ハジメ「……この期に及んで…なにしに来た……天之河」
ユエを奪われた失意から全てを否定する存在となったハジメを止めたのは、パーティーを脱退した光輝だった
光輝「見ればわかるだろ……ここにいる神の一柱を始末しようと来たんだが…一味遅かったみたいだな………それだけでなく…ユエを連れてかれたか……まさか…器がユエだったとは…流石の俺も気づかなかったが……」
ハジメ「!……テメェ……何を知ってやがった」
光輝「……俺一人で全ての神を滅ぼすつもりでいたが……どうも不可能らしいな……お前らが戦っている様は見れなかったが…アルヴをお前が倒したのは、写輪眼で見てわかった…つまり俺もアルヴならともかく、それより格上のエヒト相手では…今の俺では勝てないことがわかった」
ハジメ「聞いてんのは俺だ……テメェ何知ってやがる!!」
そう言いながら鎖を光輝に向かって振り下ろすがそれを光輝は避けた
光輝「……その鎖が…アルヴを倒した神殺しの鎖か……いや…それにはこれまでの魔法とは一線を覆す物が感じられる……概念魔法とやらか…教えろ…お前……その鎖を城下町に振り下ろそうとしていたな?……なにをしようとしていた」
ハジメ「決まってんだろ……ユエの居ないこの世界全てを消し去ってやる」
ハジメの目には、ユエを奪った神への憎しみ…愛する者を救えなかった己への怒り……そして、自身に降りかかった理不尽に対して、もう心の中はごちゃごちゃになっていた
その結果が、目に映る全てを葬る
いわば八つ当たり
まるで氷雪洞窟での試練を乗り越えられず己の負につけ込まれた勇輝のようだった
光輝「……さしずめ『ユエの存在しない世界を認めない』鎖か……実にユエ中心のお前らしいアーティファクトだな……」
ハジメ「ああっ……だからそこをどけ……ユエは居なくなった……だから全てを葬ってやる」
そう言いながら鎖に魔力を込めようとすると黒炎の刃を発生させそれを光輝が飛ばした
それを鎖でハジメがはらう
ハジメ「なにを…しやがる…」
光輝「別に……俺は地球に居た頃からお前の事が気に食わなかった……だが…今のお前はそれ以上に気に食わねえ………だから邪魔してやる」
ハジメ「ッ…!そうかよ……なら街よりも先にお前を葬ってやるよ!!」
その言葉とともにハジメの立つ地面から巨木の根が飛び出してそれが光輝を襲う
光輝「それがお前の新たな能力か…『天照』!」
それを黒炎の壁で焼き防ぐが、それですら焼き切れ無いほどの根が壁を突き破り光輝の身体を縛ろうとする
光輝「『千鳥刀』!」
襲い掛かる根を光輝は黒金に雷を流し込み、雷の刀身を生み出し刀身の長さを増やし、自身を囲む根を切り裂く
光輝「!」
そこへ間伐入れずに巨木の手が光輝の立つ地面から飛び出してきた
光輝「ッ!」
それを須佐能乎を出してガードするが
ハジメ「消えろ!!」
そこに鎖を振り下ろし飛び込んでくるハジメの姿が
光輝「チッ」
光輝はすぐに須佐能乎を解き距離を取った
光輝「(あの鎖は全てを否定するモノ…俺の須佐能乎は仮に壊れても魔力があれば再構成できるが……万が一あの鎖が触れたモノを完全に消すモノだとすれば……鎖に触れた俺の須佐能乎は二度と出せなくなってしまう)……どうした…俺を消すんじゃなかったのか?……最も…今のお前相手に負けるとはこれっぽっちも思ってないがな」
ハジメ「黙れ!すぐだ。すぐに終わらせてやるよ」
必死になっているハジメの姿を見て光輝はため息を吐き
光輝「……はぁ…つまらん…実につまらん……仮にもこの俺に佐藤以外で唯一黒星をつけた男が女一人居なくなった程度でこのザマとはな」
ハジメ「……アッ?」
光輝「……今のお前をユエが見ればどう思うか…最も、ユエのことなんざ諦めたお前にはどうでもいいことか」
ハジメ「黙れ!お前には関係ねえだろ!!人嫌いのくせに魔人族を守るような真似しやがって。今頃になって善人ぶるのか?俺と同じように散々人を殺しておいて」
光輝「少なくとも俺はお前と違ってテメェの女救えなかった不甲斐なさから他人を殺して八つ当たりしようなんざ思わん…それこそ俺が嫌う人間のすることだ……それに守ったつもりはない……言っただろ。つまらん事をするお前が気に入らないから邪魔してやってるだけだ」
ハジメ「ッ!」
光輝に自分の胸の内にあった私怨を指摘され思わず動揺した
光輝「………南雲……この世界において…お前と俺は同じ日に奈落に落ち、そこでクソ不味い魔物肉を喰らい鍛えてきた……にも関わらず…お前が俺に一歩及ばないワケ……わかるか?……実に単純な答えだ…………俺と違いお前には大切と言う名の足枷があるからだ」
ハジメ「……なに……言ってやが」
光輝「わからないか?大切なんてモノがあるから……こうも狂ってしまう…こうも乱れてしまう……俺を見ろ……お前と違い俺には何もない…しがらみも枷もなにもない…だからこそ俺は気にせず戦える………………南雲…俺に本気で勝ちたいと思っているなら……その胸の中にある大切全てを捨てろ……出なければ俺には到底及ばん!!」
そう言うと光輝は再び須佐能乎を出し、ハジメに拳を振り下ろした
ハジメ「!」
それを巨木の二本の腕でクロスして防ぐが
光輝「甘いな!」
その間を駆け抜けた光輝の蹴りが炸裂する
ハジメ「!」
それを自身の片腕で防ごうとしたが、それよりも早く飛んできた蹴りに対応できず吹き飛ばされた
ハジメ「がぁ!」
地面を…木々を…そして岩にぶつかり突き破りながら身体を投げ出され…数バウンドの末地面に転がった
光輝「なあ?いつまでその大切にこだわっている……もういいだろ…お前はもうユエは居ないと思っている…ユエの居ない世界に意味なんてないなら…その他の大切全て捨て去ればいい」
ハジメ「ッ…!」
黒金を地面に倒れているハジメに向け
光輝「捨て切れないなら…お前は俺には及ばん……」
そうして光輝は黒金をハジメに振り下ろした
ハジメ「捨て……きれる…かよ…」
ハジメを斬ろうとしたが、ハジメがそれを手で掴み受け止めた
当然手から血が溢れるが掴むのをやめなかった
ハジメ「ユエは…あいつは……あいつらは…俺の足枷なんかじゃねえ……あいつらは…俺を…立ち上がらせてくれる……一緒に居るだけで……勇気をくれる…一人じゃねえことを教えてくれる存在だ!……大切の居ねえお前には…わからん…だろうけどな!」
光輝を睨みながら勢いよく立ち上がり光輝に頭突きするハジメ……距離を取りながら少し顔を抑える仕草を見せた光輝だったがすぐに手を放した
光輝「なんだ?ユエの事を諦めた癖に結局諦めきれないのか?」
ハジメ「ッ!」
光輝「言ったはずだ……大切があるうちは俺に勝てんとな!」
光輝は須佐能乎を出し弓に矢を装填した
更に矢には何かを込めていた
感じからしてこれは恐らく概念魔法と感じたハジメは
ハジメ「だったら俺は!」
巨木の巨人…木人を出し、鎖を拳に巻き付けた
ハジメ「大切を抱えたまま、お前に勝つ!!」
光輝の須佐能乎の矢が、ハジメの木人の拳が衝突した
衝突した瞬間
2つの衝撃波がぶつかり合い、ふたつを中心に地面がえぐられ、大きなクレーターができた
そのクレーターの中で、比較的軽傷の光輝とハジメが立っていた
衝突した矢と鎖を巻いた木人は消滅していた
ハジメ「鎖が…消えただと!?」
光輝「…初めてにしてはよくできたほうか…」
ハジメ「お前……なにしやがった…」
光輝「別に難しいことはしてない……お前が『ユエの存在しない世界を認めない』のなら…俺は『ユエの存在する世界を認める』……相反する意志が衝突したからこそ相殺した……最も俺はお前と違いもの作りは得意じゃねえ……だから須佐能乎の矢に付与させた……」
ハジメ「それは不可能だ!概念魔法はただ7つの神代魔法を集めたからと使えるものなんかじゃねえ。最も重要な『極限の意志』が無ければ完成しない!だがお前は」
光輝「そうだ……お前の言う通り…俺の概念魔法は概念魔法という名の不完全魔法だ……お前が生んだ鎖のような極限の意志はない…だから効力で言えばお前の鎖以下でしかない……だが最初に対峙したときならともかく……俺の言葉にぐらつき…否定したことでお前の中の意志が揺らぎ、鎖に込められた概念魔法は弱体化した……だからこそ俺の不完全な神代魔法でも相殺することが出来た」
そこで初めてハジメはいつの間にか自身の心の中を巣食っていた負の感情が消えかけていることに気がついた
光輝「なあ南雲……あの場に居なかった俺が言うのも何だが……本気でユエはもう居なくなったと思っているのか?」
ハジメ「!」
光輝「あの女が…お前が愛したあの吸血鬼が…あんな邪神如きに消されちまうようなヤワな女と思っているのか?」
ハジメ「…テメェが……俺の…女…の何が…」
光輝「ああ…わかるさ……あいつは俺の女ではないが……付き合いで言えばお前の次に長いからな……一緒に旅していた間も、雫に続いて俺が一人になっていたら声を掛けたりやたら世話を焼いて来やがるほどのお節介……挙げ句にはお節介焼く理由聞いたら『私がお姉ちゃんだから』とか意味不明なこと抜かしてくるわで……ほんとなんなんだあの吸血鬼は…」
ハジメ「おい!それ初耳なんだが!?なに人の女と親密な関係築いてやがんだ!!」
光輝「こっちは築いたつもりなんかねえよ……本当に弱い女なら……あの暗くて冷たい大迷宮の中で300年も心を壊さず意識保ってられねえだろが」
ハジメ「ッ…」
光輝「あいつの男でもない俺はユエが消えたとは思っちゃいねえ……お前はどうだ南雲?あいつの男であるお前は……テメェの女とはもう会えねえって…本気で思ってんのか?」
ハジメ「……思ってねえよ」
光輝のその言葉にハジメは否定した
するとそれまで残っていた負の感情が完全に消え去ったように感じた
光輝「なら…こんなところで時間を無駄にしてる暇があるなら…とっととユエを連れ戻す算段でも考えてろ…」
ハジメ「ッ…」
その瞬間、ハジメは地面に倒れた
これまでダメージを無視して神々と戦った無理が今になって蓄積した負担が身体にのしかかった事を自覚し意識を失った
ハジメ「(クソ…が……よりによって……テメェに間違いを…正される…なんて……な……ダセェな…俺……は)」
意識を失う直前…ハジメは己の恥に悪態をつきそのまま眠りについた
光輝「……」
それを見届ける光輝
それからまもなくして、シア達が駆けつけた
皆光輝がいることに驚きを隠せなかったが
光輝「……香織…とっととそこの馬鹿の治療をしろ…こんな奴でも…エヒトを倒すには必要だからな……俺の足手まといになられても困る……決戦までに完治させておけ」
雫「!そ、それって…」
光輝「……業腹だが…今の俺ではアルヴはともかくエヒトには勝てねえことがわかった……少しでも勝算のある方を取ってやる…」
シア「じ、じゃあ…貴方も来てくれるのですか!?ユエさんを取り戻すために、エヒトを倒すために」
光輝「……どうとでも思え……佐藤はどこだ……あいつらとも話がある……ユエを除く全員が揃い次第……教えてやる
俺が知った…エヒトの目的を…」
ハジメ「なんだ…この空間は……」
気がつくと、ハジメは空は真っ白で緑に囲まれた空間にいた
人気もなく、魔力も何も感じない辺り一帯を見渡していた
???「ようやく来てくれたか………」
ハジメ「!」
その時だった
それまで一切気配を感じ取れずにいたハジメの背後から人の声がし、思わず振り返った
そこには額に白い布を巻き、両耳の髪を束ねている青年が見上げていた
???「ここへ来るのが遅すぎて、少し焦ってたところだったが…まあなんとか来てくれたな」
青年はハジメに対し一切警戒する姿勢を見せずに話しだした
不思議とハジメもこの謎の青年に対し警戒しようとは思わなかった
ハジメ「……誰だ…お前は…」
???「ああ!すまない。自己紹介が遅れたな。
俺の名はアシュラ!。お前が生まれた時から内側でずっと見守っていた守護者みたいなもんだ」
もう75話を超えたのでここからは攻略者パーティーメンバーの人気投票のアンケートを取ります。正直出番の少ない恵里がかなり人気なのが驚きでした。そして光輝と雫の人気具合が想像以上でしたww正直作者の中ではもう光輝がハジメを抜いて主人公なのではとすら思いかけてますwww
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誰よりも夢に突き進むリーダー カズマ
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友達と優しさを持つ主人公 ハジメ
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闇と孤独を抱えた主人公 光輝
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ハジメを愛し光輝を想う優しき吸血鬼 ユエ
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ハジメを愛するバグ兎 シア
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ハジメを愛する突撃娘 香織
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光輝をただ一途に愛する剣姫 雫
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ウィルを愛するドM竜人族 ティオ
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カズマを支える最強の女神(嫁) アクア
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カズマを支える最強の杖(嫁) めぐみん
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カズマを支える最強の盾(嫁) ダクネス