違和感キアナから、崩壊世界のハイスペックキアナに変えようとストーリーも含めて考えております!



そして、学校も再スタートし、就職を考えながら課題などをやらなきゃいけない日々が続くので、投稿ペースは落ちるかもしれませんので、そこの所よろしくお願いします。


第22話 救助レース!

 

 

 

 

とある研究所。そこには一人の研究員、否、博士がある映像を見ていた。

 

「おかしいわね。本当に"律者の力が個性として宿ってる"なら、こうも苦戦しないはず……もしかして、"今の肉体に合わせてリミッターをかけてる"? いやそれはあり得ないわ。あの火力は前世と変わらない……となると、"転生で肉体だけはリセットを受けてる"と言ったほうがいいのかしら…でもそれだとあの身体能力の高さは疑問になる。ならなぜ……」

 

女性と思わしき博士が見ていた映像は、今年行われた雄英体育祭。その録画していた映像であり、そこに映るキアナに注目していた。どうやら博士はキアナと同じ前世の記憶持ちであり、"崩壊世界"の人物の様だ。

博士はキアナの実力について違和感を感じているようで、それらについての研究をしているようだ。そんな博士に一人の部下と思わしき研究員が近づいた。

 

「博士、少しよろしいでしょうか?」

 

「…えぇ、いいわよ」

 

映像を一時停止し、部下に顔を向けながら、博士は眼鏡の位置を直した。

 

「今年の夏に、I・エキスポが開催されるのですが、そこで行われるレセプションパーティーに出席してほしいとの声が上がっております」

 

「私が?」

 

「はい。"デヴィット・シールド"博士も出席するとのことですので……」

 

「そうなの……わかったわ。けど返事はもう少し後にさせてと言っておいてちょうだい?」

 

部下はわかりましたと応え、博士の研究室を後にした。博士は机に置いてあったコーヒーを飲みながら、再度体育祭の映像を見始めた。

 

 

――

―――

 

 

「「アッハッハッハ! マジか! マジか爆豪!」」

 

職場体験を終え、久々の雄英!教室に着くと、扉越しから切島と瀬呂の笑い声が聞こえた。なんだろうと思いながら扉を上げると、そこには爆豪がいて、頭が8:2分けの髪になってた。

 

「ブフォw!!!」

 

「何笑っ飛んじゃ三つ編み! ぶっ殺すぞォ!!!」

 

無理無理これを笑わずにいるなんて無理だよw!!切島と瀬呂は爆笑しており、私も普通に笑ってしまっていた。さすがにこれ以上はまずいと判断し、ちょうど緑谷と飯田、轟が集まってるからそこに避難!!やっぱり皆、それぞれ体験したことを話してる。虚数空間で荷物だけ机に繋げてそこに置いた。

 

「それより一番変化があったのはお前ら四人だよな」

 

すると急に上鳴が私達に話を振ってきた。皆の視線が集まる…。

 

「そうそうヒーロー殺し!」

 

「命あって何よりだぜ、マジでさ」

 

「心配しましたわ…」

 

爆豪にシバかれながらも会話に入ってくる切島と瀬呂。てか爆豪の頭がいつの間にか元に戻ってるw。

 

「エンデヴァーが助けてくれたんだってな!」

 

「すごいね! さすがNo.2ヒーロー!」

 

「…そうだな、救けられた」

 

轟が視線を若干落とした。

 

「俺、ニュースとか見たけどさ、ヒーロー殺しって敵連合とも繋がってんだってな。もしあんなのがUSJに来てたら……」

 

「でもさぁ、確かに怖ぇけどさ。動画見たか? アレ見ると一本気っつーか、執念っつーか…ヒーロー殺し格好良くね? とか思っちゃわね?」

 

「か、上鳴くん…!」

 

上鳴の発言に、緑谷が止めに入る。上鳴もそれで飯田の件を思い出して反省しだした。だけど飯田は、普段通りに腕を何度も振って話した。

 

「いや……いいさ。確かに信念の男ではあった……クールだと思う人がいるのもわかる。ただ奴は信念の果てに"粛清"という手段を選んだ。どんな考えを持とうともそこだけは間違いなんだ。俺のような者をもうこれ以上出さぬためにも…改めてヒーローへの道を俺は歩む!」

 

飯田は決意の宣言をした。そんな姿に緑谷も安心していた。

 

「さぁそろそろ始業だ! 席につきたまえ!!」

 

急に張り切ったね。腕をカクカク動かしながら委員長らしさが戻ってる。

 

 

――

―――

 

 

「はい、私が来た。ってな感じでやっていくだけどもね。はい、ヒーロー基礎学ね。久しぶりだ少年少女たち! 元気だったか!?」

 

ヌルっと始まった午後のヒーロー基礎学。修繕に出している飯田を除き、私たちはコスチュームを身にまとって、工業地帯を模した演習場、運動場γに集まっていた。

 

「職場体験直後ってことで今回は遊びの要素を含めた、救助訓練レースだ!!」

 

「救助訓練ならUSJでやるべきではないですか!?」

 

いつも通り、一つ一つに質問するね飯田…。

 

「あそこは災害時の訓練になるからな。私はなんて言ったかな? そうレース! ここは運動場γ! 複雑に入り組んだ迷路のような細道が続く密集工業地帯! 5人4組に分かれて1組ずつ訓練を行う。私がどこかで救難信号を出したら街外から一斉スタート。誰が一番に私を助けに来てくれるかの競争だ! もちろん建物の被害は最小限にな!」

 

そう言いながら、オールマイトの指はゆっくりと爆豪を指した。

 

「指さすなよ…」

 

「…ップw」

 

「ッ!? 何笑っとんじゃァ! 三つ編みィ!!」

 

あ、バレた。

 

「コラコラやめなさい。じゃあ初めの組は位置について!」

 

そう言われて最初の組に指定されたのは、瀬呂、緑谷、尾白、飯田、芦戸だ。私たちは、全員の状況が見れる巨大モニターのある場所に移動した。

 

「強いて言うなら緑谷さんが不利かしら……」

 

「ぶっちゃけ緑谷の評価ってまだ定まんないんだよね」

 

「何かを成すたびに大怪我をしてますからね」

 

…そういえばあの時の緑谷の動き…。あ、始まった。今のところは瀬呂が有利かな…でも……お!

 

「「おぉ…! すげぇ緑谷!!」」

 

「なんだあの動き!?」

 

「すごい、ぴょんぴょん。まるで爆豪くんみたい!」

 

やっぱり、全身の身体能力を上げてるんだ。それであの時みたいに緑色に光って雷が出てるって感じ。それに麗日の言う通り、爆豪の動きにも似てる。

 

「待って! でもあの跳躍するときの動きは、キアナに似てる!」

 

耳郎がそう言った。映像を見ると、確かに跳躍する際の動きが私に似てる。私が教えたやり方を参考にして緑谷なりの跳躍を手に入れたみたいだ。

 

「まさか本当にものにするとは思わなかったな~!」

 

「? お前が教えたのか?」

 

「うん、職場体験初日の夜にね」

 

それにしても、本当にあのやり方は私が教えたのに似てる。もともとだけど、おそらく私の動きをよく見てたんだろう、じゃないと言葉だけであそこまではできない。そう思いながら感心している瞬間だった。

 

「「「あっ」」」

 

緑谷が、パイプに着地する際に足を滑らせて落ちていった。

 

 

――

―――

 

 

「指定場所は……ここだね」

 

1組と2組目が終わり3組目。私の番だ。私以外には峰田、爆豪、障子、八百万の四人がいる。この中で一番の強敵は爆豪かな…まあ、虚数空間が泣ければの話だけど。あ、指定エリアで救難信号が発せられた。う~ん…ここだとわかりづらいな…

 

『スタート!!』

 

オールマイトの合図の声が聞こえた。それと同時に浮遊で一気に上空へ上がり、場所を確認する。いた!運動場γの中央より少し奥当たりの建物の屋上!

 

「んじゃ、虚数空間っと」

 

虚数空間を出して、オールマイトのいる屋上に移動っと!

 

「カスラナ少女! やはり君が一位だったようだね!」

 

「もちのろん! 虚数空間なしでも一位になる気でいたけどね!」

 

オールマイトは、助けてくれてありがとうと書かれたタスキをかけに来た。てかこういうのって誕生日とかの本日の主役ぐらいしかないと思ってたけど、作ったのかな?あ、爆豪もきた。

 

「お! 爆豪少年! ちゃんと建物への被害は抑えてたな! 偉いぞ!!」

 

「ッチ。テメェ三つ編み! ゲートさえなければ俺のほうが早かった!」

 

「え~どうかな~? あんたの場合、爆風で吹き飛んでるって感じだからw」

 

「んだとゴラァ!!」

 

爆豪をからかう私と、そんな私にキレる爆豪が騒いでいる間に、障子、峰田、八百万の順でみんなもゴールしてきた。障子は複製腕で滑空するように空を飛んでて、峰田はモギモギで壁とかも自由に登れる。この中だと創造の八百万は不利だったな。だって八百万悔しがってるもん。

 

「やはり、私の個性は機動力も課題ですわね……こう言った場所ですと…」

 

「やっぱりというべきか、キアナや爆豪にはまだ叶わないな」

 

「へへん!」

 

「俺のほうが上だわクソがっ!」

 

 

――

―――

 

 

救助レースが終わり、私たちは今、更衣室で着替えてる最中のことだった。隣の男子更衣室から叫び声のようなものが聞こえた。

 

「騒がしいね」

 

「ウチが確認する」

 

耳郎はそう言って、イヤホンジャックを壁に指した。ちょっと気になる…。そのまましばらくしていると、耳郎は眉を一瞬動かした。それと同時に、叫び声が聞こえた。

 

「八百万のヤオヨロッパイ! 芦戸の腰つき! 葉隠の浮かぶ下着! 麗日のうららかボディ! 蛙吹の意外おっぱい! キアナの露出姿ぁぁぁぁ!!」

 

私のことを最後に、耳郎は壁に空いてあった小さな穴にイヤホンジャックを通した。

 

「――ああああああっ!!!」

 

峰田の断末魔が聞こえた。穴を覗くってことは、目に突き刺さったのかな?

 

「ありがと響香ちゃん!」

 

「なんて卑劣! すぐに塞いでしまいましょう!」

 

「(うちだけ、何も言われてなかったな……)」

 

この時の耳郎は、どこかしら落ち込んでるように見えたのは、気のせいだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

「ヒーロー殺しが捕まるとは思わなかったが、おおむね想定通りだ」

 

薄暗く、緑の微かな光を放つテレビ。その光によって照らされた場所。そこには二人の男がいた。

 

「これで暴れたい奴、共感したい奴、さまざまな人間が衝動を開放する場として、(ヴィラン)連合を求めるだろう。弔はそんな奴らを統括しなければならない立場となる」

 

「ワシは、先生が前に出たほうが事が進むと思うが…」

 

「アハハ。では早く体を治してくれよドクター」

 

スーツを着た男、そしてドクターと呼ばれた老人。この二人はヴィランのようだった。だが、スーツを着た男は何本もチューブを付けられてる。

 

「超再生を手に入れるのが、あと5年早ければだったら、治せたのにのう…それに、敵連合の結託…あの子供にできるのかね?」

 

「次の僕となるために、彼には苦労してもらうのさ。あの子はそうなりうる歪みを持って生まれた男さ。今のうちに謳歌するといいさオールマイト……」

 

口しかなく、チューブを付けられたスーツ姿の男は、そう言うとテレビに映る映像が変わり、キアナが、空の律者と薪炎の律者になったキアナの姿が同時に映りだした。

 

「そして必ず手に入れるよ……キアナ・カスラナ…君の個性を……」

 

 

 

 

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