創造のハジメと破壊の光輝   作:スカイハーツ・D・キングダム

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第四十一話 怒る鎧武者

 

カズマ「ありゃりゃ…随分とやっちまってんな…」

 

愛子を救出し、王国外へとたどり着いたカズマが目にしたのは、ユエ達によってあちこちで地にふしている魔人族の姿があった

 

だが全員息はしており、怪我はしてるが生きている

 

フリード「……貴様が、人間族側の攻略者のまとめ役か」

 

カズマ「…ま、一応な……名はサトウカズマ……アンタが魔人族側の攻略者、フリードであっているな?」

 

フリード「そうだ……貴様の仲間の眼帯をつけていた男が言っていた……貴様は私が知らないことを知っている……そしてそれは、我が魔人族を含めたこの世界の全種族の存亡に関わるものだとな……それがハッタリかどうかはわからないが興味がある…」

 

カズマ「……そうか…なら教えてやる……俺の目をよく見てな」

 

そう言うとカズマは月読を発動した

 

するとカズマとフリードは一切微動だにしなくなった

 

それを見た周りの魔人族はカズマが何かしたと思い全員が武器を持ち魔法を放とうとしてきた

 

それをユエやシアにティオが食い止めた

 

???「貴様!!カトレアだけじゃなく!!フリード様まで!!」

 

雄叫びを上げながら金髪を短く切り揃えた魔人族の男が襲いかかったがそれをシアがドリュッケンで受け止めた

 

ユエ「……カトレア?」

 

金髪の魔人族「赤髪の魔人族の女を覚えているだろう?貴様らがオルクス大迷宮で殺した魔人族の女だ!!」

 

それを言われたユエは思い出した

 

一方でカトレアに会ったことのないシアとティオはそれがカズマがオスカーの隠れ家に残っている魔人族の女であることを思い出した

 

金髪の魔人族「よくも、カトレアを……優しく聡明で、いつも国を思っていたアイツを…………貴様らだけは!許せない!!」

 

そう叫ぶと持っている武器をシアに向かって振り下ろした

 

金髪の魔人族「!!」

 

その瞬間、横から武器を握っていた腕をカズマが掴んで止めた

 

シア「カ、カズマさん!!」

 

カズマ「悪い…今終わったところだ……んで、話はフリードに月読掛けていた時から聞いていたが……なあ、もしかしてお前の名はミハイルか?」

 

ミハイル「!?な、なぜお前が…俺の名を…」

 

カズマ「カトレアがロケットペンダント握りながら呟いていたの聞いてたからな…」

 

ミハイル「貴様が、俺の婚約者の名を!気安く呼ぶな!!」

 

カズマ「落ち着け、お前の婚約者は殺してねえし捕虜にもしてねえって…」

 

ミハイル「!!な、何を言って…」

 

カズマ「ま、それは自分の目で確かめてきな…」

 

そう言うとカズマはミハイルの胸に手を当てると、テレポートを発動しミハイルを転送させた

 

突如消えたミハイルに周りの魔人族達も驚きの声を上げつつすぐにカズマに攻撃をしようとしてきたが

 

フリード「やめろ…」

 

フリードがそれをやめさせた…

 

魔人族「フ、フリード様!?し、しかし、ミハイルが」

 

フリード「……ミハイルは消されたわけではない…そうなのだろう?」

 

カズマ「ああ、会いたい人の所へ移してやっただけだ…」

 

フリード「……引くぞ」

 

そう言うとフリードはゲートを作り、自身の配下の魔人族達を引き連れ、その場を去った

 

カズマ「ぐっ!」

 

フリード達が去った直後、カズマは目を抑えながら苦しむ

 

ティオ「カズマ!?」

 

シア「カズマさん!?」

 

ユエ「!!」

 

カズマ「だ、大丈夫だ……光輝と違って、一回一回の負担がでかいな……こりゃあ後数回程使えば失明するかもな」

 

シア「あ、あまり使いすぎない方が…」

 

カズマ「ああ…わかってるさ……それより、俺達も王宮の方へ!!」

 

その時、王宮の方から膨大な魔力の放出と衝撃音と共に王宮の一部が倒壊した

そして王宮の方から紫色の矢の様な形状の物が黒炎と共に天へと向けて放たれた

 

カズマ「!!…まさか…あれは」

 

ティオ「!カズマ!」

 

カズマ「わかってる!!お前らこい!王宮へ飛ぶぞ!」

 

そう言うとカズマはユエ達と共にテレポートで王宮へ転移した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雫「はぁ…はぁ……」

 

香織「し、雫ちゃん!!」

 

雫「私は良いから!……香織は他のみんなの傷を治して!」

 

ノイントとの戦闘が続くこと数分

 

ノイントからの総攻撃を受け続けた地球組の面々は皆大きく負傷はしているもののどうにか生きている

 

それは治療師であり、再生魔法を会得している香織がいるからであり、香織が居なければすでに何人かは死んでいただろう

 

そして今、ノイントの攻撃からクラスメイト達を守っているのは雫ただ一人のみ

 

幸利や恵里は魔力切れになり戦闘不能

龍太郎をはじめとした前衛組は軒並みやられて地にふしている

 

ノイントの拘束を解く原因を作った勇輝はというと前に出てノイントの攻撃を避けることも防ぎ切ることもできず、早々にダウンした

 

雫はというと身体中に傷ができており、ノイントの攻撃からクラスメイトを守るので精一杯で一切の攻撃が出来ないでいた

 

一応後方から魔法組の魔法攻撃をしたが、ノイントに当たる前にまるで砂に溶けるかのように粒子状になって消える

 

それを見て雫は気付いた

 

ノイントの能力は『分解』

魔法を含めたありとあらゆる物を分解し消し去る

 

触れただけで一発ゲームオーバー

飛ばしてくる銀羽の魔弾に分解の効果がないのは相手が本気ではないからだろう

 

ジワジワといたぶってから最後にとどめを刺そうと考えてるのだろう

 

感情がないとか言っていた割に随分とSっ気のある攻め方をすると雫は思っていたが、これのお陰で現状死者がでてないと思うと複雑な心境である

 

だが、雫はただ守っているわけではなかった

 

守りながらも、ずっと試していた

攻撃を防ぎながらそれを同時並行でするのはきついがそろそろ発動できそうだ

 

雫「『界穿』!!」

 

雫が発動した魔法は空間魔法であり、フリードが使っていたようなワープゲートを生み出す魔法で、それを自身の後ろにいる香織を含めた面々の足元にワープゲートを作成した

 

香織「!?雫ちゃ─」

 

雫の意図に気付いた香織が親友の名を叫ぶが言い切る前にワープゲートに消え、ワープゲートも消滅した

 

ノイント「……自らの命と引き換えに彼らを逃しましたか……」

 

雫「はぁ…はぁ…はぁ…それが…私の役目だからよ…」

 

ワープゲートが消えたあと、膝から崩れ落ちる雫

雫はわかっていた

仮にワープゲートを作成できたとしても、今の自身の魔力と体力では逃げられるのは自分以外の面々だけであり、その後の自身には逃げる力も抗う力も無くなる事を

 

それでも雫には、彼らを誰一人として死なせたくなかった……彼らを助けるためなら、自分の命をかける腹積もりでいた

 

たった一人で皆を守り、逃し、己の命すらかける覚悟を持つ彼女は、他の者が見れば勇者である勇輝よりも勇者であると言えるだろう

 

ノイント「貴方を排除したあとは…彼らも排除しなくては……」

 

そう言うとノイントは片手を雫へ向ける

その手からは銀色の魔力が集まりだした

 

それはアニメや漫画とかに出てくるエネルギー砲のようなものであり、くらえば確実に死ぬ

しかし、今の雫には防ぐ力も避ける気力も残ってなかった

 

雫は覚悟した……今度こそここで自身は終わりだと

覚悟を決めた

しかし、刀を握る手は決して弱めず、ノイントがこれから放つであろう攻撃に目を瞑ることもせず、まっすぐと、目を逸らさず睨みつけた

 

たとえ最後の時であっても、逃げない

 

そう心の中で強く思う雫

 

そしてのノイントの手に銀色の魔力が完全に集まり

 

雫「……香織…光輝…」

 

銀色の光とともに雫に向かって放たれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノイント「……?」

 

雫「……え?」

 

かと思うと、雫の目の前に何かが飛んだ

 

飛んだそれには金属の武具がつけられており、つい先程まで何かを放とうとしていたのか、銀色の光が掌から出ていた

 

そしてそれの後ろには赤い液体が付着していた

 

最初はそれがなにか分からなかったそれが、ノイントの腕だったと気づくのに数秒近くかかった雫

 

そんなノイントの後ろから誰かが近づいてきた

 

ノイント「!!」

 

それに気付いたノイントは一瞬でその人物の後方へ移動し、そのまま銀羽の魔弾を放った

 

が、それを身体から紫色の骸骨の形状をした物に防がれた

その人物は片手に刀を握りしめ、雫に歩み寄り、膝を曲げ同じ目線になろうとした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光輝「……済まなかった……来るのが遅れた」

 

雫「こ、光輝…」

 

その人物、光輝は悲痛の表情を浮かばながら、雫に謝る

 

そんな中でもノイントは容赦なく魔弾を放つ

 

しかも今度のは分解の魔法を含ませたものであり、須佐能乎の身体に命中すると、徐々に分解し出した

 

ノイントはいつの間にか現れたイレギュラーである光輝を早急に排除しようと躍起になっていた

 

自身の腕を一瞬で切断し、攻撃を防ぐ鎧のようなものを出した光輝にこれまでにないくらい本気で排除しようとした

 

光輝「………貴様が……雫を殺ろうとしたのか…」

 

ノイント「……だからなんだといいますか?イレギュラーは全て排除……それが我が主の命であり…感情も自我も持たない私の唯一の使命です…」

 

光輝「……そうか……ならいい……ならばこれから貴様の心に初めての感情を植え付けてやる。その感情の名は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恐怖だ

 

その言葉と共に、光輝の須佐能乎の姿が変化した

それまでの須佐能乎は紫色の骸骨だったが、変化した姿は以前までのものとは別物だった

その姿は骨格を覆う人型であり、陣羽織を纏った武将のような姿となった

その須佐能乎の腕には盾と一体化した弓が装備されており、放出している魔力も普段の物とは比べ物にならないほど向上していた

 

ノイント「!?」

 

その姿…そして光輝の両眼の万華鏡写輪眼を前にしたノイントは無意識のうちに天井を破壊し飛んで逃げた

 

なぜ勝手に動いたのかは分からなかった

だが本能が…これ以上ここにいるのは不味いと感知したのだ

 

が、そんなノイントを見た光輝は

 

光輝「逃さん……」

 

光輝の須佐能乎が腕に取り付けられていた弓をノイントへと向けられ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光輝「『須佐能乎加具土命(スサノオカグツチ)』……死ね」

 

そう呟くと弓に装填させた紫色の矢に黒炎が纏わりつき

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノイント「!!!」

 

射出され、その速度は、ティオをも上回る速度で飛ぶノイントに一瞬で追いつき、一瞬で胴体を貫く程だった

 

身体を貫かれたノイントはそのまま落下した

だが、黒炎は消えることなくノイントの身体を焼き尽くす

 

最後にノイントの脳裏を過ぎったのは、自身を圧倒的な力でその命を奪おうとした、万華鏡写輪眼を開眼させた光輝の怒りの形相だった

 

すると感情のないはずの自身の心に言いようのない気分が過ぎった

主の前でも一度としてよぎったことのない…それの前にいることも目にすると…心を鷲掴みにされ、自身は何もできない無力感…

 

それが自身の心に宿した最初で最後の感情である……恐怖心であるとは気付くことなく、ノイントの身体は地上に落ちる前に焼失したのだった

 

 

本作の投稿が四十話を超えました。これから出す原作改変キャラクターの中で誰が好きですか?

  • 友達と優しさを持つハジメ
  • 闇を抱えた孤独の光輝
  • 物凄く動いてまわってるカズマ
  • カズマを支える相棒兼正妻のアクア
  • 影薄だけど友達思いの浩介
  • 原作と違い闇を感じない恵里
  • 原作と違い救済され闇を祓われた幸利
  • ティオに惚れられた心優しきウィル
  • 光輝を孤独にさせない一途な雫
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