光輝『ッッッ……やってくれたなあの寄生虫がぁ…』
エヒトルジュエの雷神槍により須佐能乎のガードすら意味をなさない程の威力を叩き込まれ吹き飛ばされた光輝だったが、すぐに立ち上がり写輪眼でハジメと激闘を繰り広げているエヒトルジュエの動きを見続けていた
光輝は探っていた
エヒトルジュエの意識に隙間が出来る瞬間を
その瞬間に〝とあるアーティファクトを叩き込む〟為に
ハジメ『おい』
そこへハジメが、否エヒトルジュエの攻撃から生き延びた木分身体のハジメが光輝に駆け寄ってきた
光輝『分身体か。お前の体感的に隙は作れそうか?』
木分身ハジメ『……はっきり言えばきついな…本体とリンクしている分。それがよく伝わる。確実に当てるにはエヒトの意識から俺かお前の存在を確実に消す必要がある』
ハジメの木分身はカズマや光輝の影分身と違い、耐久力が高く、本体との知覚意識のリンクが可能である為、リアルタイムで本体の意識や焦燥感が伝わる
木分身ハジメ『一番確実なのは、どうにかして神殺しを当てることと引き換えに奴からの致命傷レベルの攻撃を受け、奴の意識から俺かお前の存在を無くさせたところを本命ぶち当てることだろうが…そのための策が今ひとつ思い浮かばねえんだよな……だが流暢にしてらんねえ…本体の方も正直厳しい…どうにかして奴に2発…確実に叩き込む為の策を…』
そう言いながら木分身ハジメは考える仕草をする
その間も本体のハジメはエヒトルジュエに良いように攻撃を喰らわせられボロボロになりながらも立ち上がっている
光輝『……一つ、奴のことについて分かったことがある…』
木分身ハジメ『アァ?』
光輝『奴は自分の力に対し絶対的な自信を持っている』
木分身ハジメ『…それがなんだって言うんだ?』
光輝『……絶対的な自信……悪く言えば過信……思い込む……なら思い込ませればいい……当初の予定通り奴を偽のゴールにまで誘き寄せる案が効果的だ』
木分身ハジメ『……あの本番での戦いの中アドリブでやるってたやつか』
光輝『策としては、お前の持つ神殺しの弾丸を敢えて意識させ、そこを俺の〝神殺しのクナイ〟を当てる…奴はこの神殺しこそが自身を仕留めるための虎の子だろうと思い込ませる……そこまではいい…だがそれでは恐らく仕留めきれない…だからこその第二の刃たる〝コレ〟が鍵となる…俺かお前の神殺しを当てた後、敢えてその後の奴の攻撃を真正面から受けた上で……作った隙で本命を当てる…』
木分身ハジメ『……思い込ませる……!』
そこで木分身ハジメが何かを思いついた顔を浮かべたと思えば自身の身体に手を当てそして
光輝『!』
木分身ハジメ/光輝『あ、あぁぁー…声はこんなもんか』
見た目を光輝そっくりに変えた
光輝『へ、変化の術…だと…!?』←忍者大好き
木分身ハジメ/光輝『いやただ変性魔法使っただけなんだが?それよりもお前の持ってる゛神殺しのクナイ〟渡せ。俺に一つ良い案を思いついた』
変性魔法の変える力を自らに転用し己の姿を光輝に変えてみせた木分身ハジメは光輝に渡すよう要求しながらその策を
エヒト「ガァッ!?」
エヒトルジュエは驚愕していた
策を弄して自身を突き刺した男を自分の手で確かに急所を突いたはずだった
しかし、その自身が仕留めたと思っていた男に再び刺されている
エヒト「な…ぜ…貴様が…貴様は確かに我が…」
エヒトルジュエの呟きに、光輝はエヒトルジュエに突き刺した十手に力を込めつつも答えた
光輝「ああ、あの
ハリボテ…そう言われエヒトは先程自身が光輝を刺していた場所に目を向けると、そこには
エヒト「なっ!?」
自身が刺していた光輝ではなく、身体が木でできた光輝…いやハジメの姿があった
ハジメ「驚いたか?俺の木分身を変性魔法で声と見た目を天之河に変えてみたんだが…即席だがどうやら自称神の目を欺ける出来みたいだったが……お前、俺の作った天之河の偽物を始末して、あとは俺だけだと思い込んで後方の警戒を解いて天之河の存在を頭から消しただろ?その時点でこの結果は必然」
光輝「貴様のような己の力を絶対的だと過信する奴には偽のゴールまで誘き寄せ、思い込ませたあとに本命を叩き込むのが得策なんでな」
口から血を吐きながらも先程のように後ろにいる光輝に反撃しようするが
エヒト「!?(う、動けない!?)」
足を動かそうとしたが何かが絡みつき動かせないでいた
足元を見るとそこには、いつの間にか木の根が足に絡みつき動きを封じられていた
ハジメ「(この戦闘中、俺が放った弾丸全てに創造の力を込めてたんだよ。ここぞって時まで隠しておいた俺の動きを封じる策だ)」
ハジメの持つ創造の力は、限定的とはいえ物にその力を込め、任意のタイミングで発動させることが出来る
この空間のそこら中には創造の力込みの弾丸が落ちており、やろうと思えばいつでも縛れたがハジメは待ったのだ
確実にエヒトルジュエを突き刺すこの時を
エヒト「!?これは!?」
そこでエヒトルジュエは自身に異変が訪れたことを悟った
ドクンッ、ドクンッ!
と目覚めの狼煙が上がり、身悶える肉体の本来の持ち主が上げる意志の叫びを
エヒト「馬鹿なっ、吸血姫は完全に消滅したはずだ!」
確かに、消滅していく魂魄を感じていたのだ。エヒトルジュエは内から膨れ上がる自らを押し退けようとする力の奔流に顔を歪めながら困惑もあらわに疑問を叫ぶ
それに答えたのはハジメだ。未だ起き上がることも出来ない体でありながら、その口元には獰猛な笑みが浮かんでいる
ハジメ「ユエの方が一枚上手だった、それだけのことだろう?」
エヒト 「っ――」
その言葉で察する。すなわち、ユエの消滅はユエ自身がそう見せかけた策だったのだと。力尽き、消えたように見せかけて、自らの魂魄を隠蔽し身の奥深くへと潜んだのだと
いつか必ず、助けが来ると信じて
ハジメ「俺の〝神殺しの弾丸〟も、〝神殺しのクナイ〟も本来の役目はお前を仕留める為のものなんかじゃない。コレの役目はお前に虎の子だと思わせ、撃ち込みお前の魂魄を揺さぶり、ユエの魂魄を覚醒させる為の物」
光輝「そしてこの
概念魔法〝神殺し〟――それは、ユエの肉体に影響を及ばさず神性を有する魂魄のみを消滅させる魔法。しかし、ミレディから与えられたこの力を、ハジメと光輝は信頼してはいなかった。それ故その特性のみを利用して本当の切り札を補助する目的で使うことにしたのだ。すなわち、致命傷には程遠かろうと、エヒトルジュエの魂が小さくない影響を受ける隙を突いてユエを覚醒させ、更にユエ自身が力を振るう隙を与えるということ。 そして本命として光輝がエヒトルジュエに魂ノ逆鉾を突き刺すというもの
十手型概念アーティファクト──魂斬ノ逆鉾
それはハジメが光輝用に作り出した概念アーティファクトであり、その効果はユエの魂魄への干渉禁止と、既にある干渉を断ち切る概念魔法
つまりは
ちなみに万が一これが失敗したときのために予備としてハジメの体内には魂斬ノ逆鉾を作る際に切り分けて作った同じ概念魔法効果を持った〝
そして光輝はただエヒトルジュエの隙を伺っていただけではなかった
ハジメの白眼と魂魄魔法を組み合わせるように、光輝も写輪眼に魂魄魔法を組み合わせることで、エヒトルジュエの中のユエの魂魄を捜し出す事ができ、結果ユエの魂魄に直接当てる事ができたのだ
しかも魂斬ノ逆鉾と血盟の刃にはそれぞれハジメの血をふんだんに含んでおり、ユエが唯一と決めた相手(ハジメ)からの吸血による効果を大幅に増大させる〝血盟契約〟によりユエの魂魄を強化させる
刻一刻と力強さを増していくユエの魂の力。自分の中から異物を追い出そうと荒れ狂う。これは私の体だと、触れていいのはハジメだけなのだと。渦巻き吹き荒れる白金の魔力が明滅するように黄金へと輝きを変え、その意志を示すように脈動がエヒトルジュエの魂魄を打ち据える。 エヒトルジュエは幻視した。スっと目を開き、その深紅の瞳で己を射抜く美しき吸血姫の姿を。その瞳には最愛のパートナーへの絶大な信頼が宿っており、今この瞬間を待っていたのだと雄弁に物語っていた。 それはすなわち、ユエも、ハジメも、想いは同じだったということ。意思疎通なくして、互いがどうするか理解し合っていたということ
あの時、ユエの体を乗っ取ったものの抵抗を受けてハジメを見逃した、その時から、もしかすると自分は二人の絆という名の掌の上で踊っていたのではないかと
エヒト「き、さまらぁ!!この我を!神である我を謀るかぁ!?」
叫びながら抵抗しようとするエヒトルジュエに光輝が更に魂斬ノ逆鉾を突き刺しそのまま滅多刺しにした
光輝「ごちゃごちゃうるせえんだよこの寄生虫がぁ…貴様はさっさとそこから出やがれ」
エヒト「ごっ!ぐぁっ!ぎ!ぎざまぁは!!われをだぉずのでばながっだのが!!」
光輝「アァ?」
エヒト「われごどごの吸血姫をごろずのではながったのが!!あればばったりがぁ!?(我ごとこの吸血姫を殺すのではなかったのか!アレはハッタリか!?)」
滅多刺しになりながらもエヒトルジュエは光輝に問う
それに光輝は手を止め見下ろしながら言う
光輝「勘違いするな。ユエを殺すことになっても貴様を倒すと言ったのは本当だ。だが生憎俺は貴様と違って慢心も過信もしない。輪廻眼を持たない今の俺が貴様に勝てるとは毛ほども思っちゃいない。だからこそ俺は勝率の高い方を取る……それは南雲と共に貴様を倒すことだ。だが南雲は貴様を倒すことよりもユエを救うことを優先している。ならどうするか?……答えは単純…南雲の意識をユエを救うことから貴様を倒すよう移行させる。その為にはどうするか?これも単純…」
ハジメ「……」
この時ハジメは、エヒトからユエを引き剥がしつつ倒す作戦会議仲間達としていたときのことを思い出していた
その時の光輝はユエを救うことではなくエヒトを倒すことを優先するような発言をしていた
──のだが
光輝『俺はユエ事エヒトを殺るつもりで戦う…だから南雲。ユエを救うことを諦めるつもりがないなら俺が奴と殺りあってできた隙でもついて勝手にユエを助けろ……だが、それで奴に勝てると思えるほど俺は楽観的じゃない……だから、勝率を少しでも上げるためにお前がエヒトを倒すことに意識を向けさせるために』
光輝「
過去光輝『
そう言うと光輝は魂斬ノ逆鉾をハジメに投げ渡した
光輝「後はお前が引きずり出してやれ」
魂斬ノ逆鉾を渡されたハジメはそれをエヒトルジュエに振り下ろす
ハジメ「返してもらうぞ。その女は、血の一滴、髪一筋、魂の一片まで、全て俺のものだ」
エヒト「――ッ!!」
神域に声にならない叫びが響く
それは果たして、エヒトルジュエが上げた悲鳴か、それともユエが上げた裂帛の気合か
直後、黄金の光が爆ぜた
それは、先程まで白金などよりずっと鮮やかで温かい色
ハジメを包み込むように照らし、どうしようもないほど切なくさせる。紛れもなく最愛の光。 光の奔流の中、ユエの体から影のようなものが吹き飛ぶように離れていった。 直後、目覚めるようにスっと開かれた瞳。鮮烈な紅玉は真っ直ぐに最愛を捉える
そして、燦然と輝きを放って蕩けるような笑顔を見せた
血濡れではあるが、そんなものはむしろ、彼女の艶やかさを助長するものでしかない。大人の魅力を携えた姿で、豊かな金糸をふわふわとなびかせて、迎え入れるように、あるいは迎えて欲しいというように、両手を広げてゆらりと飛び込んでくる姿は、いったい、どのような言葉で表現すればいいのか。
ハジメは、ただ、ひたすら愛しげな表情で、優しく目を細めながら恋人の願いを叶える為にスっと腕を伸ばした。 そこへユエが飛び込む。重さなど全く感じさせずに、まるで真綿のようにぽふっとハジメの上に腰を落とし、そのまま胸元に顔を擦りつける。回した腕はぎゅぅうううっとハジメを拘束し、無言で、一つに溶け合いたいと訴えているかのようだ
ハジメもまた、片腕を回してユエを抱き締める。腕や腹の痛みなど、彼女と離れていた時の心の痛みに比べれば毛程のこともない。 やがて、ユエが胸元に埋めていた顔を上げた。その瞳は込み上げる感情をあらわすようにうるうると潤み、可憐な桃色の唇から漏れ出す吐息は火傷しそうなほどに熱い
ハジメは、そっと薔薇色に染まったユエの頬に手を添えながら、愛しさの溢れる声音で言葉を贈った
ハジメ「迎えに来たぞ、俺の吸血姫」
ユエ「……ん、信じてた。私の旦那様」
お互いの冗談めかした呼び名に、くすりと微笑みを浮かべ再会を喜び合うのだった
光輝「……」
そんなふたりを見ていた光輝の顔は相変わらず変わることはなかった
しかし、他人には決して気づかない…そして本人も気づいているのかの否か、ほんの一瞬
もう75話を超えたのでここからは攻略者パーティーメンバーの人気投票のアンケートを取ります。正直出番の少ない恵里がかなり人気なのが驚きでした。そして光輝と雫の人気具合が想像以上でしたww正直作者の中ではもう光輝がハジメを抜いて主人公なのではとすら思いかけてますwww
-
誰よりも夢に突き進むリーダー カズマ
-
友達と優しさを持つ主人公 ハジメ
-
闇と孤独を抱えた主人公 光輝
-
ハジメを愛し光輝を想う優しき吸血鬼 ユエ
-
ハジメを愛するバグ兎 シア
-
ハジメを愛する突撃娘 香織
-
光輝をただ一途に愛する剣姫 雫
-
ウィルを愛するドM竜人族 ティオ
-
カズマを支える最強の女神(嫁) アクア
-
カズマを支える最強の杖(嫁) めぐみん
-
カズマを支える最強の盾(嫁) ダクネス