光輝「『千鳥』!」
光輝は右腕に雷魔法を集中させ
光輝「『千鳥流し』!」
地面に向け放ち、周りの魔物に浴びせた
魔物共「「ぐあぁぁぁぁぁ!!!」」
ハジメ「たく、一人で全部仕留めんな、よ!!」
その背後ではハジメがドンナーを持ち弾丸を放つ
光輝「おい、そっちには」
ハジメ「わあってる!」
光輝の言葉を遮りながらもハジメは白眼を開眼した
すると目に見えない透明の魔物がユエ達の方へ向かっていた
ハジメ「この眼から逃れられると思うな!!」
その言葉とともにハジメは透明の魔物に接近し後頭部をつかみ上げ、そのまま壁へと投げつけた
光輝「『豪火球』!!」
光輝の飛ばした火球弾が魔物に命中し燃やし尽くされた
龍太郎「な、なんなんだあいつらは…」
勇輝「……彼らは一体、何者なんだ!?」
香織「か、かれ…ハジメ君よ!……それに彼は…」
雫「……光輝…」
龍太郎「なっ!?光輝だって!?それに南雲だと!?」
勇輝「!!」
浩介「ああ、信じられないだろうがあいつら生きてやがったんだ……」
永山パーティの面々「「「「あ、いたんだ浩介」」」」
浩介「クソが!やっぱこうなんのかよ!!」
突如舞い降り戦闘を始めたハジメ達に多くのクラスメートの面々は驚きのようで見ていた
カトレア「くっ!なんだっていうの!私の配下達がこうもあっさりと……」
そんな光輝に最も巨大な魔物が掴みかかるが
光輝「!」
光輝は自身が握る刀で魔物の腕を細かく切断した
光輝「……(
黒金
それはカズマが光輝の為に作った刀であり、ハジメのドンナーなどの武器と同様生成魔法を使って作った刀型のアーティファクト
その効果は世界でも最高峰の強度の鉱石で作られてるため刃は決してかけることがなく、魔力を流すことでその効果を倍増
光輝「!」
光輝は黒金を魔物の額に向かって投げつけた
その結果魔物の額に刀がぶっ刺し絶命した
そんな丸腰の光輝に周囲の魔物が同時に襲いかかったが
光輝「(戻れ黒金)」
そう心の中で念じると魔物に突き刺さったまんまだった黒金が消え、光輝の手元に出現した
光輝「ッ!!」
その刹那
光輝は身体を回転するように動き周りの魔物を切り刻んだ
この刀の能力の一つ
それが❲アポート〕
持ち主の手元から離れても心の中で『戻れ』と念じればどれだけ遠くでも、また別の世界にいたとしても必ず持ち主の手元に出現する
ハジメ「『投影構築』!」
ハジメは自身の周りにいくつもの武器を作成し
ハジメ「『ウェポンバレット』!!」
武器の雨を魔物共の頭上に落として仕留めた
皆が、信じられない思いで、ハジメと光輝の無双ぶりを茫然と眺めていると、ひどく狼狽した声で浩介に喰ってかかる人物が現れた
檜山「う、うそだ。南雲は死んだんだ!それに天之河もそうだろ? みんな見てたじゃんか。生きてるわけない! 適当なこと言ってんじゃねぇよ!」
浩介 「はあ!?んだよお前! ステータスプレートも見たし、本人が認めてんだから間違いないだろ!」
檜山「うそだ! 何か細工でもしたんだろ! それか、なりすまして何か企んでるんだ!」
浩介「いや、何言ってんだよ? そんなことする意味、何にもないじゃないか」
浩介の胸ぐらを掴んで無茶苦茶なことを言うのは檜山だ
その表情は青ざめさせ尋常ではない様子でハジメと光輝の生存を否定する
周りにいる近藤達も檜山の様子に何事かと若干引いてしまっているようだ。
檜山「ヒッ!」
その瞬間、檜山に対し3つの強い殺気が檜山に向けられた
一つは自分達の護衛をしているユエから
そして残りはハジメと光輝からだった
特にふたりからは凄まじい殺意が流れており、まるで『こっちはもうすぐ済む…その次はお前だ』とでも言いたげな睨みをきかせた
そして
カトレア「はぁ…はぁ…全く…アンタ達本当に人間?本当は化け物何じゃないの?」
手持ちの全ての魔物を始末され、挙げ句自身の魔法すらも聞かないふたりを前にカトレアは追い詰められた
ハジメ「さあな?……ま、どっちでもいいな……あんま長ったらしく話すのもアレだから簡潔に言うぞ……あの魔物は神代魔法によって生み出されたいわゆる改造型の魔物で、お前ら魔人族内でも七大迷宮を突破して神代魔法を得た攻略者がいるな?……」
カトレア「…はは…なるほどね……それは強いに決まってるわね…あの方と同じ攻略者がここにも……もはやこれまで…か……さ、ひと思いにやっちゃいなさい…あたしは捕虜になんかなりたくないわ…」
捕虜にされるくらいならば、どんな手を使っても自殺してやると魔人族の女の表情が物語っていた
そして、だからこそ、出来ることなら戦いの果てに死にたいとも
カトレア「いつかあたしの恋人がアンタ達を殺すよ」
その言葉に、ハジメは口元を歪めて不敵な笑みを浮かべる
ハジメ「敵だと言うなら神だって殺す。その神に踊らされてる程度の奴じゃあ、俺には届かない」
互いにもう話すことはないと口を閉じ、ハジメは、ドンナーの銃口を魔人族の女の頭部に向けた
しかし、いざ引き金を引くという瞬間、大声で制止がかかる
勇輝「待て! 待つんだ、南雲! 彼女はもう戦えないんだぞ! 殺す必要はないだろ!」
ハジメ「……」
ハジメは、ドンナーの引き金に指をかけたまま『この馬鹿は何言ってんだ?』と訝しそうな表情をして肩越しに振り返った
勇輝は、フラフラしながらも少し回復したようで何とか立ち上がると、更に声を張り上げた
勇輝「捕虜に、そうだ、捕虜にすればいい。無抵抗の人を殺すなんて、絶対ダメだ。俺は勇者だ。南雲も仲間なんだから、ここは俺に免じて引いてくれ」
余りにツッコミどころ満載の言い分に、ハジメは聞く価値すらないと即行で切って捨てた。そして、無言のまま引き金を引こうとしたその瞬間
シュパッ!!
風を切る音が室内に木霊する
狙い違わず魔人族の女の首が飛び、宙を舞う
静寂が辺りを包む。クラスメイト達は、今更だと頭では分かっていても同じクラスメイトが目の前で躊躇いなく人を殺した光景に息を呑み戸惑ったようにただ佇む。そんな彼等の中でも一番ショックを受けていたのは雫だった
覚悟はしていた
この世界に来てしまった以上このようなことはいつか起きると頭の中でずっと思っていた
しかし…魔人族を…いや…人を殺したのは自分ではなく…自身がずっと気にかけていた男
光輝「南雲、そいつにトドメを刺すのにどれだけ手間取っている」
天之河光輝その人だった