創造のハジメと破壊の光輝   作:スカイハーツ・D・キングダム

24 / 108
第十七話 闇術師

 

幸利「お前……ハジメか!?」

 

ローブの男…幸利のいる場所に向かう道中、向かってきた魔物を始末しながら進み、ようやく幸利と対面することができた

 

ハジメ「お前やっぱ幸利だな!?」

 

幸利「カズマとアクアの言うとおり、生きていたんだな!」

 

ハジメ「!」

 

自身の生存を知っていた事に驚きつつも、幸利に語りかけた

 

ハジメ「お前が幸利なら、なぜ町を滅ぼそうとする!今すぐやめろ!」

 

幸利「無理だ……俺には止められない…」

 

ハジメ「!なぜ…」

 

幸利「止めないんじゃない……止められないんだよ……これのせいでな」

 

そう言うと幸利は自身の首を見せた

 

そこには妙な紋章が刻まれた首輪が付けられていた

 

試しにハジメが白眼を開眼し首輪を見ると

 

ハジメ「これは……隷属の刻印が刻まれてるな」

 

幸利「ああ、これのせいで刻印に刻まれた命令を強制させられる……それに命令とは違う行動を起こしたり首輪を外そうとすれば全身に激痛が走るようになっている………俺に許された行動はこうして今話せることだけだ…!」

 

次の瞬間

幸利の影が触手状に伸びたかと思うとまっすぐこっちに向かってきた

 

幸利「くっ!それに触れるな!動きを止められるぞ!」

 

そう言われハジメは避けながら距離を取る

 

幸利「これを破壊してくれ!……それが無理なら俺を殺せ」

 

ハジメ「!」

 

幸利「この首輪を破壊するか俺を殺せば、操られている魔物達の洗脳が解けて、こいつらは町から離れる!頼む…このままじゃ俺は罪もない人の命を奪うことになりかねない」

 

首輪の破壊か自分を殺すかを懇願され、ハジメは一瞬揺らぐが

 

ハジメ「冗談じゃねえ!誰がお前を殺すか!少しだけ待ってろ!すぐそれを破壊してやる!!」

 

そう言いたがら取り出したドンナーで周りの魔物を始末しながらどうすればいいか考えた

 

光輝「やはり清水か」

 

そこへ剣を握っている光輝が現れた

持っていた剣は返り血まみれになっており、相当な数を相手にしていたというのに本人は余裕そうだった

 

ハジメ「ああ…アイツ、首に従属の刻印付きの首輪をされて行動を制限されている」

 

光輝「……破壊するか」

 

ハジメ「それにはアイツの動きを抑える必要がある…ただ、近づけばアイツの影から黒いのが伸びてくる。アイツ曰く触れられれば俺達の動きを抑えられるらしいからな」

 

光輝「……なら問題ない」

 

その瞬間光輝の身体から須佐能乎の腕が出るとそれが幸利の身体を掴み動きを封じた

 

ハジメ「!これなら!!」

 

ハジメは瞬時にドンナーを幸利の首を狙い放った

 

幸利「!」

 

その弾丸は無事幸利の首についていた首輪に命中し破壊された

 

それにより幸利の身体の自由、そして幸利を通して操られていた魔物達が解放された

 

ハジメ「幸利!!」

 

ハジメは幸利に駆け寄り、軽く今の状態を白眼で見た

 

ハジメ「……どこも異常なしか」

 

幸利「……お前…本当にハジメなんだな……その姿まるで闇落ちしたかn」

 

ハジメ「おっと、それ以上は黙ろうか。誰が闇落ちした金木研だ」

 

幸利「いやまだ言ってない……それよりその白い眼は…」

 

ハジメ「へへ、これか?こいつは白眼っていう魔眼だ」

 

幸利「!まじかよ…羨ましい」

 

ハジメ「なんだったら幸利のも作ってやろうか?……人工の奴だけど」

 

幸利「いやできれば天然の方が」

 

そう地球に居たときのノリで話していると、洗脳から解放された魔物の群れが大量に迫ってきた

 

ハジメ「いっけね、こいつらのこと忘れてた。幸利、ここは離れるために俺に掴まれ」

 

と、幸利に声を掛けたハジメだったが

 

幸利「待てよ……俺のせいでここまで面倒事になったっていうのに、その落とし前つけずに逃げられるかよ」

 

そう言いたがら幸利は杖を取り出しながらなにかを詠唱出した

 

幸利「『影縛り』!」

 

すると幸利の足元から影が四方八方に伸びだし周囲の魔物の足元…もとい影にくっつくと全魔物の動きを封じ込めた

 

光輝「!」

 

ハジメ「!これは…」

 

幸利「影縛り…いや、この場合『影真似』成功って言うべきか」

 

幸利がそう言いたがら座ると周りの魔物たち全員が跪いた

 

ハジメ「!こいつらお前と動きが連動してるのか!!」

 

幸利「そういう魔法だからな…そしてこれで!!」

 

それぞれの影から先端が鋭利に尖った刃が飛び出し、それが全ての魔物の首や急所部位に突き刺さり、すべての魔物が息絶えた

 

幸利「終いだ…」

 

ハジメ「お前…あんな魔法使えたのか…」

 

幸利「いや、これをここまで使えるようにしたのもこの魔法を完成させたのはつい最近だ…」

 

そこへユエ達や、愛子に愛ちゃん護衛隊の面々が駆け寄ってきた

 

幸利「よお…畑山先生…それに皆も」

 

愛子「清水君、落ち着いて下さい。誰もあなたに危害を加えるつもりはありません……先生は、清水君とお話がしたいのです。どうして、こんなことをしたのか……どんな事でも構いません。先生に、清水君の気持ちを聞かせてくれませんか?」

 

ハジメ「いや畑山先生…幸利は別に敵対していたわけじゃねえ」

 

そこでハジメがこれまでの幸利のやった行動の訳を全て話した

 

ハジメ「そもそも幸利…お前なんで隷属の首輪なんてつけて、いや付けられていたんだ…」

 

幸利「……ウルの町に来たばかりの時だ…ずっと考えていた自作の闇魔法の開発とその実用を兼ねて町の外の魔物相手にずっと練習していたんだ……周辺の魔物には通じたが、もっと上の魔物相手にも使えるか試すために北の山脈地帯に行った……そしたら」

 

ハジメ「……魔人族が居たんだな?」

 

光輝を除いた全員「「「「「!!」」」」」

 

ハジメがそう言うと光輝を除く全員が驚いた

 

幸利「…よくわかったな」

 

ハジメ「いや普通に考えたらわかるわ…そもそもこの世界で一応神の使徒にこういうことする明確な動機があるやつなんざ、魔人族くらいだからな……んでそこの魔人族に仲間になるよう勧誘を受けたがお前は当然」

 

幸利「断ったな…いくらこの世界の為に戦うつもりが無くとも敵対勢力の仲間になるのはもっと無いな」

 

ハジメ「んで断ったからお前は隷属の首輪をされたと……いやそれ以前にお前あれだけいた魔物をたった一人で始末できるくらい強いくせになんでやられてるんだ」

 

幸利「………ちょうど魔物相手に新術使ってたら魔力と体力をかなり減らしていてな……消耗していたタイミングで勧誘してきやがった……いや、今にして思えばわざと消耗していた時に出やがったな」

 

光輝「……勧誘を断ったとしても隷属させられるからか…大方向こうも消耗する前は勝てない事を把握していたからだな」

 

幸利「だろうな………それはそうとお前は天之河か……随分と姿が変わったな……それにさっき見たぞ……お前も魔眼を開眼したのか」

 

光輝「……今更か?」

 

ハジメ「それとお前の話でわかった……操られていたとはいえお前が魔物を引き連れウルの町を攻め滅ぼそうとしていたわけが…そもそもあんな町一つ滅んだところで人間族側は対した痛手にはならねえし、魔人族側も特にプラスになるわけじゃない………にも関わらずあの町を滅ぼそうとしたのは………畑山先生の存在だろ?」

 

愛子「!!」

 

幸利「……正解だよ…あの魔人族…首輪を付けたあと俺にあの町を滅ぼし…全ての人の命を確実に奪えるくらいに戦力…もとい魔物を集めさせるよう命じやがった……あいつは畑山先生を殺せなんて言わなかったが…あんな町が無くなったって両陣営対した損得ないにも関わらず俺に滅ぼすよう命じた…なら考えられるのは畑山先生の命を確実に奪うことだ……あの町を拠点にして居るからこそ狙われたんだよ」

 

園部「!!そ、そんな…どうして…愛ちゃん先生が…」

 

光輝「……そういうことか…」

 

愛子「?」

 

光輝「アンタ気づいてないのか?……アンタの天職は相手からすれば勇者以上に厄介なものだ……食料を生み出せる……それだけでも戦場の士気…更には味方陣営の生存率にも大きく影響を与える………しかし相手側も良く見ている………戦力を容易く増やせる闇術師の清水に…食料の生産能力のある畑山……俺が魔人族ならお前たちは確実に狙うな…味方にするか積極的に殺しに掛かるくらいに」

 

愛子「!!」

 

ハジメ「だがまあ…とにかくどっちも死ななかったし……とりあえず一件落着だな」

 

そうハジメは言うと肩の力を抜き幸利にこれからのことを話そうとした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしこれがいけなかった

 

ここはまだ町の外……戦場跡ではあるが警戒すべきだったと

 

シア「!ッ!? ダメです! 避けて!」

 

シアは、一瞬で完了した全力の身体強化で縮地並みの高速移動をし、愛子に飛びかかった

 

シアが無理やり愛子を引き剥がし何かから庇うように身を盾にしようとした

 

その瞬間

蒼色の水流が、シアと愛子のいる位置へレーザーの如く通過した

 

本来なら、このときの水流はシアと愛子を貫通していたであろう……が、ふたりには貫通しなかった

 

なぜなら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幸利「ガハッ!!」

 

幸利が当たる直前だったふたりを弾き飛ばし

その胸に貫通したのだから

 

ハジメ「幸利ぃぃぃぃぃぃ!!!!!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。