創造のハジメと破壊の光輝   作:スカイハーツ・D・キングダム

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第七十八話 邪神と怪物達➁

 

エヒト「むぅ…今のは少しヒヤッとしたぞ……だがいいのか?あり得ないだろうが万が一今のが完全に決まっていれば我の中にいる深淵に沈んだ吸血鬼の魂ごと仕留めていたのだぞ?そうなればただでさえ戻ってくる可能性が皆無な小娘が戻ってこれなくなっておったのだぞ?」

 

光輝の須佐能乎の攻撃をまともにくらいかけたことにエヒトルジュエが中にいるユエの魂をあからさまに盾にするような口振りで話す

 

光輝「……」

 

しかし、光輝は顔色一つ変えることなくエヒトルジュエ…否エヒトルジュエの中に目を向け

 

光輝「……ユエ……安心しろ……お前を殺すことになってもそいつは倒してやるからな」

 

エヒト「なっ!?」

 

無慈悲にも宣告した

 

光輝「なにか勘違いしているみたいだが…後ろの白髪眼帯はともかく俺はユエを救いに来たんじゃねえ……貴様を殺しに来ただけだ…その過程でユエが死ぬことになろうとも…俺のやることは変わらねえ…だからそいつを盾にしても無意味なだけだ」

 

エヒトルジュエの言葉に光輝は毛ほども気にしてない口振りをし、自分は本気だと言うことを示して見せる

 

エヒトルジュエに宣告する光輝にハジメは内心、気が気ではなかった

 

それはこの戦いが始まる数日前の作戦会議の時の光輝の発言が頭をよぎっていたからだ

 

光輝『断っておくが…俺はユエを助けるつもりで戦わねえ。ユエごとエヒトを殺すつもりで戦うつもりだ。相手は紛い物とはいえこの世界を統べる存在…加えて南雲を一方的に打ち負かすほどの力を持っている…恐らく次に戦うことになれば最初とは比べ物にならないほどの力を出してくる……そんな相手に倒す以外の気持ちと考えで勝つことができる余裕…俺達にあると思うか?』

 

この光輝の発言には作戦会議に参加していた一同に動揺が走ったが光輝の言うことは最もだった

 

ユエを助けなければならないのはもちろんだが、そのユエの肉体を乗っ取っているエヒトの力はその場にいる光輝とカズマ達伝説のパーティーに浩介、幸利以外は実際に目の当たりにしていたため、ユエからエヒトを引き剥がすことがどれだけの難易度なのか良くわかっている

 

かと言ってそのユエを見殺しにすることはできない為、結果光輝はエヒトを殺すこと、ハジメはユエを救うことを第一に挑むこととなった

 

光輝『俺はユエ事エヒトを殺るつもりで戦う…だから南雲。ユエを救うことを諦めるつもりがないなら俺が奴と殺りあってできた隙でもついて勝手にユエを助けろ』

 

今の光輝はユエを救うことは頭にはなく、エヒトルジュエを殺すことしかない

 

その為下手したら光輝がうっかりエヒトルジュエごとユエを殺すのではないかと心配になる

あまり口には出さないがハジメは光輝の実力を高く評価しており、自身と同等かあるいはそれ以上あるかもしれないこの男なら万が一…本当にエヒトルジュエにその刃が届くかもしれないと

 

エヒト「……そうか……インドラの器はそのつもりでいるのか…話を戻すが、隠すことはない。分かっているぞ。概念魔法を発動したのだろう? お前にとってあの時は極限と言える状況だった。まさか、アルヴヘイトを打倒し得るほどに強力な概念を生み出すなど、我にとっても予想外ではあったが……」

 

と、先ほどのハジメの発言を指摘するエヒトルジュエ

 

エヒト「恐らくは〝神殺し〟…分かるぞ?それこそがお前の切り札…それを虎視眈々と必殺の瞬間を願っているのだろう?」

 

ハジメ「(ちげぇんだけどな…まあ勝手に勘違いしてくれてるならそれでいいか)そこまで読むのか…まあ元々隠すつもりも無かったが」

 

そう言いながらハジメは自身の懐に目を向ける

 

『神越の短剣』

それは、決戦前にミレディが渡してきた神殺しの概念魔法を込めたアーティファクト

 

元々は解放者達と共同で生み出すことができ、その効果は文字通り神を殺すためにあるといえる代物

 

ちなみに誕生経緯はというと〝神殺し〟の概念を組み込むことができなかったことで業を煮やし、解放者全員でやけ酒した挙句、ベロベロ状態でエヒトに対する罵詈雑言大会をしていたら出来たというもの

そこに建前や理性や使命などという雑念が一切含まれていない

要するに〝エヒト死ねクソ野郎〟って気持ちだけを込めた一品

 

それをハジメが弾丸に加工し懐に仕舞っており、それをエヒトルジュエが感知したのだ

 

エヒトルジュエ「だができるかな?その虎の子を我に近づかせることが、叶うとでも思っているのか?」

 

そう言うとエヒトルジュエの周りから無数の魔法陣が展開されそこから数多くの属性魔法の魔弾が高速で放たれた

 

無論応戦してみせたハジメ達だったが徐々に分身体達やアーティファクトや武器が潰れていく

 

ハジメ「くっ!(こいつ、急に力を上げてきやがったか。やっぱ手を抜いてやがったな)」

 

エヒトルジュエ「そういえば先ほどの仕返しをしていなかったな、インドラの器よ!」

 

その瞬間エヒトルジュエの姿が一瞬で消えたかと思えば光輝の目の前に現れ

 

光輝「!?(速っ)」

 

瞬時に須佐能乎の一部を前に出しガードするのだが

 

エヒト「『雷神槍』」

 

エヒトルジュエの突き出した手の虚空から突如、雷が降り注いだ

極限まで集束・圧縮されたそれは、もはや雷で出来た槍

それが須佐能乎の硬いガードを貫くとそのまま神域の奥へと吹き飛ばされた

 

ハジメ「天之河!」

 

エヒト「よそ見している暇はあるのかアシュラの器よ」

 

その直後、エヒトルジュエが瞬時にハジメの前に現れノータイムかつ逃げ場のない圧倒的な攻撃を繰り出そうとした

 

しかし、ハジメは光輝のやられる姿を見ていたため光輝よりも早く防御に移ることができた

 

取り出したアーティファクト、可変式大盾『アイディオン』がハジメを覆う球状の盾が展開される

 

轟音

 

放たれた空間爆砕の衝撃は、一撃でアイディオンの一層目を木っ端微塵に吹き飛ばした。凄まじい衝撃が伝播してきてアイディオンを支えるハジメの左腕が悲鳴を上げる。 そこへ追撃の嵐。莫大な量の光星が、復元する間もなく次々と襲いかかった。光の嵐に呑み込まれたアイディオンは、まるで恒星のように輝く。 それでも、どうにか突破を許さない強固さは難攻不落の城塞と称するべきか。 だが、その防御力もエヒトルジュエにとっては面白い余興に過ぎないようで、おもむろに手を掲げるとその掌に蒼白い焔を生み出した。そして、そっと息を吹きかけるようにして送り出す。 スっと音もなく飛翔した蒼焔は、未だ集中砲火を受けているアイディオンに突撃し――そのまま防壁をあっさりと透過した

 

ハジメ「っ!?」

 

それに気がついたハジメがすぐにその場を離れようとしたが遅かった

 

ハジメ「がぁああああああっ!?」

 

アイディオンのギミックが解かれて、そこから蒼い焔に巻かれたハジメが飛び出して来た

 

間髪入れず迫る魔弾の流星群を、残ったグリムリーパーや木分身達が身代わりとなって防ぎ、鋼鉄の雨を降らせた。そんな周囲の犠牲に歯噛みしつつ強引に包囲を突破して、苦痛に歪んだ表情のまま紅の魔力を収縮。次の瞬間には衝撃に変換して蒼焔と殺到する魔弾を辛うじて吹き飛ばす。 同時に、後に残されたアイディオンが、鉄壁を崩して内への隙間を開いた為に内外から攻撃を受けて木っ端微塵に粉砕されてしまった

 

エヒト「はっははははっ、先程までの大言はどうしたのだ? 随分と見窄らしい姿になっているではないか」

 

エヒトルジュエが可笑しそうに嗤う

その視線の先には、あちこちに火傷を負い服の一部も焼損させて荒い息を吐くハジメの姿があった。魔力も蒼炎と魔弾の吹き飛ばすのに相当な量を衝撃に変換したようで、かなり目減りしている。全属性耐性や金剛の護りを気休め程度にしてしまう威力には戦慄せざるを得ない

 

ハジメ「(クソが!輪廻眼と転生眼を使ってねえにも関わらずこんなに強えのかよ…)はぁ、今のは……ユエの……」

 

エヒト「いや、我のだよ。吸血姫も使えたようだが、元々、我が使っていた魔法だ。あらゆる障害を透過し目標だけを滅ぼす。〝神焔〟というのだ。どうだ? 中々、美味であっただろう?」

 

ハジメ「チッ」

 

エヒト「しかし…まさか我が呼び出した異世界の力あるもの達の中で…お前やインドラがいるとはな…魂の同化が進んでいたことで…じっくり見なければ気づけもしなかった……まさかお前達が死に…数百年経ってもなお我を討ち滅ぼすことを諦めないとは…死に損ないを通り越して…もはや感心の域に達するぞ……おまけに厄介な転生者共まで引き連れ行ってからに。昔と違って、現代にはフリードに対抗できる人材がいなかったので、多少の調整とどうせならと、我の器と成り得る者、親和性の高い者を探した結果。お前達をこの世界に呼び出すことができた。神の身なれど、世界の境界を越えることは容易くない。まして、器なき身では【神域】の外で直接干渉することもままならんほどだ。結果として、どうにか上の世界(上位世界地球)から引き摺り落とすことには成功したわけだが、おまけの中にお前やインドラが紛れていて、それが吸血姫の他に竜人までもを引きずり出すとはな…どちらも上手く隠れたものだ…最初、特に考えもせず行い、意図せず繫がった世界の者共を召喚した結果が、我と世界をかけた戦いにまで発展するとは、流石に予想出来てなかったぞ。まあ…お陰で三百年前に失ったと思っていたこの器を見つけ出し、お前達と再び相見えることが出来たことを考えれば良しとする」

 

ハジメ「(なるほどな……つまり、天之河兄がその器候補としての資質があって、俺達はそれに巻き込まれたわけか)てめぇ…俺達には気づけなかったにも関わらずあいつら(カズマとアクア)には気づいてやがったのか」

 

エヒト「正確に言えば、この世界に呼び覚まして改めてその魂を見て気がついたのだがな……まさか他にも2名…我を倒すためにこの世界に転生した者がふたりも居たとは驚いたが……そしてお前達は既に我の正体にも気づいているのだろう?」

 

負傷しているハジメをよそに、まるで世間話でもするかのように振る舞うエヒトルジュエ

 

まるでこちらは余裕だからいつでも掛かってきてもよいぞとでも言いたげな隙だらけさを見せつける

 

ハジメ「……あぁ…お前の正体は俺達と同じ異世界人だ…大方魔法文明がトータス以上に発展した世界のな…お前が本当に神なら地上で起きている事やユエの居場所も事細かに知ることができるはずだ…にも関わらずそれができていない…他にも異世界から召喚するなんて行為……そもそも異世界の存在を知覚してなければできない発想だ…そして…魂だけの存在になったお前はこの神域を作ったのは……恐らくは延命目的だろうな……地上では器が無ければ力を行使できない……つまりお前は万能の神でもなんでもない…神を名乗るただの人間だ」

 

エヒトルジュエの目的はアシュラを通して既に知っており、カズマからもエヒトルジュエの正体に関する概要は聞いていた為、一部推測混じりの推理を言い出す

 

エヒト「……正解だ…だが一つ訂正しておこう」

 

そう言うとエヒトルジュエの目の前に魔法陣が展開され、そこからはかつてユエの肉体を乗っ取ったばかりのときに使って見せたユエの五天龍…しかしそれを更に上回りなおかつ魔物化させた上位互換魔法

 

五天之魔龍

 

それがハジメに襲いかかった

 

エヒト「信仰心を存在昇華の力に変える秘儀。それは間違いなく我に神性を与えた…故に我は神である……ふむ…せっかくだ…我の起源を見抜いた褒美だ。少し昔語りをしてやろう。語り終わるまでに死んでくれるなよ?」

 

ハジメ「知ったことか!」

 

ハジメは今持てる全ての武器と魔法を持って防ぎ切ろうとする

しかしエヒトルジュエは手を軽くかざし振ってみせると五天之魔龍全ての動きが高速化し、その周りからも魔法陣が出現し大量の魔弾が放たれた

 

エヒト「かつて、我の故郷は魔法技術が発展した世界だった…星そのものを管理下に置き自然現象の全てを掌握するほどにな……だが発展しすぎた世界が末期を迎えるということは自然なものだった…我の世界も例外ではなかった…この世界が滅びるのはもはや時間の問題…そう思いつつも、我を含めた到達者──神代魔法の真髄を個人で扱える者達と共に世界の理に触れ理法術──神代魔法を手にするつもりだった…無論それが世界を滅ぼす要因になることは知ってはいた…だが知的好奇心を抑えきれなかったのだよ。そんな時だ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奴らが、異世界喰い(・・・・・)が攻めてきたのは」

 

ハジメ「…はっ?」

もう75話を超えたのでここからは攻略者パーティーメンバーの人気投票のアンケートを取ります。正直出番の少ない恵里がかなり人気なのが驚きでした。そして光輝と雫の人気具合が想像以上でしたww正直作者の中ではもう光輝がハジメを抜いて主人公なのではとすら思いかけてますwww

  • 誰よりも夢に突き進むリーダー カズマ
  • 友達と優しさを持つ主人公 ハジメ
  • 闇と孤独を抱えた主人公 光輝
  • ハジメを愛し光輝を想う優しき吸血鬼 ユエ
  • ハジメを愛するバグ兎 シア
  • ハジメを愛する突撃娘 香織
  • 光輝をただ一途に愛する剣姫 雫
  • ウィルを愛するドM竜人族 ティオ
  • カズマを支える最強の女神(嫁) アクア
  • カズマを支える最強の杖(嫁) めぐみん
  • カズマを支える最強の盾(嫁) ダクネス
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