さて、今回でこの小説の投稿話数はなんと87話となりました!
これは私がこれまで執筆してきたシリーズ物で最高投稿数だった『このふたりの男女に祝福を!』の86話を超えたことになりました!!
まさか8ヶ月でここまで投稿できるとは私史上類を見ない快挙と言えます。
今後ともよろしくお願いします。
シア「いきますっ、――『レベルⅩ』!!」
シアが己の身体強化を上げる魔法を唱え、ティオはハジメから渡された黒鞭を取り出していた
身体強化レベルⅩ――正確には魔力操作の派生『変換効率上昇Ⅹ』
魔力1の消費に対し身体能力の数値を3上昇させることが出来るこの能力を昇華魔法で強制的に上限だった〝変換効率上ⅡからⅢへ
だがそれは、あくまでアルヴ戦の時までの限界値だったそれを、3日間の準備期間中にシアが自ら模索し己の限界値を越えようと躍起にしていた事に加え、手の空いていた分身体カズマとの鍛錬でものにすることが出来た
しかし、本来ならば時間を掛けて少しずつ上の段階に行くはずだったものを無理矢理強制的に伸ばしていく行為であるため肉体への負荷はとてつもなく大きく、最悪死ぬかもしれないそれを分身体カズマは忠告したが、シアの意思は固く、最終的に長時間の運用を控えることと引き換えの使用許可を出した
よって今のシアの強さはステータス値だけならばハジメどころか光輝すらも越え、事実この世界で最強のステータス値を持っていることとなる
最も、ステータス値が高くとも高い戦闘経験と技術力を持つカズマの分身体に翻弄され、最終的には限界使用時間推定3分を超える辺りまで全く触れることもできず強制的に戦闘を終わらされることとなった
そのシアによりたった一度の物理攻撃(ドリュッケン)に魔物達や使徒達は原型が無くなるほどの速度と威力をくらわせられることとなった
その傍らではティオが
ティオ「幸利よ。主の魔物、使わせて貰う!」
別れる前に闇術師である幸利から操った数十体以上の魔物を使うよう渡され、その魔物達を鞭で叩き巻き付けた
その鞭の正式名称は〝黒隷鞭〟という
柄の部分に小さな宝物庫がついており、そこに収納されている最大三キロメートルの長さの黒鞭が魔力を注ぐことで自在に出し入れ出来、一見すると無限に伸びる鞭であるがこの黒隷鞭は束ねた鋼糸にはまるでサメ肌のように対象を削り取るような構造になっている。表面には空間魔法〝斬羅〟が付与されており、使用者の任意で空間ごと切り裂くことも可能
だがこの黒隷鞭の真価はそこではない
ティオ「生誕せよ、産声咆哮と共に、『竜王の権威』!!」
ティオの威厳すら感じさせる声音が響いた
同時に、幸利から渡された魔物達が絶叫を上げた
「「「ギィァアアアアアアアアアアアアアアッ」」」
その絶叫と共にベキッゴキッグチャと生々しい音を響かせながら瞬く間に変形しおよそ三秒
それだけの時間で、魔物達の肉体は黒い鱗に覆われ、太く逞しい四肢と尾、鋭い爪牙、硬質な輝きを放つ翼を持つ魔物――黒竜へと変貌した
魂魄変成複合魔法〝竜王の権威〟――己の竜人族としての魂から竜化の情報を複製しかつ仮初の魂魄を作り出す魂魄魔法『竜魂複製』と、変成魔法『天魔転変』の複合により、対象の魔物を強制的に黒竜化させるという魔法
本来たった数秒で、それも他人(幸利)が支配している魔物を強制的に変化させた挙句、自分の眷属にするなど、いくら変成魔法に対してもっとも高い適性を持っているティオといえど不可能だ
その不可能を可能にしているのが黒隷鞭
その真価は、自在の伸縮性でも空間ごと切り裂く能力でもなく、強制竜化の補助デバイスとしての能力なのである。この黒隷鞭を媒介にした時のみ、ティオは大抵の相手を強制的に黒竜化させることが出来るのだ。 鞭打った相手を従わせる。 ドMの変態には似つかわしくないと言うべきか、ド変態という大きな括りで考えるなら似合いすぎと言うべきか。シア達が、ティオに黒隷鞭を贈ったハジメに色んな意味で懐疑的な眼差しを向けてしまったのは仕方のないことだろう
ティオ「征け!!出陣じゃー!!」
圧倒的な武力に圧倒的な兵力
戦力差は歴戦だったその場を制したのは
たったふたりにより生み出される質と量の力だった
同じ頃
恵里と戦っているカズマ達は恵里をどうにかして解放しようと躍起になっていたが
恵里はエヒトにより肉体を神の使徒仕様に変化させられていて身体的スペックが向上
加えてこの恵里からはユエの魔力も混じっていた
おそらくユエの肉体を乗っ取ったエヒトから能力の底上げ目的に植え付けられたのだろう
極めつけは恵里本来の能力である降霊術師と力により戦場中にいる人間族、魔人族、亜人族、竜人族に加え使徒や魔物の死体を操り百万を超える軍団を形成し、カズマ達に襲わせたが
幸利「『影縫い』!!」
浩介「『潜影』!!」
幸利が影を縫いつけ動きを止め、浩介が死角からの一撃を繰り出し次々と仕留める
ダクネス「『断爪』!!」
めぐみん「『エクスプロージョン・レイン』!!」
ダクネスは一振りで数百超えの斬撃の波を、めぐみんは爆裂魔法を上空に放ち、そこから数百超えに分裂した爆裂魔法が死人兵に降り注ぐ
そんなふたりの攻撃の撃ち漏らしを雫と香織が巻き込まれないよう立ち回りつつ仕留めていく
6人が各々戦っている横では
恵里「……」スッ
恵里が分解魔法込みの羽根を飛ばし、それをアクアが結界を張りガードする
本来ならば結界すらも分解できる力を持った恵里だったが、それ以上にアクアの結界が強固であったため分解し切れなかった
カズマ「はあ!!」
そんな恵里を横から駆け上がったカズマが斬り掛かるが空を飛び避けた
カズマ「チッ、また避けたな…もとの恵里とは思えない強さだ……もっと早く動けば斬れないこともないが…力加減がミスれねえしな」
アクア「一歩間違えたら恵里を殺しかねないからね…どうにかして恵里の動きを止めて…あの恵里の心を侵食している闇を祓わなきゃ…」
元水の女神であるアクアの目には恵里が今どういう状態にあるのかが分かる
そのアクアの目に見た恵里の心には、エヒトが植え付けたであろう魔法が根付いており、それが精神に深く干渉…加え恵里の持つ元々の心の闇を起点に、自我と引き換えのドーピング効果を生んでおり、このまま戦闘が長引けば恵里の命はいずれ消えてしまう
それが分かっているからこそできる限り急いで恵里を助けようとしているのだが、辺りどころや力加減をミスれないことや動き回る恵里に苦戦している
カズマ「…なあ…心無しか……恵里の動き……少しずつだが弱くなってきてないか?」
アクア「……恵里の精神を巣食っている魔法が…恵里の生命を食べているわ…このままだと恵里の命は…」
保って後数分の命
そうアクアが呟く
それを聞いたカズマは手を強く握りながら震えていた
カズマ「あの野郎、こうなることをわかってて俺達に恵里をぶつけさせやがったな」
アクア「……多分恵里を攫ったあとに記憶を読んだりして恵里と関わりの深い私達にぶつけさせることで時間稼ぎしようとしてたのね」
そう推測するアクアだったがアクアもまた手を強く握りながらエヒトに怒りを向けていた
カズマ「許さねえ…俺達の妹分を…捨て石にした上に弄ぶような真似しやがって!!」
エヒトに対しての怒りをあらわにしながらもカズマは恵里を助ける為にどうすべきか頭を動かす
生半可な拘束じゃ恵里を抑えきれない
たとえ拘束できるほどの魔法を放ったとしても動き回る恵里に当てるのは至難の業
生憎カズマとアクアの持つ拘束魔法では恵里を縛ることは出来ても恵里の動きを捉えきれるほどの速度は出せない
だがこうして迷っている間にも、恵里の命は徐々に消えていってしまう
ふたりが本気になれば恵里の身体を多少傷つけることになるが助け出すことができる
しかしそれは最後の手段にしており、あくまで無傷で助けようとしていたがそれもいよいよ厳しくなってきている
恵里「……」スッ
そんなふたりに恵里は手を向けると手に黒い魔力が収束したかと思えば分厚い黒き光線が放たれた
アクア「ッ!」
アクアが瞬時に結界を作ることでガードできた
これまで放たれた攻撃の中でも特に強く、一瞬結界にヒビが入ったがすぐにアクアの魔力で修復し耐えた
アクア「!…まずいわ。この魔法…恵里の命削ってるわ」
カズマ「クソ!どうする…考えろ。どうすれば…」
命のタイムリミットが近づいているこの現状にカズマは焦りながらも考えた
カズマ「(落ち着け…冷静になれ…一旦状況を分析しつつ打開策を考えろ……恵里は素早く動き回るから拘束魔法を当てられない。今こうして攻撃してきている今が当たるチャンスだが拘束魔法を使えば恵里はそれに気づき確実に避けてくる……今手持ちで動きを抑えられてなおかつ気付かれないような拘束魔法は……)」
頭に片手を置きながら足元へ目を向けながら考える
そうして考え始めて約10秒が経ったときだった
カズマの足元の影が僅かだが傾いたことに気がつく
そこで初めて、今の時刻が夜の一歩手前まで来ている夕暮れだということに
カズマ「!」
だがそこで、カズマは思いついた
否、思い出したというべきか
この状況を打開するための方法を
カズマ「そうだ…そうだったわ……俺としたことが……俺の強みを忘れてたわ」
そう言うとカズマは両手の指を合わせ印を組む動作をした
すると
恵里「!?」
それまで攻撃を続けていた恵里が突如攻撃を止め、動かなくなった
カズマ「『影縛り』完了…てか」
そう、カズマがやったことは凄く単純
それは幸利の自作した拘束魔法『影縛り』を自身がやることで恵里に気づかれることなく己の影からそばの瓦礫の影、そしてカズマ達に倒された死人兵の影を経由し恵里の影まで伸ばし恵里の影を縛ったのだ
カズマの天職『冒険者(弱)』とはかつてカズマがいた異世界に存在した冒険者という職業の中でも最もスタンダードかつ最弱職とまで言われていた物だ
なぜならばこの職業は全ステータスが軒並み他の戦闘職と比べても特に低く、才能無しが入るような物だった
しかし、そのかわりと言っては何だが…この職業唯一の利点が存在していた
それは…この職業はこの世のあらゆる職業のスキル魔法を会得することができる(ただし通常本職ほどの威力や効果は発揮できないが、本人の力量次第では本職と同等かそれ以上の力を発揮できる)
それをカズマは努力とこれまでの戦いで積んだ技術と経験により最弱職でありながら数多くの実戦功績を立てたことで『最強の最弱職』という二つ名を得ることとなった
この世界に来て、この天職となった後もそれは継続しており、一度見た技能や魔法は軒並み会得することができる(ただし写輪眼や白眼などの魔眼は技能というよりも特異体質系である為、瞳術は使えても実際に魔眼を使うことは出来ない。また難易度の高い技能魔法を使えるかは当人の力量次第)
そしてカズマは幸利や恵里達を鍛えていたため、無論技能魔法は見てきていた為使おうと思えば使える
ただこの世界に来て自身の天職はほぼ前世で使っていたスキル魔法を使うことに意識を向けていたため、螺旋丸や千鳥などの強力な技能魔法以外は使おうとしなかったためすっかり忘れていた
アクア「!カズマそれって…」
カズマ「ああ…まさかここでお前の技が役立つなんてよ…サンキューな幸利」
そう言いながらカズマは恵里のもとへ歩き出すと恵里もまたカズマと同じ動きで歩き出した
カズマ「『影真似』ってところかな…アクア!」
カズマがアクアを呼び掛け、アクアがカズマの隣に立つ
カズマ「今から恵里の魔法で恵里の心の中に入るから俺の肩に手を置け」
アクア「うん!」
アクアが返事し肩に手を置くとカズマは恵里に手を伸ばすると恵里も同じように手を伸ばしふたりの手が触れ合う
カズマ「待ってな恵里…今そこから引きずり出してやるからよ『心転身』!『心伝身』!」
心転身は己の精神を相手の精神へ入り込む魔法であり、心伝身は術者を中継点とし、手で触れた相手の意思を離れたところにいる別の相手に直接伝達する
しかしこれに心転身と組み合わせることで術者と共に対象の精神へ入り込むことができる
こうしてふたりは恵里の心の中へ飛び込むのだった
変換効率上昇Ⅹの経緯
原作と違いシアのレベルⅩ化はチートメイトDrではなく原作以上に無理して変換効率上昇を強制的に底上げしたものとなっております。また扱いとしてはNARUTOの八門遁甲の陣のようなものとなっており、NARUTOと違い第八死門に該当するレベルⅩは短時間運用に加えシア自身が常人を遥かに上回る肉体的な強さを持っていることで死ぬことはありません。
もう75話を超えたのでここからは攻略者パーティーメンバーの人気投票のアンケートを取ります。正直出番の少ない恵里がかなり人気なのが驚きでした。そして光輝と雫の人気具合が想像以上でしたww正直作者の中ではもう光輝がハジメを抜いて主人公なのではとすら思いかけてますwww
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誰よりも夢に突き進むリーダー カズマ
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友達と優しさを持つ主人公 ハジメ
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闇と孤独を抱えた主人公 光輝
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ハジメを愛し光輝を想う優しき吸血鬼 ユエ
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ハジメを愛するバグ兎 シア
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ハジメを愛する突撃娘 香織
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光輝をただ一途に愛する剣姫 雫
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ウィルを愛するドM竜人族 ティオ
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カズマを支える最強の女神(嫁) アクア
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カズマを支える最強の杖(嫁) めぐみん
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カズマを支える最強の盾(嫁) ダクネス