創造のハジメと破壊の光輝   作:スカイハーツ・D・キングダム

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第七十二話 戦況

 

龍太郎「はあ…はあ…クソ!多すぎるぜ!!」

 

街内では龍太郎をはじめとした地球組達がそれぞれ皆カズマから言われた言葉を守りながら魔物達と戦っていた

 

カズマ『いいか。お前達は魔物とだけ戦え。使徒の方は俺達がやるからお前らは確実に勝ててなおかつ死ぬなんてことがないよう常に戦況見極めつつ互いの背中を守りながら戦え。これまで度々お前らに教えた集の戦い方でだ。間違っても個の戦い方でやるなよ?危なくなったらすぐまわりを頼れ!いいな!!』

 

カズマの言葉をしっかりと脳に刻み互いを背中をしっかりと守り合いながら確実に仕留めて行った一同だがやはり数は向こうが多く、今のところ使徒がこちらに来ることは無いが厳しい戦いは続いていた

 

鈴「さ、坂上君!あまり無理しないで後ろに一旦下がって!!アヤヤンが回復してくれるから!」

 

龍太郎「そ、そうもいかねえよ。俺が前に出て戦わなきゃ、崩れちまう!!」

 

地球組でも特に強い勇輝が居ない今、最も強いのは龍太郎となり、その分負担がのしかかっている

 

勇者パーティー出身だった彼と同じく前線組だった永山は別の場所で戦っており、尚更一人で戦うことの負担が押し寄せてくる

 

龍太郎「なにより俺がこんな所で休んでられねえんだよ!!佐藤達がああやって使徒達と戦ってるっていうのに、止まってられねえ!!おらあぁぁぉ!!!」

 

龍太郎はそう言うとガントレットに魔力を込め大型の魔物を殴り飛ばした

 

鈴「……(佐藤君……)」

 

龍太郎の言葉を聞き鈴はこの場に居ない自分達のリーダーであるクラスメイトの言葉を思い出した

 

カズマ『使徒はそっちに一匹たりとも行かせねえ。そして恵里は俺に任せろ。だから谷口、お前は結界でクラスメイト達を守ってくれ。大丈夫だ。お前の親友は俺が必ず連れ戻してきてやる!!』

 

鈴「……(お願い…エリリンを……スズの親友を助けてあげて)」

 

谷口鈴にとって中村恵里は高校に入ってできた親友だった

高校に入ってから出会い、なぜか一緒にいて心が安らぐ存在だと感じた

また恵里自身、カズマとアクア以外の同年と一緒にいて楽しいと感じたのは鈴が初めてであった

恵里もまた鈴のことを親友だと思っている

 

だからこそ…神の使徒が王国を攻めてきた時、鈴を守る為一人で神の使徒に挑みそのまま敗北し捕らえられた

 

……親友が連れて行かれる時……助けることができなかった…手を伸ばすことができなかった…

 

鈴「……(本当は……スズが助けたかった……助けに行きたかった……でも…行けばきっと足手まといになる……邪魔になっちゃう……だから…スズはスズのできることをする!)」

 

鈴「絶対生き残る!またエリリンに会うために!!」

 

鈴に向かって急降下してくる魔物の眼の前に結界の壁を出現させ止めた

 

龍太郎「!谷口下がれ!!また上からくるぞ!!」

 

上空からは先程の魔物と同種が群れをなして急降下してくる

先程の様に結界の壁で止めようとすれば、数の暴力で破壊されてしまう

 

それでも回避するための時間稼ぎにしようと結界を貼ろうとしたが間に合わない

 

龍太郎「クソ!こうなったら俺が盾に『天翔閃』!っ!?」

 

その時、後方から飛んできた大きな光の斬撃が魔物達を飲み込み消失させた

 

鈴「嘘!?」

 

この攻撃に見覚えのあった鈴は思わず口に手を当てた

 

なぜならこの場に居ないはずの者の攻撃だったのだから

 

龍太郎「………たくよ……遅えんだよ親友!」

 

龍太郎はそれに悪態つけながら笑みを浮かべる

後ろは振り返らない

なぜなら後ろには彼がいるから

なら自分はなにも心配せず前だけ向けば良い

 

そう思いながら次々と魔物を倒していくのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇輝「……」

 

後方から光の斬撃を放った主…勇輝はそれを見届けると地面に刺した聖剣を抜いた

 

勇輝「……向こうは……心配ないか」

 

そう言うと勇輝は聖剣を握りながら建物を飛び移り他のクラスメイト達が戦っている街内を駆け回る

 

勇輝「……(ここで俺にできることは……彼らと比べれば少ないかも知れない)」

 

分身体カズマに殴られ、一喝された勇輝はその後も部屋に閉じこもっていた

 

しかし、ただ閉じこもっていたわけではなかった

その間、自分の中で自問自答を繰り返し、自分を見つめ直していた

自分が正義を志すようになったあの時から…そして分身体カズマに殴られたその日までを振り返りながら

 

そして、開戦が始まったその少し前にようやく自分の中で区切りをつけた

 

勇輝「(今更俺に正義の味方を名乗る資格はないだろうな……だけど…目の前で死にそうになっている人達を放っておくことは出来ない…でも力が乏わなければ…知恵が乏わなければ…心が乏わなければ…助けられない人がいる……俺は今まで…足りないくせに身の丈に合わない人助けをしていた…本当に人を助けたければ…力も知恵も理解する心も持つべきだった…だから俺は今自分にできる精一杯で、人を守る!!そして……この戦いを生き抜いたあとは…これまで迷惑かけた皆…雫に…そして光輝に謝りたい……殺されるかもしれない…許されないかも知れない……けどそれでも…生き残らなければ……謝らなければ…俺は…天之河勇輝は前に進めない!!)いつまでも成長しないままの俺だと思うなよ佐藤…」

 

そう呟きながら光輝は眼の前から迫ってくる魔物の群れに飛びかかっていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハジメ「あ゛ぁ゛ぁ゛…しんど。お前何匹殺ったか?俺百匹から先数えてねえけど」

 

光輝「関係ない。千だろうが万だろうが、目の前にいるなら問答無用で殺るだけだ」

 

同時刻

神の使徒達を殲滅し終えたふたりは身体についた汚れを払っていた

 

ハジメ「しっかし…随分と時間掛けちまったな…いい加減先を急ぐか」

 

光輝「…フン」

 

そう言うとふたりはバイクを走らせ神域内を進んでいった

 

ハジメ「ひでぇ場所だな……ここは」

 

ハジメが神域を見てそう呟いたのも無理もない

 

なぜなら神域内は果てというものが認識できない、様々な色が入り乱れた空間。まるでシャボン玉の中の世界に迷い込みでもしたかのようだった

そんな不思議な色彩の空間には、白亜の通路が一本、真っ直ぐに先へと伸びていた。否、通路というよりは、ダム壁の天辺のように、〝巨大な直線状の壁の上〟と表現するのが正しいだろう

先へ進むと目の前に波紋状の空間の入口が存在しており、そのまま向こう側へバイクで突っ込んだ

 

その先は整備された道路に高層建築が乱立する地球の近代都市のような場所だった。

 

ただしもう人が住まなくなって何百年も、あるいは何千年も経ったかのように、どこもかしこも朽ち果てて荒廃しきっていたが。 今にも崩れ落ちそうなビルもあれば、隣の建物に寄りかかって辛うじて立っているものもある。窓ガラスがはまっていたと思われる場所は全て破損し、その残骸が散らばっていた。地面は、アスファルトのようにざらついた硬質な物質が敷き詰められているのだが、無数に亀裂が入り、隆起している場所や逆に陥没してしまっている場所もある。 建物壁や地面に散乱する看板などに薄らと残る文字が地球のものでないことや道路につきものの信号が一切見当たらないこと、更にビルの材質が鉄筋コンクリートでないことから、辛うじて地球の都市ではないことが分かる

 

ハジメ「大方、昔、潰した都市でも丸ごと持って来たんだろう。潰した記念にとか、クソ野郎のやりそうなことだ。建築技術一つにも今のこの世界にはない魔法が使われていた形跡があるし、散々発展させてから、トランプタワーでも崩すみたいに滅ぼしたんだろう」

 

光輝「……まるで実写版バイオでも見ている気分だ」

 

そんな人々が積み上げてきたものを、あのエヒトルジュエは、嗤いながら踏み躙ったに違いない。哄笑を上げるエヒトルジュエの姿が目に浮かんで、ハジメと光輝は凄まじく嫌そうな顔になった

 

荒廃して見るも無残な状態になっているとはいえ、現代地球の都市部に近い町並みに、若干の郷愁と、エヒトを放っておけば地球もこうなるのだと見せつけられた気がして、ハジメはより気が引き締まる思いだった

 

ハジメ「……チッ、ここにもいやがるか。しつけえな!!」

 

荒廃した建物から神の使徒達が飛び出してふたりに襲い掛かってきた

 

光輝「いちいち立ち止まって相手にするのも面倒。このまま走り抜けるぞ!」

 

そう言いながらバイクの速度を上げるが後ろから追いかけてくる使徒達に業を煮やし

 

光輝「邪魔だ!」

 

バイクを走らせながら須佐能乎第二形態(羽織を着た武将)を発現させ、後方に向かい天照付きの矢を放つ

 

ハジメ「消え失せろ!!」

 

ハジメもまた木人を複数体出現させ使徒達の相手をさせた

 

そうして迫りくる使徒達を潰しながら先へ進むと、次の空間へ行くための入口に、ハジメの木人や光輝の須佐能乎の倍以上の巨体の神の使徒、ゴリアテが立ちふさがる

 

バイクに乗り突撃するふたりにゴリアテは、手持ちの巨大な剣を振り下ろし、ふたりを仕留めようとしたが

 

ハジメ「合わせろ!」

 

光輝「お前がな!」

 

しかし、ふたりは剣が振り下ろされる瞬間バイクから飛び、巨剣の平面に着地し、そのままがら空きになった胴体にハジメは螺旋丸、光輝は千鳥を構えた腕をそれぞれ突っ込む

 

この際、千鳥の雷が螺旋丸と一つになり、風と雷を纏った球体となり、それがゴリアテの胴体を貫く

 

ハジメ/光輝「「『颶風雷旋丸(ぐふうらいせんがん)!!』」」

 

ふたりの技を貫かれたゴリアテはそのまま後方の別空間に倒れ、ゴリアテから飛び降りたハジメと光輝は、運転手もいないまま走るバイクに飛び移り、次の空間へ突っ込むのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマ「…やってくれやがったな…エヒト」

 

戦場ではカズマ達攻略者パーティーが使徒達を相手に無双し、死傷者の数を最小限に収めている

 

反対側の戦場ではゴーレム形態だったミレディが人間だった時の肉体に似せて作ったボディに魂を入れ、配下であるゴーレム軍団引き連れ戦ってくれている

 

だいぶ戦局が人類側の優勢に安定していた時だった

 

神域のゲートから使徒達と共に舞い降りる者がいた

 

その者を見た瞬間、一瞬でカズマとアクアの表情が憤怒へと変わり、その他の面々は驚愕した

 

舞い降りたその者は他の神の使徒のような翼をしていた

ただしその色は他の神の使徒の様に白でもなければ黒でもない、薄汚れた印象を与える灰色の翼

 

だが一同が驚愕したのは翼の色ではなかった

その翼の主が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマ「……恵里」

 

そう…その者は香織達のクラスメイトであり…カズマとアクアにとって妹分だった恵里だったのだから

 

恵里「……」

 

その恵里はというと神の使徒の様な翼を持ち、羽が地面に落ちると分解が発生する

瞳は虚ろとなっており、表情も無表情だった

極めつけは恵里からは黒い魔力が溢れており…それだけでまわりの使徒達とは比べ物にならないほど強いことがわかる

恐らくエヒトに肉体を使徒仕様に改造され、更に手を加えられたのだろう

 

今の恵里からは一切の生気を感じられなかった

 

恵里「……」

 

恵里が無言のままこちらに手を向けた瞬間、使徒達が一斉に光線を放った

今の恵里はエヒトに操られている状態であり、使徒達の司令塔でもある

 

光線の雨を浴び、土煙に巻かれた一同だったが

 

カズマ「……ざけやがって

 

その土煙から手裏剣状の風の塊や火炎弾、圧縮した水のレーザーに斬撃が放たれ、それが使徒達に命中する

 

カズマ「やってくれたな……許せねえ」

 

アクア「ええ…許せないわね…」

 

めぐみん「……アクア…カズマ…」

 

ダクネス「………シア達はまわりの使徒達を頼む…」

 

シア「え…で、ですが…」

 

ティオ「…シア…ここはカズマ達に任せ…妾達は妾達のやるべきことをしようぞ」

 

香織「……そうだね…」

 

雫「……私達はあの人たちの邪魔にならないよう立ち回るわよ」

 

幸利「…俺と浩介は残ってカズマ達のサポートにまわるわ」

 

浩介「そうしなきゃ俺達死ぬしな……」

 

その言葉とともにシア達はまわりの使徒達の始末に辺り、カズマ達伝説のパーティーと幸利&浩介は残るのだった

 

カズマ「待ってろよ恵里」

 

アクア「私が…私達が……すぐ助けるから!!」

 

 

もう75話を超えたのでここからは攻略者パーティーメンバーの人気投票のアンケートを取ります。正直出番の少ない恵里がかなり人気なのが驚きでした。そして光輝と雫の人気具合が想像以上でしたww正直作者の中ではもう光輝がハジメを抜いて主人公なのではとすら思いかけてますwww

  • 誰よりも夢に突き進むリーダー カズマ
  • 友達と優しさを持つ主人公 ハジメ
  • 闇と孤独を抱えた主人公 光輝
  • ハジメを愛し光輝を想う優しき吸血鬼 ユエ
  • ハジメを愛するバグ兎 シア
  • ハジメを愛する突撃娘 香織
  • 光輝をただ一途に愛する剣姫 雫
  • ウィルを愛するドM竜人族 ティオ
  • カズマを支える最強の女神(嫁) アクア
  • カズマを支える最強の杖(嫁) めぐみん
  • カズマを支える最強の盾(嫁) ダクネス
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