すみません
今回も引用ばっかです。
そして物語もいよいよ最終章に近づきつつあります。
ハジメ達が、帰還の為の概念魔法を込めたアーティファクト作製の為、邸宅の一室に籠り始めてから、およそ二時間が過ぎている。ハジメとユエが気絶している間の時間も含めると、それなりに休んでいることになるので、かなり回復してきたはずだ。その余裕が、余計なことを考えさせるのだろう
その間に勇輝が目覚め、居間に訪れた
そんな彼を見る他の面々(シア、香織)の目は厳しかった
当然といえば当然
己の負に負けただけでなく、自分達が愛する人であるハジメや仲間である光輝を…実の弟を殺そうとしたのだから
本音をいえばシアもティオも勇輝は死んでも構わないとは思っているが、光輝に兄弟殺しをさせたくない思いで庇ったのだった
謝罪する勇輝に対しシアはその胸の内を話す
それに勇輝は顔を歪めた
そして
雫「……勇輝。……貴方の幼馴染として一つ報告するわ……私ね、彼が……
光輝のことを好きになったわ。ううん…ずっと前から好きだった……一人の女として見て欲しいと思ってる」
勇輝 「っ……」
カズマを除くその場の全員「「「「「!!」」」」」
雫の言葉に、勇輝の表情が一瞬歪んだ。更にカズマ以外の全員が反応した
ずっと傍にいた幼馴染からストレートに告げられた言葉はどれだけ取り繕おうと、やはり勇輝にとって認め難い現実なのだろう
勇輝「……それで、これからは光輝について行くってことか? ……雫、考え直した方がいいんじゃないかな? 悪いことは言わな――」
心の内に湧き出した黒い感情を極力漏らさないように気を付けながら、取り繕う勇輝の言葉に被せるように、雫は静かに首を振った
雫「勇輝。私は別に意見を求めているわけじゃないわ。今のはただの報告よ。幼馴染だから」
勇輝「……」
きっぱりした物言いに勇輝は苦虫を噛み潰したような表情で押し黙った。何となく、援護を求めて香織を見たが返って来たのは静かな肯定の表情
もちろん、肯定しているのは雫の言葉であり、その気持ちだ。 自分に同調してくれる者がいないと分かり、勇輝は表情を消していく。どうあっても、自分にとって好ましくない現実を退けることが出来ないのだと理解し、ままならない現実への苛立ち、焦燥、妬み、憎悪といった感情が、矛先を求めて彷徨い始めた
だが、感情に任せて暴れるということはない。その対象たるハジメや光輝はいないし、何より、それをして光輝に半殺しにされたばかりなのだ
暗く澱んだ感情はあるものの、それが牙を剥くことは当面ないだろう。それこそ、何か大きなきっかけでもなければ…… 何となく、勇輝の中の割り切れない暗い感情を察した香織達だったが、結局、自分で乗り越えなければならない問題なので、どうしたものかと顔を見合わせるに止まる。 そんな仲間の態度すら何となく心を逆撫でされてしまい、勇輝は行き場のない感情を皮肉な言葉に込めて発してしまう
勇輝「ははっ、皆、あいつらの味方だな。人を簡単に殺して、簡単に見捨てるような奴なのに……」
雫 「勇輝!」
雫が思わず声を上げる。シアやティオの視線が少し細められた。香織も、にこやかだった笑みが少し崩れる。 だが、それに気が付かず、いや、気が付いていたとしても行き場のない感情を子供のような精神は止めることが出来ない。故に、言ってしまう
勇輝「こんなことなら、あの時、橋から落ちるのは俺だったら良かッ!?」
それは、誰に対しても余りに無神経で心無い言葉だった。だから、あの事件でもっとも心を痛めた女の子達――香織と雫によって物理的に止められてしまう
パシンッ! と派手な音を立てて、ふたりの張り手が勇輝の頬に炸裂したのだ。 呆然と、叩かれた頬に手を添える光輝に、香織は振り抜いた手もそのままに、厳しいながらも、どこか悲しそうな表情で口を開いた。
香織「……勇輝くん。勇輝くんのことは大切な幼馴染だと思ってる。……だから……嫌わせないで」
勇輝「……か、おり」
勇輝が、思いがけない衝撃に言葉を失い、それでも何か言わねばと口を開きかけた、その時、 ゴゥ! そんな豪風の風圧にも似た衝撃が駆け抜けた
その正体は、絶大な魔力の波動。〝衝撃変換〟などされていないはずなのに、それでも体内の魔力が反応して衝撃と感じてしまうほど莫大な量の魔力が邸宅の壁を透過して広がったのだ
カズマ「おい…今のって…」
シア「……ハジメさん! ユエさん!」
雫「…光輝!!」
明らかに尋常でない事態にシアが、そしてふたりの入っていった部屋には未だ目を覚まさないでいる光輝がいることを思い出した雫が一気に部屋を飛び出していく。今まで、ハジメがアーティファクトを作るときに、こんな事態になったことはないのだ。 魔力の波動は脈動を打つように断続的に広がり続けており、メンバーの体内の魔力を強かに打った
しかし、そんなふたりの行動にハッと我に返った香織達は、直ぐに魔力を整えてシアと雫の後を追った
シアの言葉通り、魔力の波動はハジメとユエが発生源らしかった。二人が籠っている部屋に近づけば近づくほど、駆け抜ける魔力の波動は密度を増していく。台風の直撃でも受けたかのように荒れ狂う廊下をどうにか進むと、部屋の前に辿り着いた。 部屋の扉は既に開いており、シアと雫が二人の無事を確認する為、中に入った後のようだった。吹き荒れる魔力に顔を庇いながら、意を決して香織達も中へと踏み入る
そこに広がっていたのは、紅と金の魔力が螺旋の奔流となって吹き荒れる光景と、その中央で、膝立ちになりながら向かい合って手をつなぎ、瞑目したまま微動だにしないハジメとユエの姿だった
そしてふたりの背後には未だに眠ったままの光輝がいた
ハジメとユエの間には青白い光を放つ拳大の結晶といくつかの鉱物が置かれている
香織「シ、シア…雫ちゃんこれどうなって……」
雫「わからないわ…」
シア「でも、取り敢えず、ハジメさんとユエさん…それと光輝さんに何かあったわけじゃないみたいです」
先にやって来て、魔力の嵐にウサミミを盛大に弄ばれているシアと雫に香織が尋ねた
シアと雫は腕で顔を庇い姿勢を低くしながらも、目を細めてハジメとユエと光輝の姿を確認し、どうやら大丈夫のようだと安堵の息を吐く
その視線を辿れば、確かにハジメもユエも危険な状態にあるわけではないようだった。それどころか、二人共極度に集中しているようで、シア達が入って来たことにも気が付いていないようだった。額に流れる大量の汗が、今この瞬間も、概念魔法を込めたアーティファクトの作製に全力を注いでいることを示していた
そしてこんな状況でも目を覚まさない光輝
カズマ「……無事なら、出た方がいいな」
ティオ「そうじゃな。妾達のせいで失敗などしたら……お仕置きされてしまうのじゃ」
めぐみん「……そこは嬉しそうに言っちゃだめですよティオ」
ダクネス「…、お仕置き」
アクア「ダクネス!?」
シア達は、ハジメ達の邪魔をしないようそっと扉へ向かって後退した。 そんな中、勇輝だけがジッとハジメと光輝を見つめていた
その瞳に感情の色は見えないが、それが逆に激情を押さえ込んでいるようにも思えて危うく見える
雫「勇輝」
雫が呼び掛ける。しかし、勇輝は応えない
むしろ、スッと一歩を踏み出そうとした
雫「勇輝!」
勇輝「っ……」
咄嗟に、雫が勇輝の腕を取る。魔力の嵐にトレードマークのポニーテールをなびかせながら、真剣な眼差しで勇輝を真っ直ぐに見据えた。その視線に、まるで怯えたように動揺をあらわにして、勇輝は踏み出しかけた足を逆に一歩、後退らせた
その瞬間
シア「! 何ですか!?」
めぐみん「え、映像?」
ダクネス「暗い……洞窟か?」
眼前に突如、どこかの風景が映り始めた。まるで霧をスクリーン代わりに映像を映すように、魔力光そのものが媒体となって断片的に流れていく。特異な状況に、部屋を出るのも忘れて見入るシア達
アクア「!カズマ……ここって……」
カズマ「ああ……間違いない…【オルクス大迷宮】だな……」
その言葉にオルクス大迷宮に入ったことのないめぐみんとダクネスとシアとティオを除く面々が反応した
映っている洞窟の風景がカズマ達の知っている洞窟だったのだから
突然の事態と不可解な映像に困惑を深めるシア達だったが、やがて映像が巨大な四辻を映し岩陰から覗くようなアングルとなって、その奥に白い体毛と肥大した後ろ足、そして体を這う赤黒い血管のような筋を持ったウサギ型の魔物を捉えた瞬間伝わった感情と共に映像の正体を悟った
香織「これは、不安? ……それに焦り」
雫「恐怖も感じるわ。……記憶、なのね。この映像は」
ティオ「おそらくハジメじゃな。話に聞いていた〝奈落〟という場所の記憶というわけじゃの」
シア達の推測は正解だった
映像と共に、部屋を満たす魔力から伝わる感情。見た事もない明らかに異常な魔物を前に溢れ出る不安、焦燥、恐怖。どういう理由で、あるいは原因で、こんな事態になっているのかは分からなかったが、少なくとも、見える映像も感じる感情もハジメのものだということは理解できた。 奈落での出来事は、ユエと出会った後のことはともかく、それ以前についてハジメは多くを語っていなかった。既に終わったことであり、ハジメに苦労自慢や不幸自慢をする趣味はなかったからだ。単純に面倒だったというのもあるが。 なので、シア達は自分の知らないハジメの過去を知れると、一瞬、目配せをして意思疎通を図ると、部屋を出て行かずに穴が空きそうなほど真剣な眼差しで映像を凝視し始めた。好きな人の今を形成する始まりが知れるのに、退室など出来るはずがなかった。勇輝も興味が出たのか同じく映像に集中し始める
だが映像に映っていたハジメはそれまで散々見せてきた無双するほどの強さを持っておらず、むしろ魔物にいたぶられる姿だった
左腕を粉砕され、更に現れた爪熊がハジメを追い詰め、左腕を奪い、それを目の前で咀嚼される
自分を捉える眼光は、食料に対するそれで、噴き出す血と、徐々に形を失っていく己の腕が、否応なくその現実を助長する。 聞こえるはずのない絶叫が、魔力の波動に乗って伝わった。人という種族がまず向けられることのない眼を向けられ、実際に体の一部を喰い散らかされ、決壊した恐怖と苦痛。そして、恥も外聞もなく、ただ一ミリでも遠く恐怖の権化から離れたいと死に物狂いで穴ぐらへと這いずって行く。 映る映像は既に暗闇。伝わる感情は飽和してしまったのか既に判然としない。ただ、ハジメが泣き叫び、それすら徐々に弱まっていくことだけが、命の灯火が消えていく光景を連想させながら伝わった
やがて命からがら逃げ延びた先で水を滴らせる神秘的な結晶体と出会う。神結晶と神水だ。 ハジメはそれを飲み、砕かれた心を抱えて暗い洞窟の中で蹲った。助けを求めながら……どれだけ助けを求めようとも誰一人応えることのない圧倒的な孤独。自分という存在すら呑み込まれそうな暗闇。狂いそうなほどの飢餓感。絶えることのない幻肢痛
苦しんで苦しんで…その苦しみの果てに…ハジメは決心した
生き延びるため、故郷へ帰るため…それを邪魔する全てを殺し喰らい尽くすと
そして、武器を作ることしか出来ない力と、異世界の火薬の原料を駆使して、気の遠くなるような試行錯誤の末、兵器を産み落とし、己の心を一度は砕いた爪熊へ自分が戦えることを証明する為に戦いを挑みに……そこで光輝と再会し激戦の末、爪熊を制し、その血肉を喰らった
血肉を喰らうハジメと光輝だったが、その毒素に声を上げ苦しむハジメと声を出すことなく気力で耐えきる光輝
何十回、何百回の苦しみを超え…今の自分達が知るふたりへと変わった
――帰りたい
そのハジメの想いに呼応するように、部屋を満たす魔力が脈動した。いつしか、ハジメの体は紅色の魔力光に包まれており、ハジメとユエを中心にして、更に魔力が跳ね上がった。 だが、それは無差別に撒き散らされるような魔力ではない。二人と中心に渦巻く螺旋の奔流へ吸い込まれるように集束していく
――帰りたい
再び、魔力を通してハジメの純粋にして強烈な願望が伝播した。その想いに、心打たれたようにシア達が自分の胸元をギュッと握り締める。 紅の魔力は止まるところを知らず燦然と輝き、その紅の輝きを支えるように金色こんじきの魔力が寄り添う。キラキラと煌きながら徐々に穏やかさを取り戻していく魔力流は、ゆったりと二人の周囲を回り始める。それはまさに煌く銀河の如く
――故郷に帰りたいんだ
静かな、されど何者にも揺るがすことなど出来ない、自然とそう理解させられるような強烈な意志の込められた想いが染み渡るように伝わった。それはまさに、極限の意志と言うべきもの。 映像の中のハジメは、一度、天を仰いだ後、静かに瞑目した。自分の中で、想いと覚悟を確かなものとするように。そして、瞳をスッと開くと、迷宮の深部へ向けて通路の奥の深淵へと躊躇うことなく向かって行った
映像を映していた魔力光はそこで吸い込まれるように、ハジメとユエの周囲を周回する魔力の渦に加わる
勇輝は……力の抜けたような、空虚な眼差しを虚空に向けていた。その胸中には、先程、自分が奈落に落ちていればと言ってしまった時のことが過ぎっていた。 今の今まで、勇輝はハジメと光輝の強さを卑怯だとさえ思っていた。雫に、凄まじい経験をして来たに違いないと言われても実感など微塵もなく、ただ奈落に落ちることで簡単に力を手に入れて好き勝手やっている奴だと、本気でそう思っていたのだ
だが、知ってしまったふたりの道程は、自分のそんな思いを吹き飛ばすような凄まじいもので
勇輝「(……帰りたい……か)」
心の中で呟く。自分は果たして、そこまで帰郷を望んでいるだろうかと疑問が湧く。同時に、求められるまま勇者としてこの世界を救うと公言して来た自分の想いは、魔力を通して直接伝わったハジメの純粋で強烈な想いと比べると、何とも薄っぺらな気がして……
勇輝「(ち、違う……俺は間違ってない。南雲の想いは……わかったけど……でも、だからって……それに、香織まで……俺から何もかも奪って……)」
過ぎった自己否定の感情を、必死に振り払う
勇輝が自分の内面と問答していると、ハジメとユエに変化が現れた。正確には、ハジメとユエの間にある結晶体と鉱物に、だ。 澄み渡った紅い魔力に包み込まれ、徐々に形を変え、あるいは融合し、魔力を取り込んでいくそれらは、紛れもなく錬成が行われている証
香織「あれは、鍵……かな?」
雫「そうね。水晶で出来たアンティーク調の鍵みたいね」
ハジメとユエの間で形作られていくそれは、持ち手側に正十二面体の結晶体を付け、先端の平面部分に恐ろしく精緻で複雑な魔法陣の描かれた鍵だった。 神結晶と他の鉱物との融合で創られており、ハジメとユエの魔力を大量に取り込んで紅水晶に金の意匠があしらわれた何とも美しい芸術品めいたアンティークキーとして仕上がっていく。 そして、完全に形が創られた直後、今まで微動だにしなかったハジメとユエが、手を繋いだままスッと眼を開けた。薄く開いた瞳には、何も映していないようでもあり、二人にしか見えない何かを見つめているようでもあった。 異様にして、どこか神秘性も感じる雰囲気に、誰かのゴクリと生唾を呑み込む音が響いた。次の瞬間、今度は、二人の唇が震える。そうして小さく開かれた口から紡がれた言葉は……
ハジメ/ユエ「「――望んだ場所への扉を開く」」
刹那、恒星の如き眩い光の奔流が二人を中心に噴き上がった。一度は落ち着いていた銀河の流れは、まるで超新星爆発でも起したかのように部屋を純白の光一色に染め上げ、その場の全ての者の意識をも白く塗り潰した
『クリスタルキー』
それがこの鍵型アーティファクトの名前
その効果は〝導越の羅針盤〟でとある場所の座標を特定してから、クリスタルキーに魔力を注いで起動させ前方に突き出し、ある程度の目的地との距離や場所のイメージができなければ繋げられないが世界を超えることのできるアーティファクト
魔力の枯渇により意識を失いかけたふたりにカズマはすぐ自身の持つ魔力を分け与え意識を保たせた
カズマ「ふたりとも上手く完成させたな!」
ハジメ「ああ…」
カズマ「これで晴れて地球へ帰還できるな!!」
ハジメ「……ああ…」
シア「ハジメさん?」
香織「…どうかしたの?」
様子のおかしいハジメにシアと香織が声を掛ける
そして
ハジメ「……ユエ…
地球へ帰るの……先延ばしにしちまってもいいか?」
その言葉にその場にいたほとんどが驚愕した
あれだけ故郷へ帰ることを願い続けたハジメが故郷に帰ることを止めたのだから
それにユエも少し驚いた様子だったがやがて…
ユエ「……ん…わかった……」
ハジメの顔を見て納得した様子だった
カズマ「ハジメ…お前……いいのか?地球に帰らなくて…」
ハジメ「ああ…帰るさ……エヒトをぶっ殺して、全員でな」
アクア「!!」
ハジメの変貌に勇輝が突っかかる
勇輝「どういう風の吹き回しなんだい?散々この世界の人々のために戦いたくないって言っておいてどうして今になって」
ハジメ「勘違いするな…今だってこの世界の連中の為に戦おうなんて思っちゃいねえよ……ただ…気付いちまっただけだ」
勇輝「気づいた?」
ハジメ「カズマ……お前が…お前たちが命かけて神殺しを成し遂げたとして……俺はそんなお前達に胸張ってダチなんて言えるのか?ってな…」
勇輝「!そんな理由で」
ハジメ「どんな理由だって構わねえだろ…むしろダチの為に神殺しを手伝う…立派な理由じゃねえかよ」
ユエ「ん…そもそも他人の為に……戦うのに…理由なんていらない」
勇輝「!」
ハジメ「お前はなんだ?…自分が人を助けるのに他人を理由にしなきゃできねえのかよ」
勇輝「そ、そんなことは…」
ハジメ「そういうわけだ…シア…香織…悪いがまだ帰るわけに行かなくなった…まあ安心しろ…すぐに帰りたいやつは先に帰してやるから…だからお前らも」
シア「いいえ……ふたりが残るなら私も残ります」
香織「私も…ずっと考えてた…皆を置いて本当にこのまま帰ってもいいのかなあって…よかった…私だけじゃなかった……どこまでも付いていくよ」
ハジメ「……ふたりとも…」
カズマ「ハジメ…ユエ…シア…香織」
ハジメ達に続いてシアと香織も残って戦う決心し、そんな彼らにカズマが近づく
ハジメ「カズマ……本音を言えば…頼って欲しかった……俺は…お前に助けられてばかりのダチなんかじゃねえって言いたかった…」
カズマ「……………フッ……お前らが居れば百人…いや…一万人力だな」
それに笑みを浮かべるカズマ
その後ろでアクア達も嬉しそうにしていた
アクア「良かったわー!正直言うと、貴方達が居なくなるの少し寂しかったのよね」
めぐみん「途中から同行した身とは言え…結構情が湧いてますもんね」
ダクネス「心強いぞ…お前達が一緒で」
ユエ「アクア…めぐみん…ダクネス…」
カズマ「んじゃ、改めてよろしく頼むぞ」
そう言うとカズマが手を、それに続く形でめぐみんとアクアとダクネスも手を差し出した
ハジメ「ああ!」
ユエ「こっちこそ」
香織「またよろしくね」
シア「よろしくですぅ」
カズマにはハジメが、めぐみんにはユエが、アクアには香織が、そしてダクネスにはシアが握手した
こうして、晴れて攻略者パーティー内でエヒトを倒す者達が全員集結できたことに喜ぶ一同だった
が、その時
ハジメ「おい!」
突如彼らの背後から先程と同じように映像が投影された
もう終わったはずのそれはなんの前触れもなく流れ出した
ただし…その内容は先程のハジメの記憶ではなかった
香織「ねえ…あれって……もしかして………」
雫「……ええ…アレは
光輝の記憶ね」
そう…それまで眠っていた光輝の記憶だった
しかもそれは大迷宮での記憶ではなかった
香織「あれ?……これって…」
勇輝「!」
雫「……地球の…………それも……小さい頃のやつね」
光輝「ここは……」
神代魔法を手に入れ、脳に刻まれた知識の深さに耐えきれずオーバーヒートを起こし気を失っていた光輝
目を覚ますと底は真っ白な空間で、水面の上に立っていた
光輝「この感覚……確かオルクスでも…」
???「ようやく…この深層にまでたどり着いたか」
声がして振り替えるとそこには両目に青紫色の隈取りを付け両耳と後ろの長髪を束ねている青年が立っていた
光輝「お前は………あの時俺が見た記憶にいた……何者だ」
???「私は……お前が生まれてきたときから、お前の中からずっと見続けていた者
名をインドラという」
遂に長きに渡る伏線がここから回収されていきます!!
本作の投稿が四十話を超えました。これから出す原作改変キャラクターの中で誰が好きですか?
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