私は「キアナ・カスラナ」ヒーローを目指すものだ 作:伽華 竜魅
お待たせしました。
キアナのインターン初日が終え、ハッカーバニーはエリカ・ヴィーナスの家を調べた。
そこで三人は、エリカが既に捨てられていることに気づいた。
エリカの両親は、個性が律者へと進化したエリカを恐れ、"自分の娘ではない"と言い張ったのだ。
そう、捨てたのだ。
これに関して、メイ博士は根津校長とイレイザーヘッドである相澤に相談のもと、雄英で預かることになった。
主な理由は、現在心を開いているのがキアナであること。
個性を消す個性「抹消」を持つイレイザーヘッドがいること。
雄英でなら、対応できるという三つの理由だ。
それからキアナはハッカーバニーが再開するまでインターンの呼び出しはなし。
その間キアナは、学業を進めながら、同時進行でエリカに律者としての力を扱えるための特訓の手伝いをしている。
それとは別で、緑谷、切島、麗日、蛙吹もインターン先が決まり、それぞれがインターンで活躍をしたりしていた。
それから、数日が経過した。
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――
―――
夜。雄英体育館γ。
「
そこで私はエリカちゃんに律者の力のコントロールとか、無駄がなくどう扱うのかを教えていた。
監督者は最初は相澤先生にしようか悩んだけど、律者のこともあるしメイ博士にしてもらおう事にした。
そしてしばらく特訓をしていると、ハッカーバニーのほうから雄英に直接出向いてきた。
雄英に来た理由は、私に用事があるからだそうだった。その内容は、"
「そうです。サー・ナイトアイからの
「いきなりなのね。それにしても、彼があなたに要請をするなんて……」
「そこなんです。おそらく、いや、十中八九、キアナが私の所でインターンをしているのを知ってのことでしょう」
「……あ」
そういえば、インターンの誘い来てたし、なんなら緑谷はサー・ナイトアイのところでインターンをすることが決まった話を聞いていた。
つまり、緑谷から私のインターン先がどこなのかを聞き出したんだろう。
「断らなかったの?」
「先読みを得意とする男ですよ? 断るのを察して一切応答しないんです。それでもヒーローか! って話ですよ」
「あ、アハハハ……」
断る気だったんだ……。
「でも、キアナがいるだけで
「それでしたらなおさら嫌です。私、ナイトアイ嫌いなんですよ」
oh……まさかのハッカーバニー、ナイトアイが嫌いだったとは……。
「ここに来る前に一回、内容を教えない限り
「じゃぁ、向こうがそれに対し応えるかどうか。って話ね」
「そうです。でも一応キアナには報告しておこうかと思いまして」
「だったら電話とかでも良かったんじゃない?」
「仮に行くことになったとして、後で合流は面倒ですし、そろそろ雄英をメイン拠点として活動しようと思ったんです」
雄英をメイン拠点って、た、確かに事務所も一切持たないとは聞いてたけど……。
「そういえば雄英って確か、通行許可IDがないと入れないんじゃ……? またハック?」
「それに関しては私が別で彼女用のを作ったの」
「ん!?」
「イェーイ」
メイ博士もハッカーバニーも、もう何でもありって感じでやっっちゃってるよ……!?
「あ、あの……」
「ん? どうしたのエリカちゃん?」
「えっと、もう休憩は大丈夫です」
「あ、そっか……ごめんね特訓中に、じゃぁ再開しよっか!」
「残り時間は15分よ。イレイザーヘッドが来ると思うから、2~3分前には終わらせましょう」
メイ博士がそう教えてくれて、ハッカーバニーと一緒に壁に寄った。
私とエリカちゃんは特訓を再開した。
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――
―――
数日後。
ハッカーバニーは雄英内にあるメイ博士の研究室でゲーム片手に、乱入してきた謎の律者のことを調べていたら、一つの通信が入った。
「……来ましたか」
ホログラムを出し、メールの内容を確認する。
その通信の送り主はサー・ナイトアイだった。
【内容を簡単明かすことはできません。断るのならそれで構いません。その場合は他の
「……ほんっとうに腹が立ちますね」
ここまで来ても一切明かさない。
ハッカーバニーは少しピりついていた。
ハッカーバニーはもう一度、"内容を話せば協力すると言っているんです"と送った。
すると、以外にも早く送信が来た。
【内容を教えれば、
【さっきからそう言っています。察しが悪いにも程がありません?】
【わかりました。内容を送りします。ですがこれは内密にお願いします。内容を受け取ったらこの会話は速削除しますので】
【わかりましたからさっさと送ってください】
すると、次の内容には、
「……なるほどぉ。私のハックの技術力とキアナの個性があれば、天と地の差がある。だから要請したと……はぁ、まぁ、仕方ありませんね。
ハッカーバニーは、嫌な顔をしながらも、ゲームをやめて、律者のことを調べながら同時進行で自分が
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――
―――
八斎會本拠地、地下。
「同じ道をぐるぐると、蟻になった気分だ。どうなってんだヤクザの家は」
「おまけに案内もなしとは、腹が立ちます」
「誰がどこで見ているかわからないし、客が何を考えてるかもわからない。地下からのルートをいくつか繋げてある。この応接間も、地下の隠し部屋にあたる。うちが今日まで生き残ってるのも、こういうせせこましさのたまものさ」
「でだ、先日の電話の件、本当だろうね? 条件次第でうちに組するというのは……」
八斎會の若頭、オーバーホールと死柄木は向き合うよにソファに座っており、死柄木は机に足を乗せている。
オーバーホールの隣にはミミック、死柄木の後ろにはクロノとベルナがいた。
「都合のいい解釈をするな」
「足を下ろせ汚れる」
「下ろさない」
「取引とは、本来持ちかけたほうが頭を下げたり、おもてなしをするはずですよね? 飲み物一つも出せないほど腐っているのですか?」
「女テメェ! 生意気言ってんじゃねぇぞキョェェェェェ!!!!」
ベルナの冷たい言葉に、ミミックは怒っていた。
「陛下、お飲み物を入れましょうか?」
「んじゃジュース。ついでだ。オーバーホールにも入れてやれ」
「無視するなテメェらぁぁあ!!!」
ベルナはそんなミミックは無視し、死柄木とオーバーホールの飲み物を用意するため、事前に持ってきていた道具を使い準備を始めた。
「勝手にするな。まず話を――」
「ベルナが言ったはずだ。本来そっちは頭を下げる側だと。ヤクザは礼儀作法もできねぇのか?」
「オレンジです」
「おう」
ベルナはコップに注いだオレンジジュースを死柄木とオーバーホールの前に置き、一歩下がった。
「(本当に忠実なんだな…)」
「てめぇさっきぼろくそ言ってたくせに、俺らには出さねぇのかァ!?」
「陛下はオーバーホールのみ指名しました。そもそもそれすらやろうとしないあなた方に出すと思いで?」
ミミックはまたもベルナに食い掛り、ベルナはそれを冷静に対応していた。
死柄木そんな二人を無視して、オレンジジュースを飲んでから話を戻した。
「でだ。まず、お前らの傘下にはならん。俺たちは俺たちの好きなように動く。五分……いわゆる提携って形なら協力してやるよ」
「それが条件か……」
「もう一つ。お前の言っていた計画、その内容を聞かせろ。自然な条件だ。名を貸すメリットがあるか検討したい。だから――」
瞬間、クロノとミミックが死柄木を抑えようと動いた。
だが、それにさらに早く気付いたベルナが逆に片手で、クロノの両手を掴み地面に押さえつけて、もう片方の手でミミックをワシ掴みにした。
ベルナの手からは僅かだが冷気が漏れており、二人をいつでも凍らせられるようにしていた。
「調子に乗るなとでも言おうとしたのでしょうか? 陛下の言う通り、自然な条件なはずです。計画の内容も教えてもらってないのに協力するなんて、馬鹿のすることです」
「くっ…!(ほんとに女か!? 動けない…!!)」
「テメェこそ何様だチンピラがキョェェーーー!!」
そういいながらも、二人はベルナの力に反撃できず、ずっと抑えられながら徐々に凍っていた。
「……一つ言っておくぞオーバーホール。今いるこの拠点の外は、崩壊獣がいつでも暴れられるよう待機してる」
「なに?」
「お前らがそういう態度をとるんだ。こっちだっていろいろとするさ。もしお前らが先に手を出して来たら、こっちは外で大暴れでもしてヒーローを呼ぶ。その間にこっちは撤退する。どうする?
若頭」
「ッ!?」
死柄木は、一瞬だけ律者としての覇気を放った。
それは、オーバーホールすらも冷や汗を少なからず流してしまうほどの覇気だった。
「…………話を続けよう。だが先に二人を――」
「ベルナ」
死柄木がベルナの名を呼ぶと、ベルナは二人を解放した。
「お前らの計画の内容を話せ。続きはそれ次第だ」
「……」