カズマ「おい!起きろ光輝!雫!!」
魔法陣を通り抜けた一同は、それぞれが甘く優しい理想の世界にいる夢を見ていた
ハジメが目を覚ますと既にカズマとアクアとめぐみんとダクネスが起きていた
曰くこの手の精神的な試練には慣れていたとのこと
要は経験の差
これにはハジメも伊達に年食ってないなと思った
その後次々とメンバー達が目を覚ます
なお魔法陣を抜けたあとにはゴブリンに変わっていたカズマとユエと雫とティオは元の姿になっていた
その後目覚めた順番にどんな夢を見ていたのかを聞くと
カズマ達伝説のパーティーは生前の異世界での楽しい冒険者ライフを送っていた
ユエは吸血鬼族の王妃として生き、ハジメとの間にダース単位で子宝に恵まれていた
シアは家族が追われる前にハジメ達と出会い、その上一緒に暮らしており、シアの弱さを許容するような生き方を許されていた
ティオはウィルに毎日のように容赦のない責めを受けていた
香織はハジメとのR18指定の夢を見ていた
しかし一同はそんな優しくも甘い理想郷の世界に大きな違和感を覚え、最後には自力で破った
そして最後に目覚めた光輝と雫だったが、その表情はあまり良くないものだった
光輝は不機嫌そうであり、雫も夢の内容になにか不満があるのかあまりよろしくなかった
気になったカズマがふたりにどんな夢だったか聞くと
光輝「実に反吐が出る不快な夢だった」
雫「あんな理想と甘さしかない夢を受け入れかけていた自分に腹が立つ」
と、夢の内容を教えてはもらえなかった
それから一同は再び先へ進むと様々な試練が遅い掛かった
触れると発情する液体の雨を降らすスライムに襲われ、高い異常状態耐性を持つダクネスとアクア以外は皆やられたがハジメは当たらなかった為発情せず、ユエ達は一度は発情仕掛けたが持ち前の精神力で耐え、ティオは『妾はご主人様(ウィル)の下僕ぞ! この程度の快楽、ご主人様(ウィル)から与えられた痛みという名の快楽に比べれば生温いにも程があるわ!! 妾をご主人様(ウィル)以外に尻を振る軽い女と思うてくれるなよぉ!!!』と叫んだ
これには一同引いていた
なお唯一ダクネスだけはティオの言葉に強い共感を覚えたそうだった
カズマはある程度の耐性を持っており、めぐみんは発情仕掛けるたびにカズマに軽めの魔法を流し痛みで発情を止めていた
雫はというと剣術を習う上で、父から心を静める方法はみっちり叩き込まれていたようで精神統一で耐えていた
そして光輝はというと
光輝「!!」
自らの身体に雷を流していた
その表情は自分を発情させ、女性陣(特に雫)をそういうふうに見させようとしたスライムに対し深い苛立ちを感じていたようだった
そしてスライムは全て天照で焼き尽くされたのだった
やがて発情は止み、一行は歩き続け、再び魔法陣を見つけ、そこに飛び込んだ
ハジメ達が転移した場所は、やはり洞の中だった。
しかし、いつもと違うのは正面に光が見えること
外へと通じる出入り口が最初から開いているのだ。 ハジメが周囲を見渡せば、メンバーも欠けずに転移して来た様子。白眼を使っても偽物の存在は感じ取れない。つまり、今回はそのまま進めということなのだろう。 ハジメ達は互いに一つ頷き合うと光が差し込む出入り口に向かって歩みを進めた
ハジメ「これは……まるでフェアベルゲンみたいだな」
ハジメが光の先を見てそう呟く。その感想にユエ達も確かにと頷いた。 洞の先はそのまま通路となっていたのだが、その通路と見紛うものは洞から続く巨大な枝だったのだ。ハジメが背後を振り返れば、端を捉えきれないほど巨大な木の幹が見える
つまり、ハジメ達がいたのは巨木の枝の根元にある幹に空いた洞だったというわけだ。 木が大きすぎて幅五メートルはある枝がそのまま通路となり、同じく、巨木のあちこちから突き出している巨大な枝が空中で絡み合って、フェアベルゲンと同じように空中回廊となっているのである
フェアベルゲンと異なるのは、向こうが幾本もの大きな木から生えた枝が絡み合って空中回廊となっているのに対し、こちらは、巨木一本から生えた枝だけで広大な空間に空中回廊を作り上げているという点だろう
上を見上げれば石壁が見えるので、ここが馬鹿でかい地下空間だとわかる。そして、この世に大樹のような巨木が何本もあるとは思えないことから、ハジメ達が立っている巨大な枝とそれが生えている背後の巨木は……
ユエ「……大樹?」
シア「そういうことになりますよね。ここは大樹の真下の空間ってことですか」
香織「でもそれだと、地上に見えてた大樹って……」
ダクネス「ふむ、地下の幹から枝が生えているということは、本当の根はもっとずっと地下深くということだな。ならば、地上に見えていた部分は大樹の先端部分という事になりそうだ」
ティオ「 いやはや、大樹の存在は知っておったが、まさかあれがほんの一部だったとは……」
アクア「本当の大きさはどれくらいになるかしら?」
皆が皆、改めて大樹の凄まじいまでの巨大さに度肝を抜かれて無意識に頭上を仰いだ。視線の先は天井の壁に阻まれていたが、それでも全員、天を衝く大樹の姿を幻視する。
と、その時、シアのウサミミがピクピクと動き出した。何かの音を捉えたようだ
シア「何の音だろう?」
と、その正体を確かめるべく枝の淵へと歩いていく。 ガサガサ、ザワザワと微かに聞こえるそれは何となく生理的嫌悪感を覚えるもので、ずっと下の方から響いてくる。シアはウサミミ障りなその音に顔をしかめ、いつの間にか鳥肌の立っていた肌をさすりながら、そっと下を覗き込んだ。
シア「ん~? 暗くてよく見えないです。……あの、ハジメさん」
ハジメ「どうした?」
シア「何だか下から嫌な感じの音が聞こえてくるんです。でも私の目じゃ暗くて正体が……」
ハジメ「ああ、俺に確認しろってことか」
シア「はい、お願いします。何か、蠢いてる? そんな感じの音です」
ハジメ「……嫌な音だってことはよくわかった」
そう言いながらハジメは白眼を開眼しようとしたが
カズマ「ああハジメ……俺……分かっちゃったわ……この音の正体」
突然カズマがハジメに向かってそう言った
それに怪訝そうな目を向けるハジメにカズマは
カズマ「多分見たら後悔するぞ……いや、どのみち後悔するか……あの音……地球出身者やアクアにめぐみんとダクネスも聞いたことあるやつだ……」
ハジメ「いやだから何なんだよ正体は!」
カズマ「……そうだな……ヒントは台所によく出没し…その見た目のインパクトは一度見たら忘れない……ハエは3匹見かけてもなんともないが、そいつは一匹見つけただけでもパニックになる程の圧倒的存在感……そして圧倒的な生命力とIQ300超えの超生物……つまり?答えは」
ハジメ「……っ!?」
ハジメはそれが何か理解した途端、すぐに白眼を開眼してみせ、声にならない叫びを上げつつガバッ! と顔を上げて、目頭をキツく指先で摘みながら青褪めた表情をした
シア「ハ、ハジメさん!? 一体、どうしたんですか! ハジメさんがそんな反応するなんて……一体何を見たんです?」
ユエ「……ハジメ、大丈夫?」
カズマのヒントを聞いたハジメはまるで恐怖に戦くように顔を青褪めさせている姿に、一体何事かとユエ達も集まって来た
いや、よく見るとカズマ達伝説のパーティーと光輝と雫はカズマのヒントを聞きすぐに臨戦態勢を取る
つまり彼らはカズマのヒントを聞き、その正体に気がついたということ
ユエと香織が心配そうにハジメの背中をさすっている。シアも、そっと手を握った。 その温かさで少し気を持ち直したハジメは、真剣な表情で全員を見渡すと震える声で呟いた
ハジメ「……悪魔がいる」
ユエ/シア/香織「「「悪魔?」」」
要領を得ないハジメの言葉に三人娘が首を傾げる。
ハジメ「ああ、悪魔だ。お前等もよく知っている黒い奴等だよ…………」
そう言うとハジメも臨戦態勢を取る
ユエ達もなんのことだか分からないが同じように臨戦態勢を取る
やがて一行の目の前にカサカサカサと不快な音とともに姿をあらわしたの
一匹見つけたら三十匹はいると思え! という言葉と共に恐れられてきた黒い悪魔の名を冠する頭文字Gのあんちくしょう。いつもカサカサ這いよる混沌、陰から陰へ高速で移動し、途轍もない生命力でしぶとく生き足掻く。宙を飛べば、地球であっても混乱と恐慌の状態異常をもたらす固有魔法まで使える強者、お母さん達と飲食店の仇敵
その名を……ゴキブリ
そのゴキブリが、この地下空間の底辺に、数百万、数千万、否、もはや測定不能なほど蠢いているのだ。例えるならゴキブリの海。波の如く寄せては返すのはゴキブリの波だ
それが一行に襲いかかった
本作の投稿が四十話を超えました。これから出す原作改変キャラクターの中で誰が好きですか?
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友達と優しさを持つハジメ
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闇を抱えた孤独の光輝
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物凄く動いてまわってるカズマ
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カズマを支える相棒兼正妻のアクア
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影薄だけど友達思いの浩介
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原作と違い闇を感じない恵里
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原作と違い救済され闇を祓われた幸利
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ティオに惚れられた心優しきウィル
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光輝を孤独にさせない一途な雫