創造のハジメと破壊の光輝   作:スカイハーツ・D・キングダム

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第六十八話 救いたい想い/戦いの準備/竜姫と青年の想い

 

龍太郎「おい勇輝!そろそろ出て来てくれ!」

 

勇輝「……」

 

ハイリヒ王宮にある勇輝の部屋の前で龍太郎はノックしながら呼び掛けるが勇輝は出てこなかった

 

龍太郎「たくよ…そのままで良いから聞いてくれ…今佐藤が雫連れてこっちに戻ってきたんだがよ…昨日のエヒトの演説あっただろ?どうやら3日後に全人類と戦うことになるらしいんだ!だから今佐藤達戦いのための準備しようとすげえ動き回ってるらしいんだ」

 

勇輝「……そうか…」

 

王宮へ強制送還された勇輝は…その日のうちに自身がした罪の全てを曝け出しあと……罪の意識に苛まれ部屋に引き籠もってばかりだ……それだけでなく…

 

龍太郎「だから勇輝!お前もここから出て…一緒に戦おうぜ」

 

勇輝「……無理だ」

 

龍太郎「はあ……勇輝……お前がしたことなんだが…お前一人のせいじゃねえよ……そりゃあ光輝と雫を知らず知らず追い込んじまった責任はある…けどよ…俺もそのことになにも気付けなかったし…お前の間違いを気づいて指摘してやれなかった責任がある………この戦いに勝たなきゃ……あいつらに謝ることも罪滅ぼしもできねえぞ」

 

勇輝「……もう…手遅れなんだ………俺は…もう戦えない……」

 

すっかり罪の意識に心を押しつぶされ…ベッドから起き上がれず気力も失っていた

 

龍太郎「うお!さと」

 

ベッドの上で蹲っていた勇輝だったが、突如鍵をかけたはずの部屋の扉が開いて思わず扉の方へ目を向けると

 

分身体カズマ「……よう…」

 

勇輝「さ…とう」

 

そこには自身を王都へ送った張本人である佐藤和真が立っていた

 

最も…本人ではなく分身体であるが…王都にいる者達は気づかない

 

分身体カズマ「今、3日後の決戦の日までに準備と対策…更に戦う者達を募らせようと思ったんだ……お前にも声掛けようと思ったんだが……随分と落ち込んでんだな…」

 

勇輝「……笑いたければ笑え……俺のことは期待しないでくれ……俺は…もう戦えないんだ…」

 

分身体カズマ「……」

 

勇輝「俺は……ずっと自分は…誰かを救える力を持った特別な奴だって思っていた……たくさん人を救った爺ちゃんの孫だから…俺だってそうなれるんだって……だから光輝が苛めっ子の主犯って聞いた時は…確認するとか考えず…一方的に酷いこと言ってしまった……雫だってそうだ…俺は……救った気になっていた……なっていただけで…実際には救うどころか余計彼女を傷つけてしまった!!……それだけじゃない……この世界に来て……勇者に選ばれて……助けを求められて……ここからが本当のヒーローになれる俺の道なんだって…浮かれていた……でも…俺が考えなしに了承してしまったせいで……皆を戦争に巻き込んでしまった……しかも…殺す覚悟もないくせに……相手が本当に人かどうかも知りもしなかった…知る気もなかったくせに…魔人族を一方的に悪だと決めつけ……いざって時になって殺せなかったせいで雫は死にかけ……俺がずっと下だと思っていた南雲や光輝に助けられたのに……俺はそんなふたりを責めてしまった……本当なら生きていることを知って安堵の言葉でも投げてやればよかったのに……俺にはできなかったことをあっさりとやってのけたふたりに嫉妬して……香織も雫も自分といるべきだって束縛して…ふたりの想いを一方的に決めつけ……そしてふたりを殺そうとした………挙げ句

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神の使徒が攻めてきた時…俺は手も足も出なかった上……奴らに連れてかれた恵里を救うこともできなかった」

 

そう……王国へ攻めてきた神の使徒達は、カズマによって王国へ送られためぐみんに使徒の大半をほぼ殲滅されたが…残り僅かな神の使徒により…恵里を連れ去られてしまった

 

恵里を人質にするように盾にしてきたのでめぐみんも手も足も出なかった

 

勇輝「なにが勇者…なにがヒーローだ……俺は…俺には誰かを救う力なんかなかったんだ……俺なんかよりも……南雲や光輝のほうが…ずっとヒーローだった………偽善者は俺の方だった………もう…俺は……何もしたくない」

 

己の犯してきた罪…それを自覚し、それまで持っていたご都合解釈は消え失せ…変わりに自分のことを許せない……まるで光輝のような状態になっていた

 

分身体カズマ「……」

 

そんな勇輝に分身体のカズマは近づくと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドーーーンンン!!!!

 

思いっきり殴りつけ部屋の壁を突き破らせ、そのまま王宮の下にある中庭まで落下させた

 

突然の不意打ちに勇輝はノーガードで受けてしまい、そのまま地面に落ちた

 

勇輝「ご…ふぁ…」

 

龍太郎「お、おい佐藤!!」

 

そんな勇輝のそばへ降り立った分身体カズマと龍太郎

 

分身体カズマ「……天之河兄……なんで今俺がお前を殴ったかわかるか?」

 

勇輝「っ…」

 

分身体カズマ「お前が光輝や雫にしたことでも……お前がクラスメイト達を先導して戦争に巻き込んだことでも、香織や雫の想いを無視して、ハジメと光輝を殺そうとしたことでも…恵里を助けられなかったことでもない……今までのお前なら……恵里が連れ去られたら…エヒトが世界を滅ぼそうとしたのなら、なりふり構わず、助けに行こうとした…エヒトと戦おうとした。たとえ力及ばずともな………」

 

勇輝「……」

 

分身体カズマ「それが今……立てない理由はなんだ?自分が偽善者野郎だからか?散々人に迷惑かけてきたからか?救えなかったからか?……お前……今世界が滅ぶかどうかの瀬戸際で……助けなきゃいけない奴がいて……立てない……戦えないことを……テメェのせいにしてんじゃねえよ!!」

 

勇輝「!」

 

分身体カズマ「…なあ天之河兄……お前は軽い気持ちで安請け合いしたことや現実を見ない所とか問題はあったが……お前が人を救いたいと思う気持ち自体は評価しているつもりだ……もし………今でも自分の犯した罪を償いたいと思うなら……今でもたとえ一欠片でも……ヒーローになりたい……世界を救いたい思いがあるなら……立ち上がれ…だが……もう戦いたくない…動きたくないならそこでじっとしてろ……恵里は必ず……俺が助け出す……エヒトだって…俺達が倒す……だが…そのときには……お前は俺達の前に姿を見せるな……」

 

それだけ言うとカズマはその場を去っていった

 

龍太郎「……勇輝」

 

勇輝「………ッ」

 

カズマが去った後…勇輝は腕で目を覆いかぶさりながら涙を静かに流していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマ「流石のダクネスも膨大な知識の入れ込みに脳が耐えきれないか…めぐみんもやっぱ駄目か」

 

アクア「ミレディの所で私達も同じようにオーバーフロー起こしちゃった時は今の私達みたいにめぐみんとダクネスがつきっきりで介抱してくれたけど、目覚めるまで結構時間かかるのよね…」

 

カズマ「大体2時間くらいかな…」

 

一方

僅か一日で残りの大迷宮の神代魔法を集め、オルクスまで来ていたカズマ達だったが…そこでめぐみんとダクネスが最後の神代魔法である『生成魔法』を得たことでオーバーフローを起こしていた

 

カズマ「今俺の分身体がハジメの補助と雫の刀をまた作ってくれてる……今のところ結構順調そうに進んでるな……フリードのほうも明日までに戦う意思のある魔人族を連れてきてくれるみたいだ……っと噂をすれば」

 

そこへ分身体カズマに連れられたフリードが訪れた

 

フリード「ふむ…ここがオルクス大迷宮にある解放者の隠れ家か……先程ここへ来る途中……訓練された亜人達を見たが……あれは相当な腕前だな」

 

カズマ「ああ…あいつらここの魔物相手に訓練してるからな…」

 

アクア「あらフリード…貴方使徒達と戦ったあとも他の魔人族達を落ち着かせるよう頑張ったみたいだけど……もしかして神の使徒との戦いの傷を残してたりしてないでしょうね?」

 

フリード「案ずるな……というよりサトウカズマやお前達が強すぎて逆に私はたいして倒しきれなかったのだが」

 

ガーランドに向かう前……大量の神の使徒達と戦ったカズマ達だったが……その神の使徒の3分の2を10分足らずで倒しきり、戦っている最中にカズマがテレポートでアクアをエリセンへ、めぐみんをハイリヒへ、そしてダクネスをアンカジへ送り、そしてカズマはフリードとともに残りの使徒を殲滅させた

 

フリード「今だからこそいうが…あの使徒達を次々と蹴散らすさまを見た時…私は心の底からお前たちが敵でない事に心から安堵した………恐ろしく強かった……お前達だけでエヒトに勝てるのではないか?」

 

カズマ「んー…どうだろうな……まあこいつらと一緒なら何者にも負けない自信はあるぞ」

 

かつては敵だったフリードと今では心を開き会話をしていると

 

カトレア「フリード様!こちらへ来ていたのですね!!」

 

部屋の扉が開き、カトレアが入ってきた

 

フリード「カトレアか……お前も随分と強くなった様だな…以前会ったときとは見違える程にな」

 

カトレア「は、はい…ここへ来て様々な魔物や亜人達と戦い鍛えてきましたので……その…カズマ……アンタは分身体?…それとも本体かい?」

 

カズマ「本体だよ…ミハイルはどうしてるか?」

 

カトレア「ミハイルなら…今カム達ハウリア族と合同でヒュドラ狩りをしている所だね。もうかれこれ50回は倒してるはず」

 

カズマ「……いくらここの魔物が倒してもまた出てくるとは言え…一応この大迷宮のラスボス的存在のヒュドラをこうもポンポン倒されると…なんかラスボスの安売り感出てて価値が下がりそう」

 

カズマに送られたミハイルは無事カトレアと再会を果たし、そこでカトレアの口から世界の真実と、自分達を送ったカズマが全種族の和平の為に神を倒そうと手を回している事を話した

 

最初は怪訝そうだったミハイルも…時々訪れるカズマやカズマに送られた亜人達と交流を続けるうちに考えが変わり、今では自分達の種族を…そして神を倒したその先の世界を生きるために力をつけようと鍛えている

 

カトレア「そういえば…さっき変なゴーレムをアンタ達が引きずっていたけど…アレは?」

 

カズマ「あいつはミレディ…ミレディ・ライセン…解放者の最後の生き残りだ。魂に関わる神代魔法を使って今日まで生き延びていたんだ」

 

ミレディのいる大迷宮へ行きそこで試練を受け(約十秒でボロボロにした)無事カズマとアクアにとっての最後の神代魔法を得た

 

ちなみにミレディがボロボロにされたのは道中のウザいトラップや煽り挙句の果ては本人と対面した時もウザたため開始の合図と共に全員でボコボコにした

 

そして既にボロボロになっていたミレディをぞんざいに引きずりオルクス大迷宮まで来たのだった

 

一応ここに到着したときには治癒魔法は掛けたが仮にも世界をおもちゃのように弄んでいた神を相手に戦った者への扱いが酷かったのだが…当のミレディはハジメに渡す物があると言いハジメ達のいる制作部屋へ行ったのだった

 

カズマ「んじゃ…フリード…今から俺の分身体と一緒に各国各種族のトップ達が集まる作戦会議の場まで送る…一応なんかあったときのために護衛として俺の分身体を連れて行け」

 

フリード「すまない…助かる」

 

カズマ「なに、気にするな…全部が終わって、世界が平和なった後……お前とは…戦友として酒でも飲み交わしたいと思ってるから、まだ死んでほしくないんだよ」

 

フリード「……フッ…ならば無事に神を倒した暁には、私が貯蔵しているとっておきのワインでもご馳走しよう」

 

カズマ「お、そいつはありがたい。なら俺はそのワインに合うもんでも作ってやるよ。こう見えても料理は得意だからさ」

 

こうしてふたりは戦いが終わったあとの約束を交わすのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ティオ「ご主人様!!」

 

ウィル「うおっ!?テ、ティオさん!?」

 

同時刻、各国種族の代表達が集まるハイリヒ王国の空を影が覆う

 

が、それはティオが引き連れた竜人族達だったためあわってることのなかった王都にいた分身体カズマと共にいるウィルだったが、黒竜姿から一瞬で人型に戻ったティオが、周囲の竜化した同族や、彼等を見て呆気に取られている人々を華麗に放置してウィルの胸元へダイブした

 

飛び降りたティオに驚きながらもしっかりとキャッチすることが出来たウィルは顔を頬を紅くしながらも焦っていた

 

なぜなら彼女は竜人族では族長の娘…それも姫君であることをティオの口から聞き知っていた為…ティオをあんな性癖にしてしまった原因である自身を焼き殺されないか心配なっていたのだから

 

そして心配は現実となった

 

ティオを好む竜人族は竜人族の隠れ里に何人もおり、中にはティオの条件だったティオよりも強い男になるために鍛えていた者達もいた…そのためよりにもよって…人間の…しかもその人間に取り返しのつかない傷(性癖)を植え付けられたことに激怒した竜人族の若者たちは次々とウィルを抹殺しようとした

 

一応そばにいた分身体カズマがウィルに迫る攻撃を何度もカバーしたが…ウィル自身も度々身体を鍛え、度々テレポートで会いに来たカズマに厳しく指導を受けてもらった結果…今のウィルは並の金ランク冒険者が50人がかりでも負けないくらいに強くなっていた為、高いステータスを持つ竜人族相手に善戦できた

 

カズマ曰くウィルは才能が無いのではなく、単純に引き出し方がなってなかっただけだと

 

ちなみに余談だがウィルを鍛えに行くたびにティオも連れ添い、ふたりが話をする姿やふたりだけで何処かへ行く姿を目撃し、カズマも案外相性悪くないと感じたのだった

 

アドゥル「よさぬか」

 

そこへウィルを攻撃していた竜人族達を長でありティオの祖父アドゥル・クラルスが止めさせた

 

「ぞ、族長……しかし!」

 

アドゥル「ティオが選んだことだ。もし、本当に洗脳でもされているのなら、私が気がつかないはずがない。ティオは本心から彼を慕っているのだよ。もっとも、私とてティオの変化には度肝を抜かれたが……」

 

「でしたら!」

 

アドゥル「だが、その変化も、ティオ自身が幸せであるなら私は構わない。あの子は隠れ里での生に飽いていた。竜人の矜持と自身の立場から掟を忠実に守ってきたが……やり場のない暗く重いものを抱え続けて、心は乾いていたに違いない。半ば無理やり此度の任務に就いたのも、無意識に〝何か〟を求めたからだろう。ティオは、その〝何か〟を見つけたのだ。そして、嬉しそうに笑っている。十分ではないか」

 

「そ、それは……」

 

ティオ「爺様……」

 

アドゥルがそう言うと視線を分身体カズマに向けた

 

アドゥル「初めまして、サトウカズマ君。君のことはティオから聞いている。魔王城での戦い振りも見せてもらった。神を屠るとは見事だ。我等では束になっても敵うまい」

 

分身体カズマ「初めまして、アドゥル殿。いや、魔人族の神を倒したのは俺達の仲間の一人であって俺ではない。それと初対面が分身体で申し訳ない……何ぶん時間がなくて今世界各地に分身体を送ってそれぞれ役割分担している真っ最中なもんで」

 

アドゥル「それでも君の実力は本物だ。分身体とはいえ…君の実力は私達を凌駕している…それより君が……全ての種族の和平と世界のためにエヒトを倒すために異世界の神に送られた転生者というのは…」

 

分身体カズマ「違いない……俺は本気だ……本気でこの世界を変えてやるつもりだ」

 

そう言うカズマの目をじっと見るアドゥルだったがやがて

 

アドゥル「……フッ…どうやら本気のようだ…君みたいな若者とは……もう数百年早く会いたかった」

 

そして今度はウィルの方へ視線を向けた

 

アドゥル「君がウィル・クデタ君だね…君のこともティオから聞いている。孫娘を救ってくれたことを…一族を代表して礼を言おう」

 

ウィル「は、初めまして。ウィル・クデタです!貴方の大切な孫娘様の変な扉を開いてしまったのは…私が原因です。殴られる覚悟はあります!!」

 

そう言うとウィルは身構えを取らずアドゥルの前へ出た

 

これは本器で拳を受けるつもりだということだ

 

アドゥル「ハッハハハ!!ウィル君。君は話に聞いていた通りの真面目な青年だ。君を殴るつもりはない。さっきも言ったが、ティオが本心から笑えているならば私はそれで十分だ。むしろ、己の信条のために五百年も独り身を貫く頑固者を受け入れてくれているようで嬉しいくらいだよ」

 

ウィル 「そう、ですか?」

 

アドゥル「うむ。幸せなら性癖など些細ことだ」

 

アドゥルの大物な発言に微妙な表情を浮かべたウィル

 

ウィル「……正直な話……最初…彼女に責任取れとか…周りから責任取れとか言われて…色々頭の中がごっちゃになりました…こんな思いもよらない形で求婚されましたので……」

 

ティオ「……ご主人様」

 

ウィル「で、ですが…彼女のことはもちろん嫌いではありません!!初めて会った時から彼女が優しい事には気づいてましたし……それに……私が師匠……カズマさんの指導を受けて…ボロボロになっていたらいつもそばに来て優しく手当してくれたり…時々一緒に町をまわったり…話したり……いつの間にか彼女といる時間が…私にとって掛け替えのない物になっていきました…」

 

ティオ「!」

 

ウィル「私は…もっと彼女と…ティオさんと一緒にいられる時間が欲しい……もっと彼女の事を知りたい…もっと……彼女と共に生きていきたいです……だから……こんな所で世界を終わらせられません……だから私は戦います!私は私の…『大切』を守るために!!」

 

ウィルは、自分の中にあったティオへの想いを全て吐き出した

それ聞いたアドゥルを初めとした竜人族達の表情が変わった

 

非力な青年だったウィルは今、己の大切の為に神と戦うと言った

その言葉に、先程までウィルに攻撃していた竜人族達は、もう認めるしかないとでも言いたげに殺意を解いた

 

そして

 

ウィル「うぉっ!ティオさん?」

 

それまで静かに成り行きを見ていたティオはおもむろにウィルに近づき思いっきり抱きしめた

 

ティオ「…良かった……」

 

ウィル「え?」

 

ティオ「妾は……ご主人様を……そなたを……好きになって……本当に良かったのじゃ…」

 

ウィルを抱きしめたティオは涙を流しながら笑顔を浮かべていた

 

ウィルはそんなティオに戸惑いながらもやがて優しくティオの背中に手をまわし、優しく抱きしめた

 

そんなふたりをアドゥルは可笑しそうに笑い声を上げ、そうして一頻り笑った後、その眼差しをティオに向け何かに納得したように頷いた

 

アドゥル「良い顔をする。里では終ぞ見なかった表情だ。里で説明してきた通り、お前は皆に愛され、そして愛しているのだな」

 

ティオ「爺様。その通りじゃ。妾はご主人様だけでなく、大切な仲間達のことも愛しておる。そして今、確信したのじゃ。皆にも愛されておるとな。幸せ過ぎて、今なら一人で神をも弑逆できそうじゃ」

 

ティオの返答に更に深い笑みを浮かべたアドゥルは、スっと居住まいを正すとウィルに視線を向けた。そして、頭を下げた

 

アドゥル「では、ウィル君。私の最愛の孫娘を宜しく頼む」

 

ウィル「…はい……確かに、頼まれました。私の命が果てるその時まで……彼女を守ります」

 

そうして幸せな表情を浮かべながらウィルは改めてティオを抱きしめ……そんなふたりの姿を見た分身体カズマは優しい笑みを浮かべるのだった

 

 





描写はありませんでしたが、ウィルとティオは度々会っています。

また本作のウィルは原作とは見違えるくらい強くなりました。

もう75話を超えたのでここからは攻略者パーティーメンバーの人気投票のアンケートを取ります。正直出番の少ない恵里がかなり人気なのが驚きでした。そして光輝と雫の人気具合が想像以上でしたww正直作者の中ではもう光輝がハジメを抜いて主人公なのではとすら思いかけてますwww

  • 誰よりも夢に突き進むリーダー カズマ
  • 友達と優しさを持つ主人公 ハジメ
  • 闇と孤独を抱えた主人公 光輝
  • ハジメを愛し光輝を想う優しき吸血鬼 ユエ
  • ハジメを愛するバグ兎 シア
  • ハジメを愛する突撃娘 香織
  • 光輝をただ一途に愛する剣姫 雫
  • ウィルを愛するドM竜人族 ティオ
  • カズマを支える最強の女神(嫁) アクア
  • カズマを支える最強の杖(嫁) めぐみん
  • カズマを支える最強の盾(嫁) ダクネス
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