オッス!おら、海の民!   作:maybear

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 恋愛は、チャンスではないと思う。私はそれを意志だと思う。

 ー太宰治




Episode1−3 なんでもない日のパーティー

 私は、その日、人生始めての恋に落ちた。

 

 明日からようやく中等部から高等部へ進学。

 そして、高校一年生になるはずだった私は、気がつくとツイステッドワンダーランドという、ゲームの世界にトリップしていた。

 

 最初は、とても歓喜したとも。ええ。

 元々三次元の男子なんぞ恋愛対象に入らなかったので、私は、二次元にぞっこんだった。

 所謂、ヲタク、二次元ヲタクだった。

 一度沼った作品は、目移りしない限りは、そのことを始終白昼考えていたし、やれ、青い鳥やpi●ivは、ずっと泳いでた。その界隈をな。

 ずっとではないが、たとえ目移りしても気にはかけている。

 

 そして、親の顔より見たんじゃないかレベルでpi●ivで見たの異世界トリップ。

 ストーリーのシナリオ通りに進んでいくのは、見ていて何やら不思議な気持ちになった。

 現実なのになぜか物理的ではなく心の距離があるようなイメージ。

 未来視を持つキャラってこんな気分なのかな〜とのんきに考えて現実逃避していた。

 今までとの感覚の違和感は心の内にどこか引っかかる。

 

 そして、その違和感は、異世界トリップあるあるの恋愛感情まで影響を出し始めた。

 その異変に気付いたのは、推しを見たときから。

 私の推しは、オクタヴィネル寮のジェイド・リーチ。

 初手の式典服の人妻感で、心を掌握された。

 そこから、ストーリーを進めていくとどんどん年相応のギャップに心を完璧に持っていかれたのだ。

 そこから、夢小説や素晴らしい捏造イラストで深ーいもう戻れない深海の沼に落とされた。

 多分、5回位ジェイド先輩と概念稚魚を産んでる思う。

 ガチ恋勢じゃない私でもそうなったんだもん。推しは恐ろしいべ。

 推し様との初対面は入学式の式典。

 式典服の御姿は・・・目の保養でした。

 もう御姉様じゃんのヴィル・シェーンハイト先輩はセレブ妻、所見は女の子、リドル先輩は新妻、真面に見える方の推し様は団地の人妻、ホクロがえっちな位置にある、アズール・アーシェングロット先輩は美人妻、ハーツラビュルのおかん、トレイ・クローバー先輩は主婦、色気がやばい、ジャミル・バイパー先輩は未亡人、タレ目かわいいブッチのラギー先輩は通い妻、ロリ親父のヴァンルージュ先輩はベテラン妻、所見は女子その2、エペル君は幼妻。

 

 尊い…。

 この光景を見るため生まれてきたのか…。そう幻覚できる…。ありがとう異世界トリップ。

 ん〜。でも、なんだろう…。

 少女マンガで聞くような、好きな人にあってドッキドキ♡顔が赤くなっちゃうし、心臓がバクバクしちゃう…♡♡♡みたいな感じにはならんな。やはり、推しでも三次元に来るとときめかなくなってしまうのか…。

 

 そう。ときめかない。

 面積時代には何回も沼に落とされ、稚魚を産んだというのに…。

 容積時代になれば、嘘のようだ…。

 ああ。あれか…二次創作小説みたいに、推しと恋愛はできない体になったのか。

 まぁ…いいや。私、NOT監督生×主要キャラの小説が大好きだから・・・!

 とか、思っていた頃がありました。はい。

 

 初めて、生身の人間に恋をした!

 

 出会いは中身小学生のエースのごめんねしに行くのに連れションみたいにタルト作って陽キャの集まりのようわからんパーティーに連れて来られて時。

 寮の法律でマロンタルトがアウトだったらしい。

 副寮長も知らない法律を寮長だけが覚えて完璧にこなしているなんて独りよがりで悲しいな…。

 

 「マロンタルトを作ったことが問題じゃない。よりにもよって今日、この日!なんでもない日のパーティーのこの場に!持ち込んだこと『だけ』が問題なんだ!そんなこともわからないなんて!」

 

 「そのマロンタルトを破棄しろ!」

 

 と金切り声を上げる幼女リドル先輩の後ろからスタスタと紳士のような振る舞いで登場した私の想い人。

 歩く姿も様になる。とてもかっこいい!!

 そりゃあ、私が一目惚れしてしまうわけだ…!

 

 「はい。リドル寮長。マロンタルトをこちらに。僕が処分しておきます。」

 「はあ?ふざけんな!!!こっちが一生懸命作ってきたマロンタルトなのに!」

 

 「黙れ!伝統あるパーティーをめちゃくちゃにしたこんな汚らわしいもの…!」

 

 「リドル寮長。流石に食べ物に汚らわしいは駄目です。」

 「!すみません。ウリエル先輩!」

 

 ウリエルって名前言うんだ…かっこいい・・・!!

 

 「伝統あるなんでもない日のパーティーの規律を乱したもの、食べられるわけ無いだろう!」

 

 「やいやい!さっきから黙って聞いていれば、破棄するだって!?オメー贅沢なんだゾ!この、バチ当たり!捨てるんだったら、オレ様にくれ!」

 

 !?

 グリム!!君何してくれてんの??

 私、今、人生始めて想い人ができて、名前も知れて気分が良かったのに!

 

 「すみませんでした!ちょ!グリム!!」

 

 「失礼な猫だね。

  訪問者を丁寧にもてなしたという、ハートの女王に感謝することだ。彼女を見習い君達を歓迎しよう。ただし、お客様とはいえどマロンタルトは駄目だ。ここで口にした瞬間、首をはねてしまうよ?さあ、マロンタルトはウリエル先輩。お願いします。1秒でも早く寮の外へ。」

 

 「納得行かねー。そんな下らないルールに従うなんて、馬鹿じゃねーの?」

 

 テーブルを叩き反抗する。

 空気は、リドルが切れて、一転一触即発だ。

 

 「馬鹿?

  僕に口答えなんて…新米トランプ兵。いい度胸がおありだね?」

 

 「ちょ!エースちゃん、ストップ!!!!」

 

 睨み合いをする、エースとリドルの間に割って入るケイト。

 

 「それは、言っちゃダメなやつ!!一旦冷静になろう?」

 

 「寮長も寛大な処置を。彼は、何も知らない一年生です。」

 

 「・・・よく聞くんだ。

  ボクが寮長になってこの一年、我がハーツラビュルは、一人の留学者も退学者も出していない。七つの寮の中で、ハーツラビュルだけがそれを成し遂げた。そして、この寮を統べる寮長は、誰だい?そう!ボク、リドル・ローズハートだ!ボクは、ルールに従い、決闘で寮長の座を手に入れた。つまり、ボクが、一番!一番正しいんだ!」

 

 リドルは、フッと表情を落とす。

 

 「ボクだって、やりたくて首をはねているわけではない。ルールを守っている者には、ちゃんと相応の待遇をしている。それに、お前たちがルールを破るのがいけないんだろう。小さなルール違反はやがて大きな問題につながる。だから、これは、全部お前たちのためなんだ。」

 

 「誰がそんな事頼んだんだよ。」

 

 「頼まれるまでもない。寮長のボクには、寮生を導く責任と義務がある。皆、ボクに従えばいい。それが、正しい。返事は、『はい。寮長』それ以外は、赦さない。」

 

 「はっ!そんなの横暴だ!留年したやつがいないのがすっげぇのなら、それは、こんな無茶苦茶なルールに耐えた寮生のことであって、馬鹿の一つ覚えみたいにルールを強いるお前のことじゃねーわ!」

 

「他の寮生もそう思っているはずだ!そうだろ!?」

 

 「へぇ。ボクが横暴?皆、ボクが馬鹿で、横暴だと…そう思っているのかい?」

 

 リドルと目が合った寮生がビクッと怯えて言う。

 

 「とっとんでもありません!寮長!」

 

 「寮長は、いつも一番正しいお方です!」

 

 「寮長万歳!」

 

 「「「「寮長万歳!!!」」」

 

 「チッ。日和りやがって・・・!!」

 

 「「「「寮長万歳!!!」」」

 

 「「「「寮長万歳!!!」」」

 

 「ほらご覧?おかしいのは、キミだけのようだね?」

 

 「「「「寮長万歳!!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ボクは、エースの意見に賛成だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ほう。キミは、デュース・スペードだったね?

  寮長である、ボクに逆らうつもりかい?・・・それが、どれだけの重罪かわかっているんだろうね?」

 

 「・・・ああ。頭に逆らうなんて、優等生のすることじゃない。

  でも!間違っていることを見て見ぬ振りするなんて、それこそ優等生のすることじゃねぇ!」

 

 「お前も偶には、いいこと言うじゃん?」

 

 「うるさいぞ。お前を庇ったわけじゃない。確かにルールは、大切だ。だけど、流石にそれは、理不尽すぎるって思ったんだ。持ち込むだけで罰?そんなのおかしすぎる!」

 

 「だよな。なーにが、重罪だよ、俺達のためだよ!そんな横暴な寮長こっちから、願い下げだわ!」

 

 

 

 

 

 「今、なんとお言いだい?」

 

 

 

 

 

 「オマエは、怒りん坊で、横暴な暴君だって言ったんだゾ!」

 

 「え!?」

 「そこまで言ってねぇーんだけどお!!??」

 

 

 「首をはねろ!(オフ・ウィズ・ユアヘッド!)

 

 「・・・首をはねられているのに五月蝿いトランプ兵だね?

  さっきも、ウリエル先輩が喋っておられるのに割り込んで喋るなんて失礼な!

  トレイ!ケイト!さっさとこの失礼なトランプ兵を寮の外へ放り出すんだ!」

 

 「「はい。寮長。」」

 

 「は?おい!待てよ!話は、終わってねぇーだろ!!!」

 

 「ねぇ!トレイ先輩?ケイト先輩?」

 

 「ごめんね〜エースちゃん〜寮長には逆らえないからさ☆

  それに、タルトだけど、ウリエルくんが対処してくれるなら、酷いことにはならないと思うよ〜☆」

 

 「見損ないましたよ!ダイヤモンド先輩!トレイクローバー先輩なら、おかしいって、わかってくれますよね!」

 

 「すまないな。」

 

 「トレイ先輩!アンタほんとにこれでいいのかよ!!」

 

 「・・・。」

 

 マジカルペンを振るい、体が宙に浮く。

 ああ。これでは、追い出されてしまう。

 

 「オレは、間違ってない!絶対…絶対謝らないからなあああああああ!!!!!」

 

 エースの叫び声が木霊する。

 うん。五月蝿い。

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 生意気な一年坊が寮の外へ追い出された。

 トレイ先輩、ケイト先輩がいないなんでもない日のパーティーは、恐怖の時間。

 女王様の機嫌を損ねないように、トランプ兵である僕らは、ブリキのおもちゃのように鈍くキビキビ動く。

 そして、この空気の中動けるのは、寮長と寮長の給仕をする三年生のウリエル先輩だけ。

 

 「リドル寮長。今回のパーティーは、薔薇の国の薔薇の紅茶です。」

 

 「ああ。有難う御座います。ウリエル先輩。

  全く、なんだい。あの一年は。ハートの女王を倣ったハーツラビュル生としての自覚が全くない!」

 

 「まあまあ。彼らは、新入りピカピカの一年生ですよ。」

 

 「ボクが一年生の時は、そんな態度では、無かった!

  誇り高きハーツラビュル生として行動していた…いました!」

 

 「ふふふ。そうですねぇ。でも、皆がそうであるとは限らない。

  何度も言いましたでしょう?」

 

 「むぅ…。」

 

 ・・・執事と坊っちゃんか。

 あれ?ここは、黒執事の世界線だった???

 

 「ほら。マロンタルトは後ほどトレイに作らせますから。」

 

 「はい・・・。」

 

 ボソッとウリエル先輩が寮長に耳元で喋る。

 あれ???寮長顔真っ赤…。

 ウリエル先輩に何を耳打ちされたんだ!っっってか、ウリエル先輩何したの!?

 

 「あれー?リドルくん顔苺みたいに真っ赤だよ?どうしたの?」

 

 「熱でもあるのか?大丈夫か?」

 

 「!?

  なっなんでも無いよ!トレイ!ケイト!

  さあ!クロッケー大会を始めるよ!」

 

 ああ。空気がマシになった…。

 

 「「「「「はい!寮長!」」」」」

 

 この均衡がいつ崩れるのか他人事のように願っている。

 

 

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 どこかで、フラミンゴの餌やりの服装を間違え、首をはねろ!(オフ・ウィズ・ユアヘッド!)が響き渡る中、ウリエルは、モストロラウンジに居た。

 

 「おや。ウリエルじゃないですか。先程のマロンタルトは、びっくりしましたよ。

  ちょうど、僕が冷蔵庫を開けた瞬間現れたものですから。あれは、転送魔法の一種ですか?」

 

 「あ!まじ?ジェイド、タイミング良すぎだねぇ〜!

  でぇ〜、そうそう。あのマロンタルトは、ウチの女王様がなんでもないパーティーで持ち込み禁止なのに持ってきた一年が居て、規律を乱すから、すぐ寮の外へ出すよう仰ったんだ。

 だから、ちょうど、昨日自慢をして、物欲しそうに見ていた愛らしい人魚達が居たことを思い出してね。すぐ、転送魔法で、お届けした。ということだよ。」

 

 「おやおや。相変わらずハーツラビュルのハートの女王の法律は、面白いですね。

  ふふふ。どうせウリエルのことですから、マロンタルトが違反していることを気付いていたのでしょう?

  そして、ここに転送するつもりだった。そうですね?」

 

 「フッ。感のいい子は嫌いだよ。」

 

 「・・・。

  なんでカッコつけてるんですか?」

 

 「!

  いいじゃん!一回言ってみたかったんだよ!!」

 

 「おやおや。そうでしたか。すみません。」

 

 「絶対思ってないでしょ…。」

 

 「おやおや。」

 

 「もう!誤魔化しちゃって…。」

 

 「・・・でも、ウリエル。マロンタルトを転送してしてくれる予定ならば、僕らに言っておいてくれればよかったのに…。

  言っておいてくれれば、わざわざ、でっかい氷で前から冷蔵庫を占拠する必要も、アズールが「カロリーがっ!」って叫ぶ必要もなくなります。」

 

 「えー。その割には、ジェイド顔ニタニタだよぉ〜???」

 

 「…ふふふ。ウリエルもですよ。」

 

 「ジェイドの方がすごい顔してるよ〜。

  暗黒微笑だねぇ!もう。楽しくて仕方ないって顔。

  ねぇ。ねぇ。褒めてくれても良くない?予定調和嫌いのジェイドくん?」

 

 「・・・。」

 

 「あれぇ?ジェイド?」

 

 「バーーン!

  あー!ウリエルいんじゃーん!今日ウリエルシフトだったっけ?」

 

 「おかえり、フロイド。

  ううん。今日は、シフト無いけど、これを転送魔法で送ったから説明しに。」

 

 「あは♡そうなんだぁー! 

  これ、ウミガメくんのマロンタルトじゃん!

  ふーん。これ転送してくれたんだー。ってことは!今日は、部屋でゆっくりできる?」

 

 「んー。できないかなぁ〜。我が女王様のご機嫌取りをしなきゃならないからね。

  今日のなんでもない日のパーティーは…とても酷かったから。」

 

 「えー。金魚ちゃんまぁた、真っ赤になってんのぉ〜?

  ってわ。何このジェイド。金魚ちゃんまでとは言わないけど、茹で蛸みたいに顔真っ赤じゃん。」

 

 「五月蝿いです。フロイド。あんな事言われたらこうなります。」

 「えーぇ〜?何ぃ〜?何言われたのぉ〜?」

 「ゴニョゴニョ…。」

 「えー。なにそれ!ズル!!」

 

 「ン〜?何話してるの?」

 

 「「こちらの話だよぉ〜(です)。」」

 

 「おや。三人とも揃っているなんて。」

 

 「あー。アズール〜。」

 「やほ〜アズール〜。」

 「おかえりなさい。アズール。」

 

 「はい。ただいま帰りました。早速ですが、ジェイド。ここの計算が間違っていました。修正を。って。なんで耳が真っ赤なんです?」

 

 「おやおや。すみません。気付きませんでした。

  あと…耳が赤いのは気にしないでください。(早口)」

 

 「・・・あとで聞きますよ、ジェイド。」

 「はい。」

 「男子会だぁ〜。」

 

 「???」

 

 「おや。これは、トレイさんのマロンタルトですか?」

 

 「そうだよ〜なんでもない日のパーティーの規律を乱したいけないマロンタルト〜。」

 

 「・・・なるほど。ちょうどいいから持ってきてくれたんですね。

  最近新学期の新メニューの考案をしていましたから。

  はーあ。カロリーオーバーですが、新作のデザートのためです。いただきましょう。」

 

 「流石。アズール。理解がいいね。」

 

 「おやおや。「カロリーがっ!」って叫ばなかったですねぇ〜。

  予想が外れてしまいました!しくしく…。」

 

 「僕を何だと思ってるんだ。」

 

 「守銭奴。」

 「人使いが荒い。」

 「少女マンガの女子力高いヒロイン」

 

 「こんの、ウツボ共!それに、ウリエルはホントに僕のことどう思ってるんです!?」

 

 「えー。ウリエル〜アズールがヒロイン〜?

  国外追放される運命を木っ端微塵にして、王子に損害賠償金請求する悪役令嬢でしょ〜。」

 

 「ふふ。有り得そうです。その時は、御一緒したいですねぇ。」

 

 「お前たち。ふざけてないでさっさと仕事に取りかかれ。」

 

 「「はーい♡」」

 

 「うんうん。仲いいね〜

  さ。僕は、帰ろうかな。」

 

 「「「え!?」」」

 

 「ウリエル!もう帰っちゃうんです?」

 「一緒にマロンタルト食べないんですか?」

 「金魚ちゃんのご機嫌取りするために帰るんならまだいよ〜よ〜!!

  ねぇ〜駄目〜???」

 

 「ウ゛。。。」

 

 「「「駄目(ですか)〜??」」」

 

 「・・・。」

 

 

 「リョウチョウ二カクニンシテクルヨ。チョットマッテテネ・・・・。」

 

 

 「「「はーい♡」」」

 

 そうカタコトで言葉を残して転移するウリエル。

 オクタヴィネル三人衆は、あくどい笑みを浮かべていた。

 

 「ウリエルって、ホント俺達の“あま~いお願い”には弱いよねぇ〜。」

 「ええ。少ぉし上目遣いで“お願い”するだけで、カタコトになって交渉が有利になるのは、とても愛らしいです。」

 「最近は、新学期になる準備と学園長の雑用等で、あまり僕らに構ってくれませんでしたから。

  これくらい、我慢のご褒美頂いてもいいですよね。」

 「…でもぉ〜ウリエルって金魚ちゃんにも弱いよねぇ〜。」

 「ああそれは、まずいですね…。少し手を打っておきましょう。

  はぁ。僕らの方が付き合いが長いとはいえ、リドルさんは自寮の後輩…。

  そうなので、ウリエルは、あまり強く出れない…。」

 「ウリエルは生粋の可愛いもの、愛らしいもの好き。特に可愛い後輩は、よく愛でていますし…。

  まぁ…僕らもそこに入っては居ますが…!」

 

 

 「「「ん〜。」」」

 

 

 「悩ましいですね。でも、ウリエルを信じる他有りません。

  ほらお前たち。ウリエルが帰ってくるまでに今日の仕事を終わらさせておきなさい。

  仕事を終わらさせて、これでもかとウリエルに構ってもらいましょう。」

 

 「了解〜♡」

 「了解しました。」

 

 その頃…ハーツラビュル寮では・・・

 

 「リドル寮長。勉強中失礼します。ハーブティーとマロンタルトをお持ちしました。」

 

 「!

  ウリエル先輩!ありがとうございます!あ。先輩!今お時間ありますか?この教授のこの問題について…。」

 

 「あ・・。その・・・寮長…。」

 

 「?

  なんですか?ウリエル先輩。それに、二人きりの時はリドルと呼んで下さいと言っています!」

 

 「ウ゛。ぷりぷりしてるの可愛い…。」

 

 「あの・・・リドル・・・大変いいづらいんだけど・・・。

  オクタヴィネル寮でゆっくりしない?って誘われてて…。」

 

 「・・・ああ。アズールからその旨については、メールを頂きました。

  でも、ウリエル先輩は、ハーツラビュル生のはずです。

  たとえオクタヴィネル寮長からの誘いでも長居するのは良くないのでは?」

 

 「そっそれはそうなんですが…。」(三雲構文)←ワートリ

 

 「ウリエル先輩は、自寮の後輩に構ってくれないんですか?(うるうる)」

 

 「ウ゛…!!!」

 

 「“寮長のボクのお願い”聞いてくれないんですか・・・?(うるうる)」

 

 「あ゛・・・あ゛・・・。」

 

 「あ゛・・・。」

 

 

 

 ドーン!!!ウリエルぅ〜来るの遅い〜

  遅いから、迎えに来ちゃった♡」

 

 

 「「フロイド!」」

 

 「あ゛〜ウリエルの見様見真似で転送魔法使ってみたけど、上手くいったぁ〜でもぉ〜多分次はうまく行かねーかも〜。

  あはぁ♡やっぱ、ウリエルすごいねぇ〜。あ。金魚ちゃんウリエルもらうね♡」

 

 「うおっ。バックハグからの俵抱き・・・。」

 

 「おい!こら!フロイド!ウリエル先輩は、ハーツラビュル生だ!

  ボクの許可なく連れ去ろうとするな!」

 

 「はー?ウリエルは、元監督生でしょ〜どこの寮に居ても学園内の治安維持の為ならいいって学園長が決めたじゃん!だからぁ〜いいの♡そ・れ・にぃ〜オレぇ〜今ウリエルがオクタヴィネル寮に居ないと此処で暴れちゃうかもぉ〜。いいのぉ〜?金魚ちゃん?」

 

 「あ!いいとも!即…」

 「ねぇねぇ!ウリエルぅ〜早くオクタヴィネル寮戻ろぉ〜??あ!今度は、ウリエルが転送魔法やってぇ〜オレウリエルの転送魔法、もっかいみたいなぁ〜。」

 

 「ボクの話を聞け!フロイド!!ウギいいいい!!!

 

 「あは♡金魚ちゃん真っ赤〜!!マジで金魚みてぇ〜!!でも、今遊ぶ気分じゃねーからまたね〜

  はい。これ、ウリエルの外出届〜代筆フロイド♡ってちゃんと書いてあるから寮長印ヨ・ロ・シ・ク!」

 

 「あ。フロイド。僕、監督生権限で外出届の寮長印いらないよ〜。元監督生だけど、その権限は、まだ執行されてるんだ〜その代わりに事務の手伝いをたまにしてる。」

 

 「そうなんだねぇ〜じゃ。オクタヴィネル寮に帰ろっかぁ〜♡

  じゃあね!金魚ちゃん!また、気分だったら遊ぼ〜。」

 

 「ごめん。リドル・・・。このフロイドは、止まらない暴走車だから…。

  話は、また明日聞くね…。」

 

 「あ・・・。」

 

 

 「・・・。」

 

 「ウ゛っ…ウギイイイいいいいいい!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ちょ!リドルくんの部屋から大きな音が聞こえたけど大丈夫!?」

 「リドル!大丈夫か?何かあったのか??」

 

 「はぁはぁ。トレイ・・・ケイト・・・。」

 

 「「??」」

 

 「ウリエル・シーパーソンは、我がハーツラビュル寮生で間違いないね?」

 

 「え?ああ。そうだが・・・?」

 「ウリエルくんがどうしたの?」

 

 

 「ふふふふ・・・・。

  今日のところは、しょうがない。外泊届は提出されてしまったし、もう打つ手がない…。」

 

 

 「だが・・・明日。フロイド・リーチを捕らえて、即座に首をはねてやる。」

 

 

 「「・・・。」」←何かを察した二人。

 

 「ああ。明日はすることが沢山あるね。

  生意気なトランプ兵との決闘…朝一番での判決…。ふふふ・・・。」

 

 「リっリドル?大丈夫か?ハーブティーでも飲んで落ち着け・・?」

 

 「大丈夫だよ。トレイ。

  今日は、このウリエル先輩からのハーブティーとマロンタルトを味わって食べ、予習をしたら寝るとするよ。

  心配かけたね、二人共。もう、自室に戻ってもいい。」

 

 「ああ。そうならいいんだ。」

 「うん。じゃあ、おやすみなさい。リドルくん。」

 

 

 「ああ。おやすみ。二人共…。」

 

 

 

 

 

 「リドル…。さっきは、違う意味で怖かったな。」

 「そうだねー。最近ウリエルくん忙しくてあまり構ってなかったから…。」

 

 「「・・・。」」

 

 「あー!ウリエルくんに決闘のこと伝えてない!」

 

 「大丈夫だろ。伝えなくても。学園長辺りが伝えてるんじゃないか?」

 

 「それもそうかもー!よし、もう寝よっか。おやすみ。トレイくん。」

 

 「おやすみ。ケイト…。いい夢を。」

 




 
 ジェイド・ちゃんと17歳・リーチ
 →想い人に初めて〇〇くん呼びされて照れちゃった魚。

 バーーン!ドーン!セルフ擬音なフロイド・リーチ
 →ぁ、ぉ、ぅ、♡を言葉の終わりに沢山使ったね。よくできました。

 後輩力高めのうるうるリドル
 →持ち前の愛らしさをフル活用。憧れの先輩には、寮生の前のような厳しい彼はいません。(ウリエルの前のみ)原作より砕けている。

 追伸。ようやくオリキャラのユニーク魔法が完成。因みにウリエルのユニ魔は、もう作中に出てきています。
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