本来なら数話挟むところ一話一話で大幅カットを挟むことで話を速攻で進ませる
これぞ『超割愛の術』だ!
一行は無事大樹に到着することができたが、どうやら最低でも7大迷宮中半分、つまりあと3つの神代魔法を集めなければならないらしく
やむなく後回しにし次の大迷宮へと旅立つ
ハウリア族達と別れたハジメ達はその後一番近くの街であるブルックへ到着
そこのギルドで換金やらギルドの職員であるキャサリンと名乗るオバチャンから地図をもらったり宿を取ったり食料や道具の調達した
その間ユエがいいよって来た男共の股間をブレイクし『股間スマッシャー』の二つ名を得たり、ユエとシアがハジメと同じ部屋で眠る為に争ったりと、騒がしい日々を過ごした
なおその間相変わらず光輝はただ一人で過ごしていた
△△△△
ハジメ「クソが!性格悪すぎだここの制作者は!!」
ユエ「ん…ミレディ・ライセンだけは解放者云々関係なく、人類の敵で問題ないな」
シア「激しく同意ですぅ!!」
無事旅に必要なものを集め、再びライセン大峡谷を魔力駆動二輪(以後バイクと呼ぶ)で走らせ大迷宮の捜索してまわること丸一日、とうとう秘密の入り口を発見した
なおこのときびっくりトラップがありシアが失禁してしまうハプニングが発生した(なおこのとき光輝が持っていた水筒をわざとこぼし中身をシアにぶちまけたとき『悪かったな…つい手を滑らせた』と言い布拭きを渡してきた……シアは光輝の優しさに涙を流しユエは『光輝優しい』と一言漏らした)
この大迷宮『ライセン大迷宮』の中に入った一行を待ち受けたのは様々なトラップに人の神経逆なでする内容の煽り文字の山だった
一番ひどいのはあれだけ苦労して通った先が実はスタート地点でオマケにそばの壁に
<ねぇ、今、どんな気持ち?>
<苦労して進んだのに、行き着いた先がスタート地点と知った時って、どんな気持ち?>
< ねぇ、ねぇ、どんな気持ち? どんな気持ちなの? ねぇ、ねぇ>
<あっ、言い忘れてたけど、この迷宮は一定時間ごとに変化します>
< いつでも、新鮮な気持ちで迷宮を楽しんでもらおうというミレディちゃんの心遣いです>
< 嬉しい? 嬉しいよね? お礼なんていいよぉ! 好きでやってるだけだからぁ!>
<ちなみに、常に変化するのでマッピングは無駄です>
<ひょっとして作っちゃった? 苦労しちゃった? 残念! プギャァー>
という酷い煽り文句が壁に刻まれていた
最初は余裕そうにしていたハジメとユエだったが、やがて頭に青筋を浮かべ、この大迷宮の制作者へ向けて殺意を撒き散らし始めた
ただ一人、光輝だけ一言も文句も悪態もつかず、黙ってトラップをさばいていた
やがて一行は疲れ果て…大迷宮にある何もない部屋で一夜を過ごすのだった
しかしその次の日…転機が訪れた
ユエ「!ハ、ハジメ!!」
シア「ハ、ハジメさん!!」
ハジメ「は?なんだ急に?」
光輝「!……おい…お前の眼」
光輝にまで言われ、ユエに頼み氷の鏡を作らせ覗き込むハジメ……そこにはなんと
ハジメ「な、な、なんじゃこりゃー!!」
なんとハジメの魔石眼とは別の片眼が真っ白になっている
それも普通の白目とは全く違っており
まわりのこめかみに血管の筋が浮き出ていた
最初は何かハジメの身体に異常がきたしたのかと焦るシアとユエだったが、ハジメはというと
ハジメ「な…なんだこれは…お前たちの人体が透けて見える……いや、お前たちだけじゃねえ…なんだ…壁の中やその奥まで何もかもが透けて見える……それになんだ……あれは…この先の壁のその更に先の壁の奥からでかい魔力の塊が見えた……多分あれがこの迷宮のラスボスだろうな」
この自信に目覚めた魔眼に驚きつつもテンションを上げていた
なぜなら、光輝の持つ写輪眼の魔眼を羨ましく思っていた自分にも魔眼が開眼したからだ
光輝「……その眼…どうやら『
いつの間にか光輝がハジメのステータスプレートを手に取り、覗き込んでいた
ハジメ「マジか……」
光輝「……それと…お前のレベル欄の隣の数値が、『50%』に達していたぞ」
ハジメ「!!」
光輝「……そういえば、俺のステータスプレートに写輪眼が載っていた時の数値は『50%』だったな」
ハジメ「……つまりなんだ…?俺とお前の魔眼の開眼条件は…その横の数値が50%に達した場合ってわけか?」
光輝「……さあな…だが…とにかくこれで向かうべき道ははっきりした……」
ハジメ「……まあ、そうだな……シア」
シア「!あ、はい!」
ハジメ「『壊せ』……ここからは一方通行だ」
シア「!」
ハジメに言われ、シアはハジメに作ってもらった専用アーティファクトの『ドリュッケン』と呼ばれる戦槌を取り出し壁を破壊してまわる
元々シアは身体強化に特化したアタッカータイプであり、強化後のステータスで言えばハジメや光輝の約5割といった程度だ
とはいえそれは勇者である勇輝を圧倒的に凌駕するレベルであり、この世界の基準で言えば十分怪物レベルだ
その後シアのゴリ押し特攻により最短距離で最後の部屋までたどり着き、その先に一行が出会ったのは
「やほ~、はじめまして~、みんな大好きミレディ・ライセンだよぉ~」
「「「……は?」」」
ミレディ・ライセンと名乗る巨大なゴーレムだった
ハジメ「……テメェがミレディ・ライセンか……オスカーの手記には人間の女と書かれていたんだがな……まあ大方魂に関わる神代魔法かなんかで魂だけ残したんだろうな」
ミレディ「お、おおお!!大体あってるよ!!まさか久々に会った人の口からオーちゃんの名前まで聞けるなんて、もしかしてオーちゃんの大迷宮攻略してから来ちゃった?」
なんかおちゃらけた雰囲気を醸し出して話すこのゴーレムが解放者のひとりなのかって内心疑うハジメだったが一応返事を返す
ハジメ「まあな…」
ミレディ「そっかそっか…じゃあ真面目な質問いくね?………何のために神代魔法を求める?」
嘘偽りは許さないという意思が込められた声音で、ふざけた雰囲気など微塵もなく問いかけるミレディ
もしかすると、本来の彼女はこちらの方なのかもしれない。思えば、彼女も大衆のために神に挑んだ者。自らが託した魔法で何を為す気なのか知らないわけにはいかないのだろう
オスカーも記録映像を遺言として残したのと違い、何百年もの間、意思を持った状態で迷宮の奥深くで挑戦者を待ち続けるというのは、ある意味拷問ではないだろうか
軽薄な態度はブラフで、本当の彼女は凄まじい程の忍耐と意志、そして責任感を持っている人なのかもしれない
ハジメ「……故郷に帰ることだ。お前等のいう狂った神とやらに無理やりこの世界に連れてこられたんでな。世界を超えて転移できる神代魔法を探している……お前等の代わりに神の討伐を目的としているわけじゃない。この世界のために命を賭けるつもりは毛頭ない……お前らのことは正直気の毒に思うが、生憎付き合うつもりはない」
ミレディ「…そっか…」
次の瞬間には、真剣な雰囲気が幻のように霧散し、軽薄な雰囲気が戻る
ミレディ「ん~、そっかそっか。なるほどねぇ~、別の世界からねぇ~。うんうん。それは大変だよねぇ~よし、ならば戦争だ! 見事、この私を打ち破って、神代魔法を手にするがいい!」
ハジメ「いや脈絡なさすぎて意味不明なんだが……何が『ならば』何だよ。っていうか話し聞いてたか? お前の神代魔法が転移系でないなら意味ないんだけど? それとも転移系なのか?それかあれか?教えてほしければ私に勝てとか言わないよな?」
ミレディ「そのまさかさ〜。さぁ、もしかしたら私の神代魔法が君のお目当てのものかもしれないよぉ~、私は強いけどぉ~、死なないように頑張ってねぇ~」
そうミレディは煽るように言いながら自身の配下のゴーレムを並べた
ユエ「……はぁ…結局こうなる…」
シア「や、やっぱり…簡単にはいかないですね」
光輝「……」
ハジメ「まあいい…そっちのほうが分かりやすくていいわ……こいよ…この迷宮に来てから散々苛立たせられた分全部返してやるよ!!」