創造のハジメと破壊の光輝   作:スカイハーツ・D・キングダム

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投稿初めて2ヶ月と2週間ちょっとで50話過ぎたのは普通に快挙です。これは一年かけて投稿する数だったので…


第四十六話 四つの証と再生の力

 

ハジメ「ついに来た……思えばここを後回しにしてまた来るのにどれほど掛かったか…」

 

カズマが恵里を連れ回した後、一行(カズマ、アクア、めぐみん、ダクネス、ハジメ、ユエ、シア、香織、ティオ、光輝、雫)は再びフェアベルゲンに到着した

 

丁度霧は晴れており、大樹までたどり着くことができた

 

また亜人達の中には一部がカズマに賛同しエヒトに立ち向かうと決めた物が現れた

 

しかもハウリア族はカムを含めた全員が集った

 

それに喜んだカズマがテレポートで彼らをオスカーの隠れ家まで送った

 

一行が大樹の前にある石板に近づく

 

そこには4つの攻略の証と再生の力と書かれており、ハジメがこれまで得た大迷宮の証を取り出しながら、証をはめ込む窪みがあり、ハジメが神山以外の攻略の証をはめ込んだ

 

直後、大樹そのものが盛大に輝き、紋章が出現した

 

ティオ「む? 大樹にも紋様が出たのじゃ」

 

ユエ「……次は、再生の力?」

 

カズマ「多分な……ユエ、アクア、香織…やってみな」

 

カズマに言われた3人が大樹に出現した輝く紋様に歩み寄り、そっと手を触れながら再生魔法を行使する。 直後

 

パァアアアアア!!

 

今までの比ではない光が大樹を包み込み、3人の手が触れている場所から、まるで波紋のように何度も光の波が天辺に向かって走り始めた。 燦然と輝く大樹は、まるで根から水を汲み取るように光を隅々まで行き渡らせ徐々に瑞々しさを取り戻していく

 

シア「あ、葉が……」

 

ダクネス「生命に…満ちているな」

 

まるで、生命の誕生でも見ているかのような、言葉に出来ない不可思議な感動を覚えながら見つめるハジメ達の眼前で、大樹は一気に生い茂り、鮮やかな緑を取り戻した

少し強めの風が大樹をざわめかせ、辺りに葉鳴りを響かせる。と、次の瞬間、突如、正面の幹が裂けるように左右に分かれ大樹に洞が出来上がった。数十人が優に入れる大きな洞だ。 ハジメ達は顔を見合わせ頷き合うと、躊躇うことなく巨大な洞の中へ足を踏み入れた。 ハジメが少し懸念していたこと――実際に四つ以上の大迷宮を攻略していないメンバーは樹海の大迷宮に挑戦できないのではないかという点については、どうやら杞憂だったようである

 

問題なく全員が洞の中へ入ることが出来た。 おそらく他の大迷宮と同じく、『入りたければ、あるいは入れるものなら入ればいい。但し、生きて出られる保証は微塵もないけど』というスタンスなのだろう

 

直後、洞の入口が逆再生でもしているように閉じ始めた。 入口が完全に閉じ暗闇に包まれた洞の中で、咄嗟にユエが光源を確保しようと手をかざした。が、その必要はなかった。 なぜなら、足元に大きな魔法陣が出現し強烈な光を発したからだ

 

香織「きゃあ!な、なにこれ!?」

 

雫「なになに! なんなのっ!」

 

ハジメ「騒ぐな! 転移系の魔法陣だ! 転移先で呆けるなよ!」 動揺する香織達にハジメが注意した直後、彼等の視界は暗転した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマ「っ……ここは……」

 

再び光を取り戻したハジメ達の視界に映ったのは、木々の生い茂る樹海だった。大樹の中の樹海……何とも奇妙な状況である

 

アクア「みんな、大丈夫?」

 

アクアが軽く頭を振りながら周囲の状況を確認し仲間の安否を確認した。それに雫が「大丈夫」と返事をする。ユエ、シア、ティオ、香織も特に問題はないようで、周囲を警戒

 

ハジメ達が飛ばされた場所は、周囲三百六十度、全てが樹々で囲まれたサークル状の空き地であり、取るべき進路を示す道標は特に見当たらなかった。 頭上は濃霧で覆われているので飛び上がって上空から道を探すことは出来そうにない。

 

ハジメ「……取り敢えず、探すしかないな」

 

光輝「……」

 

ハジメは不機嫌そうに呟きながら白眼を開眼し道を探しながら歩く

 

それを見てカズマ達が頷く

他のメンバーもその後を付いて行く。しかし、ハジメだけは、どこか瞳に冷たさを宿しながら何故かその場を動かない

 

歩き出して、それに気がついたシアが頭上に〝?〟を浮かべてハジメの方へ振り返った

 

シア「……ハジメさん? どうし――」

 

シアが、ハジメに声をかけた……その瞬間、 シュバッ! そんな風切り音が響いたかと思うと、一瞬でユエとティオがワイヤーに巻き付かれた挙句、両端の球体が空中で固定され拘束されてしまった。ハジメが、神速で〝宝物庫〟から拘束用アーティファクトであるボーラを取り出し投げつけたのである

 

ジタバタともがくユエ、ティオ。そんな彼女達を見てシアと香織が唖然とする。

 

更にそのそばでは雫を須佐能乎で拘束する光輝

カズマに向けて水の鎖で拘束しそれぞれ杖と剣を向けるアクアとめぐみんとダクネス

 

香織もどこか緊張したような表情でハジメ達に視線で事情説明を求めた

 

ハジメ「……少し黙ってろ」

 

ハジメはそれだけ言うとユエのもとへ無言、無表情でスタスタと歩み寄った。 そして、自分を困惑したように見上げるユエの額にゴリッとドンナーの銃口を押し付けた。その瞳には絶対零度の冷たさが宿っており、ハジメが激烈な怒りを抱いていることが示されていた

 

ユエ「ハジメ……どうしっ」

 

ユエが、自分に銃口を向けるハジメを見て信じられないといった表情をする。そして、ハジメの名を呼びながら疑問の声を上げようとした。 が、その直後、 ドパンッ! ハジメは躊躇うことなくドンナーの引き金を引いた。樹海に、乾いた炸裂音が木霊する。一応、銃口は額から外されてユエの肩に向けられていたが、それでもハジメが最愛の恋人を撃ったことに変わりはない

 

その事実に、シア達は当然激しく動揺する

 

そして、ハジメの正気を疑うような眼差しを向けた。

 

香織「な、何をやってるの! ハジメ君!」

 

シア「ハジメさん! やめて!」

 

シアと香織が、焦燥感に満ちた制止の声を上げハジメを止めようとするが、そこでようやくシアが違和感に気がついたようで逆に香織を手で制した

 

ハジメ「許可なくしゃべるな、偽物。紛い物の分際でユエの声を真似てんじゃねぇよ。次に、その声で俺の名を呼んでみろ。手足の端から削り落とすぞ」

 

ハジメが声を発した瞬間、まるでその場が極寒の地にでもなったかのように冷気で満たされた。実際に気温が下がっているわけではない。その身から溢れ出る殺意が、生命の発する熱を削ぎ落としているのだ。心なし、周囲が暗くなった気さえする

 

またその側からアクア達の憤怒まで伝わっていた

 

アクア「ねえあなた…なに私達のカズマさんの姿で喋ってるの?」

 

めぐみん「死にたいのですか?今すぐにその身体をその世界から細胞残らず消し去ってやりますか?」

 

ダクネス「本物のカズマをどこへやった?話さなければここを貴様の墓場にしてやる」

 

その彼女達の憤怒を上回るほどの殺意が光輝から垂れ流れていた

 

光輝「……悪趣味だな……ここは…下手すればライセンやメルジーネの大迷宮の方が幾分かマシなほどに」

 

ハジメ「お前は何だ? 本物のユエは何処にいる?」

 

ユエ「……」

 

ユエの姿をした〝何か〟は表情をストンと落とすと無機質な雰囲気を纏って無言を貫いた

〝何者〟ではなく〝何か〟なのは、撃たれた肩から血が流れ落ちないので〝人〟ではないのは確かだ

 

ドパンッ!

 

ハジメは、今度は逆の肩を撃ち抜く。しかし、ユエの偽物は表情一つ変えることはなかった。どうやら痛覚がないらしい

 

ハジメ「答える気はないか。……いや、答える機能を持っていないのか。ならもういい。死ね」

 

ドパンッ!

 

ハジメは、ドンナーの銃口をユエの額に向けると今度こそ頭部をレールガンで撃ち抜き吹き飛ばした。ユエ(偽)の後方に、何かがビチャビチャと飛び散る。

 

思わず顔を背ける香織達だったが、堪えてよく見てみれば飛び散ったのは脳髄などではなく赤錆色のスライムのようなものだった。頭部を失ったユエ(偽)の胴体は、一拍おいてドロリと溶け出すと、同じように赤錆色のスライムに戻りそのまま地面のシミとなった

 

ハジメは続けてボーラで拘束しているティオの頭部も撃ち抜く

 

その傍らではアクアがカズマを水牢に閉じ込めたかと思うと手をグッと握る

すると水牢は一気に圧縮し中にいるカズマは潰れた

しかし、出てきたのはユエの偽物と同じスライムモドキだった

 

そして光輝も天照を使い雫を焼き尽くすが悲鳴一つ挙げずに焼失した

 

ハジメ「チッ。流石大迷宮だ。いきなりやってくれる……」

 

シア「ハジメさん……ユエさんとティオさんにカズマさんと雫さんは…」

 

ハジメ「転移の際、別の場所に飛ばされたんだろうな。僅かに、神代魔法を取得する時の記憶を探られる感覚があった。あの擬態能力を持っている赤錆色のスライムに記憶でも植え付けて成り済まさせ、隙を見て背後からって感じじゃないか?」

 

ハジメが恋人をダシにされて不機嫌そうに表情を歪ませる。ハジメの推測を聞いて香織とシアが感心したように頷いた

 

香織「なるほど。……それにしてもハジメ君だけじゃなくて光輝君にアクアちゃん達もよくわかったね」

 

シア「はい、私達にだって見分けがつかなかったのに、どうやって気がついたんですか?」

 

シアが、また成り済ましで仲間に紛れられたら困るとハジメ達に見分け方を聞いた

 

そんな疑問に対するハジメの答えは……

 

ハジメ「どうって言われてもな。……見た瞬間、わかったとしか言いようがない。目の前のこいつは〝俺のユエじゃない〟って」

 

アクア「馬鹿にしないでくれない?こちとら何十年連れ添ってると思ってるの?」

 

めぐみん「全くですよ、アクアと違って私とダクネスはブランクがありますが」

 

ダクネス「私達が生涯唯一人惚れた男の事を見分けがつかない訳がない!」

 

ある意味、惚気とも言えるような回答に香織とシアがガクッと脱力した

 

ちなみに光輝はというと

 

光輝「知らん、目にした瞬間に身体が勝手に動いた」

 

本能なのかそれとも勘なのかは知らないが光輝は雫を見たときに一瞬でそれが本物ではないと察知した

 

ちなみにハジメと光輝はともに魔眼を使ってない

 

こうして一行は、大迷宮のその先を進んでいくのだった

本作の投稿が四十話を超えました。これから出す原作改変キャラクターの中で誰が好きですか?

  • 友達と優しさを持つハジメ
  • 闇を抱えた孤独の光輝
  • 物凄く動いてまわってるカズマ
  • カズマを支える相棒兼正妻のアクア
  • 影薄だけど友達思いの浩介
  • 原作と違い闇を感じない恵里
  • 原作と違い救済され闇を祓われた幸利
  • ティオに惚れられた心優しきウィル
  • 光輝を孤独にさせない一途な雫
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