アクアやユエ、香織が結界魔法を使いゴキブリが近づけないようにした
迫りくる大量のGことゴキブリの群れに全員が持てる力のすべてを発揮しゴキブリの殲滅に当たった
香織や雫は何度か気絶しかけたがその度に他の面々が励まし、どうにか気を落ち着かせた(というよりこの地獄の光景から気絶して夢へ逃げることが許せなかった)
光輝でさえゴキブリに強い拒否反応を示しており、天照や豪火球に千鳥流しを使い100メートル以内に近づかせないようにしていた
ハジメも火炎放射器を使い汚物の消毒をする
どうにかこのペースならなんとかなると思っていたその時だった
結界に群がっていたゴキブリが一斉に引いたのだ
何事かと訝しむハジメ達の前でゴキブリの波は空中で球体を作ると、それを中心に囲むように円環を作り出した。 巨大な円環の外周に更に円環が重ねられ、次には無数の縦列飛行するゴキブリが円環のあちこちに並び始める。次第に幾何学的な模様が空中に作り出されるその光景を見て、ハジメの頬が盛大に引き攣った
ハジメ「おいおいおい、まさか……魔法陣を形成してるのか?」
カズマ「だから言っただろ?ゴキブリはIQ300超えの超生物だって。魔法だって使えてもおかしくねえよ!」
ハジメ「いやそれは追い込まれたり危険を察知した場合の話だろうが!!」
めぐみん「今がまさに向こうがその危険を察知して魔法が使えるくらいの頭脳を持ち始めたんじゃないですか?」
という感じでやばいと思ったハジメ達が一斉に攻撃をするがまるでその魔法陣とその魔法陣の中央に存在する球体を守るようにゴキブリの波が立ちはだかった。 文字通り、肉壁となってハジメ達の攻撃を阻む。吹き飛ばされ絶命したゴキブリの死骸が豪雨となって下方へ降り注ぐが一向に減ったようには見えなかった。 そうこうしている内に魔法陣が完成してしまったらしい。空中に浮かぶ直径十五メートル近い魔法陣が強烈な赤黒い光を放つ。そして、次の瞬間弾けるとゴキブリで構成された中央の球体がグネグネと蠢き形を変え始め、遂には……全長三メートルほどの巨大ゴキブリ……ボスゴキブリとなった
ボスゴキブリは、不快な鳴き声を発しながら赤黒い燐光を纏う。すると、周囲にゴキブリが集まり、更に魔法陣を形成し始めた。どうやら、ボスゴキブリは他のゴキブリを自由に操れるらしい。そして、新たな魔法陣の中央に幾分小さめの球体が幾つも形成され始める。
ボスゴキブリ程ではないが、大きく特殊なゴキブリが出現するのは明らかだ
ハジメ「チッ、させるッッ!?」
ユエ「……んっっ!?」 ハジメとユエが、同時に魔法陣に対して攻撃を加えようとした瞬間、突然、足元から魔力の奔流が発生した。 咄嗟に視線を落とす二人だったが、足場の枝通路には何もない。だが、ハジメの魔眼は枝通路の更に下――通路の裏側に、いつの間にかゴキブリが集まって魔法陣を形成している光景を捉えていた。 おそらく、眼前で派手に魔法陣を形成し、それに注目させている間にこっそりと作っていたのだろう。ハジメがマズイ! と思った瞬間には既に発動した後だった。 足場の枝通路を透過して赤黒い魔力が迸る。激しい光にハジメ達が顔を手で庇った。爆発したかのような閃光が周囲一帯を包み込み、そして収まった後、そこには……無傷のハジメ達の姿が
一体、何だったんだ? と訝しみながら、ハジメは隣のユエを見た
ユエ「……」
そうして湧き上がった感情は無事な姿に対する安堵でも、いつもの愛おしさでもなく…… ――嫌悪だった
いや、もう憎悪と言い換えてもいいかもしれない。そんな深く暗い感情を、ハジメは――――ユエに感じていた。 それは、どうやらユエの方も同じようだ
すぐ傍で、ハジメを見上げるその表情は憎々し気に歪められ、瞳には殺意すら宿っている
ハジメ「ユエ」
ユエ「……ハジメ」
互いに慣れ親しんだ名前を呼び合い、同時に不快感をあらわにする
ハジメ「……お前のことが滅茶苦茶憎いんだけど」
ユエ「……あなたのことが凄く憎い」
そして、同時に澱んだ感情をストレートに浴びせつつ武器を突きつけあった。ハジメはドンナーをユエの額に、ユエは蒼炎を宿らせた右手を掲げて。ついでに
ハジメ「あ?」
ユエ「んん?」
とヤクザ屋さんも真っ青なメンチを切り合う。
シア「ちょっと、何をしているんですか、二人共」
と、そんな一触即発の二人に、突如、声がかけられる。シアだ。ドリュッケンを肩に担いだまま、いや、どちらかというと振りかぶったような体勢で二人に制止の声を……
シア「お二人をぶっ殺すのは私ですよ? 勝手なことしないで下さい」
かけることもなく、ハジメ達と同じく、その瞳に嫌悪と殺意を宿らせて睨んでいた。 ハジメも、ユエに感じる殺意に近い悪感情をシアに感じる。ハジメが思わず射殺しそうになるのを堪えながら周囲を見渡せば、ティオと香織もハジメやユエ、そしてシアにとそれぞれがそれぞれに憎しみの眼差しを向けているのがわかった
光輝と雫も互いのことを憎むように見ていた
カズマ「……なるほどな…今のは好意と悪意の反転する魔法か…」
ダクネス「だ、大丈夫か!!」
アクア「私はなんとかね…一応異常状態の耐性はあるけど気を抜くと魔法の影響受けそうだわ……こういうとき女神だったときに使ってた羽衣があればこんな魔法の効果効かないのに…」
めぐみん「私は自分の魔力で魔法の効果の侵食を抑えてますが…結構キツイです」
一方、カズマ達伝説のパーティーは魔法の効果に抗っていた
ダクネスはパーティー随一の生身の防御力と高い異常状態耐性を持っており魔法の効果が反映されないでいた
カズマとアクアはダクネスほどではないが異常状態耐性を持っておりどうにか事なきを得た
そしてめぐみんは3人程の異常状態耐性は持ってはいないものの、持ち前の魔力で心身に作用する魔法の効果の侵食に耐えていた
カズマ「……さっきティオがここの大迷宮のコンセプトの考察していたが………絆だっけか?……たしかにそのとおりかも知れないな」
道中ティオはこの大迷宮のコンセプトについて考え、それは『絆』ではないかと考えた
大迷宮の入口の石板にもヒントがあり
その内容は
『四つの証』『再生の力』『紡がれた絆の道標』『全てを有する者に新たな試練の道は開かれるだろう』
最初のは4つの大迷宮攻略の証を指し
再生の力は再生魔法
紡がれた絆の道標は当初亜人族による大樹までの案内だけとおもっていたが、攻略において絆を試すという意味でもあったのではないか
仲間の偽物を見抜くこと、変わり果てた仲間を受け入れること、これぞ〝紡がれた絆〟が試されているのではないかというのがティオの考察
更に理想の現実の試練に快楽の試練、そして仲間同士の好意と悪意の反転の試練
最後の試練はかなり厄介極まりなかった
なぜなら味方を敵のように思うだけでなく、それまで嫌悪感を抱いていた敵……ゴキブリが愛おしく思えてしまい攻撃の手が緩めてしまう…
このままでは連携などまともに取れず、それどころか足を引っ張り合ってゴキブリの津波に呑み込まれるか、ボスゴキブリと次々と生み出されている体長一メートルくらいの中型ゴキブリを前に刃が鈍り餌食になるか
…… 普通なら絶体絶命というべき状況なのだろう
……しかし、ここにいるメンバーは普通などという評価からは最も縁遠い存在だ
特に
ハジメ「……なあ天之河、俺普段お前の事が何故か嫌いだ…初めて会ったときからな……けど今はその反対に仲良くやれそうだと思っている……が」
光輝「……ああ…俺もお前が嫌いだ…初めて会ったときから……俺もお前とは仲良くやれそうに思う……が」
ハジメ/光輝「「……それ以上に気持ちわりぃ!!!」」
この異常者共は魔法の効果が反映され、普段仲が良いとは言えない関係だったが魔法の効果で互いのことを快く思っている……そのことが魔法の効果を上回るレベルの気色悪さに上書きされた
更にふたりともかなりキレていた
魔法の効果で今は憎む気持を抱いて入るがハジメはユエとの愛情と優しさの日々を覚えているために自分達がどれだけ想い合っていたのか理解でき、その想いを利用されたが故のもの
光輝はかつて自身が傷つけてしまった雫へ憎悪の感情を向けたことによる怒りだった
二人の大切を弄んだが故の怒り
激烈などと言う表現ではまるで足りない、言葉で表現などとてもしきれない巨大な怒りが、今、互いに感じる好意を置き去りにし、更にはゴキブリに対する愛おしさをサディスティックなものへと転化する。それはきっと、今この瞬間だけでなく、これまでの迷宮の試練に対する鬱憤も含まれているのだろう
そして、それはハジメと光輝だけではなかった。 ハジメと光輝が発する物理的な衝撃すら伴っていそうな巨大な怒りのプレッシャーにゴキブリ達が怯んで後退る中、ユエ、シア、ティオ、香織、雫の5人もまた表情を怒り一色に染めて鬼のような形相になっている
各々がこれまで築き上げた絆や想いを踏みにじられたかのような怒りを覚え、自らの想いで元凶であるゴキブリへの好意を悪意に変えた
カズマ「あらら……これはゴキブリ達死んだな…」
アクア「これ私達必要かしら?」
めぐみん「まあ…危なくなったら加勢すればいいですよ」
ダクネス「ああ…今は彼らの怒りの鬱憤を晴らさせてやろう」
ダクネスの言葉にカズマ達は賛同した
そしてそこからは怒り狂ったハジメたちによるゴキブリの大虐殺劇が幕を上げ
それからゴキブリ達が全滅するのにそう時間がかかることはなかったのだった
本作の投稿が四十話を超えました。これから出す原作改変キャラクターの中で誰が好きですか?
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友達と優しさを持つハジメ
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闇を抱えた孤独の光輝
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物凄く動いてまわってるカズマ
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カズマを支える相棒兼正妻のアクア
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影薄だけど友達思いの浩介
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原作と違い闇を感じない恵里
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原作と違い救済され闇を祓われた幸利
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ティオに惚れられた心優しきウィル
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光輝を孤独にさせない一途な雫