カズマ「ってのが俺の全てだ……んで、この話を聞いて質問とか疑問があるなら言ってくれ…」
ハジメ一行「「「「「……」」」」」
カズマの長い長い話を聞き終えたハジメ達は皆無言だった
否、無言ではあるがその表情は様々で思っていることは別々だった
ユエやシアは疑いの目を向け
ティオと幸利、光輝はどこか納得している様子だった
そしてハジメはというと
ハジメ「……つまり…カズマ……お前は
転生者でアクアは元女神でそのアクアとほかふたりを嫁にしていたってことなんだな!?」
カズマ「いや着眼点おかしくないか?…ここ本来なら俺の言ったことに対して疑心とか持つ場面何じゃないか?」
ハジメ「いやお前が転生者って所は正直信じられない部分があったが同時に納得がいく…あれだけ戦い慣れていたのも、年の割にかなり達観していたりとか時々年上みたいに振る舞ってたりするところとか」
カズマ「ちなみに俺の精神年齢と実年齢は前世と合わせたらお前の10倍くらいだからな?」
幸利「つまり爺ってことか」
カズマ「爺言うな。とにかくこれが俺の知る全てだ」
ティオ「……転生者…か…なるほど…あれだけ見た目と中身が伴っていなかったのはそのような理由だったのじゃな」
シア「ま、まあいいじゃないですかカズマお爺さ!!」
次の瞬間カズマがシアにげんこつを食らわす
ハジメ「今のはシアが悪い」
幸利「てか世界救ったことあるんだ…」
カズマ「まあな…んで世界救ったあとはアイツらと余生を過ごしたな……いやー今思い出しても楽しかったなあ……魔物討伐しに行ってアクアが喰われかけたり、めぐみんが魔力切れでジャイアントトードに少しずつ飲まれて行ったりダクネスが魔物に喰われたのに硬すぎて牙が折れて逆に弱々しくなったり」
ハジメ「(なんだそのエピソードは…)」
カズマ「あとは稼いだ金を全部散財したらなんか鉱石の鉱山発掘されたり古代の魔道具発掘したりで逆に金が増えたりとか面白い人生だったなあ」
ティオ「な、中々濃い人生を送っておったのじゃな(汗)」
光輝「……」
ハジメ「なあ…お前の言うことが本当なら…お前は知っていたんだな……俺たちがこの世界に転移させられることも」
カズマ「……ああ……正直言うとお前達が異世界転移されるのを止められることができたはずだった……にも関わらず止められなかった」
ハジメ「言っておくが別にお前のことを怒ってない……まあアレだ…おかげで自分の嫁見つけることができたし異世界を体験することはできた……色々辛かったけどな」
ユエ「ハジメ///」
シア「ハジメさん///」
ハジメ「いやお前は違うだろ…とにかくだ…俺は怒ってない…てか幸利も怒ってないみたいだしな…そうだろ?」
幸利「まあね。魔法とかファンタジーとか、現実とはかけ離れた世界を味わえたし……一回死にかけたから心構えとか大きく変えるきっかけを持てたしさ」
ユエ「……光輝は?」
光輝「……もとの世界を色々うんざりしていたからこの世界に来て正解だと感じている……」
ハジメ「てかやっぱお前とアクアはそういう関係だったんだな!!」
ユエ「……どういうことハジメ?」
ハジメ「こいつとアクアは地球に居たときからやたら距離が近かったから初めは付き合ってるって思ったんだがこいつらの態度と距離感が恋人同士のそれじゃなくて家族に対するそれだったんだ…それはそうか、前世から続くものなら距離が近いのは当然だな」
ユエ「カズマとアクアってハジメの友達?」
ハジメ「まあな、俺が中学生の頃に偶然であったんだ…学校は違かったが色々話とか合ってたし毎週遊んでたりしてたな」
カズマ「それでさ……俺はゆくゆくはエヒトを倒さなければならない……だからハジメ」
ハジメ「……」
カズマ「お前は神代魔法を手に入れて元の世界に帰る手段を見つけたらクラスメート達と帰りな」
ハジメ「なっ!?」
カズマ「これは俺たち転生者がやらなきゃいけないことだ……お前達は本来なら関係なく巻き込まれた側だ………それともう一つ……ごめんな……あの日、お前達から離れちまって」
ハジメ「!」
カズマ「俺とアクアがあの時離脱したせいで、お前と光輝が転落し地獄のような痛みと苦しみを味合うことになって…あまつさえ、人殺しまでさせちまった…」
ハジメ光輝「「!!」」
カズマ「驚いたか?これでも伊達に長生きしているからな…分かるんだよそういうの……ただでさえ戦争に巻き込まれた挙げ句人殺しまでさせた……これは俺のミスだ」
ハジメ「待てよカズマ。この世界にいるなら遅かれ早かれやっていた事だ…今更人殺しすることに抵抗も罪悪感も」
カズマ「だがお前は幸利を殺せなかった。それは少なからず人を殺めることに抵抗があったからだ。それが例え自身の友人であろうと…」
ハジメ「!」
カズマ「俺は…できることなら……お前たちに人を殺す感触もその心へ侵食する痛みを味合わせたくなかった…すまない」
ハジメ「……カズマ」
カズマは光輝とハジメに頭を下げた
彼が頭を下げた姿はハジメや幸利ですら見たことがなく、その姿勢には彼の持つ罪悪感が漂っていた
光輝「……顔を上げろ……それと言っておくが俺達が落ちたのはお前のせいではない」
カズマ「光輝…」
光輝「俺達が落ちたのは俺達を落とそうとした小物の仕業であってお前の責任ではない……それとオルクスに落ちてからのあれは俺にとっては地獄でもなんでもない……ただ生き残るために喰らっただけ……人を殺したのだってそうだ……奴らは己が生きる為、弱者を痛ぶって蔑んだ……当然命を奪うからには自身も奪われる側になる覚悟を持つべきであって奴らにはそれがなかった……俺は自身がいつまでも安全圏にいると思って弱者を遊びで痛ぶった奴らが気に食わなかったから殺した……それだけだ…奴らが死んだのは自業自得だ…少なくとも俺はそう思っている……地球とここでは人の命の価値観が違う……この世界にいればどのみちいつかは殺していた………それと俺は命を奪ったからには今度は自分が殺される覚悟も持っている……それはそこにいる南雲だってそうだ………貴様が何もかも責任を持つのはいささか傲慢が過ぎる」
カズマ「……」
ハジメ「……はあ…珍しくだが今回ばかり俺も天之河と同意見だ……なあ、いつからお前は俺達の保護者になった?……俺も天之河も当然覚悟も責任も何もかもを心に抱いた上でやったことだ……だから……カズマがその責任の所在を背負うのはやめてくれよ」
カズマ「ハジメ……」
ハジメ「それにさ……せっかくこれから一緒に旅をしようって時に気まずい空気のままでいるのはどうなんだか…」
カズマ「!!」
ハジメ「俺としては、お前に…来てほしい。無論アクアもだ……だがその前にお前の本音が知りたかった……だから聞いた……おかげで色々知れた……」
カズマ「じゃあ…」
ハジメ「カズマ…お前さえ良ければだが…こっちの方こそお前を誘いたい」
そう言うとハジメは義手の方の腕を差し出した
カズマ「!……ああ…これからよろしくな」
そう言いカズマも腕を出し互いに握手したのだった