私は「キアナ・カスラナ」ヒーローを目指すものだ 作:伽華 竜魅
崩壊3rdをどうすればもっとヒロアカ世界に導入できるか悩みに悩みまくってます。
「皆……土産話っひぐ……楽しみに……うう、してるっ……がら!」
嗚咽を漏らしながら芦戸は話し、目を伏せる切島に、顔を上に向けて天でも仰いでいるような砂糖、感情が抜け落ちた上鳴の四人。
「まっ、まだわかんないよ! どんでん返しがあるかもしれないよ……!」
「よせ緑谷。それ、言ったらなくなるやつだ……」
緑谷が励まそうと試みるが、瀬呂がツッコミを入れる。
「キアナさん、大丈夫ですか?」
「わかんない。実技はクリアしても、筆記がダメだったら結局補習だし……」
私は私で筆記のほうが赤点の可能性もあって落ち着けない。
「うるせぇ! 期末試験で赤点取ったらもれなく林間合宿は行けずに補習地獄なんだぞ!? そして俺らは実技試験でクリアできず……これも踏まえてまだ分らんのなら貴様らの偏差値はサル以下だーーー!!」
「ギャー!!」
上鳴が長いセリフと共に緑谷に目潰しをした。そして予鈴が鳴ってしばらくしてから相澤先生がやって来た。全員が一斉に自分の席に着き、教室は静まり返った。
「おはよう諸君。さっそくだが今回の期末テスト、残念ながら赤点が出た」
うぐっ……やっぱり赤点が……。
「したがって林間合宿は……全員行きます」
「「「「「どんでんがえしだぁ!!!」」」」」
あまりの嬉しさに、実技試験赤点組四人と一緒に大声で叫んだ。
「えー赤点者だが、筆記の方でカスラナ。実技の方で切島、上鳴、芦戸、砂藤、あと瀬呂が赤点だ」
「えっ!? 確かにクリアしたら合格とは言ってなかったもんなー……クリアできずより恥ずかしいぞ、これ……」
瀬呂も瀬呂で赤点らしい。
「今回の試験は我々ヴィラン側が生徒たちに勝ち筋を残しつつも、どう課題に向き合うかを見させてもらった。でなければ、お前らの今の実力じゃ合格できたからと言って慢心しないためにここではっきりと言っておくが詰むやつらが多かっただろうからな……」
「本気で叩き潰すというのは……」
「追い込む為さ。そもそも林間合宿は強化合宿だ。赤点取った奴こそここで力を付けてもらわなきゃならん。合理的虚偽ってやつさ」
「「「「ゴーリテキキョギィイー!!」」」」
合理的虚偽か……。
「またしてやられた……! 流石雄英だ…! しかし! 何度も虚偽を重ねられると信頼に揺らぎが生じるかと!!」
「わあ、水差す飯田くん」
「確かにな、省みるよ。だが別に、全部が嘘ってわけじゃない。赤点は赤点ってことで、五人には合宿中、別途に補習時間を設ける。ぶっちゃけ学校に残っての補習よりきついから、覚悟しとけよ」
わいわいとはしゃいでいた五人は、喜びから一瞬で絶望に染まった。あれ?私も含んで六人だけど、五人が合宿先で補習なんだよね?
「そしてカスラナ、お前は夏休みに入ってから合宿が始まるまでの間、平日に毎日補習だ。いいな?」
「……ハイ」
毎日平日って……とほほ……。
その後、放課後に合宿のしおり貰い、明日にはみんなとお買い物をしようと話し合ったが、私は行かないことにした。
―
――
―――
翌日。
私は今、パパが働くサポート会社に来ていた。理由は、パパに頼んでいたサポートアイテムが完成したから、それを試すためにだ。パパの働くサポート会社は、個人でサポートアイテムを作っていいほどの、大手の会社らしく、作ったサポートアイテムを試すための施設もあるみたいだ。
『キアナ、ちゃんとコスチュームは着たか?』
「当たり前でしょ? このコスチュームが一番動きやすいんだから!」
学校に許可をもらい、コスチュームを持ってきてるから、それに着替えて施設にいる。施設にはスピーカーがあるから、そこからパパの声が聞こえてくる。私の両手には、パパに依頼したサポートアイテム。
双銃「空無の鍵」。依頼した際、パパは「その頭のどこに、こんなとんでもないサポートアイテムが出てくるんだ?」ってバカにされから一発お腹にパンチを入れてやった。
「さっそく使ってみていい?」
『あぁ、そのために今日来てもらったんだ』
んじゃさっそく……。私は右手を前に向けて、トリガーを引いた。すると、真ん中のコアがキュイーンと音を鳴らしながら光りだした。同時に私の個性も反応して、エネルギーを吸いだしていく。そしてエネルギー弾が放たれた。前方にある的に当たると、跡形もなく砕け散っていった。
「おー! 要望通りの仕上がりじゃん!」
『そりゃあ良かった。それを作るの結構骨が折れたんだぞ?』
「えへへ~それでもちゃんと作ってくれるパパは大好きだよ~!」
『嬉しいこと言ってくれるな~。んじゃそのまま続けてくれ。データがもっと欲しいからな』
「は~い!」
その後も私は空無の鍵を使用していった。このサポートアイテムは、私の個性を使うんだけど、実技試験の時のような個性の急激な弱体化は起きてない。あの時だけ起きたことかなって思ってた。思ってたんだけど……。
「…火力が弱くなってる?」
撃ち続けていくうちに、火力が弱くなっていることに気づいた。
「パパ、サポートアイテムの状態ってわかる?」
『わかるが、何かあったのか?』
「うんうん、ただ、火力が落ちてる気がするの」
『本当か? こっちだと特に問題はないが……』
だとすると……私の個性そのものがおかしくなってるのかな。実技試験の時もいきなり弱くなったし……。
「なんでだろう…」
個性も肉体と一緒で成長するってのは聞いたことあるけど、弱くなるのは聞いたことがない。今度、個性とかよく分析している緑谷あたりに聞こうかな。
『キアナ、充分なデータが手に入れられたか、戻っていいぞ』
「あ…うん…」
私は、施設を後にして、パパのいる場所に向かった。
「個性が弱くなってる?」
「うん……入学してからしばらくして、急に弱くなってきてるの。試験の時なんて、いきなりだったし……」
私はパパに、自身の個性の弱体化のことを話した。パパも信じられないって顔をしている。
「う~ん……そんな話は聞いたことないな……個性事態が強いのと弱いのがあるのと、個性がどんどん強くなって成長するのはわかるが……逆に弱くなっていくのは初めて聞いたぞ?」
「私が一番知りたいよ…」
ミニサイズのカップ麺の麺をすすりながら、話を続ける。
「うぅ~ん……わからないな。キアナの個性は、発現したときからプロ顔負けほどの強個性だったはずだが……最近気づいたのか?」
「うん…」
「そうか…」
パパは、顔をしかめてるけど、真剣に考えているんだ。あ、麺無くなった…ごはんあったかな?
「……わからないな。だが個性が使えないってわけじゃないんだろ?」
「え、そうだけど…」
「俺の知り合いに、個性とかも事細かく調べている知り合いがいるんだ。そいつに話してみるよ」
「え、ほんと!?」
「あぁ。何かわかったら、すぐに教えるよ」
個性のことを調べてる人もいるんだ……いや、こんな特別な力があちこちあったら、どういった経緯でこうなったのか調べる人も少なからず居てもおかしくないよね。
「わかった。なんかわかったらすぐに教えてよ?」
「おう。キアナも補習頑張れよ」
「うっ……補習やだ~!!!!」