最強騎士に憧れて体現しようとしてるTS転生主人公君︎︎ ♀はお嫌いですか 作:H-13
また転移が人の身には過ぎた力だと言った趣旨の感想を頂きましたが【クル・パキア】は転移魔法じゃ無いです。領域魔法です。転移はただの領域内における副産物です。お間違えの無いようにお願いします。
「ガネーシャさんマジパネェっす」
「俺だったら絶対入口ケツの穴にするわ」
静かになるなんて思考が無い神の神達による神の為の「宴」
宴を開きたい神が事前告知も無く開き、何処からともなくその騒ぎに乗じて集まる。
そう、神とはフリーダムであり、そして宴が大好きなのである。
貧乏神と言われる零細ファミリアの主神にとっても同じこと。
タダ飯が出るというだけでありんこのように集まりタッパーにものをせっせと詰めて眷属に食べさせようという姿は言うなれば働き蟻か、頬を膨らませて食べ物を塒に持ち帰るリスか。
「タケミカヅチさんちーす」
「へーこっちが揚げ物、こっちが汁物ねぇ」
「お、おい。…や、やめろぉ!揚げ物に無差別レモンテロだけは!唐揚げにソースをかけるんじゃない!」
「へいへいタケミカヅチきゅん、君の絶望した顔みってみたい!」
「あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
賑やかである。愉快な神が集まればこんな騒ぎは日常茶飯事である。
神話が入り交じる。それを誰も気にしていないのはまさに神の力を封印しているからに他ならない。
「皆の者!俺が!ガネーシャだ!本日は良く集まってくれた!─────…」
本来高い神格を持ちうるヘスティアがタケミカヅチと同じくタッパー片手に美味しいもの探しに勤しんでいるのも当然の事であった。
「んく゛んく゛……」
「何やってるのよ、あんた。」
「あ!ヘファイストス!」
「久しぶりね。元気にやっているかしら」
養っていた神と養われていた紐神がここに再会した。ガネーシャの大きくて長い演説をBGMにヘスティアはヘファイストスへの用事を口に出そうとするも以前のグダグダした私生活を詰められれば「ぐぬぬぬ…」と唸るだけになってしまった。
「相も変わらず仲が良いのね。」
「ふ、フレイヤっ!?」
「あら、私が居てはいけないかしら。」
「いや、そう言うことじゃない。僕は君が苦手だけど、それだけで言わなきゃいけない事を言わないのは間違ってるからね。」
「私に?心当たりが無いのだけれど。」
「シグリーヴァ君、君のところの子だろ。君とはあんまり関わりたくないけどあの子には助かってるし、ベル君もダンジョンで色々教わったらしいから。ありがとう。…礼だけだぞ!僕にはこれくらいしか無いんだから!」
タッパーを奪わせまいとする紐神のその様子にフレイヤはくすりと笑う。
「良いのよ、…それにしても、シグリーヴァも随分と入れ込んでいるわね。」
「ご飯とか持ってきてくれているぜ!」
「ヘスティア、貴女餌付けされてないかしら?」
「…あの子やっぱり…」
辞めておけと言ったのにまだやっていたのかとヘファイストスは彼女の顔を頭に浮かべてため息を吐き出した。
「おーい!フレイヤー!ふぇいたーん!どちびー!」
「うげぇ…ロキ…」
裏側に色々と抱えながらも、それでもでもなお華やかさは変わらず。神々の宴は夜遅くまで続く。
はーい、神の宴から帰ってきた主神フレイヤに呼び出されてるシグリーヴァちゃんですよー。何か私やっちゃってましたっけ。
「ヘスティアとその眷属を気にかけて居るようね。」
え~、ストーカー?それとも視てる途中でした?……嫉妬?ベル君を取られると思ってる?
「何で知っているのかしら?」
知っているとしか言えないかなぁ。マジで。ウソツイテナイヨ。
目の前から噴き出す神威の中でも普段と変わらない表情のままなにをしちゃったかなぁと考えるシグリーヴァである。
貴女の眷属としてシグリーヴァ・ヘリアとして断言します。私の恋愛対象は同性です。あの兎君は可愛いですがどっちかというと今は庇護対象って所ですよ。
最強の話題逸らしはカミングアウトである。
男に引っ張られている太極の魂は性癖的なものも男寄りなのだ。だけども女の部分がない訳では無い。責められてみたいし…いやいや、何を考えてんだ。
神フレイヤがフリーズした。今のガチ認定した訳だ。
え?じゃぁなんで私とはシないの?だぁ!?
ビッチは怖いの!一途な子が良いの!貴女の顔はどっちかというと観賞用なの!雑誌の一面でも飾っていてくれ!
こうして疑いは晴れたものの、フレイヤからの夜のお誘いが増えました。解せぬ()
誤字報告等助かってます。あ゛り゛か゛と゛う゛!!!!